710 / 844
第三章 世界に降りかかる受難
第697話
しおりを挟む
空を飛べるモモンガポンチョ、滑空から悪者退治までお任せあれ。
悪い人には制裁を与えるけれど、理由によっては許してあげる。
「お肉をお食べ、お寿司もおすすめ」
「俺、今日から神子様を崇める」
「おれもー」
「もぐもぐ」
「これ、Aランクの海老じゃない?」
ギルド外で契約して騙されたのもまた勉強ということで、反省した後はお食事タイムです。
なお騙した人は闇に消えました。
やることが小悪党で本来なら死刑までいかないけれど、我が家の邪神様がお酒のおつまみをご所望だったらしく連れて行っちゃったのです。
なーむー。
「な、なぁ、あそこ、ゴブリン職人の後ろで海老の殻を剥く魔道具みたいになってるの、騎士様じゃ」
「いかに地位が高くても、家でも地位が高いとは限らないんだぜ」
「普通に休日サービスじゃないか?」
「イネス様は相変わらず何でも使うよな」
マグロを捌き終わった騎士様、今はイネスのために海老を延々と剥いているの。
誰か言ってあげて、スラちゃんに任せれば解決するって。
「海老も好きですけどカニも好きです、次は秋の味覚ダンジョン行ってきます」
「あそこいいよな」
「俺らも一度行ったことあります、難易度高くて死にかけたなー」
「空飛ぶマグロ、討伐出来たのはいいけど、自分達じゃ捌けなくて食堂のおばちゃんに泣きつきましたよ」
「最奥行くと天国が味わえるって噂、あれ本当ですか?」
本来なら口調が粗かったり、言動が野蛮だと言われる冒険者。
でもアー君が講習会で最低限のマナーを身に着けさせた結果、このようにうちの子の前ではある程度の言葉遣いができているのです。
お陰でうちの子の口調が乱れる事もなく、僕はとても満足である。
『ママが作ったセーフエリアね』
「露天風呂あるぞ」
「最高級のお酒と松茸御膳でます」
「さらに運がいいとSランク御膳になるんよ」
あのダンジョンでシャムスと一緒に牛に乗ってお散歩したなぁ。
次はぜひ空飛ぶマグロでお散歩したい、むしろする。
……ダンジョンでマグロをスカウトして、僕の領地に放つのどうだろう、きっと楽しい。
他にも一トントラックよりも遥かに大きいカニとか海老いたね、うん、キャンプが終わったらスカウトに行くとしよう。
他にも野生の牛がいたら声をかけてみようかな、妖狐のお兄さんに牛乳を提供したい。
スラちゃんとセットで渡せば色んな乳製品が楽しめるはず、うむ、領民に差し入れは大事よね。
「神子様がやけに静かですけど、大丈夫なんですか、あれ」
「俺らには多分無害だからセーフだな」
『人間には優しいかは微妙よね』
「神薙神社でお祓いした方がいいですよ」
「ダンジョンでドロップした高級酒奉納します」
「邪神様よりたちが悪いってどうなんだろう」
「リーダー、この間手に入れた宝玉も奉納しておこう」
あれこれ思案していたら好き勝手言われていたでござる。
「寿司か、妻は玉子が好きなんだ」
「ぎゃ!」
「魔王様です! いらっしゃい!」
姿を認めた瞬間、イネスが一瞬で魔王様の肩に移動した。
奥さんはどこだろうと探したら、無心で海老の殻を剥く騎士様に挨拶していました。
そしてついに「スライムに手伝ってもらわないのですか?」と一言、その言葉にハッとする騎士様、今まで気付いていなかったようです。
悪い人には制裁を与えるけれど、理由によっては許してあげる。
「お肉をお食べ、お寿司もおすすめ」
「俺、今日から神子様を崇める」
「おれもー」
「もぐもぐ」
「これ、Aランクの海老じゃない?」
ギルド外で契約して騙されたのもまた勉強ということで、反省した後はお食事タイムです。
なお騙した人は闇に消えました。
やることが小悪党で本来なら死刑までいかないけれど、我が家の邪神様がお酒のおつまみをご所望だったらしく連れて行っちゃったのです。
