ファクト ~真実~

華ノ月

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特別編 雨に打たれた鳥たちは光を目指す

4.

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 歩美が活動の拠点にしているある一室でテレビのニュースを見ながらそう声を発する。

「殺された時間って……あの時間の辺り……だよね……?」

 歩美の傍で玲樹もテレビのニュースを見て愕然としながら声を絞り出すように言葉を綴る。

「一体誰が……?」

 歩美がそう声を発した時だった。


 ――――コンコンコン……ガチャ……。


 活動を拠点にしている部屋の扉がノックされて人が入ってくる。

「あなたたちは……?!」

 部屋に入ってきた人物たちを見て歩美が驚いたように声を発する。

「こんにちは、歩美さん、玲樹さん」

 奏が深々と頭を下げながら、そう声を発する。

「突然事務所に押しかけてしまって申し訳ありません。お聞きしたいことがあって伺いました」

 奏が凛とした表情で真剣な顔をしながらそう言葉を発する。

「聞きたいこと……?」

 歩美がその言葉を繰り返す。

「とりあえず、立ち話も何ですから良かったらこちらにどうぞ」

 玲樹がそう言って奏たちを一つのテーブルに腰掛けてもらうように促す。

 奏たちはその言葉にお礼を言って椅子に腰かける。

「……あの、話と言うのは?」

 歩美がなぜここに奏たちが来たのかが分からなくてそう声を発する。

「まず、最初にお伝えしたいことがあります」

「伝えたいこと?」

 奏の言葉にお茶を運んできた玲樹がそう言葉を発する。玲樹がお茶を配り終えて歩美の隣の席に腰を掛ける。

「実は私たちは警察官なんです」

「「え?!」」

 奏の言葉に歩美と玲樹が驚きの声を上げる。

「……じゃ……じゃあここに来たのはもしかして笹原さんが殺されたことで犯人だと疑って……?」

 玲樹が「そんな……」と愕然な顔をしながらそう言葉を綴る。

「いえ、逆です」

「逆?」

 奏の言葉に歩美がその言葉を繰り返す。

「例のお花見の事で警察は歩美さんたちが犯人の可能性があると目星をつけて捜査すると思います。ですが、私はあなた方が犯人だとは思えません。なので、あなた方の無実を証明するためにこうして伺いました」

 奏が真剣な表情で言葉を語る。

「笹原さんが殺された時間にどこで何をしていたかを話して頂いても宜しいですか?」

 奏がそう言葉を綴りながら深く頭を下げる。

 奏が心の中で祈る。

 歩美と玲樹が犯人ではないという確実なアリバイを聞けることを願う。

 その想いが歩美と玲樹が読み取りながらお互い顔を見合わせる。

「実は……」

 歩美が口を開いてその日の事を話し始めた。



「……この辺りだな」

 本山がスマートフォンで地図を確認しながら車の中でそう声を発する。

「はい。場所的にはこの辺りで間違いないはずです」

 本山の隣で運転をしている杉原がカーナビで場所を確認しながらそう言葉を綴る。

 その時だった。

「あれ?あの車って……」

 杉原の目に一台の車が視界に入り、そう声を発する。

「どうした?」

「あの車って特殊捜査班が使用している車ではないでしょうか?」

 本山の言葉に杉原がそう言葉を綴る。

「なんであいつらの車がここに??……まさか?!」

 本山が「しまった!」と言う感じで声を発する。

 そして、その車の所に行こうとして車を降りようとした時だった。

 その車に奏たちが戻って来てその車に乗り込む姿が見える。そして、その車には捜査員以外の人物が二人乗り込んでいるのが遠目で確認することが出来る。

「もしかしてあの人たちが例の花見の人たちなんじゃ……」

「可能性は高いだろうな」

 杉原の言葉に本山がそう返事をする。

 奏たちの車は二人の人物を乗せると車を発進させた。

「追跡してみよう」

「はい」

 そして、本山と杉原は奏たちの車の後をそっと尾行した。



「まさか、笹原さんが殺されるなんて……」


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