神様のポイント稼ぎに利用された3

ゆめ

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第二章 聖杯にまつわるお話

第381話

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 あの後、別働隊と合流。
 集めてもらったものの内、報酬として渡すもの以外は全部ポイントにしたけど、えっちゃん曰く「とりあえず我が家の食費一日分ぐらい」だそうです。
 我が家の食費ってどのくらいなんだろう、まずそこからです。
 うぅん、カイちゃんに黙秘する事がまた増えた。

「そもそもドリちゃんがポイント乱用しすぎなんだと思う」
『お料理の研究に燃えてるの』
「言っているそばから減り続けてるし」

 研究内容は主に神薙さんに提供する料理の巨大化。
 例えば……僕らに出されるおにぎりがコンビニサイズなら、神薙さん用のおにぎりはバスケットボールサイズぐらい、ドリちゃんが目指すのはバランスボールサイズ。
 そうなると今度は海苔がない、じゃあ作ればいいじゃん研究しよう、ポイント大量消費。という流れ。

 ドリちゃんが夢の世界に進出して、僕らの魔力と繋がったあの日からずっとこの繰り返し。
 食卓を豊かにするのは大事だけど……ポイントの事も計算に入れてほしいです。

「今日はあんがとな」
『ありがとー』
「お礼にお宝から好きなの一個持って行きます?」
「いえ、採取のお手伝いしかしてないうえに、案内もろくに出来ていないので」

 そう言えば案内役として雇ったんだった。
 採取の人手だと途中から勘違いしていました。
 ごめんなさい。

 固辞する案内役さんに適当な武器、連れの方に防御力アップのアクセサリーを押し付けてお礼は終了。
 お二人はえっちゃんが帝国のギルドに転移させるので、ここでお別れです。

『バイバイ』
「元気でな」
「皆さんも」

 ムキムキさんがお辞儀をしたところで姿が消えた。

『明日は遊びに行くダンジョンのレベル上げるのよ』
「魔王城、行ってみるか?」
「行きます! 帰ってお土産のおやつ作りましょう!!」

 イネスって何気に魔王様大好きだよね。
 一時期はピカピカを嫌がられて出禁までされたのに、その反動で懐きまくっているような。

「僕も一緒に行って大丈夫かな?」
『あっ』
「う、うーん」
「きっと今更です、すでに謎能力の影響受けていると思います!」
「そうだよね何度か遊びに行ってるし!」

 良かった。
 置いていかれたら寂しいもんね。

「宝物庫が空っぽにゃぁ」
「冒険者からまた剥ぎ取るゴブ」
「ここに辿り着ける冒険者ってでるのかなぁ」

 僕らを見送るために並ぶダンジョンボスと巡回ボス、そして愉快な仲間たち。
 ボスのオルトロスが大人しい分、巡回ボスの方が強そうです、原因はどう考えても謎能力による強化と僕が渡した武器ですね。
 特に反省はしてないけど。
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