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第三章 世界に降りかかる受難
第728話
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あれから数日後、リザママと街にお散歩に出掛けたらふわふわポンチョを着るよちよち歩きの幼児をちらほら見かけるようになりました。
たった数日で再現した上に販売したのか……あの紳士、有能過ぎー。
もっとも前はリボンだったり、大きめのボタンだったりと小さい子供に優しい設計。
さすがオネェ様、可愛いに妥協がない。
でも着ているのが明らかに僕より小さな子ばかりなのはなぜ。
もうちょっと大きい子も着ても良くない?
僕なんて成人して、結婚して、子だくさんなのに着せられててもはやポンチョ=僕みたいな扱いだったよ!?
「リザママ」
「おう、どうした?」
「僕お出かけしてだいじょーぶ?」
「ああ歴史改変の心配か、あれな、俺らはもう諦めた」
「!?」
諦めちゃったの!?
えっちゃんも!?
咄嗟に自分の影に視線を向けたら、少し盛り上がった影がこくりと頷きました。
本当らしい。
「家にいても外にいてもトラブルが向こうから来るし、認識阻害かけても意味がない、ならもう行動制限しても意味ないかなって」
それは強制召喚の事を言っているのだろうか、だとすれば正解である。
あれは寝ている最中でも発動されるし、こちらの都合なんて考慮してくれないからね。
術式を組み、魔力を練り上げ、英知を集結させた魔法陣。
望みを術式と呪文に組み込んであるにも関わらず、呼び出されるのが僕だからねー、多分だけど今限定で勇者召喚しようとしても僕が出ると思う。
そもそも認識阻害で召喚を拒めるならば、とっくにポンチョに組み込まれていると思うんだよね。
まさに世界の強制力と言うべき恐るべき現象、女神の呪い恐るべし。である。
「おっ、鉄のお好み焼きがあるじゃねぇか、昼飯に買っていこう」
好物を見つけたらしいリザママが僕を持ち上げ、当たり前のように噴水のふちに座らせて走っていった。
これは置き去りではない、一見危険な場所に幼児を放置しているように見えるが、刀国に暮らす親にとってこれが一番安全な買い物方法なんだって。
『小さいの、ひと遊びしてくか?』
理由はとても簡単、噴水に陣取っている黒龍が子供を守ってくれるからである。
ぐずりそうな子供は背中に乗せ、ウォータースライダーをさせてご機嫌取りしたり、鼻先で高い高いなどをしてくれる子供好きな黒龍さん。
今も昔も変わらず刀国の子供を見守る神なる龍、でも遊びが過激、好奇心から一度ウォータースライダーを体験した時は腰が抜けました。
「ママすぐ戻ってくるもん」
『遊びたくなったらいつでも言えよ、とびっきりの技を体験させてやろう』
「あーい」
僕は知っている。
そのとびっきりの技って鼻先で高い高いからのウォータースライダーでしょ、アー君たちが興奮して話してくれたから覚えてます。
僕は絶対にやらない、気絶する未来しか見えないからね!
たった数日で再現した上に販売したのか……あの紳士、有能過ぎー。
もっとも前はリボンだったり、大きめのボタンだったりと小さい子供に優しい設計。
さすがオネェ様、可愛いに妥協がない。
でも着ているのが明らかに僕より小さな子ばかりなのはなぜ。
もうちょっと大きい子も着ても良くない?
僕なんて成人して、結婚して、子だくさんなのに着せられててもはやポンチョ=僕みたいな扱いだったよ!?
「リザママ」
「おう、どうした?」
「僕お出かけしてだいじょーぶ?」
「ああ歴史改変の心配か、あれな、俺らはもう諦めた」
「!?」
諦めちゃったの!?
えっちゃんも!?
咄嗟に自分の影に視線を向けたら、少し盛り上がった影がこくりと頷きました。
本当らしい。
「家にいても外にいてもトラブルが向こうから来るし、認識阻害かけても意味がない、ならもう行動制限しても意味ないかなって」
それは強制召喚の事を言っているのだろうか、だとすれば正解である。
あれは寝ている最中でも発動されるし、こちらの都合なんて考慮してくれないからね。
術式を組み、魔力を練り上げ、英知を集結させた魔法陣。
望みを術式と呪文に組み込んであるにも関わらず、呼び出されるのが僕だからねー、多分だけど今限定で勇者召喚しようとしても僕が出ると思う。
そもそも認識阻害で召喚を拒めるならば、とっくにポンチョに組み込まれていると思うんだよね。
まさに世界の強制力と言うべき恐るべき現象、女神の呪い恐るべし。である。
「おっ、鉄のお好み焼きがあるじゃねぇか、昼飯に買っていこう」
好物を見つけたらしいリザママが僕を持ち上げ、当たり前のように噴水のふちに座らせて走っていった。
これは置き去りではない、一見危険な場所に幼児を放置しているように見えるが、刀国に暮らす親にとってこれが一番安全な買い物方法なんだって。
『小さいの、ひと遊びしてくか?』
理由はとても簡単、噴水に陣取っている黒龍が子供を守ってくれるからである。
ぐずりそうな子供は背中に乗せ、ウォータースライダーをさせてご機嫌取りしたり、鼻先で高い高いなどをしてくれる子供好きな黒龍さん。
今も昔も変わらず刀国の子供を見守る神なる龍、でも遊びが過激、好奇心から一度ウォータースライダーを体験した時は腰が抜けました。
「ママすぐ戻ってくるもん」
『遊びたくなったらいつでも言えよ、とびっきりの技を体験させてやろう』
「あーい」
僕は知っている。
そのとびっきりの技って鼻先で高い高いからのウォータースライダーでしょ、アー君たちが興奮して話してくれたから覚えてます。
僕は絶対にやらない、気絶する未来しか見えないからね!
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