614 / 844
第三章 世界に降りかかる受難
第603話
しおりを挟む
教会粛清に来たら二種類あった。
一つは女神様を信仰するヴィシュタル教、もう一つは聖なる母とかいう宗教。
????
女神様の名声を掠め取る目的?
それとも喧嘩売りたかった?
とりあえずヴィシュタル教の教会に来てみました。おじいちゃん事情教えてー。
「あの教会は女神ラティアーノを唯一神とし、聖女を象徴にすることで民心を集め、高額な費用と引き換えに治療しているのです」
「らてあーと?」
「ラティアーノ、ですな」
幼児な僕にはちょっと発音し辛いかな。らてあーと。
「でも治癒魔法を本当に使えているの?」
「そういう触れ込みですからねぇ」
「女神様の許可ないと治癒使えないのに?」
ラノベのよくある展開みたいにある日突然、光魔法や聖なる力に目覚めた。まではあるけれど、治癒魔法発現だけはありえない。
治癒魔法は春日さんの領域なので人がいきなり目覚める事はないのです。
全ての生き物から治癒魔法を取り上げ、一手に管理しているのが春日さん、治癒魔法を使うには春日さんから直接授かる必要がある。と春日さんの強制イベント……じゃなくて、強制授業で覚えさせられました。
数年前に刀国にいる一部の聖職者に治癒魔法が授けられたはずだけど、あれは大失敗に終わったって聞いた。
なんでもお試しで冒険者パーティーに参加した事で噂が広がり、強引に連れ出そうとする人や、誘拐しようとする人が現れて、みんなビビッて教会の奥に閉じこもっちゃったらしい。
もちろん犯罪者の皆さんは神薙さんのお腹の中です。
薬草やポーション類があるのは人に与えた慈悲というより、ファンタジーのお約束を重視した春日さんの趣味だと聞いたことがある。
そう言えば春日さん、ガチのゲーマーだっけ。
まぁとにかく、そんな事情で人の身では治癒魔法は特殊な事情がない限り使えません。
ラノベとは違うのです。
でも僕と子供たちは一応使えるよ、理由はワンコ三兄弟がレイアさんの加護を持っているから。
夢の世界で能力を共有しているからね、使おうと思えば使えるのです。これは神々も想定外。
「使えるはずのない魔法を使って、高額な費用を要求するのが気に入らないの!」
僕は教会に異端審問の設立を要求する! そういうインチキをぶっ潰して僕のお仕事減らして欲しい!
……適任者が一人いるね、帝国の教会で教皇やってる人との間に生まれた子がかなり強火なお兄ちゃんっ子で、お兄ちゃん達の教えを守り、広め、存在しない神への祈りをぶち壊して正しい祈りを与える事を使命としているんだ。よし、カイちゃんに相談しよう。
とりあず今からエセ聖女とエセ聖女を使って民を騙す教会をぶっ潰してきます!
「まぁまぁ神子様、いきなり突撃は死人が出てしまいましょう、こういう時はまずは偵察からですよ」
「今この瞬間にも教会に騙されてたり、貴族の足の引っ張り合いで治療を受けられない子がいるの!」
「死人は出ません、私がぺかぁっとすれば解決です! 聖職者だろうが聖女だろうがまとめて強制改宗させちゃいます!」
実はイネスずっといました。
僕の腕の中で黄金シリーズのおやつを黙々と食べてぺかぁパワーを溜めていたのです。
今ならなんと改宗するだけで命が助かる!
邪神のおやつにならない、人に優しいプランです!
一つは女神様を信仰するヴィシュタル教、もう一つは聖なる母とかいう宗教。
????
女神様の名声を掠め取る目的?
それとも喧嘩売りたかった?
