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第二章 聖杯にまつわるお話
第297話
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ダンジョンでの労働力ゲットに失敗した。
いや、正確には我が家のクラーケンが家庭持ちになったり、キャンプ場の従業員が増えたりしたけど、肝心のネリちゃんへ提供する労働力が手に入ってない。
刀国には孤児院があるので、そこから将来有望な子を引き抜きたいけど戦いが熾烈で手を出せません。
最大ライバルはアカーシャです。
商業ギルドをさらに発展させるため、有能な人物はどれだけいても足りないんだって。
国内で探すにも前にアー君が刀国の人間は長く刀国から離れたがらない、海外出張はだまし討ちするしかないみたいなことを言っていた。
ネリちゃんと約束してしまった人材派遣、意外と難易度が高い。
またあのダンジョンに行く選択肢もあるのだけど、半魚人が釣れたら嫌だからちょっとなぁ。
素直に子供たち誘って、他国に不法侵入してスラム漁りしようかな、きっとその方が早い。
他国の人間? 内政干渉?
はははは、大丈夫、パパから許可さえ貰えば人間の言葉なんて俺には必要ないからな!
自分たちの生活に精一杯で、助けることもなく放置しているのだから引き抜いてもいいんじゃない?
いざとなったらギルドに登録させて、冒険者として国外に出す方法もある。でも直接雇用した方が手続きの手間省けるよね、ギルドって必ずしもあるとは限らないし。
そんなような事をアー君が言っていた。
確かにアー君の言う通り、世界規模で言ってしまうとこの箱庭世界にあるものは全て騎士様のものになるよね、それを管理しているのが女神様、その女神様もアー君の前では子分みたいな感じだし。
じゃあここは一つ、権力の乱用ということで!
「シャームス」
「あい!」
「どこか適当なスラムでぺかってしてくれる?」
『!!!!』
シャムスの瞳が比喩のキラキラではなく、物理的にキラキラ光っていますが、これは一体。
「どこから行く?」
「あのね涼玉、そんなにたくさんは人間必要ないんだよ、ネリちゃんに提供できる労働力さえ手に入れば」
「約束を守るためにかあちゃがなりふり構わずになっている」
『刀羅と鬼羅のリストに載ってて、カイちゃんが手間がかかるって除外した街があるの』
「じゃあそこ行きましょう!」
「行っちゃおう!」
イネスとネヴォラが湧くのは想定内、ぺかぁってするの好きだからね。
そういう訳でいつものメンバーでお勧めスラムがあるどこかの国の街にやってまいりました!
全体的に雰囲気が陰気ですね!
演出なのかいつもこういう天気なのか、空全体が曇り空でこれまた暗い!
気持ちが落ち込む要素があちこちに散らばっております!
「女神様は最近どんな系統を読んだんだろう」
「婚約破棄はまだ衰えを見せないってにいちゃが言ってた」
『後味悪い系は嫌いみたい』
「刀国と帝国以外は案外治安が微妙です」
「人間を平等に愛したりはしないし、漫画みたいに干渉しすぎがどうのっていう制限もないんよ」
どうやらネヴォラも漫画を嗜んでいるようだ。
それもそうか、イネスのマブダチだもんね。
「よぉ子供連れでこんな所を歩くなんて――」
「テンプレェェェ!」
「おりゃぁ、頭固定!」
『案内人に任命します、イネス!』
「いっきまぁぁす!! ぺっかぁぁ!!」
悲劇なのか喜劇なのかよく分からないことが起きました。
空気が死んでる街の中、屋台の一つでもないかと歩いていたら、路地からガラの悪いおじさんが声をかけてきたんだよね、あるある良くある。
涼玉がはしゃいだ声を上げると同時にネヴォラがおじさんの背後に回り、肩に乗り上げて首を固定、シャムスの号令と同時にイネスがおじさんの顔に張り付いた状態でぺかぁってしました。
失明とか大丈夫なのだろうか。
まぁその際は盲目のスペシャリストが我が家にはいるのでどうにかなるってことで、僕に分かるのは子供たちの連携が素晴らしいと言うことだけかな?
いや、正確には我が家のクラーケンが家庭持ちになったり、キャンプ場の従業員が増えたりしたけど、肝心のネリちゃんへ提供する労働力が手に入ってない。
刀国には孤児院があるので、そこから将来有望な子を引き抜きたいけど戦いが熾烈で手を出せません。
最大ライバルはアカーシャです。
商業ギルドをさらに発展させるため、有能な人物はどれだけいても足りないんだって。
国内で探すにも前にアー君が刀国の人間は長く刀国から離れたがらない、海外出張はだまし討ちするしかないみたいなことを言っていた。
ネリちゃんと約束してしまった人材派遣、意外と難易度が高い。
またあのダンジョンに行く選択肢もあるのだけど、半魚人が釣れたら嫌だからちょっとなぁ。
素直に子供たち誘って、他国に不法侵入してスラム漁りしようかな、きっとその方が早い。
他国の人間? 内政干渉?
はははは、大丈夫、パパから許可さえ貰えば人間の言葉なんて俺には必要ないからな!
自分たちの生活に精一杯で、助けることもなく放置しているのだから引き抜いてもいいんじゃない?
いざとなったらギルドに登録させて、冒険者として国外に出す方法もある。でも直接雇用した方が手続きの手間省けるよね、ギルドって必ずしもあるとは限らないし。
そんなような事をアー君が言っていた。
確かにアー君の言う通り、世界規模で言ってしまうとこの箱庭世界にあるものは全て騎士様のものになるよね、それを管理しているのが女神様、その女神様もアー君の前では子分みたいな感じだし。
じゃあここは一つ、権力の乱用ということで!
「シャームス」
「あい!」
「どこか適当なスラムでぺかってしてくれる?」
『!!!!』
シャムスの瞳が比喩のキラキラではなく、物理的にキラキラ光っていますが、これは一体。
「どこから行く?」
「あのね涼玉、そんなにたくさんは人間必要ないんだよ、ネリちゃんに提供できる労働力さえ手に入れば」
「約束を守るためにかあちゃがなりふり構わずになっている」
『刀羅と鬼羅のリストに載ってて、カイちゃんが手間がかかるって除外した街があるの』
「じゃあそこ行きましょう!」
「行っちゃおう!」
イネスとネヴォラが湧くのは想定内、ぺかぁってするの好きだからね。
そういう訳でいつものメンバーでお勧めスラムがあるどこかの国の街にやってまいりました!
全体的に雰囲気が陰気ですね!
演出なのかいつもこういう天気なのか、空全体が曇り空でこれまた暗い!
気持ちが落ち込む要素があちこちに散らばっております!
「女神様は最近どんな系統を読んだんだろう」
「婚約破棄はまだ衰えを見せないってにいちゃが言ってた」
『後味悪い系は嫌いみたい』
「刀国と帝国以外は案外治安が微妙です」
「人間を平等に愛したりはしないし、漫画みたいに干渉しすぎがどうのっていう制限もないんよ」
どうやらネヴォラも漫画を嗜んでいるようだ。
それもそうか、イネスのマブダチだもんね。
「よぉ子供連れでこんな所を歩くなんて――」
「テンプレェェェ!」
「おりゃぁ、頭固定!」
『案内人に任命します、イネス!』
「いっきまぁぁす!! ぺっかぁぁ!!」
悲劇なのか喜劇なのかよく分からないことが起きました。
空気が死んでる街の中、屋台の一つでもないかと歩いていたら、路地からガラの悪いおじさんが声をかけてきたんだよね、あるある良くある。
涼玉がはしゃいだ声を上げると同時にネヴォラがおじさんの背後に回り、肩に乗り上げて首を固定、シャムスの号令と同時にイネスがおじさんの顔に張り付いた状態でぺかぁってしました。
失明とか大丈夫なのだろうか。
まぁその際は盲目のスペシャリストが我が家にはいるのでどうにかなるってことで、僕に分かるのは子供たちの連携が素晴らしいと言うことだけかな?
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