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第三章 世界に降りかかる受難
第629話
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皇帝とダンジョンに入ると思ったでしょう?
僕もそう思っていた。
屋台を営むアンデッドに預けられ、そのまま置いていかれました。
「貴殿がいたらアンデッドが攻撃せずに道を開けてしまうだろう」
そう言って反論させずにささーっと。
僕、ダンジョンに来るための口実に使われた!
「神子様置いていかれたんすか」
「魔物が道を開けちゃうからって」
「そりゃ皇帝悪くないんじゃないかなぁ」
「難易度調整もあるからな、通常の仕様の確認するためには仕方ないですよ」
「すでに神子様の影響を受けているから、難易度爆上がりしないのは助かる」
「ウルフ系がいるあそこだろ、有名だよな。知らずに入って地獄見たわ」
プレオープンに参加した冒険者が相手をしてくれているけど、半分が僕に対する苦情というか文句だった。
そう言えばこの人たちアー君に泣きついたり、苦情入れたりする猛者だったね。
「っていうか神子様、ずるくないですか?」
「え?」
「聞きましたよ、召喚されし田中を嫁に取ったギルマスの自慢話とその後の話」
「あの万年独身男が今じゃ愛妻弁当! 爆ぜろ!」
「田中の本名知ってるの俺だけなんだぜ~ってニヤニヤしてた。キモイ」
「俺らなんて見合いパーティーのチケット落選したのに!」
「チケット手に入れるためにギルドにたくさん貢献したのに!」
新婚のギルマス、浮かれて冒険者から恨みを買っている。
嫉妬すらも心地よいぜ! って感じなのかなぁ。
「相手アンデッドよ?」
「あいつら出勤前に弁当お互いに差し入れとかしてるんすよ」
「もう魔物倒せないとか言って冒険者引退して、ダンジョン運営側になるんだってギルドにかけあってるって」
まぁパーティーメンバーの嫁が全員魔物だしね。
人間が運営側にいないのも不便な時があるので、今は商業ギルドから人が派遣されてます、さすがアカーシャ抜け目ない。
新人育成もお任せあれな商業ギルド、兄弟が自由にやってもお互いにカバーしあっている。
「しかもですよ!」
愚痴がまだ続いていた件。
「屋台周辺で売り子のバイトをやっている子供を見て「僕らもあんな子供が欲しいね」とかやってるんです!」
「やってらんねーですわ!」
アンデッド相手だけど子供は出来るだろうか。
僕には分からない、女神様が休暇から帰ったら分かるだろう。
自然の摂理を変えるような妄想の持ち主だし、アンデッドの生態の一つや二つ変えられそうよね。
「所で神子様、攻略情報持ってたら教えて欲しいのですが」
「ここのアンデッドって聖属性効きますか?」
「聖水温泉入って「あっは~ん」ってしてたよ」
「駄目かもしれねぇな」
「イネス様関わってそうだな、普通に物理攻撃が無難か」
「正解よ。暇だからダンジョン作られた経緯お話しします」
田中氏の召喚から加護変更からの聖水温泉までの経緯を話してみた。
その場にいた冒険者が全員地面に沈んでしまった。思った以上にお話の内容が攻撃力高かったみたい。
「イネス様、完全に愉快犯だろ!!」
「あざといからなぁぁぁ」
「可愛いから騙されるよね、分かる!」
「肉球アタックされるためなら上の難易度に挑んでもいい!」
「あの肉球でパンチされたい」
「キックでもいい」
「ここでもグッズ売り出さないかな」
「もし売り出した日には全グッズ揃うまでここ通う」
文句を言いながらも最終的にイネスにデレデレな感じになっている。
君たち、僕に対する批評と随分差があるのは気のせいかね?
僕もそう思っていた。
屋台を営むアンデッドに預けられ、そのまま置いていかれました。
「貴殿がいたらアンデッドが攻撃せずに道を開けてしまうだろう」
そう言って反論させずにささーっと。
僕、ダンジョンに来るための口実に使われた!
「神子様置いていかれたんすか」
「魔物が道を開けちゃうからって」
「そりゃ皇帝悪くないんじゃないかなぁ」
「難易度調整もあるからな、通常の仕様の確認するためには仕方ないですよ」
「すでに神子様の影響を受けているから、難易度爆上がりしないのは助かる」
「ウルフ系がいるあそこだろ、有名だよな。知らずに入って地獄見たわ」
プレオープンに参加した冒険者が相手をしてくれているけど、半分が僕に対する苦情というか文句だった。
そう言えばこの人たちアー君に泣きついたり、苦情入れたりする猛者だったね。
「っていうか神子様、ずるくないですか?」
「え?」
「聞きましたよ、召喚されし田中を嫁に取ったギルマスの自慢話とその後の話」
「あの万年独身男が今じゃ愛妻弁当! 爆ぜろ!」
「田中の本名知ってるの俺だけなんだぜ~ってニヤニヤしてた。キモイ」
「俺らなんて見合いパーティーのチケット落選したのに!」
「チケット手に入れるためにギルドにたくさん貢献したのに!」
新婚のギルマス、浮かれて冒険者から恨みを買っている。
嫉妬すらも心地よいぜ! って感じなのかなぁ。
「相手アンデッドよ?」
「あいつら出勤前に弁当お互いに差し入れとかしてるんすよ」
「もう魔物倒せないとか言って冒険者引退して、ダンジョン運営側になるんだってギルドにかけあってるって」
まぁパーティーメンバーの嫁が全員魔物だしね。
人間が運営側にいないのも不便な時があるので、今は商業ギルドから人が派遣されてます、さすがアカーシャ抜け目ない。
新人育成もお任せあれな商業ギルド、兄弟が自由にやってもお互いにカバーしあっている。
「しかもですよ!」
愚痴がまだ続いていた件。
「屋台周辺で売り子のバイトをやっている子供を見て「僕らもあんな子供が欲しいね」とかやってるんです!」
「やってらんねーですわ!」
アンデッド相手だけど子供は出来るだろうか。
僕には分からない、女神様が休暇から帰ったら分かるだろう。
自然の摂理を変えるような妄想の持ち主だし、アンデッドの生態の一つや二つ変えられそうよね。
「所で神子様、攻略情報持ってたら教えて欲しいのですが」
「ここのアンデッドって聖属性効きますか?」
「聖水温泉入って「あっは~ん」ってしてたよ」
「駄目かもしれねぇな」
「イネス様関わってそうだな、普通に物理攻撃が無難か」
「正解よ。暇だからダンジョン作られた経緯お話しします」
田中氏の召喚から加護変更からの聖水温泉までの経緯を話してみた。
その場にいた冒険者が全員地面に沈んでしまった。思った以上にお話の内容が攻撃力高かったみたい。
「イネス様、完全に愉快犯だろ!!」
「あざといからなぁぁぁ」
「可愛いから騙されるよね、分かる!」
「肉球アタックされるためなら上の難易度に挑んでもいい!」
「あの肉球でパンチされたい」
「キックでもいい」
「ここでもグッズ売り出さないかな」
「もし売り出した日には全グッズ揃うまでここ通う」
文句を言いながらも最終的にイネスにデレデレな感じになっている。
君たち、僕に対する批評と随分差があるのは気のせいかね?
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