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第二章 聖杯にまつわるお話
閑話 ギルドに届けるまでが救援です②
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崩れた洞窟から救助はされたが森の中に放置され、人里目指して歩き続けた。
俺たちが知らない間に何があったのか、洞窟から外に出ると周囲一帯は森になっていて、入る前とは完全に地形が変わっていた。
これ、ロイがいなかったら俺たち完全に詰んでいたな。
「でだ。ロイ、なんで突然コイツを襲ったんだ?」
「あぁあれですか?」
緩やかに流れる水辺を見つけ、休憩しつつポーションを作るロイにずっと気になっていた事を質問してみた。
「あれはですね、女神様に助けを求めたら見返りを求められて……」
「は?」
「『嫌がる大男を縄で縛って言葉で嬲る』プレイがお気に召してもらって良かったです、おかげで救援を送ってもらえました」
ちょっと何を言っているか分からないのは、俺の学がないせいだろうか。
仲間を見たら縛られた一人は恍惚した表情ではぁはぁし、残りの仲間は俺と似たような表情をしていた。
どうしよう、今後のパーティー活動に不安しかない。
「……あっ、パーティー全滅の危機が迫ってますけどどうしましょう?」
「もうちょっと詳しく説明してくれると助かる」
ポーション作りの道具を片付けながら、夕食のメニューを悩むのと同じ口調でロイが爆弾発言をした。
「うーん、この揺れは多分オークとかゴブリンジェネラルとか重量がある敵だと思います」
「普通に死ぬ」
「助かったと思ったら死にそう」
「ご主人様のために死ねるなら本望だ」
「ちょっと黙ってようか」
揺れってなに、と聞いたら足の裏で振動を感じたらしい。
洞窟が崩れてからずっと思っていたが、ロイってもしかして滅茶苦茶能力高くないか?
なんで俺らのパーティーに参加してくれたんだろう。
偵察してくると言葉を残して森の中に消えた数分後、顔を紅潮させて戻ってきた。
「大当たりも大当たり! オークの群れでした!」
「アホか、死ぬわ!」
武器も防具も回復薬もあるけど、そんな生きるか死ぬかのクエスト無理だから!
逃げるために足を踏み出そうとしたらロイが野営料理を作り始めた。だからなんで!?
「えーと、鍋を火にかけたら底が焦げないようにゆっくりとかき回す」
「ロイ何をやっているんだ、逃げるぞ!」
「大丈夫ですよ、これ救援アイテムなんです。強力な結界も張られるのでもうちょっと近くに寄ってもらっていいですか?」
紙を読みながら料理作りを進めるロイ、いい匂いが周囲に広がって当然オークもこちらに気付いて視認出来る範囲に姿を見せた。
俺らの運命もここで終わりか、乱交……楽しかったなぁ。
「えっちゃんこっちに何かあるの?」
過去に思いを馳せていたら、目の前に兎の耳が付いたフードを被った少年が現れた。
俺たちが知らない間に何があったのか、洞窟から外に出ると周囲一帯は森になっていて、入る前とは完全に地形が変わっていた。
これ、ロイがいなかったら俺たち完全に詰んでいたな。
「でだ。ロイ、なんで突然コイツを襲ったんだ?」
「あぁあれですか?」
緩やかに流れる水辺を見つけ、休憩しつつポーションを作るロイにずっと気になっていた事を質問してみた。
「あれはですね、女神様に助けを求めたら見返りを求められて……」
「は?」
「『嫌がる大男を縄で縛って言葉で嬲る』プレイがお気に召してもらって良かったです、おかげで救援を送ってもらえました」
ちょっと何を言っているか分からないのは、俺の学がないせいだろうか。
仲間を見たら縛られた一人は恍惚した表情ではぁはぁし、残りの仲間は俺と似たような表情をしていた。
どうしよう、今後のパーティー活動に不安しかない。
「……あっ、パーティー全滅の危機が迫ってますけどどうしましょう?」
「もうちょっと詳しく説明してくれると助かる」
ポーション作りの道具を片付けながら、夕食のメニューを悩むのと同じ口調でロイが爆弾発言をした。
「うーん、この揺れは多分オークとかゴブリンジェネラルとか重量がある敵だと思います」
「普通に死ぬ」
「助かったと思ったら死にそう」
「ご主人様のために死ねるなら本望だ」
「ちょっと黙ってようか」
揺れってなに、と聞いたら足の裏で振動を感じたらしい。
洞窟が崩れてからずっと思っていたが、ロイってもしかして滅茶苦茶能力高くないか?
なんで俺らのパーティーに参加してくれたんだろう。
偵察してくると言葉を残して森の中に消えた数分後、顔を紅潮させて戻ってきた。
「大当たりも大当たり! オークの群れでした!」
「アホか、死ぬわ!」
武器も防具も回復薬もあるけど、そんな生きるか死ぬかのクエスト無理だから!
逃げるために足を踏み出そうとしたらロイが野営料理を作り始めた。だからなんで!?
「えーと、鍋を火にかけたら底が焦げないようにゆっくりとかき回す」
「ロイ何をやっているんだ、逃げるぞ!」
「大丈夫ですよ、これ救援アイテムなんです。強力な結界も張られるのでもうちょっと近くに寄ってもらっていいですか?」
紙を読みながら料理作りを進めるロイ、いい匂いが周囲に広がって当然オークもこちらに気付いて視認出来る範囲に姿を見せた。
俺らの運命もここで終わりか、乱交……楽しかったなぁ。
「えっちゃんこっちに何かあるの?」
過去に思いを馳せていたら、目の前に兎の耳が付いたフードを被った少年が現れた。
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