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第三章 世界に降りかかる受難
第526話
しおりを挟むスライムトランポリ酔いしてぐったりです。
あれは危険、楽しかったけど、危険。
「僕ちょっとお休みしたいの、くだらない理由だったら怒ります」
本日呼び出されたのは夜のパーティ会場。
ドレスキラキラ、シャンデリアもキラキラ、参加者もキラキラ。
イネスが喜びそうです。
パーティー会場のど真ん中に呼び出されたと思ったら、突然お前との婚約を破棄するとか言われた。
もっとも僕に言ったのではなく、背後に綺麗なお兄さんが立っていたので彼に言ったのだろう。じゃなかったらあの人ただのやばい人間。
青年と言うには若く、アー君よりは年上なのかなぁ?
地球基準で言えば高校生とかそのぐらい?
つまり成人はしているのか。
問題を起こしたら自分の責任です!
ショタ守護神の助けはない!
「僕はもう寝る時間なので、簡潔に」
お風呂も入ったし、あとはパジャマに着替えてアー君のもふもふに包まれて寝るだけだった。
僕の至高のもふもふタイムを邪魔した罪は重い。
眠くてムカムカしてきた。これはいけない、早く寝なければ。
アー君の腹筋を枕にしても、アー君寝相悪いから朝には放り出されているんだけどね。
「こっちにおいで」
「うぅー」
断罪しているだろう男子Aが何か言ってるけど、眠さが勝って聞き取れない。
僕を召喚するのは夜8時まででお願いします、僕はいい子なので早寝早起き、野菜もたくさん食べるし好き嫌いは……あまりしないのです。
「ごめんね、事情は後で説明するから寝てもいいよ」
「むぅぅ」
お兄さんに抱っこされ、背中をポンポンされていたら眠気がふわーって。
……意外と筋肉がある。
そしてこの手つき、子守に慣れている!!
「聞いているのかっ!!」
うっさい、今ビクッてなりました。
人が気持ちよく寝落ち出来そうだったのに、明日にでも神薙さんを送りこもう、首を洗って待っているがいい。
「あぁそう言えばお前は王家の教育を終えていたなぁ」
断罪に酔っている人が何やらニヤニヤ笑いだした。
嫌な感じ。
「国外追放は取り消しだ。国家機密を他国に漏らされては困る、処刑にしよう」
「えぇ、それは可哀想だろっ。マルティン、今なら謝れば許してやるよ、俺は優しいからなっ!」
この感じはあれです、テンプレの中でも王道と呼ばれるモンスター転校生タイプ。
ある意味言葉は通じないから相手をするだけ無駄です。
取り巻きも頭の中お花畑だから以下同文。
「一人では寂しかろう、ちょうど良い、今抱いているチビも一緒に――」
「かしこみぃぃぃ!!」
ビュッと何かが飛んできて、壇上で演説してた人の脳天にクリティカルヒットした。
コントロールが素晴らしいです、思わず目が覚めました。
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