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第三章 世界に降りかかる受難

第557話

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 ヨムちゃんの殴り込みに同行したら悪魔と遭遇、光の速さで解決しました。
 その後、島民は白いお猿さんになって野生に帰り、彼らの飼っていた家畜は解放して野生に戻そうと思ったら、あまり良い扱いを受けてなかったのか、骨と皮のガリガリ状態。
 許せぬ、お猿さんじゃ生温かったかもしれない。

 慌てて保護して、アー君の領地にぽーんと送りました!
 だって……あそこひよこ豆が野生化しているから、食べ放題なんだもの。
 後は事情を察した農民の皆さんが察して何とかしてくれます。

「この島、食べ物が採れないのかもな、だから海に助けを求めたのかも」
『それでも動物にご飯あげないのはダメよ』
「涼ちゃん、一つ呪いのダンス踊りませんか?」
「踊れるかな? やったことないぞ」
「僕も一緒に踊るの!」

 天罰追加する!
 涼玉の踊りが恵みなら、僕の謎能力で反転させればいいのである!
 もふもふを虐げる者には天罰を!

 ぷりぷりしてたら子供たちになだめられた。

「そうだ! おやつにしようぜ!」
「それがいいな! かあちゃん今日のおやつは何だ?」
「んーとね」

 見晴らしが良く、景色が綺麗な場所に移動して、えっちゃんが広げてくれたレジャーシートの上に皆で乗り上げておやつタイムです。
 今日はね、僕でも食べれる一口ドーナツです!

「美味いなかあちゃ!」
「こっちはレモン味だぞかあちゃん!」
「おいしー!」
『ふぅ、何とかママの気を逸らす事が出来ました』
『怒ったママは危険なのよ、ご機嫌治って良かったぁ』

 おやつを食べ、休憩が終わった所でもう一件行くことが決定。

 次の訪問先は海沿いの小さな村。
 海の神に生贄を捧げる名目で口減らしする風習がある村で、今日もまた一人、うら若いお姉さんが崖から落とされそうになってました。

「おーーし、巫女確保ぉぉ!!」

 落ちてきたお姉さんを海でキャッチ。なんて真似はせず、崖で儀式を行う村人をクラーケンの水鉄砲で一掃、腰を抜かしているお姉さんをそのまま確保しました。
 何でも海神ギルドが商売繁盛するにつれ、安産の神殿の人員まで取られて巫女が足りないらしい。

 ヨムちゃんに仕える巫女は産婆も兼ねているので、それなりに逞しい人物でないと大変みたいです。
 何せ赤ちゃんは生まれる時間も場所も選ばないからね、親が神殿に来てくれたり、お守りを身に着けてくれていれば加護を届ける事は出来るけど、そうでない村にこそヨムちゃんの助けは必要――という事で、今は巫女を大募集中らしい。

 応募条件は心身の健康、体力に自信のある人、クリーンを扱うので魔力ある事などなど、どこの企業だとツッコミを入れたくなったなぁ。
 もちろん今まで産婆を担っていた人がそのまま巫女になってくれれば一番良いらしいけど、その為にはまず産婆さんにヨムちゃんの存在を知ってもらわなきゃならないのである。
 つまり、ヨムちゃんの巫女は布教活動も兼ねるのです! カイちゃんに習った!

 この日助けたお姉さんは命を助けられた事をヨムちゃんに大変感謝し、望まれるがまま巫女になりました。
 うむうむ、なるほど、これから出先でいい人材見つけたらヨムちゃんにも報告するね!
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