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第二章 聖杯にまつわるお話
第385話
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お茶会から一転、勇者イベントが勃発。かと思いきや、兄弟愛イベントに移行になりそうです。
数年前に勇者イベントで死亡してスケルトンになったのがお兄さん、今回勇者としてやってきたのが弟さん、感動の再会にどうリアクションをしていいか迷った末、女神様にお伺いしたら神託をもらいました。
それを直接訪ねようとした直後、もう一つイベント発生。
「呼ばれました!」
呼んでないのに女神様ご本人の登場です。
勇者くん息してる?
「生はどこ生!」
「ビールみたいな言い方しないでください」
神々しく登場したと思ったけど気のせい、床に足をつけた瞬間、本性を現して目をギラギラさせながらキョロキョロして台無しです。
「いつも見たいに覗いていれば良かったのに」
「主様いるし、アルジュナ様もいるし、覗きバレたら視界切られそうだから直接来た」
言い訳が酷すぎて信者の方々に謝りたい。
いや、僕が謝る道理ないですね。ないない。
「あちらです」
「ひゅー!」
「アー君助けて」
「チーズケーキ濃厚で美味い」
『霧ちゃん次ね、アップルパイ』
「分かった」
「マールス、肉食べたい」
「本日はお茶会なので肉はないです」
「魔王様、変なのが出ました」
「気にしてはいけない」
「いけないんよ」
うちの子たちは女神様が登場した時点で勇者への関りを拒否、視線を無理やり外してお茶会を続行し始めた。
ちょっと騎士様、貴方の部下なんだから騎士様は付き合ってください!
「あの日、俺が兄さんを監き……止めていれば!!」
「聞いたイツキちゃん! ヤンデレ、ヤンデレ弟!!」
「はいはい、しーですよ」
「いいんだ陛下の命令には逆らえない、勇者も失い、どちらにしろ俺は国には帰れなかった」
「そう言えば地球に返した勇者君は元気でしょうか」
「あの時一緒にいた坊やと無事にくっついて、同じ大学に進んで部屋をシェアしてじれじれ期を乗り越えて恋人に進展してこの間指輪交換に至ったから次は子供が欲しいとか言ってた。もちろん生める」
「え!?」
「勇者チートだな」
もしや生むのは勇者やった方の子ってこと!?
いらんチートつけちゃいましたね!
「産科とかどうするんですか!」
「夢枕に経って仲間がやってる病院紹介した。ちゃんと紹介状も枕元に置いといた」
「えぇその後の人生大丈夫ですか、それ」
「女の子が生まれれば腐女子、男の子が生まれれば男の娘になる」
「今のうちにそのチート消してあげてください」
妄想力を地球に持ち込まないであげてほしい。
そこの頭抱えている騎士様、貴方の部下の暴走どうにかしてください。
「俺もお茶飲みたい」
「代わりに僕が飲んできますので、事態の収拾お願いします」
「ひどぉい」
「おいおいイツキちゃん、兄が受けだったよ」
スケルトンと勇者の兄弟愛劇場、この空気の中で続けるとか凄いな。
もう君はそのまま魔王領でお兄さんと暮らせばいいと思う、相手スケルトンでも君なら幸せに暮らせるはず。
一応解説しておきますと、勇者パーティーの仲間は思考放棄したのか空気になってます。
「騎士様、お仲間さんの能力と記憶消して国に返してあげてください」
「記憶だけじゃなくて?」
「僕は一人でも多く召喚術を使う人間を減らしたいです」
「それもそうだね」
国に帰っても居場所はないと思いますが、僕を召喚して命が助かっただけ良しとしてください。
「人外になった兄を愛する弟か……アリ、だな。いける、いけるぞ!!」
何がですか女神様。
その後、波乱のお茶会は無事終了し、勇者は魔王様に一般兵として雇用されました。
なお、今回の勇者君のお話は女神様が発売しているBLゲームの追加コンテンツとして発売されるそうです。こんなのがこの世界の女神なんですよ。
数年前に勇者イベントで死亡してスケルトンになったのがお兄さん、今回勇者としてやってきたのが弟さん、感動の再会にどうリアクションをしていいか迷った末、女神様にお伺いしたら神託をもらいました。
それを直接訪ねようとした直後、もう一つイベント発生。
「呼ばれました!」
呼んでないのに女神様ご本人の登場です。
勇者くん息してる?
