神様のポイント稼ぎに利用された3

ゆめ

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第三章 世界に降りかかる受難

第547話

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 ここしばらく召喚も呼び出しもなく、代理業務も忘れ、子供らしく遊んで暮らしてました。
 今日のお昼はジャンクフード系とドリちゃんから聞いていたので、しっかり遊んでお昼には家に帰るつもりだったのです。

 油断したら呼び出しくらいました。
 今日ほど代理業務を放棄したくなった日はない。

 あっ、でもぱぱーと終わらせてお昼までに帰れば問題ないか。

 という事で本日のご相談です。
 一件目は白い髪に赤い瞳の美少年!
 ……女神様が涎垂らしそう。

 でも何だか周囲の空気が不穏。
 えー現場の状況としては山に囲まれた村かなぁ?
 その中央に磔にされています。

 滅び一直線の状況だった。
 これシヴァさん来たら瞬殺ものじゃない?

「かみさま」

 僕を呼んだのは美少年だろう、磔にされた場所から泣きながら僕を見つめています。
 良く見たら怪我だらけ!
 ボケっとしてたら僕まで説教食らうやつだ!

 慌てて下ろそうとしたら、まず手が届かなかった。

 焦るあまり神様をたくさん呼びました。
 今は反省している。
 次回からはもうちょっと冷静になりたいと思います。

 右を向けばイグちゃんが家屋を壊し、
 左を向けば神薙さんが家屋ごと人間を丸呑み、
 前を向けばシャムス、イネス、涼玉のトリオが主っぽい魔物と大バトル、
 背後は、そうですね、出来れば見たくないかな、ずっと高笑いが聞こえてます。

 白い髪を持つアルビノの美少年は気絶、僕の前で横になってます。
 恐らく背後で大暴れしている神様が持ち帰りするんじゃないかな?

 小さな村を滅ぼすにしても過剰戦力なのが良く分かる。
 生贄を欲していただろう山の主の正体は大蛇、神薙さんを見た時点で戦意喪失してたけど、恐怖で固まってしまい服従の意を示す前にうちの子にボコられる羽目になってます。
 大バトルというより弱いもの苛めになってるのかな、もしかして。

「あっ、また事情聴く前に滅ぼしちゃった」

 事情知ってそうなのはこの子だけだけど、迫害されてたなら正確な情報知ってるか怪しいなぁ。
 とりあえず白い生贄の子は自宅にお持ち帰りしました。

 だって……お腹空いたから。
 お昼ジャンクフードだよ?
 あっちの事は皆に任せておいていいと思う。

 この子は座敷の隅っこに寝かせておいて、えっちゃんにクリーンをかけてもらい、いそいそと席に着く。
 飲み物は自家製炭酸水。
 主食はハンバーガー!!
 フライドポテトにはケチャップまたはマヨネーズ。
 
 でもパンからマヨネーズまで全部ドリちゃんの手作りなんだよね、地球の食品と違ってカロリーもカットされてるし、栄養素ぎっちぎちなのです。
 例え体に悪いままだとしても、ドリちゃんミルクやひよこ豆を摂取すれば解決。

「おいしーー!」
「あっかあちゃズルっ」
「私たちも食べます! ドリちゃん、私はエビバーガーで!」
『チーズバーガーがいいなぁ』

 がぶっと一口食べた所で子供たちが帰還。
 ワイワイ言いながら席に着き、自分の分をお願いしている。

 すまない、すまない、ジャンクフードの誘惑に勝てませんでした。
 いつも以上に口が小さくて食べるの大変だけど、楽しいから問題ないのです。

「レタスがシャキシャキだな、トマトも美味い! けど肉を増やしてほしい!」
『朝採れたばかりのレタスよ』
「ポテトはゴブリン菜園の新じゃがらしいです、いつもと食感が違いますね」

 お昼をモリモリ食べた後は夕食のデザートを求めて果樹園にゴー!

 正直、お昼を食べ始めた時点で白い子のことは忘れていました。
 当初の予想通り、シヴァさんが迎えに来て連れて行ったらしいよ。仕事早いなぁ。
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