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2-3. 小晴、友達にオナニーを教える。
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なだらかで滑らかな股間の肌から覗く、小晴の愛らしい薄桃色の粘膜。それはさながら、遮光カーテンをちらりと開けた隙間から差し込んだ朝日のように眩しくさえあったけれど、竜馬の瞳は細められるのとは反対に大きく見開かれて、開帳された輝くような薄桃色を凝視する。
「あ……あ……」
「やーん、竜馬くん見すぎー♥」
「あっ、ごめん!」
「あはは、噓だよ。いーよ、見ても。っていうか、見て。そんで、触って……【触って】」
「あ、ぅ……」
竜馬は視線をちらちら泳がせながらも、おずおずと伸ばした右手の人差し指で小晴の薄桃色にちょんと触った。
「あんっ♥」
「……!」
粘膜に触れられた途端、これ見よがしに可愛らしく喘いだ小晴。その瞬間、身体ごと仰け反って指を離す竜馬。
「ふふっ……竜馬くん、驚きすぎー。」
「うっ……まっ、真夏雨が急に変な声を出すから!」
「えー、だって気持ち良かったら喘いじゃうよー」
「あえ……え?」
「喘ぐだよ、喘ぐ。知らない? 気持ちいいときに声が出ちゃうことだよー」
「……気持ちいいのか?」
「うん。だから、ほら……もっかい触って」
弦楽器の弦に指を滑らせたような蠱惑の声に、竜馬の喉がごくりと鳴る。
「う、うん――」
おずおずと伸ばされた人差し指が、瑞々しいパステルピンクの粘膜にもう一度、ちょんと触れた。
「あぅ♥」
小晴はまた小さく喘いだけれど、今度は竜馬も指を離さなかった。
「真夏雨、気持ちいいのか……」
「うん。だから、もっと触ってみていいよ」
「うん……」
竜馬は心ここに在らずといった様子で生返事すると、人差し指で割れ目の内側をなぞり始める。
最初は拡げられた大陰唇の内側を遠慮がちに触った指先が、その内側にちょこんと飾り付けられている小陰唇へと向かって粘膜をなぞり、進んでいく。
「んっ……ふぁ……♥」
小晴が喘ぎを漏らしても、竜馬はもういちいち身を竦めたりしない。むしろその逆に、小晴をもっと喘がせようとするかのように指先を細かく動かして、小晴がより喘ぐ箇所やタッチを模索していく。
「んぁ、あっ……ふっ、ぅ……んひゅッ♥」
左右の花弁を指先ですりすりと指圧された後、膣前庭をとんとんと叩くような手つきで跳ねて、小晴の喘ぎ声が変わるところを探そうというのだ。
だけど、小晴のほうが先に我慢できなくなった。
「竜馬くん、お願い! もうちょい上のほう、ぷくって顔を出してるお豆さん、つんつんしてっ!」
「え、うん……あ、これを、こう?」
竜馬が言われたとおりに、包皮から先っちょをちらっと顔見世しているクリ豆をわりと無遠慮に突いた途端、
「――ひゅうぁッ♥」
小晴は腰をがくびくっと前後に痙攣させた。そこまで大きく反応すると思っていなかった竜馬は、びくっと指を引いて抗議する。
「うわっ、びっくりした……真夏雨、急に動くなよ」
「これは仕方ないのーっ! 女子はみんな、ここ触られたらそうなっちゃうんだから、竜馬くんが雑に触ったのが悪いんですーっ!」
「それならそうと、先に言って――」
「ね、ねえ!」
小晴と竜馬の言い合いに、茉莉花が割り込んだ。学校では聞いたことのない強い語調に、二人とも驚いて茉莉花を見やる。その視線に一瞬たじろいだ茉莉花だったけれど、胸の前で両手をぎゅっと握ってグーにすると、興奮と緊張で赤らんだ顔で言い放った。
「わっ……わたしも見たい! 小晴ちゃん、わたしに見せてくれるって言ったもん!」
「あ……そだったね、ごめーん」
「じゃあ、山本もこっちに来るか」
竜馬は身体をずらして茉莉花にもっとくっついてくるように言うが、小晴はそれを遮って提案した。
「それだと二人とも見づらくなっちゃうでしょ。だから、こうしよう。マリちゃん、ベッドに寝て。あ、仰向けね。それと枕も使って」
「え……う、うん。わかった」
命令されたわけではなかったけれど、友達が言うのだから、と茉莉花は素直に従う。
「そしたら、あたしが……こうっ」
小晴は下半身丸出しのままベッドに上がって、寝そべった茉莉花の胸元と二の腕を膝で跨いだ。つまり、茉莉花の胸部に馬乗りになったわけだ。身体は正面向きで、つまり、枕のおかげで良い感じの角度がついている茉莉花の顔の前に自分の股間をずいっと差し出した形だ。
「マリちゃん……これならよく見えるでしょ」
小晴は両手で、秘所をくぱと開いてみせた。
「わぁ……!」
茉莉花が息を呑む。視線は鼻先数センチのところで御開帳された桃色まんこに釘付けだ。
「す、すごい……小晴ちゃんの、綺麗……」
「……山本の股間も、真夏雨のと同じなんじゃないのか?」
眼前の桃色に感動している茉莉花に、竜馬からの素朴な疑問だ。
それに答えたのは、小晴だった。
「男子のおちんちんと一緒だよ。女子のおまんこも人それぞれ、ちょっとずつ違うものなの」
「なるほど。それもそうか……」
「ってゆーかさ、竜馬くんもベッドに上がって。そんで、さっきみたいに、あたしのおまんこ触ってあげてー」
「うっ……うん」
何か言い返そうとした竜馬だったが、逸る気持ちで喉が支えたようだ。短く頷いただけでベッドに上がると、茉莉花の頭部を挟んで小晴と対面する位置に座って、小晴の秘所へと右手を伸ばしていく。
「あっ♥」
小晴が鼻にかかった吐息を漏らしたけれど、竜馬はもう止まらない。小陰唇の上端で待ち惚けしていた真ん丸クリトリスを、人差し指の腹でぷにぷにと押す。ぐりぐりと揉み、ころころと撫で捏ねる。
「あっ、あ、あっふぁッ♥ りょーまくっ、っ、うぅっ♥ 触り方、しょれ、しゅごい上手あいぃッ♥」
小晴の腰はびっくんびっくん、竜馬の指から逃げるように、だけど逃げると切なくなって逆に摺り寄るように、跳ね踊る。
小晴と竜馬はクラスメイトだし、互いに顔も名前は知っているし、用事が話しかけて、話しかけられれば普通に答える――要するに「ただのクラスメイト」でしかなかった間柄だ。
そのただのクラスメイトを自分の部屋に連れ込んで、親友と呼んでいい茉莉花ちゃんに見せつけている一番大事なところを、いつものクールぶったキャラをかなぐり捨てた目つきも鼻息も荒い牡丸出しなただのクラスメイトに弄らせている――。
やっちゃいけないことを軽率にコンプしている実感に、小晴の官能は想像していた以上に燃え盛りまくっていた。
たどたどしいくせに無遠慮なクリ愛撫の刺激も思いの外イイけれど、親友にまんこを見せつけている、ただのクラスメイトにクリを触らせているという状況それ自体への興奮がヤバい。小晴のまんこは勝手にきゅんきゅん穴を疼かせ、涎のような粘液を奥からしとしと滲ませていく。
「ん、んんぁ、あ、あぁッ♥ そ、そぉ、そこっ! そこっ、ぐにぐにっ、いぃ♥ いっ、っ、ひうぅッ♥」
「そうか。ここを、こういうふうに触られるのが気持ちいいんだな」
「ひゅッ♥ ひゅぬうぅッ♥」
竜馬の指は人差し指一本から、中指、薬指、親指の三本に変わっていて、その三本の指が艶々に火照った淫芽をしっかり挟んで、ぐにぐに揉み込み、すりすり捏ねくりまわして、敏感なクリを休みなく責め立てていく。
竜馬もまた小晴と同様、初めて触るクリの感触、香ってくる甘酸っぱい汗やら汁やらの匂い、そして支配欲を満たしてくれる喘ぎ声に興奮が止まらなくなっていた。ただのクラスメイトでしかなかった女子が自分の指であれもない痴態を晒しているのだという事実は、少年の顔からクールの仮面を吹き飛ばすには十分過ぎるものだった。
「は、ははっ……なんだこれ、すごく面白い。この丸いのを摘まんで捻ると、真夏雨がお漏らしする。水道の蛇口みたいだ、ははっ」
「おっ、お漏らしじゃにゃあっはッ♥ はひいぃッ♥ ダメダメッ、そんなぎゅーってしちゃああぁあッ♥♥」
