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第二章 聖杯にまつわるお話
第244話
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飛来してきた魔物はレッサーデーモンという悪魔種で、とても知能が高くて人出が足りないアー君の為に現れたとても良いカモだと笑顔でお礼を言われた。
さっきの「カモネギ」は「鴨が葱を背負って来る」の略か!
話し合いの結果、アー君の要望が全て通ったみたいです。
戦闘能力も高いので暮らすのはこの村ではなく、他国との国境に隣接した場所に村を新たに作ってそこで暮らしてもらうみたい。
「お前は今日から辺境伯な、領土を奪おうと侵入してきた敵は殲滅していいけど、基本的な仕事は農業だから」
「承知いたしました」
鎧を装備している子は特殊個体と言って、他の子のリーダー的存在。ゲームとかラノベでよく見かけるあれのことだろう。
知性を備えているので会話も通じるし、指示も理解してくれるからアー君が楽だねぇ。
彼の背後に並ぶ群れがちょっとやんちゃな感じなら、特殊個体の彼はそれを力で統べる覇王ってところかな。
シャムスが「せばしゅ」と言いながら覇王デーモンの方を指さしたので、そちらをよく見たら覇王の斜め後ろにその他とは若干雰囲気が違う個体がいた。
あの立ち位置、参謀か執事ポジションかもしれない。
「三人目のセバスチャン」
「すりー」
「セバス?」
「ごっふ」
変な声が聞こえたと思ったら、覇王の後ろにいた個体が両手で顔を覆って泣いていた。
いきなり泣き出した仲間に覇王もびっくり、アー君は「あーあ」と言いながらこちらを見ている。
『君は覇王(ハオ)よ』
「承知!!」
シャムスの言葉を覇王が跪いて受け入れた。
そして勢いよく立ち上がると仲間の方へと向き直った。
「我が名は今日からハオなり! 参謀も名を頂き今日から「セバス」となる! 皆の者、我らが主に敬礼!!」
「「ッシャーーー!」」
覇王の号令に仲間が立ち上がって胸を片手で二回叩き、天に向かって一斉に鳴き声を上げた。
あれがレッサーデーモンの敬礼なのか、軍隊みたい。
「うぅ、私の名前だけ変」
「泣くな名を与えられただけでも名誉なことだ!」
「でも本能的にこの名前は残念感があるんです!!」
わんわんと嘆くセバス君。
とても鋭いですね、さすが参謀。
大丈夫、歴代のセバスチャン達も最初は文句を言っていたけれど、今はあきらめ……受け入れて楽しい異世界ライフを送っているから!
セバスチャンは最初セティの元から逃げようとしていたけど、セバスの苦労を見て考えを改め、セティの快適生活を整える事を使命とする事で自分の身を守る方向にいった。
セバスチャン二代目、セバツーはあちこちのブラック環境で振り回され、ヘラ母さんの所に逃げ込んで、今はうちの子を嫁にもらいました。まだ幼児だけど。
そう言えば夢の中でセバツーを押し倒している姿しか見てないけど、あの子って性別どっちだったんだろう?
男の子だとは思うけど、とても低い確率で女の子かもしれない。
まぁもう嫁に行っちゃったんだけどね。
あれ、もしかしてセバスチャンって名前、苦労性の代名詞みたいになってる?
「じゃあこれが仕事の基本マニュアルな」
「読んでおいてくれ」
「大将も読みましょう!?」
「噛み砕いて説明してくれ」
「セバス、足りない物資があったらこの申請書に書いてくれればいいから」
「私たち魔物! 読み書き出来ません!」
「心配する必要はない、不思議な謎の力で読み書き計算が出来るようになっているから」
「えぇ………………マジかよ」
アー君から書類を受け取り、パラパラと書類をめくったセバスが驚愕に目を見開いた。
それにしてもアー君の言う「不思議な謎の力」って謎能力のことだよね、チートにもほどがある。
さっきの「カモネギ」は「鴨が葱を背負って来る」の略か!
話し合いの結果、アー君の要望が全て通ったみたいです。
戦闘能力も高いので暮らすのはこの村ではなく、他国との国境に隣接した場所に村を新たに作ってそこで暮らしてもらうみたい。
「お前は今日から辺境伯な、領土を奪おうと侵入してきた敵は殲滅していいけど、基本的な仕事は農業だから」
「承知いたしました」
鎧を装備している子は特殊個体と言って、他の子のリーダー的存在。ゲームとかラノベでよく見かけるあれのことだろう。
知性を備えているので会話も通じるし、指示も理解してくれるからアー君が楽だねぇ。
彼の背後に並ぶ群れがちょっとやんちゃな感じなら、特殊個体の彼はそれを力で統べる覇王ってところかな。
シャムスが「せばしゅ」と言いながら覇王デーモンの方を指さしたので、そちらをよく見たら覇王の斜め後ろにその他とは若干雰囲気が違う個体がいた。
あの立ち位置、参謀か執事ポジションかもしれない。
「三人目のセバスチャン」
「すりー」
「セバス?」
「ごっふ」
変な声が聞こえたと思ったら、覇王の後ろにいた個体が両手で顔を覆って泣いていた。
いきなり泣き出した仲間に覇王もびっくり、アー君は「あーあ」と言いながらこちらを見ている。
『君は覇王(ハオ)よ』
「承知!!」
シャムスの言葉を覇王が跪いて受け入れた。
そして勢いよく立ち上がると仲間の方へと向き直った。
「我が名は今日からハオなり! 参謀も名を頂き今日から「セバス」となる! 皆の者、我らが主に敬礼!!」
「「ッシャーーー!」」
覇王の号令に仲間が立ち上がって胸を片手で二回叩き、天に向かって一斉に鳴き声を上げた。
あれがレッサーデーモンの敬礼なのか、軍隊みたい。
「うぅ、私の名前だけ変」
「泣くな名を与えられただけでも名誉なことだ!」
「でも本能的にこの名前は残念感があるんです!!」
わんわんと嘆くセバス君。
とても鋭いですね、さすが参謀。
大丈夫、歴代のセバスチャン達も最初は文句を言っていたけれど、今はあきらめ……受け入れて楽しい異世界ライフを送っているから!
セバスチャンは最初セティの元から逃げようとしていたけど、セバスの苦労を見て考えを改め、セティの快適生活を整える事を使命とする事で自分の身を守る方向にいった。
セバスチャン二代目、セバツーはあちこちのブラック環境で振り回され、ヘラ母さんの所に逃げ込んで、今はうちの子を嫁にもらいました。まだ幼児だけど。
そう言えば夢の中でセバツーを押し倒している姿しか見てないけど、あの子って性別どっちだったんだろう?
男の子だとは思うけど、とても低い確率で女の子かもしれない。
まぁもう嫁に行っちゃったんだけどね。
あれ、もしかしてセバスチャンって名前、苦労性の代名詞みたいになってる?
「じゃあこれが仕事の基本マニュアルな」
「読んでおいてくれ」
「大将も読みましょう!?」
「噛み砕いて説明してくれ」
「セバス、足りない物資があったらこの申請書に書いてくれればいいから」
「私たち魔物! 読み書き出来ません!」
「心配する必要はない、不思議な謎の力で読み書き計算が出来るようになっているから」
「えぇ………………マジかよ」
アー君から書類を受け取り、パラパラと書類をめくったセバスが驚愕に目を見開いた。
それにしてもアー君の言う「不思議な謎の力」って謎能力のことだよね、チートにもほどがある。
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