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第一章 紡がれる日常
第43話
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現実逃避ですが一日持たなかったです。
朝起きたら生まれてました。
「奥方様! いえ、今は母上様? まぁとにかく、ちょっと言いたいことがあります!」
刀雲と騎士様が「次は女の子がいいなぁ」と言いながら、大事に大事に魔力を注いできた子が炎帝さんに乗っ取られました。
しかも生まれてすぐ苦情を叫ぶ元気な赤ちゃんです。
「男なんです! 私のダイナマイトボディ!」
炎が眩しくて目がチカチカしたことしか覚えてない。
『赤ちゃん熱くないね』
「雷ほど頭が柔らかくないってことか? いや、衝撃でそこまで頭が回ってないだけかもしれない」
「にいちゃ、学園は大丈夫か?」
「嫌な予感がしたから休んだ」
エム、ロー、ルドの背にそれぞれ隠れながらこそこそと末っ子を伺う幼児二人とアー君、部屋の扉が開いてカイちゃんが顔を出したけれど、関わりたくなかったのだろう、そぅっと扉を閉められました。
「また息子だった」
「刀雲、何度でも挑戦すれば大丈夫。今夜にでもまた頑張ろう」
残念がる刀雲を慰める騎士様。
必死に生まれた子から視線を逸らす辺り、現実から目を逸らそうとしていますね。
「騎士様、この子のお世話、専属でお願いしますね」
「えぇぇぇ」
「はいはいはいはい!! 主上にお世話されたい! 母乳を! 主上の母乳をぉぉぉ!!」
小さな手足をバタバタしている姿は可愛いものの、言っている内容はこれっぽちも可愛くない。
「もしかして炎帝さんって女神様の親友か何かですか?」
「前は世の中にさほど興味もなく、残酷な性格だったはずなんだけど、鈴が腐った仲間欲しさに泥沼に引きずり込んだ結果、なんかああなっちゃった」
女神様のせいで腐ったのか……うっわぁ。
「ぼにゅう! ぼにゅう! 主上のぼ・にゅ・う!!」
「原初の存在なんだ、雷と同じぐらい古い神様で、創世記神話で活躍したぐらい……うぅ」
「イツキ、とにかく初乳を」
「うん」
嘆く騎士様を慰めるのはまた後で、今はこの喧しい赤ちゃんにお望みの母乳をあげないとね。
「邪魔をしないで! 私は主上の胸を合法的に揉みたい――」
「はいはい御飯ですよ」
「むぐぅぅ」
刀雲がポンチョをずらしてくれたので、サッと乳を口に含ませた。
驚愕に目を見開いているけれど、本能には逆らえないようでごっくんごっくん飲みまくっている。
一昔前ならここで魔力枯渇を起こし、騎士様が嬉々として補給のえっちを仕掛けてきたけれど、カイちゃんのスパルタ指導で魔力巡回を何とか取得したので、母乳をあげる時に魔力枯渇を起こすことはもうないんだ。
魔力の基は夢の世界にたっぷりあるだけでなく、緊急時はえっちゃんが魔素を変換して魔力を補給してくれるので刀雲と騎士様の出番はない。
「っぷは! なんでぇ? え、奥方様、男ぉ!? え、母上、え、は、ヴィシュ、どういうことぉ!?」
はい、男の子です。
どこからどう見ても平凡な少年の外見していると思うのだけど、気づかなかったのだろうか?
「イツキー、遊びに来たぜー」
「ヴィシュ! わたし、おとこからうまれておとこになって、どうなってるのこのせかい!」
「えっ、炎ちゃん!? なんでここにいるの!?」
このタイミングで女神様が現れるとは凄い良いタイミング、よしこの子のことは女神様に丸投げしよう。
朝起きたら生まれてました。
「奥方様! いえ、今は母上様? まぁとにかく、ちょっと言いたいことがあります!」
刀雲と騎士様が「次は女の子がいいなぁ」と言いながら、大事に大事に魔力を注いできた子が炎帝さんに乗っ取られました。
しかも生まれてすぐ苦情を叫ぶ元気な赤ちゃんです。
「男なんです! 私のダイナマイトボディ!」
炎が眩しくて目がチカチカしたことしか覚えてない。
『赤ちゃん熱くないね』
「雷ほど頭が柔らかくないってことか? いや、衝撃でそこまで頭が回ってないだけかもしれない」
「にいちゃ、学園は大丈夫か?」
「嫌な予感がしたから休んだ」
エム、ロー、ルドの背にそれぞれ隠れながらこそこそと末っ子を伺う幼児二人とアー君、部屋の扉が開いてカイちゃんが顔を出したけれど、関わりたくなかったのだろう、そぅっと扉を閉められました。
「また息子だった」
「刀雲、何度でも挑戦すれば大丈夫。今夜にでもまた頑張ろう」
残念がる刀雲を慰める騎士様。
必死に生まれた子から視線を逸らす辺り、現実から目を逸らそうとしていますね。
「騎士様、この子のお世話、専属でお願いしますね」
「えぇぇぇ」
「はいはいはいはい!! 主上にお世話されたい! 母乳を! 主上の母乳をぉぉぉ!!」
小さな手足をバタバタしている姿は可愛いものの、言っている内容はこれっぽちも可愛くない。
「もしかして炎帝さんって女神様の親友か何かですか?」
「前は世の中にさほど興味もなく、残酷な性格だったはずなんだけど、鈴が腐った仲間欲しさに泥沼に引きずり込んだ結果、なんかああなっちゃった」
女神様のせいで腐ったのか……うっわぁ。
「ぼにゅう! ぼにゅう! 主上のぼ・にゅ・う!!」
「原初の存在なんだ、雷と同じぐらい古い神様で、創世記神話で活躍したぐらい……うぅ」
「イツキ、とにかく初乳を」
「うん」
嘆く騎士様を慰めるのはまた後で、今はこの喧しい赤ちゃんにお望みの母乳をあげないとね。
「邪魔をしないで! 私は主上の胸を合法的に揉みたい――」
「はいはい御飯ですよ」
「むぐぅぅ」
刀雲がポンチョをずらしてくれたので、サッと乳を口に含ませた。
驚愕に目を見開いているけれど、本能には逆らえないようでごっくんごっくん飲みまくっている。
一昔前ならここで魔力枯渇を起こし、騎士様が嬉々として補給のえっちを仕掛けてきたけれど、カイちゃんのスパルタ指導で魔力巡回を何とか取得したので、母乳をあげる時に魔力枯渇を起こすことはもうないんだ。
魔力の基は夢の世界にたっぷりあるだけでなく、緊急時はえっちゃんが魔素を変換して魔力を補給してくれるので刀雲と騎士様の出番はない。
「っぷは! なんでぇ? え、奥方様、男ぉ!? え、母上、え、は、ヴィシュ、どういうことぉ!?」
はい、男の子です。
どこからどう見ても平凡な少年の外見していると思うのだけど、気づかなかったのだろうか?
「イツキー、遊びに来たぜー」
「ヴィシュ! わたし、おとこからうまれておとこになって、どうなってるのこのせかい!」
「えっ、炎ちゃん!? なんでここにいるの!?」
このタイミングで女神様が現れるとは凄い良いタイミング、よしこの子のことは女神様に丸投げしよう。
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