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第三章 世界に降りかかる受難
第823話
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ウロの中はパラダイスだった。
獣人の村万歳。
もふもふこそ正義である。
長い洞窟に天然のトラップ、襲い来るひよこ豆トラップ、魔物化した蝙蝠の門番などなど。獣人の村に辿り着くためには試練があったらしいけれど、それら全部をえっちゃんの転移でぴょーんってしました。
この世にえっちゃんを拒める場所などないのである。
そして転移した先には白から茶色、金色などなど色とりどりのもふもふが。
強そうな種族はいない、皆全体的に弱っていて辛そうでとても可愛い!!
「ぴゃーぴゃーぴゃーー!!」
「ど、どうしたらいい? ちびが興奮のあまり言葉が不自由にっ!」
「放っておいたら皆幸せだからオッケー」
「ママの幸せは獣族の幸せです」
『あちらをご覧ください、骨と皮だけだった熊さんが健康的に』
「いつ見ても壮観なんよ」
「腕から落ちそうなのだが止めてくださらぬか」
「あとでなー」
飛び出そうとしたら虎さんにポンチョを掴まれてストップをかけられ、そのまま抱っこされて放して貰えない。
僕はあの獣人の中に飛び込みたいんだ!
獣人にちやほやされたい!!
「さすがにあの状態の村人に飛び掛かられると大けがをする」
「するかなぁ?」
「しないと思います」
『抱きついた瞬間、毛皮がもふ~っとなるに一票』
「相手も本能的に嫌がる事はまずないから安心するんよ」
「とりあえず、ちびこっちにおいで~」
「リザママ!」
虎さんの腕からリザママの腕の中に移動しました。
つるん、ひんやりとしている。
でも好き。
「ふぅ。落ち着く」
僕を腕に座らせ、ぺっとりと体にくっつくように抱きかかえられる。
「よし良い機会だ。冒険するなら野営も大事だからな、練習しようか」
「「はーーい!」」
リザママの言葉に元気よく返事をするお子様リザードマンたち、元気で皆可愛い、手を挙げて返事をしているのもポイント高いよね。
「あれ教えたのリザママなんだろうなぁ」
「きっとママがやっていた動作をなんとなく覚えていて、それで教えたんでしょうね」
『ママのテンションが上がり続けているから、昏い顔が少なくなったよ』
「イネスがぺかぁってやって、空間全体を浄化したらどう?」
「やります! えっちゃん、黄金の林檎一個!」
何やらイネスが張り切って金ぴか林檎を食べ始めた。
お子様リザードマンに指導しているリザママが不安そうにチラチラ見ているけど、指導を放り出す事も出来ずに困惑したまま野営準備を進めています。
「ああいった連中って錯乱して襲い掛かってきても不思議はないんだけどな? まぁ子供たちが安全だからいいけどな」
「襲う体力など我らには残っておらぬさ」
鍋を出したり、その辺の石を拾ってきて焚火台を組んだりとなかなか手つきが良いお子様リザードマン、そして比較的動ける虎さんとにゃんにゃんが石を運ぶのを手伝っている。
どこからどう見てもキャンプの準備にしか見えない、リザママ……普段なんの指導してるの??
「火なら俺に任せろ!」
『ふぁいやぁ』
火を熾そうとしたのを止め、涼玉がドラゴンブレスを吐く。
焦げ知らずの涼玉の炎で炊き出しも楽々、お子様が火傷を負う心配もない奇跡の炎です。
見てると心が落ち着いてくるね……。
『あっ、ママが落ち着きました! イネス今よ!』
「はぁぁぁい!!」
林檎を食べ切り、ぺっかぺっかと光るイネスがネヴォラに飛びつき、そのイネスの胴体を掴んだネヴォラがイネスを――投げたぁぁ!?
獣人の村万歳。
もふもふこそ正義である。
長い洞窟に天然のトラップ、襲い来るひよこ豆トラップ、魔物化した蝙蝠の門番などなど。獣人の村に辿り着くためには試練があったらしいけれど、それら全部をえっちゃんの転移でぴょーんってしました。
この世にえっちゃんを拒める場所などないのである。
そして転移した先には白から茶色、金色などなど色とりどりのもふもふが。
強そうな種族はいない、皆全体的に弱っていて辛そうでとても可愛い!!
「ぴゃーぴゃーぴゃーー!!」
「ど、どうしたらいい? ちびが興奮のあまり言葉が不自由にっ!」
「放っておいたら皆幸せだからオッケー」
「ママの幸せは獣族の幸せです」
『あちらをご覧ください、骨と皮だけだった熊さんが健康的に』
「いつ見ても壮観なんよ」
「腕から落ちそうなのだが止めてくださらぬか」
「あとでなー」
飛び出そうとしたら虎さんにポンチョを掴まれてストップをかけられ、そのまま抱っこされて放して貰えない。
僕はあの獣人の中に飛び込みたいんだ!
獣人にちやほやされたい!!
「さすがにあの状態の村人に飛び掛かられると大けがをする」
「するかなぁ?」
「しないと思います」
『抱きついた瞬間、毛皮がもふ~っとなるに一票』
「相手も本能的に嫌がる事はまずないから安心するんよ」
「とりあえず、ちびこっちにおいで~」
「リザママ!」
虎さんの腕からリザママの腕の中に移動しました。
つるん、ひんやりとしている。
でも好き。
「ふぅ。落ち着く」
僕を腕に座らせ、ぺっとりと体にくっつくように抱きかかえられる。
「よし良い機会だ。冒険するなら野営も大事だからな、練習しようか」
「「はーーい!」」
リザママの言葉に元気よく返事をするお子様リザードマンたち、元気で皆可愛い、手を挙げて返事をしているのもポイント高いよね。
「あれ教えたのリザママなんだろうなぁ」
「きっとママがやっていた動作をなんとなく覚えていて、それで教えたんでしょうね」
『ママのテンションが上がり続けているから、昏い顔が少なくなったよ』
「イネスがぺかぁってやって、空間全体を浄化したらどう?」
「やります! えっちゃん、黄金の林檎一個!」
何やらイネスが張り切って金ぴか林檎を食べ始めた。
お子様リザードマンに指導しているリザママが不安そうにチラチラ見ているけど、指導を放り出す事も出来ずに困惑したまま野営準備を進めています。
「ああいった連中って錯乱して襲い掛かってきても不思議はないんだけどな? まぁ子供たちが安全だからいいけどな」
「襲う体力など我らには残っておらぬさ」
鍋を出したり、その辺の石を拾ってきて焚火台を組んだりとなかなか手つきが良いお子様リザードマン、そして比較的動ける虎さんとにゃんにゃんが石を運ぶのを手伝っている。
どこからどう見てもキャンプの準備にしか見えない、リザママ……普段なんの指導してるの??
「火なら俺に任せろ!」
『ふぁいやぁ』
火を熾そうとしたのを止め、涼玉がドラゴンブレスを吐く。
焦げ知らずの涼玉の炎で炊き出しも楽々、お子様が火傷を負う心配もない奇跡の炎です。
見てると心が落ち着いてくるね……。
『あっ、ママが落ち着きました! イネス今よ!』
「はぁぁぁい!!」
林檎を食べ切り、ぺっかぺっかと光るイネスがネヴォラに飛びつき、そのイネスの胴体を掴んだネヴォラがイネスを――投げたぁぁ!?
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