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第一章 紡がれる日常

プロローグ

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 皆さんこんにちは。
 僕はいつき、車に轢かれるというテンプレを体験し、女神様に選ばれてこの箱庭世界に転生させられた享年15歳の少年です。
 選んだ理由は僕が平凡で、流されやすそうだからって言ってたかな。

 何やかんやあって複数の神様の加護を受けた結果、心身の成長が止まって永遠の15歳をやっています。
 称号も沢山あるし、メニュー画面という便利な機能も持っている、旦那様は複数いて、子供は三桁、詳しい内容は前シリーズを頑張って読んでほしい。
 あれからさらに増えたけどね!!
 だってポンポン生まれるんだもの!

 騎士様の箱庭に転生して数年。

 異世界転生もので主人公がやってるチート生活は僕には無縁だった。
 世界を変えるような冒険も、地球の商品でぼろ儲けも、食事改善も全て僕の子供達がやりました。

 よくある内政無双は僕らが暮らす刀国じゃ出来ないので他国に難癖付けて入り込み、そこで大暴れを繰り返しているみたい。
 結果的にその国の人の生活が向上するので特に止めてません。

 脳がBLに染まり切った腐女神様が管理するこの世界にもすっかり慣れたと思う。
 あの人がどこかの帝国に嫁いで五年、正直出戻りを心配していたけど、我が家に来てはジャンクフードをたらふく食べて行く以外は特に問題ない。

 この家は邪神である神薙さんの自宅であって、女神様の実家じゃないんだけどなー。
 地球に好きに行き来出来るんだから、その知識を使って帝国の食卓事情改善すればいいのにね?

「樹、今日の夕食なにー?」
「まだ朝食前ですよ?」

 こちらの存在丸ごと神々しい金髪碧眼のお方が騎士様です、なんと僕の旦那様の一人なんですよ。
 しかもこの箱庭世界の主、主神ってやつだね!

 でも僕にとってはただのエロ親父です。
 現在の旦那様は三人いるんだけど、家長である刀雲と双子かってぐらい仲が良くて、エッチの時の攻め方も似てきてとてもねちっこい。
 あとやたら僕にお酒を飲ませたがるダメな大人です。

 普通に暮らしていても神々しいこの騎士様も子供達にかかるとチョロパパ、可愛くおねだりすれば大抵の事は叶えてくれるんだもの、そしてそれを叶える力も権力も何でもある。
 存在自体がチート何ですよねこのお方、確か神様のトップだったかな? まぁいいや、早く顔洗って来てください、あと寝坊助たちを起こして連れてきてくださいね。

 僕同様もふもふに弱いし、家では全体的にふわふわしている。
 家族がいないところでは冷たい感じがあると女神様が言ってたけど、僕の家族ってどこにでもいるから冷たい感じに戻っている暇があるか疑問だね。
 
「イツキ、シャムスが廊下に転がっていたぞ」
『にぇむいの』

 ケモミミっ子を片腕に抱いて現れたこの褐色肌のイケメンこそ、我が家の家長である刀雲!
 エロい、朝起きた気怠さがエロい!!

「樹、俺は?」
「騎士様は眩しい!」

 五年の月日を得た刀雲が男盛り! シックスパックが朝から輝いている!
 普通の人間のはずなのに年を取るどころか、出会った当初より若返ってる、刀雲曰く、肉体が最盛期の頃に戻ったそうです、子供達が魔改造したスライムと一体化して、肉体が活性化された結果かな。
 色気は増し増し、存在がエロい!
 でも子供達に優しく厳しいのは変わらず、父親として迷走しがちな騎士様の面倒も丸ごとみてくれる家長の鑑です! ドヤァ。

「ままおはよ」
「シャムスおはよ」

 刀雲の腕に抱かれたケモミミっ子は我が家のアイドル、シャムス。
 ほわほわの太陽のような金の髪からのぞく漆黒のケモ耳が可愛い! 狼最高! ふわふわの尻尾が今日も可愛いね!

 最近は言葉も上手になって、簡単な挨拶なら標準語でお話してくれるんだ。
 他の兄弟がどんどん成長していく中、シャムスだけは不動の幼児なので刀雲がこれまた甘い、幼児だからという理由で堂々溺愛してます。

 こんな感じで我が家はあまり変わってないかな。
 変化があった部分は機会があったら説明するってことで!
 
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