「生はどこ生!」
「ビールみたいな言い方しないでください」
神々しく登場したと思ったけど気のせい、床に足をつけた瞬間、本性を現して目をギラギラさせながらキョロキョロして台無しです。
「いつも見たいに覗いていれば良かったのに」
「主様いるし、アルジュナ様もいるし、覗きバレたら視界切られそうだから直接来た」
言い訳が酷すぎて信者の方々に謝りたい。
いや、僕が謝る道理ないですね。ないない。
「あちらです」
「ひゅー!」
「アー君助けて」
「チーズケーキ濃厚で美味い」
『霧ちゃん次ね、アップルパイ』
「分かった」
「マールス、肉食べたい」
「本日はお茶会なので肉はないです」
「魔王様、変なのが出ました」
「気にしてはいけない」
「いけないんよ」
うちの子たちは女神様が登場した時点で勇者への関りを拒否、視線を無理やり外してお茶会を続行し始めた。
ちょっと騎士様、貴方の部下なんだから騎士様は付き合ってください!
「あの日、俺が兄さんを監き……止めていれば!!」
「聞いたイツキちゃん! ヤンデレ、ヤンデレ弟!!」
「はいはい、しーですよ」
「いいんだ陛下の命令には逆らえない、勇者も失い、どちらにしろ俺は国には帰れなかった」
「そう言えば地球に返した勇者君は元気でしょうか」
「あの時一緒にいた坊やと無事にくっついて、同じ大学に進んで部屋をシェアしてじれじれ期を乗り越えて恋人に進展してこの間指輪交換に至ったから次は子供が欲しいとか言ってた。もちろん生める」
「え!?」
「勇者チートだな」
もしや生むのは勇者やった方の子ってこと!?
いらんチートつけちゃいましたね!
「産科とかどうするんですか!」
「夢枕に経って仲間がやってる病院紹介した。ちゃんと紹介状も枕元に置いといた」
「えぇその後の人生大丈夫ですか、それ」
「女の子が生まれれば腐女子、男の子が生まれれば男の娘になる」
「今のうちにそのチート消してあげてください」
妄想力を地球に持ち込まないであげてほしい。
そこの頭抱えている騎士様、貴方の部下の暴走どうにかしてください。
「俺もお茶飲みたい」
「代わりに僕が飲んできますので、事態の収拾お願いします」
「ひどぉい」
「おいおいイツキちゃん、兄が受けだったよ」
スケルトンと勇者の兄弟愛劇場、この空気の中で続けるとか凄いな。
もう君はそのまま魔王領でお兄さんと暮らせばいいと思う、相手スケルトンでも君なら幸せに暮らせるはず。
一応解説しておきますと、勇者パーティーの仲間は思考放棄したのか空気になってます。
「騎士様、お仲間さんの能力と記憶消して国に返してあげてください」
「記憶だけじゃなくて?」
「僕は一人でも多く召喚術を使う人間を減らしたいです」
「それもそうだね」
国に帰っても居場所はないと思いますが、僕を召喚して命が助かっただけ良しとしてください。
「人外になった兄を愛する弟か……アリ、だな。いける、いけるぞ!!」
何がですか女神様。
その後、波乱のお茶会は無事終了し、勇者は魔王様に一般兵として雇用されました。
なお、今回の勇者君のお話は女神様が発売しているBLゲームの追加コンテンツとして発売されるそうです。こんなのがこの世界の女神なんですよ。
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