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第三章 世界に降りかかる受難
第505話
しおりを挟む朝ご飯を食べてから寝て、起きたらエンシェント・ドラゴンに乗ってロデオ、腰を傷めたと言われたので移動、森の中でブラッドベアと遊んだ。
「以上が午前中の行動です」
『お疲れぇ』
「ママの行動力半端ねぇな」
「これが、午後も?」
『ふぁいとぉ』
本日のお昼は甘口カレー、お野菜ゴロゴロだけど頑張って食べます。
ちゃんと食べたらヘラ母さんが褒めてくれるんだよ。
でもね、今は体が小さいので熊さんが食べさせてくれています。
刀雲と比べると腹筋の硬さが物足りないけど、ゴワゴワ毛皮が気持ちいいので満点です!
『母性本能がマックスのブラッドベア』
「吹っ飛ばされた冒険者のプライド大丈夫かな」
「甘いもの足りないです、ドリアンこのプリンおかわりー」
「ハイ」
「かあちゃ、明日は俺と遊ぼうな」
「いーよ」
涼ちゃんと遊ぶと植物がもふもふ、あれも楽しいよね。
「ママ、午後はお家で遊びません?」
「やーよ」
午後はどこに遊びに行こうかな?
『イネスがお疲れ、引き留めてあげるの』
「職場体験、っていうのはどうかな?」
「んー?」
「興味持ったぞ!」
『お城は修羅場だから却下よ』
「ママが突然行っても安全な場所」
「ばーばだ。そうだ、ばーばの所に行こう! かあちゃ、おめかししてヘラばーばの所に行くのは!?」
「いーよ」
っしゃぁぁ!!とイネスが普段のキャラを脱ぎ捨てて咆哮した。
「居なかったら困るので、先触れ出してきます! ちょっとの間ママをお願いしますねぇぇ!!」
「おうよ」
『必死ね』
ガガッとプリンを一瞬で食べ終えたイネスが立ち上がった所でえっちゃんが闇を広げ、ジャンプする前に転移してしまった。えっちゃんのお仕事はやーい。
「じゃあ俺らもデザート食べちまおう」
『あい』
「熊さん、ご飯美味しかったですかー?」
「ぐお」
適度に冷えたプリン、口の中で溶ける生クリーム、宝石のように赤いチェリー、全てが素晴らしいバランスでお口の中でダンスを踊っているのよ。
「イツキーーー!!」
「あい!」
プリンを堪能していたら、闇がサッと庭まで広がり、物凄い勢いでヘラ母さんが現れた。
室内だったら天井破壊してたかもしれない、さすがえっちゃん。
「イツキ!」
「あーい」
「よし、おいで!」
「あい!」
パァンと手を叩いたヘラ母さんが両手を広げたので、立ち上がってぽてぽてそこに向かって歩く。
最初は歩きにくかったけど、大分慣れて来たと思う。
後ろで熊さんがハラハラしている気配を感じつつ、ふんふんと鼻息荒く縁側まで辿り着いた。
さてどうやって降りよう。もふもふズがいればダイブ出来るけど……まぁえっちゃんが受け止めてくれるか! そぉい!
高くジャンプしと思ったら、ヘラ母さんの翼に受け止められてそのまま抱っこされた。ほわほわ。
「まぁまぁまぁまぁまぁ可愛らしいじゃないかえぇぇ! 今日はうちに泊まるかい? 野菜をしっかり食べれたのかい? そうかい、そうかい、偉い偉い、頬っぺたぷるるんでいつも以上に可愛らしいねぇぇぇ!」
母さんが壊れた。
僕の頬と母さんの頬を合わせ、ぐりんぐりんするからくすぐったいの。
「きゃぁん」
「声まで可愛らしくなってるねぇ、今日の夕食は何がいいかね? なんでも作るよ?」
「んふふー」
何がいいかなぁ、ヘラ母さんの作ってくれるものはなんでも美味しいから迷っちゃう!
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