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第三章 世界に降りかかる受難
第765話
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鑑定を持っている人がいようと僕がやる事は変わりない。
そう、怪しげなお店やさんである。
「お目が高いのである。そちらの腕輪は栗三昧の夕食のご褒美に貰った!」
あの日のリザママが残した遺言は「もう栗なんて二度と見たくねぇ」でした!
ここで褒美をリザママではなく僕に渡すのが神薙さんだよねー、リザママは魔王様に雇われた子守りなのでその辺の線引きが意外とシビア!
「宝の価値と入手経緯が釣り合わない」
ガクブルしながらフードの人が何か言っている。
いいのよ、これらはダンジョンで魔物の踊り食いをした時に手に入ったアイテムばかりだから、神薙さんにとってはゴミというかおまけというか、無価値なのには変わりない。
将来はアー君を見習ってお城の宝物庫に詰め込み、重さで宝物庫が破壊される珍事が起きるけど、それまで延々とため込まれるんだろうなぁ。
そんな扱いの物だから、僕がどう扱おうと神薙さんは何も言わないし怒らないのよ。
基本的に子供に優しい邪神様なのです。
「うわぁ、これ、滅亡した王家の宝物庫の鍵だって」
「その城にはうちの陛下が普通に住んでるし、使ったら使ったで邪神様が来るやつ」
「この本はなんだろう」
「……古代語で書かれた魔術書」
王家の王冠とか肖像画とかもあるけど、お手頃なのがこちら、魔よけになるか魔物寄せになるかは運次第、邪神様が酔っ払って魔力を込めた魔石です。
「もうちょっと冒険に役立ちそうなのない?」
「んー?」
どれも価値が高すぎてとても手が出せないとクレームが付きました。
お店屋さんごっこ難しい。
「食費はかかるけど頼れるわんこ」
「わふん?」
呼んだ?とルーちゃんが影から三つの頭をぴょこりと出した。
おやつでも食べていたのだろうか、口周りがちょっとテカテカしている。
えっちゃん……ルーちゃんのこと甘やかしてる?
「ケルベロスじゃねぇか」
「でも一番手が届くような気がしないでもない」
「騙されちゃだめだよ、地獄の番犬だからね?」
「は、半日だけでも」
どうやらローブの人はワンワン派らしい、触りたそうにソワソワしている。
「食っちゃ寝で運動してないの、お散歩してきなさい」
「きゅーん」
もふもふは好きです。
これでもかと甘やかすのがとても好きです。
でもそれで健康を損ねるのは本意ではない、お散歩をさせるのも飼い主のお役目の一つなのよ。
「いや、半日で帰るの無理だから」
「俺らの目的地ダンジョンだからね?」
「地獄にご案内されちゃうよ」
「っく、犬の肉球!!」
「ルーちゃんの背中に乗ってびゅーーんっといってらっしゃい」
僕の提案にフードの人が目を輝かせた。
犬の背中に乗るのはロマンだよね、分かっているよ!
その後、ルーちゃんのつぶらな瞳とフードの人の駄々こね、これ以上僕と関わって変なものを出されてはたまらないとパーティーメンバーの心が一つとなった結果、ルーちゃんの出張が決まりました。
お散歩楽しんで来てねー。
そう、怪しげなお店やさんである。
「お目が高いのである。そちらの腕輪は栗三昧の夕食のご褒美に貰った!」
あの日のリザママが残した遺言は「もう栗なんて二度と見たくねぇ」でした!
ここで褒美をリザママではなく僕に渡すのが神薙さんだよねー、リザママは魔王様に雇われた子守りなのでその辺の線引きが意外とシビア!
「宝の価値と入手経緯が釣り合わない」
ガクブルしながらフードの人が何か言っている。
いいのよ、これらはダンジョンで魔物の踊り食いをした時に手に入ったアイテムばかりだから、神薙さんにとってはゴミというかおまけというか、無価値なのには変わりない。
将来はアー君を見習ってお城の宝物庫に詰め込み、重さで宝物庫が破壊される珍事が起きるけど、それまで延々とため込まれるんだろうなぁ。
そんな扱いの物だから、僕がどう扱おうと神薙さんは何も言わないし怒らないのよ。
基本的に子供に優しい邪神様なのです。
「うわぁ、これ、滅亡した王家の宝物庫の鍵だって」
「その城にはうちの陛下が普通に住んでるし、使ったら使ったで邪神様が来るやつ」
「この本はなんだろう」
「……古代語で書かれた魔術書」
王家の王冠とか肖像画とかもあるけど、お手頃なのがこちら、魔よけになるか魔物寄せになるかは運次第、邪神様が酔っ払って魔力を込めた魔石です。
「もうちょっと冒険に役立ちそうなのない?」
「んー?」
どれも価値が高すぎてとても手が出せないとクレームが付きました。
お店屋さんごっこ難しい。
「食費はかかるけど頼れるわんこ」
「わふん?」
呼んだ?とルーちゃんが影から三つの頭をぴょこりと出した。
おやつでも食べていたのだろうか、口周りがちょっとテカテカしている。
えっちゃん……ルーちゃんのこと甘やかしてる?
「ケルベロスじゃねぇか」
「でも一番手が届くような気がしないでもない」
「騙されちゃだめだよ、地獄の番犬だからね?」
「は、半日だけでも」
どうやらローブの人はワンワン派らしい、触りたそうにソワソワしている。
「食っちゃ寝で運動してないの、お散歩してきなさい」
「きゅーん」
もふもふは好きです。
これでもかと甘やかすのがとても好きです。
でもそれで健康を損ねるのは本意ではない、お散歩をさせるのも飼い主のお役目の一つなのよ。
「いや、半日で帰るの無理だから」
「俺らの目的地ダンジョンだからね?」
「地獄にご案内されちゃうよ」
「っく、犬の肉球!!」
「ルーちゃんの背中に乗ってびゅーーんっといってらっしゃい」
僕の提案にフードの人が目を輝かせた。
犬の背中に乗るのはロマンだよね、分かっているよ!
その後、ルーちゃんのつぶらな瞳とフードの人の駄々こね、これ以上僕と関わって変なものを出されてはたまらないとパーティーメンバーの心が一つとなった結果、ルーちゃんの出張が決まりました。
お散歩楽しんで来てねー。
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