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第一章 紡がれる日常
第70話
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頭痛がすると訴えた皇帝によって隣の仮眠室に連れ込まれ、美味しくいただかれました。
何度も褥を共にしているせいもあり、弱点は把握されているし、性技も上達しているので僕が敵うはずもない。ぺろんと一口でしたよ。
「仕事は!? 普通に休憩すればいいと思う」
「これも休憩だろう」
「あと皇帝が無防備になるのもどうかなって思います!」
初めての時からだいぶ慣れたよなぁ。
僕を触る手もいやらしくなって、もう女神様の思う壺じゃないですか。
「ほら、叫ぶ元気があるならもう一度付き合え」
「ぎゃーーー!」
こういうエロイベントの時に助けは入らない。
悲鳴が届いても女神様ぐらいだし、下手すれば覗かれてきゃーきゃー言われて終わり。
腐女神の呪いが辛い!
その後、散々喘がされて、動けなくなったところで解放されました。
発散してスッキリした皇帝は、甲斐甲斐しく僕の身支度を整えてくれた後、仕事に戻っていった。
若いって凄いなぁ。
宰相の奥さんが軽食を持って部屋に入ってきて、ベッドの上に座ったまま食べれるように采配してくれた。
おお、洋風な感じ。
「これパン粥ですか?」
「はい、神子様とご家族のおかげで帝国の食事事情もだいぶ改善されました」
前はスープにつけて柔らかくしなきゃ食べれないようなパンが当たり前、今は表面がカリッと中身がフワッとが一般にも流通し始めたんだっけ。
それをアレンジするぐらいの余裕はまだないのかなぁ?
コロッケパンとか焼きそばパンとか美味しいと思いますよ、あとピザトーストとか。
春日さん、帝国にも支店出さないかなぁ。
お話をしながら食べていたら、資料を持った宰相が部屋に顔を出した。
「神子様、ダンジョンの第四層までの探索が終わって報告が届いたのですが、聞きますか?」
「笑顔が怖いから聞きたくないです」
「ではお聞きください」
隣の部屋から吹き出す音が聞こえた。
皇帝なんて仕事に埋もれればいいのに。
「第一層には鶏と豚の群れ、採取出来た野菜は白菜、トマト、大根、舞茸等。
第二層は地鶏、黒豚、野菜はチーズ、じゃが芋、薬草も少々。
第三層から四層は鉄鉱石などの鉱物を中心に採取出来たそうです」
「一層と二層で取れるの、完全にお鍋の材料ですね、神子様」
「はい」
どうやって誤魔化そうかなと考える暇もなくお兄さんが答えを出してしまった。
さすが刀国出身、パターンが分かっている。
「その食材ってもしかして秋のダンジョンみたいに襲ってくるんですか?」
「いえ、植物として実っているだけで、今のところそのような報告はありません」
品質としてはノーマル、王宮に献上できるほどの品質ではないらしい。
なるほど、純粋に領民のお腹を満たすためのお試し階層ってところかな。
「鍋目当てで冒険者が殺到するかもしれません、宿屋と食堂、鍛冶屋などを早急に手配することを推奨します」
「分かった。陛下聞こえていましたよね、サインをください」
「その鍋料理、私も食べてみたいのだが」
仮眠室の扉が閉まる寸前、皇帝のおねだりが聞こえたけれど、品質的にちょっと無理かなぁ。
「スッポンとか追加してくれないでしょうか、神子様どうにかなりませんか?」
「教会に寄付して女神様におねだりしてみるのはどうでしょう、押し倒し目的なら喜んで即日追加してくれると思いますよ」
「ありがとうございます、早速行って来るとします」
優雅に一礼するとお兄さんは部屋を後にした。
宰相さんは……うん、まぁ、頑張ってね。
何度も褥を共にしているせいもあり、弱点は把握されているし、性技も上達しているので僕が敵うはずもない。ぺろんと一口でしたよ。
「仕事は!? 普通に休憩すればいいと思う」
「これも休憩だろう」
「あと皇帝が無防備になるのもどうかなって思います!」
初めての時からだいぶ慣れたよなぁ。
僕を触る手もいやらしくなって、もう女神様の思う壺じゃないですか。
「ほら、叫ぶ元気があるならもう一度付き合え」
「ぎゃーーー!」
こういうエロイベントの時に助けは入らない。
悲鳴が届いても女神様ぐらいだし、下手すれば覗かれてきゃーきゃー言われて終わり。
腐女神の呪いが辛い!
その後、散々喘がされて、動けなくなったところで解放されました。
発散してスッキリした皇帝は、甲斐甲斐しく僕の身支度を整えてくれた後、仕事に戻っていった。
若いって凄いなぁ。
宰相の奥さんが軽食を持って部屋に入ってきて、ベッドの上に座ったまま食べれるように采配してくれた。
おお、洋風な感じ。
「これパン粥ですか?」
「はい、神子様とご家族のおかげで帝国の食事事情もだいぶ改善されました」
前はスープにつけて柔らかくしなきゃ食べれないようなパンが当たり前、今は表面がカリッと中身がフワッとが一般にも流通し始めたんだっけ。
それをアレンジするぐらいの余裕はまだないのかなぁ?
コロッケパンとか焼きそばパンとか美味しいと思いますよ、あとピザトーストとか。
春日さん、帝国にも支店出さないかなぁ。
お話をしながら食べていたら、資料を持った宰相が部屋に顔を出した。
「神子様、ダンジョンの第四層までの探索が終わって報告が届いたのですが、聞きますか?」
「笑顔が怖いから聞きたくないです」
「ではお聞きください」
隣の部屋から吹き出す音が聞こえた。
皇帝なんて仕事に埋もれればいいのに。
「第一層には鶏と豚の群れ、採取出来た野菜は白菜、トマト、大根、舞茸等。
第二層は地鶏、黒豚、野菜はチーズ、じゃが芋、薬草も少々。
第三層から四層は鉄鉱石などの鉱物を中心に採取出来たそうです」
「一層と二層で取れるの、完全にお鍋の材料ですね、神子様」
「はい」
どうやって誤魔化そうかなと考える暇もなくお兄さんが答えを出してしまった。
さすが刀国出身、パターンが分かっている。
「その食材ってもしかして秋のダンジョンみたいに襲ってくるんですか?」
「いえ、植物として実っているだけで、今のところそのような報告はありません」
品質としてはノーマル、王宮に献上できるほどの品質ではないらしい。
なるほど、純粋に領民のお腹を満たすためのお試し階層ってところかな。
「鍋目当てで冒険者が殺到するかもしれません、宿屋と食堂、鍛冶屋などを早急に手配することを推奨します」
「分かった。陛下聞こえていましたよね、サインをください」
「その鍋料理、私も食べてみたいのだが」
仮眠室の扉が閉まる寸前、皇帝のおねだりが聞こえたけれど、品質的にちょっと無理かなぁ。
「スッポンとか追加してくれないでしょうか、神子様どうにかなりませんか?」
「教会に寄付して女神様におねだりしてみるのはどうでしょう、押し倒し目的なら喜んで即日追加してくれると思いますよ」
「ありがとうございます、早速行って来るとします」
優雅に一礼するとお兄さんは部屋を後にした。
宰相さんは……うん、まぁ、頑張ってね。
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