とりあえずヴィシュタル教の教会に来てみました。おじいちゃん事情教えてー。
「あの教会は女神ラティアーノを唯一神とし、聖女を象徴にすることで民心を集め、高額な費用と引き換えに治療しているのです」
「らてあーと?」
「ラティアーノ、ですな」
幼児な僕にはちょっと発音し辛いかな。らてあーと。
「でも治癒魔法を本当に使えているの?」
「そういう触れ込みですからねぇ」
「女神様の許可ないと治癒使えないのに?」
ラノベのよくある展開みたいにある日突然、光魔法や聖なる力に目覚めた。まではあるけれど、治癒魔法発現だけはありえない。
治癒魔法は春日さんの領域なので人がいきなり目覚める事はないのです。
全ての生き物から治癒魔法を取り上げ、一手に管理しているのが春日さん、治癒魔法を使うには春日さんから直接授かる必要がある。と春日さんの強制イベント……じゃなくて、強制授業で覚えさせられました。
数年前に刀国にいる一部の聖職者に治癒魔法が授けられたはずだけど、あれは大失敗に終わったって聞いた。
なんでもお試しで冒険者パーティーに参加した事で噂が広がり、強引に連れ出そうとする人や、誘拐しようとする人が現れて、みんなビビッて教会の奥に閉じこもっちゃったらしい。
もちろん犯罪者の皆さんは神薙さんのお腹の中です。
薬草やポーション類があるのは人に与えた慈悲というより、ファンタジーのお約束を重視した春日さんの趣味だと聞いたことがある。
そう言えば春日さん、ガチのゲーマーだっけ。
まぁとにかく、そんな事情で人の身では治癒魔法は特殊な事情がない限り使えません。
ラノベとは違うのです。
でも僕と子供たちは一応使えるよ、理由はワンコ三兄弟がレイアさんの加護を持っているから。
夢の世界で能力を共有しているからね、使おうと思えば使えるのです。これは神々も想定外。
「使えるはずのない魔法を使って、高額な費用を要求するのが気に入らないの!」
僕は教会に異端審問の設立を要求する! そういうインチキをぶっ潰して僕のお仕事減らして欲しい!
……適任者が一人いるね、帝国の教会で教皇やってる人との間に生まれた子がかなり強火なお兄ちゃんっ子で、お兄ちゃん達の教えを守り、広め、存在しない神への祈りをぶち壊して正しい祈りを与える事を使命としているんだ。よし、カイちゃんに相談しよう。
とりあず今からエセ聖女とエセ聖女を使って民を騙す教会をぶっ潰してきます!
「まぁまぁ神子様、いきなり突撃は死人が出てしまいましょう、こういう時はまずは偵察からですよ」
「今この瞬間にも教会に騙されてたり、貴族の足の引っ張り合いで治療を受けられない子がいるの!」
「死人は出ません、私がぺかぁっとすれば解決です! 聖職者だろうが聖女だろうがまとめて強制改宗させちゃいます!」
実はイネスずっといました。
僕の腕の中で黄金シリーズのおやつを黙々と食べてぺかぁパワーを溜めていたのです。
今ならなんと改宗するだけで命が助かる!
邪神のおやつにならない、人に優しいプランです!
31
お気に入りに追加
145
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
兄たちが弟を可愛がりすぎです~こんなに大きくなりました~
クロユキ
BL
ベルスタ王国に第五王子として転生した坂田春人は第五ウィル王子として城での生活をしていた。
いつものようにメイドのマリアに足のマッサージをして貰い、いつものように寝たはずなのに……目が覚めたら大きく成っていた。
本編の兄たちのお話しが違いますが、短編集として読んで下さい。
誤字に脱字が多い作品ですが、読んで貰えたら嬉しいです。
異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話
深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?
突然異世界転移させられたと思ったら騎士に拾われて執事にされて愛されています
ブラフ
BL
学校からの帰宅中、突然マンホールが光って知らない場所にいた神田伊織は森の中を彷徨っていた
魔獣に襲われ通りかかった騎士に助けてもらったところ、なぜだか騎士にいたく気に入られて屋敷に連れて帰られて執事となった。
そこまではよかったがなぜだか騎士に別の意味で気に入られていたのだった。
だがその騎士にも秘密があった―――。
その秘密を知り、伊織はどう決断していくのか。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる