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第二章 聖杯にまつわるお話
第461話
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破産して、国ごとアー君に徴収された某国。
新婚旅行に出かけた先で捕まった領主さんが国王に就任させられたらしい。押し付けたともいう。
「国王も王妃も元々自国の人間、全く問題ない」
「新しくした教会にはドリルちゃんを派遣しました!」
『大臣はぺかぁしてから着任させたの』
「俺も活躍場面が欲しい!」
皇帝に相談の結果、領主さんが国王になるのが一番簡単だという結論になったようです。
ついでにアー君の友人ということで、帝国が同盟を組むことに前向きに、あれかな、神々にかけられる苦労を分かち合う同盟?
「あれ、そもそも元王家はどこへ?」
『胃袋一直線』
「夜逃げした」
「ぺかぁも間に合わない素早さでした」
「大臣系は捕まえたんだけどなぁ」
何はともあれ、新しい国政を担うのは100%アー君の息のかかった人材。
友達を助ける事が出来たアー君も、思う存分ぺかぁ乱舞したイネスも上機嫌。
ついでに言うとギルドが撤退せずに済み、面倒な手続きをせずに済んだ冒険者ギルドの職員さんもたいそうご機嫌だそうです。
逆にご不満なのが、活躍場面がなかった涼玉と、ショタを保護できなくなったシヴァさん。
前者はともかく後者は無視していいよね。
「涼玉はちょっと待っててくれ、何せ酷い政策で国庫は空だし、土地も枯れて酷い有様なんだ」
「俺は無料でもいいけど」
「土地の力が空っぽだから、涼ちゃんが何人いても足りないみたいです」
『涼ちゃんが干からびちゃう』
「かあちゃぁ、俺も無双したい。何か方法ないか?」
「前にグラちゃんが地脈か何かに干渉して緑化してたでしょ、あれは?」
尻尾を地面にずぼっとして大地に力を直接注いだんだっけ?
「一国まるまるとなると中々難しい」
「何よりそこに掛かる月日を遊びに費やしたいです」
『ダンジョン巡りできちゃう』
「それもそうだな、俺も鍋ダンジョン周回の方が大事だ」
結局、アー君が人材と金銭の援助をする方向になりそうです。
案外普通の結果になって良かったのかもしれない。動く金額は普通からかけ離れていそうだけど。
「借金を返すのに数世代はかかりそうだなぁ」
「にいちゃ安定した収入ができたな」
『働かなくても遊んで暮らせます!』
「オリハルコンで船作りましょう!」
イネスがぶっ飛んだわがままを言っている。と思いきや、アー君がポン。と手を打った。
「そうだ造船の技術を与えて造らせればいいんだよ! イネスの注文だけで二つはあるからな!」
「技術がないです」
『ギレンのところにいるのよ』
「そっか、海神ギルド!」
この世界、港をもつのは一種の憧れ。
ただし誰もが造船技術を持っている訳ではないらしい、ならどうやって誰が船を造っているのか、その辺は女神様が興味ないので人間が独自に何とかしているのだろう。
ただし刀国を除く。
うちの国には漁を生業とするギレンと仲間達がいて、ヨムちゃんが海神ギルドを立ち上げた事で勢いづいた彼らは造船部門を発足、一部の研究者がノリノリであれこれと船を改良したけれど、造るまで至らなかった。
なぜならヨムちゃんの加護を受けた船は、謎能力の影響を受けた魔物のごとく無敵状態だから壊れないんです。
ついでに言うと自動修復もあるので、修理の素材も必要ないっていう。
「スペシャルな船を造りたいって前々から無茶言われてたしなー、あの国に送って船を造らせるか」
「カイちゃんとセティとネリちゃん、あとラミアちゃんにも出資してもらいましょー」
「規模がでっかくなってきたなー」
『ネリちゃんにお船の絵本書いてもらって、夢を広げるのよ』
こうして元領主さんの意思を確認する前に、かの国に海神ギルド支店造船部門が設置することが決定しました。
また気絶しそうだなぁ、ギレン経由で胃薬送っておこう。
新婚旅行に出かけた先で捕まった領主さんが国王に就任させられたらしい。押し付けたともいう。
「国王も王妃も元々自国の人間、全く問題ない」
「新しくした教会にはドリルちゃんを派遣しました!」
『大臣はぺかぁしてから着任させたの』
「俺も活躍場面が欲しい!」
皇帝に相談の結果、領主さんが国王になるのが一番簡単だという結論になったようです。
ついでにアー君の友人ということで、帝国が同盟を組むことに前向きに、あれかな、神々にかけられる苦労を分かち合う同盟?
「あれ、そもそも元王家はどこへ?」
『胃袋一直線』
「夜逃げした」
「ぺかぁも間に合わない素早さでした」
「大臣系は捕まえたんだけどなぁ」
何はともあれ、新しい国政を担うのは100%アー君の息のかかった人材。
友達を助ける事が出来たアー君も、思う存分ぺかぁ乱舞したイネスも上機嫌。
ついでに言うとギルドが撤退せずに済み、面倒な手続きをせずに済んだ冒険者ギルドの職員さんもたいそうご機嫌だそうです。
逆にご不満なのが、活躍場面がなかった涼玉と、ショタを保護できなくなったシヴァさん。
前者はともかく後者は無視していいよね。
「涼玉はちょっと待っててくれ、何せ酷い政策で国庫は空だし、土地も枯れて酷い有様なんだ」
「俺は無料でもいいけど」
「土地の力が空っぽだから、涼ちゃんが何人いても足りないみたいです」
『涼ちゃんが干からびちゃう』
「かあちゃぁ、俺も無双したい。何か方法ないか?」
「前にグラちゃんが地脈か何かに干渉して緑化してたでしょ、あれは?」
尻尾を地面にずぼっとして大地に力を直接注いだんだっけ?
「一国まるまるとなると中々難しい」
「何よりそこに掛かる月日を遊びに費やしたいです」
『ダンジョン巡りできちゃう』
「それもそうだな、俺も鍋ダンジョン周回の方が大事だ」
結局、アー君が人材と金銭の援助をする方向になりそうです。
案外普通の結果になって良かったのかもしれない。動く金額は普通からかけ離れていそうだけど。
「借金を返すのに数世代はかかりそうだなぁ」
「にいちゃ安定した収入ができたな」
『働かなくても遊んで暮らせます!』
「オリハルコンで船作りましょう!」
イネスがぶっ飛んだわがままを言っている。と思いきや、アー君がポン。と手を打った。
「そうだ造船の技術を与えて造らせればいいんだよ! イネスの注文だけで二つはあるからな!」
「技術がないです」
『ギレンのところにいるのよ』
「そっか、海神ギルド!」
この世界、港をもつのは一種の憧れ。
ただし誰もが造船技術を持っている訳ではないらしい、ならどうやって誰が船を造っているのか、その辺は女神様が興味ないので人間が独自に何とかしているのだろう。
ただし刀国を除く。
うちの国には漁を生業とするギレンと仲間達がいて、ヨムちゃんが海神ギルドを立ち上げた事で勢いづいた彼らは造船部門を発足、一部の研究者がノリノリであれこれと船を改良したけれど、造るまで至らなかった。
なぜならヨムちゃんの加護を受けた船は、謎能力の影響を受けた魔物のごとく無敵状態だから壊れないんです。
ついでに言うと自動修復もあるので、修理の素材も必要ないっていう。
「スペシャルな船を造りたいって前々から無茶言われてたしなー、あの国に送って船を造らせるか」
「カイちゃんとセティとネリちゃん、あとラミアちゃんにも出資してもらいましょー」
「規模がでっかくなってきたなー」
『ネリちゃんにお船の絵本書いてもらって、夢を広げるのよ』
こうして元領主さんの意思を確認する前に、かの国に海神ギルド支店造船部門が設置することが決定しました。
また気絶しそうだなぁ、ギレン経由で胃薬送っておこう。
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