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第二章 聖杯にまつわるお話
第464話
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唐突ですが最近帝国で不穏な噂が流れている。
「なんでも教皇が皇帝を簒奪、国家転覆しようとしている。ってやつ」
「ないない、それはない」
『ないの』
「ありえねぇ」
「ないですね」
満場一致で否定された。
まぁそうだよね、あの人って女神様への信仰を広げる事に意欲は燃やすけど、皇帝には興味なさそう。
だってどう考えても教皇の方が力持ってるし。
「どこから出たんだその噂」
「俺が集めた限り、噂してたの全員帝国の外から来た人間だな。あれだ内部分裂狙い?」
「さすがイグちゃん」
『噂集めがお得意なの』
「帝国教皇を引退して刀国に戻りたがってるもんね、どこをどう曲解したらそうなるんだろう?」
刀国に戻ったら我が家に永住するつもりらしい、出来れば刀国の教皇になって教会で暮らして欲しいです。
「皇帝の耳に囁こうとしても、大臣がイネスのぺかぁでキレイキレイな状態だろ、耳を全く傾けないどころか、詳しいことを聞かせてくれと相手を屋敷に招き、招かれた相手が消えたって」
『そう言えば最近神薙様がツヤツヤ』
「人間の恐怖が一番美味いって言ってたな」
「邪神に捧げられてる……こえぇ」
怪しんで屋敷に呼ばないなら敢えて怪しい酒場に呼び出して、怪しい雰囲気の酒場の片隅で密会。とかも演出してくれるらしい。
怪しいを連発している辺り、演出にイグちゃんが一役買っている気がする。
むしろイグちゃんが酒場経営してそうだなぁ。
「実態を知っている側からすると、噂を口にしただけで断罪されそうで怖いって」
「不穏の意味が違う気がする」
「皇帝の背後には女神がいるもんな、今はかつ丼食ってるけど」
『あれ三杯目』
「女神様、野菜も食べてください」
「食う食う、お好み焼きにして食べるって」
信じられないだろうけども、あれが帝国の皇后です。
いっそ皇后が他国と通じて情報を流している。とかの方がまだ信憑性があった気がします。
「なんか尻尾掴めないんだよなぁ、そっちの方がよほど不穏だぜ」
「管理画面で絞り込めればいいけど、女神本人がそっちの分野苦手だから情報収集が微妙なんだよな」
『個人プロフィールが偏り過ぎてるのよね』
「お好み焼き食べれるのか?」
「なんかお腹が空いて」
困惑する涼玉に女神様が四杯目を食べながら答えている。
うーん確かに普段からよく食べる人だけど、これはちょっと食べすぎというか……。
「もしかして、もしかして、なんですけど……女神様、妊娠してます?」
「はぁん?」
だって今の女神様、妊娠中の神薙さんぐらい良い食べっぷりなんだよね。
「自分のステータスとか見れません?」
「いや、見れるけど、私がぁ?」
四杯目を食べ終わり、五杯目を食べる前に自分のステータスを開いた女神様が固まった。
『おんにゃのこ』
「まじかよ」
「えっ、接触出来るようになったのか!?」
「パパに報告しなきゃ」
「冗談じゃなく? え、じゃあヨムに言って祝福してもらうか??」
「女神様、息してください! 女神様!」
騎士様の配下の一人である女神様の死因が、食事を喉に詰まらせてとか嫌ですからね!
「なんでも教皇が皇帝を簒奪、国家転覆しようとしている。ってやつ」
「ないない、それはない」
『ないの』
「ありえねぇ」
「ないですね」
満場一致で否定された。
まぁそうだよね、あの人って女神様への信仰を広げる事に意欲は燃やすけど、皇帝には興味なさそう。
だってどう考えても教皇の方が力持ってるし。
「どこから出たんだその噂」
「俺が集めた限り、噂してたの全員帝国の外から来た人間だな。あれだ内部分裂狙い?」
「さすがイグちゃん」
『噂集めがお得意なの』
「帝国教皇を引退して刀国に戻りたがってるもんね、どこをどう曲解したらそうなるんだろう?」
刀国に戻ったら我が家に永住するつもりらしい、出来れば刀国の教皇になって教会で暮らして欲しいです。
「皇帝の耳に囁こうとしても、大臣がイネスのぺかぁでキレイキレイな状態だろ、耳を全く傾けないどころか、詳しいことを聞かせてくれと相手を屋敷に招き、招かれた相手が消えたって」
『そう言えば最近神薙様がツヤツヤ』
「人間の恐怖が一番美味いって言ってたな」
「邪神に捧げられてる……こえぇ」
怪しんで屋敷に呼ばないなら敢えて怪しい酒場に呼び出して、怪しい雰囲気の酒場の片隅で密会。とかも演出してくれるらしい。
怪しいを連発している辺り、演出にイグちゃんが一役買っている気がする。
むしろイグちゃんが酒場経営してそうだなぁ。
「実態を知っている側からすると、噂を口にしただけで断罪されそうで怖いって」
「不穏の意味が違う気がする」
「皇帝の背後には女神がいるもんな、今はかつ丼食ってるけど」
『あれ三杯目』
「女神様、野菜も食べてください」
「食う食う、お好み焼きにして食べるって」
信じられないだろうけども、あれが帝国の皇后です。
いっそ皇后が他国と通じて情報を流している。とかの方がまだ信憑性があった気がします。
「なんか尻尾掴めないんだよなぁ、そっちの方がよほど不穏だぜ」
「管理画面で絞り込めればいいけど、女神本人がそっちの分野苦手だから情報収集が微妙なんだよな」
『個人プロフィールが偏り過ぎてるのよね』
「お好み焼き食べれるのか?」
「なんかお腹が空いて」
困惑する涼玉に女神様が四杯目を食べながら答えている。
うーん確かに普段からよく食べる人だけど、これはちょっと食べすぎというか……。
「もしかして、もしかして、なんですけど……女神様、妊娠してます?」
「はぁん?」
だって今の女神様、妊娠中の神薙さんぐらい良い食べっぷりなんだよね。
「自分のステータスとか見れません?」
「いや、見れるけど、私がぁ?」
四杯目を食べ終わり、五杯目を食べる前に自分のステータスを開いた女神様が固まった。
『おんにゃのこ』
「まじかよ」
「えっ、接触出来るようになったのか!?」
「パパに報告しなきゃ」
「冗談じゃなく? え、じゃあヨムに言って祝福してもらうか??」
「女神様、息してください! 女神様!」
騎士様の配下の一人である女神様の死因が、食事を喉に詰まらせてとか嫌ですからね!
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