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第三章 世界に降りかかる受難

第757話

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 ルーちゃんが静かだなぁと思ったら、そう言えば毒に侵されていたんだった!

「ルーちゃん大丈夫?」
「ふん!」

 普通に元気でした。
 静かだったのはなんか見たこともないほど大きな骨をガジガジしていたからでした。
 えっちゃんがどうしたのと尋ねてきたので、ルーちゃんが毒攻撃を受けた事を説明したら「なるほど」と言わんばかりに闇がこくりと頷いた。

 確かに最初は毒を受けて苦しそうだったけど、僕がべったりくっついていたらいつの間にか毒が消えていた?
 何より僕が気に入っている子がたかが毒にやられる訳がないとのこと、僕も知らない効果がたくさん。

 でもべったりしても仕方ないよね、巨大わんこだもの。
 腹の毛皮に背中を預けて座るこの瞬間が至福。

「あー狩った狩った。ちびー、腹減ってないかー?」
「ちょびっと」
「おし、日当たりのいい場所に移動して飯にするか。午後は帰って鶏肉の加工だぜ」

 生き生きとしているなぁ。
 それよりも早くクリーン掛けてほしいな、返り血で汚れているせいかリザママの全身がモザイク仕様になってていやらしい感じです。
 
 本日のお昼はえっちゃんオススメ、体ポカポカカレー。
 お外なのにカレー。
 鍋ごとでござる。

「ルーヴはどうすっか、カレー食えるか?」
「僕がいるからへーき」

 毒が大丈夫でカレーがダメなんて事は認めない。

「あーパンはどうすっか、さすがに俺とちびの分しかねぇぞ」
「んふふー」
「どうしたちび、不気味な笑い方をして」

 不気味とは失礼な!
 でも全て許しちゃう、ではではいざ刮目せよ!

「メニュー画面、オープン!」

 ヒュンッと風を鳴らして開くウィンドウ画面、そう、メニュー画面が期間限定で使えるようになったのです。
 どうやったかって?
 女神様に普通にお願いしました。
 画面は開くけど使えないメニュー画面を見せ、この機能を作ってくれたのは女神様で、使うには女神様の認証が必要なのだと説明したら「ネットスーパーとかさすが私、今も未来も冴えてるぜ!」とノリノリで使えるようにしてくれました。ちょろい。

 ただどういう仕組みかは今の女神様には良く分からず、再現するには研究する必要があるな。とブツブツ言ってました。
 気ままでもいいので研究はしておいて欲しい、僕も家族も便利に使っている機能なので。

 使えるようになったメニュー画面を開いてパン工房を選びます、いでよフランスパン!!

「おおすげー!」
「わおーん!」
「ただし神薙さんにはないちょよ」
「おうよ」

 大量に出現したフランスパンに視線を釘付けにさせながらリザママが答える。
 本当にお願いね、画面は使えるようになったけど、ポイント補給は出来ないので、神薙さんにメニュー画面の事がバレたら一瞬でポイントが枯渇してしまう。

 このポイントの補給もコロコロ方法が変わってるんだよね、最初はなんだっけ、神々に食事を捧げる事でポイントが入ってたんだっけ?
 そこから何度か方法が変わったり追加されたりとかして、覚えている限り最後は換金性だったかな?
 最初の頃は様々なものをポイントに交換するのが楽しかったけど、すぐに飽きたし、別のことに夢中になって僕も子供たちも忘れたよね。

 お願いだから利用方法を統一してほしい、気分で変えないで、使うの僕なの。
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