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第三章 世界に降りかかる受難
第706話
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えっちゃんは僕の命綱、絶対離さない、僕は絶対離れませんよ!
そんな意思表示をするため、えっちゃんを丸めてポンチョの中に匿いました。
どうやったかは説明すると良く分からない、でも何か出来た。
「えっちゃんイジメちゃダメです!」
警戒するお二人に延々とえっちゃんの素晴らしきチート無双を語った。
所々で噛んじゃったけど、幼児なのでご愛敬である。
何よりえっちゃんを僕のもとに運んでくれたのはお二人の主である騎士様なのです。
チートな護衛、かっちょええと思う。
「出しなさい」
近寄って来た魔王様がポンチョを脱がせようとして止まった。
「動かないのだが?」
「んー?」
風に揺れる正真正銘の柔らかい生地なのに、脱がせようと手をかけるとまるで板のように動かない。
仕組みは謎です、騎士様と世界の事象が関わっているっぽいので僕には仕組みは分かりません。
魔王様の次は神薙さんがポンチョを脱がそうとトライ、ポンチョの両端を持ち上げようとしたらそのまま僕の体が持ち上がりました。
物理法則無視する生地なんです。不思議ですよね。
「……分かった。君が庇うその闇には手を出さない」
「あい」
神薙さんが何かをあきらめてくれた。
えっちゃんに手を出そうとしても出せるか微妙だけど、とりあえず攻撃されなければいいや。
「えっちゃん出てきても大丈夫よ」
「キ」
闇がふわっと動いて僕の影に潜り込んだ。定位置である。
何かこう「ふぃー」って感じに安堵した空気を察知しました。心配かけてごめんね。
「本当に大丈夫なんだな?」
「少なくともこの子供を害するものじゃない、良く分からないから手を出さない方が無難かな」
その通り、共存の方向でお願いします。
「キキ」
魔王様と神薙さんの会話を見守っていたら、お腹が小さく鳴ってしまいました。
そう言えば謎の果実しか食べてないなって思っていたら、えっちゃんが闇からおにぎりを取り出して僕に渡してくれました。
ちょうイケメン。
「あんがとー、いただきます」
「は、何それ、おにぎり? 白米だよね!?」
「おいしい」
おにぎりをもぐもぐ食べ始めたら、神薙さんがすぐに気付いて僕に迫ってきた。
「米は希少で、滅多に奉納もされなくてっ!」
「とてもおいしい」
えっちゃんが僕や子供たちのために保存してくれている食料であり、今の僕にとっては貴重な栄養源。
いかに恩があり家族な神薙さん相手でも譲れない。うまいうまい。
「味はほんのり塩味」
「一個でいいから!」
「貴重なごはんです」
「――っお前が、元の時間軸に戻れるまで保護する!」
「もうひとこえ」
「衣食住も保証する、私と魔王が!」
「私もか、まぁいいが」
「契約成立、えっちゃんおねがい」
「キ!」
取り出したるは神薙さん大好きピリ辛おかか、うむ、今の僕には辛くて食べれないおにぎりである。
そんな意思表示をするため、えっちゃんを丸めてポンチョの中に匿いました。
どうやったかは説明すると良く分からない、でも何か出来た。
「えっちゃんイジメちゃダメです!」
警戒するお二人に延々とえっちゃんの素晴らしきチート無双を語った。
所々で噛んじゃったけど、幼児なのでご愛敬である。
何よりえっちゃんを僕のもとに運んでくれたのはお二人の主である騎士様なのです。
チートな護衛、かっちょええと思う。
「出しなさい」
近寄って来た魔王様がポンチョを脱がせようとして止まった。
「動かないのだが?」
「んー?」
風に揺れる正真正銘の柔らかい生地なのに、脱がせようと手をかけるとまるで板のように動かない。
仕組みは謎です、騎士様と世界の事象が関わっているっぽいので僕には仕組みは分かりません。
魔王様の次は神薙さんがポンチョを脱がそうとトライ、ポンチョの両端を持ち上げようとしたらそのまま僕の体が持ち上がりました。
物理法則無視する生地なんです。不思議ですよね。
「……分かった。君が庇うその闇には手を出さない」
「あい」
神薙さんが何かをあきらめてくれた。
えっちゃんに手を出そうとしても出せるか微妙だけど、とりあえず攻撃されなければいいや。
「えっちゃん出てきても大丈夫よ」
「キ」
闇がふわっと動いて僕の影に潜り込んだ。定位置である。
何かこう「ふぃー」って感じに安堵した空気を察知しました。心配かけてごめんね。
「本当に大丈夫なんだな?」
「少なくともこの子供を害するものじゃない、良く分からないから手を出さない方が無難かな」
その通り、共存の方向でお願いします。
「キキ」
魔王様と神薙さんの会話を見守っていたら、お腹が小さく鳴ってしまいました。
そう言えば謎の果実しか食べてないなって思っていたら、えっちゃんが闇からおにぎりを取り出して僕に渡してくれました。
ちょうイケメン。
「あんがとー、いただきます」
「は、何それ、おにぎり? 白米だよね!?」
「おいしい」
おにぎりをもぐもぐ食べ始めたら、神薙さんがすぐに気付いて僕に迫ってきた。
「米は希少で、滅多に奉納もされなくてっ!」
「とてもおいしい」
えっちゃんが僕や子供たちのために保存してくれている食料であり、今の僕にとっては貴重な栄養源。
いかに恩があり家族な神薙さん相手でも譲れない。うまいうまい。
「味はほんのり塩味」
「一個でいいから!」
「貴重なごはんです」
「――っお前が、元の時間軸に戻れるまで保護する!」
「もうひとこえ」
「衣食住も保証する、私と魔王が!」
「私もか、まぁいいが」
「契約成立、えっちゃんおねがい」
「キ!」
取り出したるは神薙さん大好きピリ辛おかか、うむ、今の僕には辛くて食べれないおにぎりである。
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