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第一章 紡がれる日常
第3話
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初級ダンジョンの巡回ボスとして有名なネヴォラの近況を語ろうかと思ったら、お昼を食べに本人がやってきました。
ただし我が家は朝食終わったばっかりよ?
「じいちゃんがとうちゃんになってかあちゃんが出来て、へらがばーばでええっとよくわかんね」
我が家に良く釣りに来ていたゴブリン、恐らく中身転生者であろうあのゴブリンなんだけど、結婚したんだよね。
皆さんは覚えているだろうか、神薙さんがどこかのダンジョンで拾ってきた鶏がら少年を、ヘラ母さんの養子になって忙しくも楽しい日々を送っていると風の噂では聞いていたんだけど、あの子が件のゴブリンとくっつきました。
ただあのゴブリン、元々がフィギュアなため「子供は恐らく出来ないだろう。多分、いやでも、謎能力の影響受けてるし、どうだろうなぁ」ってアー君が言ってた。
子供は出来ないかもしれないという事で、二人の子供として引き取られたのがネヴォラ。
種族の関係もあり、ゴブリンが一番身長が低いという惨事が発生、しかもネヴォラのパパになったゴブリンは戦闘ゴブリンはなく謎能力の影響を受けたファンシーゴブリンだからか、普通のゴブリンより身長が低めなんです。
本人泣いてた。
ネヴォラを引き取り、正式に親子となった彼らはダンジョンから出て城下に暮らしている。とはならず、アー君の許可を得て初級ダンジョンの真横に茶屋を建て、そこで家族で暮らしてます。
茶屋の外見が時代劇で見かける峠の茶屋だったなぁ、あのゴブリン、世代が謎です。
「これかあちゃんからの差し入れ、試作品」
「いつもありがとう」
差し出されたのは陶器の器に盛られた『蕎麦がきぜんざい』。
ネヴォラのママはヘラ母さんの領地で採れる麺の売れ行きを伸ばしたい、パパは嫁の願いを叶えたい何よりネヴォラのために開発した料理を広めたい。茶屋にはそんな願いが込められているとか。
本当かな?
それは綺麗な建前で、本音は嫁と存分にイチャイチャする空間欲しかっただけじゃない?
基本メニューは麺類。
ただ蕎麦を売り出した時に通が大量発生してしまい、店の中で味や食べ方で言い争うという低次元な事件が多発したので蕎麦をメニューから外し、春日さんに相談して新たに蕎麦専門店が城下町に誕生した。
オーナーはもちろん春日さん、なぜか知らないけど気付いたらあの人、刀国で多数のレストランを経営する大手オーナーになってた。神様すげぇ。
「孤児院のガキンチョから次のダンジョン祭りいつか聞かれた! 予定ある?」
「初級ダンジョンが子供達の狩場になってる」
「じいちゃん達、子ども相手には手加減すっからね!」
『キノコ祭りする?』
「とうちゃんが松茸手に入れたいって言ってた!」
女神様も松茸料理食べたがっているだろうな。
この世界は夏以外はほぼ季節を感じることはなかったけれど、春日さんの説得で刀国だけほんのりと季節を感じることが出来るようになった。
「季節感があった方が料理を楽しめるだろう」って言ったとか何とか、完全に営利目的ですね、女神様ちょろすぎる。
「きのこぉ」
「シャムス好きだもんな! 王宮料理長が引退してシャムスに捧げるキノコ料理の研究に生涯を捧げるって辞表を掲げながら叫んでた。直後、メイドに煩いって怒られてたけど」
「あの人まだ三十代だよね!? 確かに刀雲が料理長オリジナルはキノコ料理しかないって愚痴ってたけど」
シャムスったらいつ料理長をたぶらかしたの!?
「キノコ料理を極めるために自分ちで各地のキノコ育ててるよ、うちの国は涼がいるから気候とか関係なく豊作だっていい笑顔だった!」
過酷な土地でしか育たないはずの植物も、地面に植えるだけで繁殖するからね。
「ネヴォラがくわちいの」
「週末限定でとうちゃんに弟子入りしてんのよ、そん時にすごい語られる。あと好奇心もあってとうちゃんと料理長のお宅訪問してきたからね! 屋根までキノコ生えてた!」
料理長は来世、キノコにでもなるつもりだろうか。
キノコが花ちゃん化したら結婚しそうな勢いでキノコを育ててるなぁ、それがうちのシャムスのためだと思うと色々と複雑です。
将来キノコじいちゃんって呼ばれそう、いやすでに呼ばれてる可能性ある?
