232 / 844
第二章 聖杯にまつわるお話
第228話
しおりを挟む
僕が食べたかったのは聖なるタルトと紅茶。
お腹の子が食べたがったのは芋羊かんとお煎茶。
意見が一致しなくて久しぶりに気が向かないものを食べることを強要されてました。
羊かん好きだけどね、焼きたてタルトを食べたかった。
「刀雲」
「なんだ?」
「この子ちょっと好き嫌いが激しすぎないかな?」
お腹をドンドコ蹴ってもっと食べさせろと主張するので、パンを食べようとしたら拒否をされ、刀雲がならこれはとふんわりオムレツを作ってくれたけどそれも拒否、昨日まではこんな事なかったのに、今日になって突然好き嫌いを主張し始めたのはなぜだろう。
『ママミルク飲んで』
「ストロー使うか?」
いつもなら定期的にドリちゃんミルクを飲んで補給しているのに、今のところ羊かんとお煎茶しか摂取してないのでじわじわと魔力枯渇の気配がですね。
ミルクも飲まないとはどういう了見だろうか、魔力枯渇になると困るのは僕なんですけど!
「イツキ、これは飲めるか?」
「?」
刀雲が渡してきたのは抹茶だった。
しかもただの抹茶ではなく、パフェのように何層かに分かれている抹茶ミルクパフェもどき。
「お腹の子、うっきうき」
抹茶って苦いんだよね、それを分かっていて喜んでいるのだろうか。
吸収するのは君だけど食べるのは僕なんだよ、勘弁してもらえないかなぁ。
『ママあーん』
「見た目も味も渋そうだな」
シャムスが小さなおててでスプーンを持ち、あーんしてくれているのでテンションと足蹴りが最大になっております。痛い、痛い、痛い。
「痛くて食べれない」
『いい子にするのよ、っめ!』
静かになった。
シャムスが怒ってくれたんだね、ありがとーー!!
大人しくなった所で改めてシャムスにあーんしてもらった。
「ん、これ!」
「抹茶にドリちゃんミルク混ぜてみたんだ、これなら食べるだろう」
「うん!」
『良かったねぇ』
「工夫が必要なのか、抹茶ラテも飲めそうだな! セバツーに言って高級抹茶を用意させよう!」
涼玉が名案を思い付いたとマールスにお願いをしている。
セバツー、ヘラ母さんの所で働き、使い魔として働き、我が家関連でもこき使われ、悪いね!
「寿司を作ってみたがどうだ?」
『にぎりぃ』
「へいマグロ一丁!」
「うん食べれる」
和食しか受け付けないとか厄介な子だな!
ならばこれはどうだと刀雲が寿司のネタをミルクに漬けようとしている。
刀雲、刀雲、寿司とミルクを混ぜようとしないで、それ混ぜたら危険な奴。
摂取させればいいってものじゃないからね、僕の味覚破壊するのは勘弁してね!
お腹の子にドリちゃんミルクを採らせる戦いは一日続いたけれど、意外な形で決着がついた。
「作った料理にドリちゃんが魔力を込めるのはダメなの?」
「「あ!!」」
『その手があったのよ!』
夕食のために帰宅した騎士様が僕らの話を聞いて放った一言が全てを解決しました。
「うぅミルク漬け寿司食べる覚悟してたけど良かったぁぁ」
「ああ沢山食べろイツキ!」
『ママ、玉子焼きもおいちいよ』
「とうちゃ、シャムス兄、その料理はまだ魔力込められてないぞー」
僕が食べれなかった料理は涼玉が消費したんだけど、有り余ったエネルギーは果樹園の植物が吸収したらしく、その日、黄金シリーズが普段の数倍の量実ったそうです。
イネスに見つからない内にと収穫しまくったアー君がホクホク顔で教えてくれました。
お腹の子が食べたがったのは芋羊かんとお煎茶。
意見が一致しなくて久しぶりに気が向かないものを食べることを強要されてました。
羊かん好きだけどね、焼きたてタルトを食べたかった。
「刀雲」
「なんだ?」
「この子ちょっと好き嫌いが激しすぎないかな?」
お腹をドンドコ蹴ってもっと食べさせろと主張するので、パンを食べようとしたら拒否をされ、刀雲がならこれはとふんわりオムレツを作ってくれたけどそれも拒否、昨日まではこんな事なかったのに、今日になって突然好き嫌いを主張し始めたのはなぜだろう。
『ママミルク飲んで』
「ストロー使うか?」
いつもなら定期的にドリちゃんミルクを飲んで補給しているのに、今のところ羊かんとお煎茶しか摂取してないのでじわじわと魔力枯渇の気配がですね。
ミルクも飲まないとはどういう了見だろうか、魔力枯渇になると困るのは僕なんですけど!
「イツキ、これは飲めるか?」
「?」
刀雲が渡してきたのは抹茶だった。
しかもただの抹茶ではなく、パフェのように何層かに分かれている抹茶ミルクパフェもどき。
「お腹の子、うっきうき」
抹茶って苦いんだよね、それを分かっていて喜んでいるのだろうか。
吸収するのは君だけど食べるのは僕なんだよ、勘弁してもらえないかなぁ。
『ママあーん』
「見た目も味も渋そうだな」
シャムスが小さなおててでスプーンを持ち、あーんしてくれているのでテンションと足蹴りが最大になっております。痛い、痛い、痛い。
「痛くて食べれない」
『いい子にするのよ、っめ!』
静かになった。
シャムスが怒ってくれたんだね、ありがとーー!!
大人しくなった所で改めてシャムスにあーんしてもらった。
「ん、これ!」
「抹茶にドリちゃんミルク混ぜてみたんだ、これなら食べるだろう」
「うん!」
『良かったねぇ』
「工夫が必要なのか、抹茶ラテも飲めそうだな! セバツーに言って高級抹茶を用意させよう!」
涼玉が名案を思い付いたとマールスにお願いをしている。
セバツー、ヘラ母さんの所で働き、使い魔として働き、我が家関連でもこき使われ、悪いね!
「寿司を作ってみたがどうだ?」
『にぎりぃ』
「へいマグロ一丁!」
「うん食べれる」
和食しか受け付けないとか厄介な子だな!
ならばこれはどうだと刀雲が寿司のネタをミルクに漬けようとしている。
刀雲、刀雲、寿司とミルクを混ぜようとしないで、それ混ぜたら危険な奴。
摂取させればいいってものじゃないからね、僕の味覚破壊するのは勘弁してね!
お腹の子にドリちゃんミルクを採らせる戦いは一日続いたけれど、意外な形で決着がついた。
「作った料理にドリちゃんが魔力を込めるのはダメなの?」
「「あ!!」」
『その手があったのよ!』
夕食のために帰宅した騎士様が僕らの話を聞いて放った一言が全てを解決しました。
「うぅミルク漬け寿司食べる覚悟してたけど良かったぁぁ」
「ああ沢山食べろイツキ!」
『ママ、玉子焼きもおいちいよ』
「とうちゃ、シャムス兄、その料理はまだ魔力込められてないぞー」
僕が食べれなかった料理は涼玉が消費したんだけど、有り余ったエネルギーは果樹園の植物が吸収したらしく、その日、黄金シリーズが普段の数倍の量実ったそうです。
イネスに見つからない内にと収穫しまくったアー君がホクホク顔で教えてくれました。
31
お気に入りに追加
145
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
兄たちが弟を可愛がりすぎです~こんなに大きくなりました~
クロユキ
BL
ベルスタ王国に第五王子として転生した坂田春人は第五ウィル王子として城での生活をしていた。
いつものようにメイドのマリアに足のマッサージをして貰い、いつものように寝たはずなのに……目が覚めたら大きく成っていた。
本編の兄たちのお話しが違いますが、短編集として読んで下さい。
誤字に脱字が多い作品ですが、読んで貰えたら嬉しいです。
異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話
深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?
突然異世界転移させられたと思ったら騎士に拾われて執事にされて愛されています
ブラフ
BL
学校からの帰宅中、突然マンホールが光って知らない場所にいた神田伊織は森の中を彷徨っていた
魔獣に襲われ通りかかった騎士に助けてもらったところ、なぜだか騎士にいたく気に入られて屋敷に連れて帰られて執事となった。
そこまではよかったがなぜだか騎士に別の意味で気に入られていたのだった。
だがその騎士にも秘密があった―――。
その秘密を知り、伊織はどう決断していくのか。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる