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第一章 紡がれる日常
第18話
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起きたら知らないおじ様と目が合った。
「姉御ー、起きました」
「やっと起きたか」
寝ぼけまなこでボケーっとしていたら、視界にレイアさんが入ってきた。
わぁ呆れているって顔してますね。
欠伸をしつつ、起き上がろうとしたら熊さんが抱えて起き上がってくれた。
これだからもふもふを愛でることは止められない。
「よぉイツキ、よく寝てたな」
「はい、熊ベッドが快適でした」
「そうじゃねぇよなぁ」
説教の気配がする!
何とか誤魔化したいけどどうしよう!
「ん? なんだ?」
言い訳を口にしようとするより先に、何かに気付いたレイアさんがかがんで熊さんの背後に視線を向けた。
「イツキ」
「はい」
「ここで顔だけはいい女の集団に会ったか?」
「はい、その人達が行った召喚術に巻き込まれたみたいです」
僕は被害者ですよ、被害者!
「何を召喚するつもりだったのか言ってたか? あいつら自分達こそが全ての生命の理の中心だと思っている連中だからペラペラ喋ってたと思うんだわ」
言われてみれば色々言ってたなぁ、混沌の闇とか自分達を食べて世界を滅ぼせー的なあれこれを。思い出せる限りの情報をレイアさんに渡す、暢気に寝ていた事実をうやむやにするために。
「なるほど、このダンジョンそのものがあいつらの罠だった可能性があるな。ここ以外でなら有効な一手だったかもしれないが……まぁ相手が悪かったな」
レイアさんが周囲の状況と僕から聞いた情報を組み合わせている間、僕はレイアさんチームと一緒に秋の味覚を採取していた。
さすが中心地、実りも高ランクなうえ食べ頃なものばかり。
高い場所は熊さんに肩車をしてもらって収穫した。
これ、いいですねー、普段は到底届かない場所に手が届く優越感、たまらぬ。
「よぉそこの神子様」
「なんでしょうか?」
低い声で呼ばれて振り向いたら、なんだろうレイアさんの空気が黒い。
しかし傭兵団の方々は全く気にせずに採取を続けている。
ちょっと降りてこいと言われたので、熊さんにお願いして素直に下に降ろしてもらった。
「お前の話に出来たでかい水晶、どこにも見当たらないんだが、どうした?」
「呼び出された魔物が体内に飲み込んでました!」
「へぇ、それはそれは、で? その魔物はどこにいるんだ?」
魔物かぁ、どうしたっけ。
確かグロイ感じの魔物と見つめあって、へそ天されたからついですねお腹を中心にもみもみした覚えがあります。
全体を撫でまわしているうちに体がもふもふしてきて、気付いたらその体の上でお昼寝を……。
「あ」
「ぐぉぅ」
思い出して熊さんを見上げたら、困ったように返事をされた。
隠し立ては出来ないので素直に白状したら、頬っぺたを思いっきりむにーーんとされました。
「き、き、か、ん!!」
へそ天している生き物の前で理性を保つのは難しいんですよー。
「水晶はあいつらなりに研究したダンジョンコアだろうな、まさか無効化されたうえ、プチっとされるとは欠片も思ってなかっただろうよ!」
「プチ?」
「熊が起き上がった時、体の下からあいつらの衣装が出てきた。恐らく体はコイツに潰され、その後吸収されたんだろうよ」
「そっかぁ、体や精神は大丈夫?」
「ぐお!」
全く問題ないようだ。
良かったぁ。
「姉御ー、起きました」
「やっと起きたか」
寝ぼけまなこでボケーっとしていたら、視界にレイアさんが入ってきた。
わぁ呆れているって顔してますね。
欠伸をしつつ、起き上がろうとしたら熊さんが抱えて起き上がってくれた。
これだからもふもふを愛でることは止められない。
「よぉイツキ、よく寝てたな」
「はい、熊ベッドが快適でした」
「そうじゃねぇよなぁ」
説教の気配がする!
何とか誤魔化したいけどどうしよう!
「ん? なんだ?」
言い訳を口にしようとするより先に、何かに気付いたレイアさんがかがんで熊さんの背後に視線を向けた。
「イツキ」
「はい」
「ここで顔だけはいい女の集団に会ったか?」
「はい、その人達が行った召喚術に巻き込まれたみたいです」
僕は被害者ですよ、被害者!
「何を召喚するつもりだったのか言ってたか? あいつら自分達こそが全ての生命の理の中心だと思っている連中だからペラペラ喋ってたと思うんだわ」
言われてみれば色々言ってたなぁ、混沌の闇とか自分達を食べて世界を滅ぼせー的なあれこれを。思い出せる限りの情報をレイアさんに渡す、暢気に寝ていた事実をうやむやにするために。
「なるほど、このダンジョンそのものがあいつらの罠だった可能性があるな。ここ以外でなら有効な一手だったかもしれないが……まぁ相手が悪かったな」
レイアさんが周囲の状況と僕から聞いた情報を組み合わせている間、僕はレイアさんチームと一緒に秋の味覚を採取していた。
さすが中心地、実りも高ランクなうえ食べ頃なものばかり。
高い場所は熊さんに肩車をしてもらって収穫した。
これ、いいですねー、普段は到底届かない場所に手が届く優越感、たまらぬ。
「よぉそこの神子様」
「なんでしょうか?」
低い声で呼ばれて振り向いたら、なんだろうレイアさんの空気が黒い。
しかし傭兵団の方々は全く気にせずに採取を続けている。
ちょっと降りてこいと言われたので、熊さんにお願いして素直に下に降ろしてもらった。
「お前の話に出来たでかい水晶、どこにも見当たらないんだが、どうした?」
「呼び出された魔物が体内に飲み込んでました!」
「へぇ、それはそれは、で? その魔物はどこにいるんだ?」
魔物かぁ、どうしたっけ。
確かグロイ感じの魔物と見つめあって、へそ天されたからついですねお腹を中心にもみもみした覚えがあります。
全体を撫でまわしているうちに体がもふもふしてきて、気付いたらその体の上でお昼寝を……。
「あ」
「ぐぉぅ」
思い出して熊さんを見上げたら、困ったように返事をされた。
隠し立ては出来ないので素直に白状したら、頬っぺたを思いっきりむにーーんとされました。
「き、き、か、ん!!」
へそ天している生き物の前で理性を保つのは難しいんですよー。
「水晶はあいつらなりに研究したダンジョンコアだろうな、まさか無効化されたうえ、プチっとされるとは欠片も思ってなかっただろうよ!」
「プチ?」
「熊が起き上がった時、体の下からあいつらの衣装が出てきた。恐らく体はコイツに潰され、その後吸収されたんだろうよ」
「そっかぁ、体や精神は大丈夫?」
「ぐお!」
全く問題ないようだ。
良かったぁ。
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