なーむー。
「な、なぁ、あそこ、ゴブリン職人の後ろで海老の殻を剥く魔道具みたいになってるの、騎士様じゃ」
「いかに地位が高くても、家でも地位が高いとは限らないんだぜ」
「普通に休日サービスじゃないか?」
「イネス様は相変わらず何でも使うよな」
マグロを捌き終わった騎士様、今はイネスのために海老を延々と剥いているの。
誰か言ってあげて、スラちゃんに任せれば解決するって。
「海老も好きですけどカニも好きです、次は秋の味覚ダンジョン行ってきます」
「あそこいいよな」
「俺らも一度行ったことあります、難易度高くて死にかけたなー」
「空飛ぶマグロ、討伐出来たのはいいけど、自分達じゃ捌けなくて食堂のおばちゃんに泣きつきましたよ」
「最奥行くと天国が味わえるって噂、あれ本当ですか?」
本来なら口調が粗かったり、言動が野蛮だと言われる冒険者。
でもアー君が講習会で最低限のマナーを身に着けさせた結果、このようにうちの子の前ではある程度の言葉遣いができているのです。
お陰でうちの子の口調が乱れる事もなく、僕はとても満足である。
『ママが作ったセーフエリアね』
「露天風呂あるぞ」
「最高級のお酒と松茸御膳でます」
「さらに運がいいとSランク御膳になるんよ」
あのダンジョンでシャムスと一緒に牛に乗ってお散歩したなぁ。
次はぜひ空飛ぶマグロでお散歩したい、むしろする。
……ダンジョンでマグロをスカウトして、僕の領地に放つのどうだろう、きっと楽しい。
他にも一トントラックよりも遥かに大きいカニとか海老いたね、うん、キャンプが終わったらスカウトに行くとしよう。
他にも野生の牛がいたら声をかけてみようかな、妖狐のお兄さんに牛乳を提供したい。
スラちゃんとセットで渡せば色んな乳製品が楽しめるはず、うむ、領民に差し入れは大事よね。
「神子様がやけに静かですけど、大丈夫なんですか、あれ」
「俺らには多分無害だからセーフだな」
『人間には優しいかは微妙よね』
「神薙神社でお祓いした方がいいですよ」
「ダンジョンでドロップした高級酒奉納します」
「邪神様よりたちが悪いってどうなんだろう」
「リーダー、この間手に入れた宝玉も奉納しておこう」
あれこれ思案していたら好き勝手言われていたでござる。
「寿司か、妻は玉子が好きなんだ」
「ぎゃ!」
「魔王様です! いらっしゃい!」
姿を認めた瞬間、イネスが一瞬で魔王様の肩に移動した。
奥さんはどこだろうと探したら、無心で海老の殻を剥く騎士様に挨拶していました。
そしてついに「スライムに手伝ってもらわないのですか?」と一言、その言葉にハッとする騎士様、今まで気付いていなかったようです。
30
お気に入りに追加
145
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
すべてはあなたを守るため
高菜あやめ
BL
【天然超絶美形な王太子×妾のフリした護衛】 Y国の次期国王セレスタン王太子殿下の妾になるため、はるばるX国からやってきたロキ。だが妾とは表向きの姿で、その正体はY国政府の依頼で派遣された『雇われ』護衛だ。戴冠式を一か月後に控え、殿下をあらゆる刺客から守りぬかなくてはならない。しかしこの任務、殿下に素性を知られないことが条件で、そのため武器も取り上げられ、丸腰で護衛をするとか無茶な注文をされる。ロキははたして殿下を守りぬけるのか……愛情深い王太子殿下とポンコツ護衛のほのぼの切ないラブコメディです
【完結】別れ……ますよね?
325号室の住人
BL
☆全3話、完結済
僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。
ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる