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第三章 世界に降りかかる受難
第809話
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リザママに会いに行く事になりました。
明日。
いや、だって今日はもう夕方だからね。
良い子は家に帰るものなのです。
「あぁぁ~~寿司美味しぃぃ~~!!」
夕食の席に招かれ、幸せそうに蕩けているのは転生スケルトンである。
一緒に怒られてやると宣言した通り、僕らについて来たので当然ご飯を一緒に食べることに。
せっかくなので和食尽くしです、お寿司にだし巻き卵、謎の魚の活け造り、わかめたっぷりのお味噌汁に漬物各種と天ぷらもあります。
「転生者なのか、ならこれも飲んでみるか」
「あざっす!」
刀雲が転生スケルトンに勧めるのはマシュー君の領地で作られた大吟醸、キンと冷やして飲むのが美味しいと刀雲は言うけど、騎士様は熱燗も美味しいよねとアー君に同意を求めている。
騎士様、アー君はまだまだ未成年ですよ。
「いける口だな、好みはあるか?」
「辛口あります?」
「神殺し飲むか? この家でしか飲めない特別酒だぜ」
「いただきます!」
お酒が出た所でレイアさんが登場、まるでお酒が出るタイミングを伺っていたかのようだ。
「ドリちゃん、コップ追加で! あとおつまみも!」
まるで実家のような気軽さで注文をするレイアさん、その手にはすでに「神殺し」のラベルが貼られた一升瓶が抱えられています。
客人をもてなす体で自分が特別なお酒飲みたいだけですね。
「私も飲む! コップこっちにも!」
部屋の一角で神薙さんにお酌をしていた女神様が我慢しきれずに挙手してアピール、諸悪の根源ごと消し去ろうと神薙さんに媚びを売っているらしい、確かにあの一族を一人残らず消すのは神薙さんぐらいしか無理かもしれない、それぐらいしぶとい一族だから。
でもそれでいいのか女神様、貴女腐っていても世界を管理する女神様でしょう?
「主様、肉食べたいです、肉!」
「鈴ちゃんご機嫌取りは?」
「自分自身を甘やかすのも大事ですよ! だって私だから!」
騎士様に謎の力説をする女神様に代わり、ドリアンが神薙さんにお酌をしていました。
ただし神薙さんはグラスからジョッキに持ち替え、ドリアンは酒瓶ではなく樽を抱えている。なんだあれ。
「涼ちゃーん、炎貸してもらっていいかなー?」
「いいぞ」
酒飲みは上座に押し込み、子供たちは絡まれる前に離れた席に移動するのが我が家の暗黙のルール。
でもまぁ本格的に酔っぱらってくるとフラフラ移動するし、あまり意味のないルールなんだけどね。
「かあちゃ、ついでに焼き芋もやろう」
「あい!」
庭にはすでにバーベキューセットがセッティングされていました。
まるで最初からこうなる事が分かっていたかのようだ。さすがドリアンチーム。
「イツキ」
「ぴぇっ!」
焼き芋のためにさつま芋を採りに向かおうとしたら、暗闇に薄っすらと笑顔を向けるヘラ母さんが立っていた。
「明日は私も同行するからね、今日は早めに寝るんだよ」
「りょーかいです!」
「おう、食ったら寝るぜ!」
『こわわ』
「ママー、黄金の焼き芋やりましょー!」
「……このさつま芋、葉っぱまで黄金なんよ」
外堀を埋められるとはこのことか!
逃げ道がない!
あっ、でもリザママがどこにいるか僕知らないや!
それを理由にもうちょっと再会を延長出来ないかな?
「イツキ?」
「焼き芋楽しいであります!」
嘘です!
冗談であります!
リザママにとっても会いたいなーー!!
明日。
いや、だって今日はもう夕方だからね。
良い子は家に帰るものなのです。
「あぁぁ~~寿司美味しぃぃ~~!!」
夕食の席に招かれ、幸せそうに蕩けているのは転生スケルトンである。
一緒に怒られてやると宣言した通り、僕らについて来たので当然ご飯を一緒に食べることに。
せっかくなので和食尽くしです、お寿司にだし巻き卵、謎の魚の活け造り、わかめたっぷりのお味噌汁に漬物各種と天ぷらもあります。
「転生者なのか、ならこれも飲んでみるか」
「あざっす!」
刀雲が転生スケルトンに勧めるのはマシュー君の領地で作られた大吟醸、キンと冷やして飲むのが美味しいと刀雲は言うけど、騎士様は熱燗も美味しいよねとアー君に同意を求めている。
騎士様、アー君はまだまだ未成年ですよ。
「いける口だな、好みはあるか?」
「辛口あります?」
「神殺し飲むか? この家でしか飲めない特別酒だぜ」
「いただきます!」
お酒が出た所でレイアさんが登場、まるでお酒が出るタイミングを伺っていたかのようだ。
「ドリちゃん、コップ追加で! あとおつまみも!」
まるで実家のような気軽さで注文をするレイアさん、その手にはすでに「神殺し」のラベルが貼られた一升瓶が抱えられています。
客人をもてなす体で自分が特別なお酒飲みたいだけですね。
「私も飲む! コップこっちにも!」
部屋の一角で神薙さんにお酌をしていた女神様が我慢しきれずに挙手してアピール、諸悪の根源ごと消し去ろうと神薙さんに媚びを売っているらしい、確かにあの一族を一人残らず消すのは神薙さんぐらいしか無理かもしれない、それぐらいしぶとい一族だから。
でもそれでいいのか女神様、貴女腐っていても世界を管理する女神様でしょう?
「主様、肉食べたいです、肉!」
「鈴ちゃんご機嫌取りは?」
「自分自身を甘やかすのも大事ですよ! だって私だから!」
騎士様に謎の力説をする女神様に代わり、ドリアンが神薙さんにお酌をしていました。
ただし神薙さんはグラスからジョッキに持ち替え、ドリアンは酒瓶ではなく樽を抱えている。なんだあれ。
「涼ちゃーん、炎貸してもらっていいかなー?」
「いいぞ」
酒飲みは上座に押し込み、子供たちは絡まれる前に離れた席に移動するのが我が家の暗黙のルール。
でもまぁ本格的に酔っぱらってくるとフラフラ移動するし、あまり意味のないルールなんだけどね。
「かあちゃ、ついでに焼き芋もやろう」
「あい!」
庭にはすでにバーベキューセットがセッティングされていました。
まるで最初からこうなる事が分かっていたかのようだ。さすがドリアンチーム。
「イツキ」
「ぴぇっ!」
焼き芋のためにさつま芋を採りに向かおうとしたら、暗闇に薄っすらと笑顔を向けるヘラ母さんが立っていた。
「明日は私も同行するからね、今日は早めに寝るんだよ」
「りょーかいです!」
「おう、食ったら寝るぜ!」
『こわわ』
「ママー、黄金の焼き芋やりましょー!」
「……このさつま芋、葉っぱまで黄金なんよ」
外堀を埋められるとはこのことか!
逃げ道がない!
あっ、でもリザママがどこにいるか僕知らないや!
それを理由にもうちょっと再会を延長出来ないかな?
「イツキ?」
「焼き芋楽しいであります!」
嘘です!
冗談であります!
リザママにとっても会いたいなーー!!
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