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第三章 世界に降りかかる受難
第789話
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海にやってきました。
えっちゃんが保護者です。
リザママ?
えっちゃん情報だと、起きたら二日酔いになって皆で迎え酒をしたそうです。
のんべぇである。
ギレンに突撃しようと思ったけれど、涼玉の能力に関係ないからスルーで。
だがここで難問が僕らの前に立ちはだかった。
「涼ちゃん大変、僕らちびっ子」
「おう、まともに歩けないな!!」
ただでさえ人で賑わう港街。
しかも早朝ともなれば朝の仕入れも兼ねている人が大勢いるようで、僕と涼玉がまともに歩くことも出来ないという事態が発生。
うーむ、マールスでも召喚するべきだろうか。
踏まれないように門の所まで避難してきたけれど、これは想定外。
朝食を食べるという簡単なミッションのはずなのに自分たちの身長が邪魔をするとは!
「ヨムがいれば海付近では無敵なんだけどな」
「目的地を変えよっか」
「どこ行く?」
「ギルド!」
あちらも朝だから人が多そうだけど、そこはほら、僕の神子としての経歴が役に立つのです!
港での朝食を諦めた時、横から大人が近付いてきた。
「坊主たち、迷子か?」
「迷子じゃないぞ」
「人の多さに負けただけよ」
声を掛けてきたのは門番さんだった。
つまりギレンの部下である。
「小さいのに無謀だな」
「今はそう思う!」
「あい!」
「ったく、仕方ないな。金は持って来ているのか?」
「いるのか?」
そう言えば。と涼玉がこちらを向く。
涼玉もそうだけど、うちの子って基本的につけ払い、でも身分がない過去の世界だとそれ通じないね!
僕は僕でリザママが支払ってくれてたからお金持ってなかった!
「金銀財宝ならあるんだけどな」
「僕も」
ただ金貨や白金貨などラノベでお馴染みの貨幣よりさらに価値が上なので、屋台の人たちに拳骨を落とされる未来しか見えない。
ギルドではどうするつもりだったのかって? リザママ名義か魔王様のお名前を使うつもりでした。
「金がないなら飯は食えないぞ」
「腹減ったぁぁ」
ぐごごごごっごと鳴り始めた涼玉のお腹。
これは大変、今すぐ何かを食べさせなければ!
ここは港街、そう、困った時のギレンである。
「ギレンのおうちに突撃する!」
「ギレン様の知り合いだったのか?」
「おうちに突撃して美味しいもの食べて、お風呂に入って、和風尽くしした!」
「なぜだろうな、お前たちを止めた方がいいような気がする」
「けっこう正しい」
でも止めても無駄です。
えっちゃんの転移で移動するので!
ではさらば、親切な門番さんありがとう!
その後、ギレンのお家に突撃したけど、すでに仕事に行って不在だった。
でも執事さんとすでに顔見知りだったので、ちゃんと朝食をごちそうしてくれたよ!
さすが出来る執事は違うのでござる。
えっちゃんが保護者です。
リザママ?
えっちゃん情報だと、起きたら二日酔いになって皆で迎え酒をしたそうです。
のんべぇである。
ギレンに突撃しようと思ったけれど、涼玉の能力に関係ないからスルーで。
だがここで難問が僕らの前に立ちはだかった。
「涼ちゃん大変、僕らちびっ子」
「おう、まともに歩けないな!!」
ただでさえ人で賑わう港街。
しかも早朝ともなれば朝の仕入れも兼ねている人が大勢いるようで、僕と涼玉がまともに歩くことも出来ないという事態が発生。
うーむ、マールスでも召喚するべきだろうか。
踏まれないように門の所まで避難してきたけれど、これは想定外。
朝食を食べるという簡単なミッションのはずなのに自分たちの身長が邪魔をするとは!
「ヨムがいれば海付近では無敵なんだけどな」
「目的地を変えよっか」
「どこ行く?」
「ギルド!」
あちらも朝だから人が多そうだけど、そこはほら、僕の神子としての経歴が役に立つのです!
港での朝食を諦めた時、横から大人が近付いてきた。
「坊主たち、迷子か?」
「迷子じゃないぞ」
「人の多さに負けただけよ」
声を掛けてきたのは門番さんだった。
つまりギレンの部下である。
「小さいのに無謀だな」
「今はそう思う!」
「あい!」
「ったく、仕方ないな。金は持って来ているのか?」
「いるのか?」
そう言えば。と涼玉がこちらを向く。
涼玉もそうだけど、うちの子って基本的につけ払い、でも身分がない過去の世界だとそれ通じないね!
僕は僕でリザママが支払ってくれてたからお金持ってなかった!
「金銀財宝ならあるんだけどな」
「僕も」
ただ金貨や白金貨などラノベでお馴染みの貨幣よりさらに価値が上なので、屋台の人たちに拳骨を落とされる未来しか見えない。
ギルドではどうするつもりだったのかって? リザママ名義か魔王様のお名前を使うつもりでした。
「金がないなら飯は食えないぞ」
「腹減ったぁぁ」
ぐごごごごっごと鳴り始めた涼玉のお腹。
これは大変、今すぐ何かを食べさせなければ!
ここは港街、そう、困った時のギレンである。
「ギレンのおうちに突撃する!」
「ギレン様の知り合いだったのか?」
「おうちに突撃して美味しいもの食べて、お風呂に入って、和風尽くしした!」
「なぜだろうな、お前たちを止めた方がいいような気がする」
「けっこう正しい」
でも止めても無駄です。
えっちゃんの転移で移動するので!
ではさらば、親切な門番さんありがとう!
その後、ギレンのお家に突撃したけど、すでに仕事に行って不在だった。
でも執事さんとすでに顔見知りだったので、ちゃんと朝食をごちそうしてくれたよ!
さすが出来る執事は違うのでござる。
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