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第三章 世界に降りかかる受難
第563話
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僕は忘れていました。
村といえば領地の一部であり、治める領主さんいますね。
「うっかりうっかり」
「あの、助けを求めておいてなんですが、頭の上で光っているそちらの方は?」
「イネス!」
「みゃん!」
悪魔が商業ギルドに就職して、新人研修受けている間にギルドを建てるために長老の家を改築したり、村の人に新たな仕事を割り振ったりとアカーシャが忙しくしていた頃、僕はあちこちのダンジョンを襲撃してボスとキャッキャウフフしたり、冒険者と戦ったりしてました。
この村の事も若干忘れてたとか言えない。
今日はどこに遊びに行こうかと子供たちと相談していた所に入ったのが、悪魔からのお助けコール。
正しくは神頼み?
ん? 悪魔、神頼みしたの?
行先も決まってなかったので、どうせだからとシャムス、イネス、涼玉と一緒に遊びに来ました。
そしたら何とびっくり、商業ギルドが建った事や村が繁栄している事が領主の耳に入ってちょっと面倒なことになっているみたい。
税金がーとか、土地寄越せーとか、そういった感じ。
「お悩み一発解決です」
「おまかせぇぇぇ!!」
『まぶちい』
「本番まだだから、もうちょい抑えてくれ」
人間関係で困ったそんな時、大活躍するのがこちらのイネス。
ぺかっとひと光です。
「領主はどこですか? 暴れている兵士は? 子供に暴力ふるってない?」
「子供に手を出してたら領主は今頃奈落の底だと思います」
ただ領主に派遣された兵がお茶畑を荒らしたため、収穫が不可能になってしまったみたい。
収穫が出来ないと言うことは商業ギルドに商品を卸せない、契約不履行はヤバイです。
しかも兵士が荒らしたお茶畑、アカーシャが全面的に支援したやつですよー!
「これは、アカーシャ激怒案件」
『涼ちゃん、GO!』
「うははは!! イネス悪いな! 先に活躍してくるわ!!」
「きぃぃ!!」
活躍出来ると思って期待にピカピカしていたのに、涼玉に先を越されて悔しがってます。
大丈夫、その怒りは領主と兵士と、あと……関係者全員に向けていいからね。
「かあちゃー」
「涼玉?」
踊りに行ったと思った涼玉がこちらに走ってくる。実際に走ってるのは涼玉抱いているマールスだけど。
「お茶な、茎とか折れたりしてるけど、基本はちょう元気。俺が躍るよりもっと面白い方法あるぜ」
「私が光りますか!!」
「違うぞ」
『じゃあ……ママ?』
「僕が光る時?」
「全員違う」
涼玉が説明しようとした所に響く怒号、ちょっと煩いのでイネス行っちゃえ。
みゃん。と鳴いてイネスが走り去り、カッと光って静かになったので問題解決です。
「えっと……うん、それでな、ひよこ豆あるだろ、あれの煮汁を冷やして畑に撒けば解決すると思う」
「ほわー」
『ひよこ豆強ぉい』
振り向いたらイネスがふんぞり返っていて、その前に数十人の兵士が跪いてました。
ちょうどいいのでひよこ豆の煮だしから水撒きまで全部やらせます。イネス経由で命じたら恍惚とした表情で実行するからとても便利。
「悪魔の懸念、一つ解決です」
「いや、これって領主が激怒して攻め入るだけじゃないっす…………攻め入ってくるだけでは?」
「だいじょーぶ、領主ぺかぺかすれば全部解決、領主も領主の親類もまとめてイネスの信者」
「神々こえぇ」
相手が地位のある人ですからね、イネスも気合入れて黄金パフェ食べ始めました。
……悪魔消し飛ばない? 大丈夫?
村といえば領地の一部であり、治める領主さんいますね。
「うっかりうっかり」
「あの、助けを求めておいてなんですが、頭の上で光っているそちらの方は?」
「イネス!」
「みゃん!」
悪魔が商業ギルドに就職して、新人研修受けている間にギルドを建てるために長老の家を改築したり、村の人に新たな仕事を割り振ったりとアカーシャが忙しくしていた頃、僕はあちこちのダンジョンを襲撃してボスとキャッキャウフフしたり、冒険者と戦ったりしてました。
この村の事も若干忘れてたとか言えない。
今日はどこに遊びに行こうかと子供たちと相談していた所に入ったのが、悪魔からのお助けコール。
正しくは神頼み?
ん? 悪魔、神頼みしたの?
行先も決まってなかったので、どうせだからとシャムス、イネス、涼玉と一緒に遊びに来ました。
そしたら何とびっくり、商業ギルドが建った事や村が繁栄している事が領主の耳に入ってちょっと面倒なことになっているみたい。
税金がーとか、土地寄越せーとか、そういった感じ。
「お悩み一発解決です」
「おまかせぇぇぇ!!」
『まぶちい』
「本番まだだから、もうちょい抑えてくれ」
人間関係で困ったそんな時、大活躍するのがこちらのイネス。
ぺかっとひと光です。
「領主はどこですか? 暴れている兵士は? 子供に暴力ふるってない?」
「子供に手を出してたら領主は今頃奈落の底だと思います」
ただ領主に派遣された兵がお茶畑を荒らしたため、収穫が不可能になってしまったみたい。
収穫が出来ないと言うことは商業ギルドに商品を卸せない、契約不履行はヤバイです。
しかも兵士が荒らしたお茶畑、アカーシャが全面的に支援したやつですよー!
「これは、アカーシャ激怒案件」
『涼ちゃん、GO!』
「うははは!! イネス悪いな! 先に活躍してくるわ!!」
「きぃぃ!!」
活躍出来ると思って期待にピカピカしていたのに、涼玉に先を越されて悔しがってます。
大丈夫、その怒りは領主と兵士と、あと……関係者全員に向けていいからね。
「かあちゃー」
「涼玉?」
踊りに行ったと思った涼玉がこちらに走ってくる。実際に走ってるのは涼玉抱いているマールスだけど。
「お茶な、茎とか折れたりしてるけど、基本はちょう元気。俺が躍るよりもっと面白い方法あるぜ」
「私が光りますか!!」
「違うぞ」
『じゃあ……ママ?』
「僕が光る時?」
「全員違う」
涼玉が説明しようとした所に響く怒号、ちょっと煩いのでイネス行っちゃえ。
みゃん。と鳴いてイネスが走り去り、カッと光って静かになったので問題解決です。
「えっと……うん、それでな、ひよこ豆あるだろ、あれの煮汁を冷やして畑に撒けば解決すると思う」
「ほわー」
『ひよこ豆強ぉい』
振り向いたらイネスがふんぞり返っていて、その前に数十人の兵士が跪いてました。
ちょうどいいのでひよこ豆の煮だしから水撒きまで全部やらせます。イネス経由で命じたら恍惚とした表情で実行するからとても便利。
「悪魔の懸念、一つ解決です」
「いや、これって領主が激怒して攻め入るだけじゃないっす…………攻め入ってくるだけでは?」
「だいじょーぶ、領主ぺかぺかすれば全部解決、領主も領主の親類もまとめてイネスの信者」
「神々こえぇ」
相手が地位のある人ですからね、イネスも気合入れて黄金パフェ食べ始めました。
……悪魔消し飛ばない? 大丈夫?
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