ただし我が家は朝食終わったばっかりよ?
「じいちゃんがとうちゃんになってかあちゃんが出来て、へらがばーばでええっとよくわかんね」
我が家に良く釣りに来ていたゴブリン、恐らく中身転生者であろうあのゴブリンなんだけど、結婚したんだよね。
皆さんは覚えているだろうか、神薙さんがどこかのダンジョンで拾ってきた鶏がら少年を、ヘラ母さんの養子になって忙しくも楽しい日々を送っていると風の噂では聞いていたんだけど、あの子が件のゴブリンとくっつきました。
ただあのゴブリン、元々がフィギュアなため「子供は恐らく出来ないだろう。多分、いやでも、謎能力の影響受けてるし、どうだろうなぁ」ってアー君が言ってた。
子供は出来ないかもしれないという事で、二人の子供として引き取られたのがネヴォラ。
種族の関係もあり、ゴブリンが一番身長が低いという惨事が発生、しかもネヴォラのパパになったゴブリンは戦闘ゴブリンはなく謎能力の影響を受けたファンシーゴブリンだからか、普通のゴブリンより身長が低めなんです。
本人泣いてた。
ネヴォラを引き取り、正式に親子となった彼らはダンジョンから出て城下に暮らしている。とはならず、アー君の許可を得て初級ダンジョンの真横に茶屋を建て、そこで家族で暮らしてます。
茶屋の外見が時代劇で見かける峠の茶屋だったなぁ、あのゴブリン、世代が謎です。
「これかあちゃんからの差し入れ、試作品」
「いつもありがとう」
差し出されたのは陶器の器に盛られた『蕎麦がきぜんざい』。
ネヴォラのママはヘラ母さんの領地で採れる麺の売れ行きを伸ばしたい、パパは嫁の願いを叶えたい何よりネヴォラのために開発した料理を広めたい。茶屋にはそんな願いが込められているとか。
本当かな?
それは綺麗な建前で、本音は嫁と存分にイチャイチャする空間欲しかっただけじゃない?
基本メニューは麺類。
ただ蕎麦を売り出した時に通が大量発生してしまい、店の中で味や食べ方で言い争うという低次元な事件が多発したので蕎麦をメニューから外し、春日さんに相談して新たに蕎麦専門店が城下町に誕生した。
オーナーはもちろん春日さん、なぜか知らないけど気付いたらあの人、刀国で多数のレストランを経営する大手オーナーになってた。神様すげぇ。
「孤児院のガキンチョから次のダンジョン祭りいつか聞かれた! 予定ある?」
「初級ダンジョンが子供達の狩場になってる」
「じいちゃん達、子ども相手には手加減すっからね!」
『キノコ祭りする?』
「とうちゃんが松茸手に入れたいって言ってた!」
女神様も松茸料理食べたがっているだろうな。
この世界は夏以外はほぼ季節を感じることはなかったけれど、春日さんの説得で刀国だけほんのりと季節を感じることが出来るようになった。
「季節感があった方が料理を楽しめるだろう」って言ったとか何とか、完全に営利目的ですね、女神様ちょろすぎる。
「きのこぉ」
「シャムス好きだもんな! 王宮料理長が引退してシャムスに捧げるキノコ料理の研究に生涯を捧げるって辞表を掲げながら叫んでた。直後、メイドに煩いって怒られてたけど」
「あの人まだ三十代だよね!? 確かに刀雲が料理長オリジナルはキノコ料理しかないって愚痴ってたけど」
シャムスったらいつ料理長をたぶらかしたの!?
「キノコ料理を極めるために自分ちで各地のキノコ育ててるよ、うちの国は涼がいるから気候とか関係なく豊作だっていい笑顔だった!」
過酷な土地でしか育たないはずの植物も、地面に植えるだけで繁殖するからね。
「ネヴォラがくわちいの」
「週末限定でとうちゃんに弟子入りしてんのよ、そん時にすごい語られる。あと好奇心もあってとうちゃんと料理長のお宅訪問してきたからね! 屋根までキノコ生えてた!」
料理長は来世、キノコにでもなるつもりだろうか。
キノコが花ちゃん化したら結婚しそうな勢いでキノコを育ててるなぁ、それがうちのシャムスのためだと思うと色々と複雑です。
将来キノコじいちゃんって呼ばれそう、いやすでに呼ばれてる可能性ある?
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