三本の指で根元から引っ張り出すような感じで強く摘ままれたクリをずりずりと磨り潰された小晴は、腰を素早く単前後らせて竜馬の指からクリを逃がそうとしたけれど、それは自らクリに止めを刺すことにしかならず……小晴は引き絞った弓弦を弾くように腰をガクンッと突き出した後、強引にクリ絶頂させられた余韻を発散させるように、腰をふるふると小刻みに震わせるのだった。
「ふっ……ふ、はっ……は……ぁ……ッ♥」
小晴は開脚膝立ちで茉莉花の胸元を跨いだポーズから、ぐらっと背中のほうに倒れかけて、茉莉花の腰の辺りに後ろ手をつく。息苦しそうに喘いでいる唇はもうずっと、真夏日の犬みたいに開きっぱなしだ。
「小晴ちゃん……これ、お漏らしじゃないの?」
親友のまんこに砂被り席で瞬きも忘れて見入っていた茉莉花は、おしっこの穴よりも下のほうに開いている用途不明の窄まリから溢れる缶詰のシロップみたいな粘っこい汁に興味津々だ。
「あそこの形、わたしとそんなに違わないのに……わたし、こんなお漏らしみたいの、漏れたことないよ?」
なんで、どうして? ――そんな疑問符だらけの視線で小晴を見上げるが、小晴はまだ肩で息をしている最中だ。
「……山本も試してみれば分かるんじゃないか?」
茉莉花の疑問に答えたのは、まだまだ弄り足りない竜馬だ。性の楽しみに目覚めた少年の好奇心は無限大なのだ。
「ふぇ? 試す? わたしも?」
茉莉花は言われた言葉の意味が分からずに、仰向けで枕に預けている首をこてりと傾げた。だけど、せっかくの可愛らしい仕草に目もくれずに、竜馬は茉莉花の頭側から足元のほうへと移動していた。
「富士田くん? ……ふえぇッ!?」
茉莉花があざとい悲鳴を上げたのは、竜馬――富士田竜馬が彼女の股間へ無造作に両手を差し入れたからだ。
茉莉花の顔の位置からだと、胸に跨っている小晴の身体が衝立になっていて自分の下半身を見ることができないけれど、何をされているのかはすぐに分かった。
「富士田くん、やっ……やだっ……パ、パンツ脱がせちゃ駄目だよぉ!」
至極当たり前なことを言ったという自負があるのに、竜馬は平然と反論をする。
「いや、脱がないほうが駄目だろ。それとも山本は、友人――いや親友の真夏雨にだけ股間を見せさせて、自分はパンツを脱ぎもしないつもりなのか? それで今後も親友だと胸を張って言えるつもりなのか?」
「え……え、え……? あ、あれ……?」
苦し紛れのボレーをスマッシュで瞬殺されたときのような心理的空白が、茉莉花を混乱させる。そこへぬるりと差し込まれる、竜馬の優しい声音。
「なあ、山本。おまえ、真夏雨の親友なんだよな?」
「え? え、と……うん。その、親友って改めて言ったことはないんだけど、友達だとは思っているし、その……小晴ちゃんもわたしのこと、親友だって思ってくれてたらいいなぁ、とは……思ってる、よ」
改まって問われると気恥ずかしいことも、この特異な状況がそうさせたのか、天突きから押し出される心太のように、にゅるっと口を突いた。
「そうか。なら、問題ないな」
竜馬の返事は素っ気ないほどシンプルだった。そして、茉莉花が気がつくと、彼女の下着は足首まで脱がされていた。
「……ふえぇッ!?」
茉莉花がいまさら天然あざとい悲鳴を上げているうちに、竜馬は彼女の右足首からしゅるっと下着を抜き取ってしまった。左足首に残されたオフホワイトの綿下着は、まるで白旗だ。
「マリちゃん、大丈夫だよ」
絶頂の余韻から立ち直った小晴が、茉莉花の不安げな顔を見下ろす。上気した頬、汗ばんだ額、潤んだ瞳――茉莉花の知らない、親友の顔。それは無条件で信じてしまいたくなるほど艶めかしく微笑んでいた。
「大丈夫だから……マリちゃん、【素直になって】。【期待と好奇心に身を任せて】」
「……うん。小晴ちゃんが言うなら、そうする」
茉莉花が小晴を見上げながら頷くと、緊張に強張っていた四肢が弛緩する。それを待っていたかのように、竜馬は茉莉花の両足をぐいっとM字に開かせた。
「あ……濡れてる?」
「ふぇ……?」
シャツワンピの裾が捲れて露わになった茉莉花まんこは、そのときからもう汁気でしっとりと保湿されていた。
家族でもない相手に、しかも男子に、濫りに見せてはいけないと暗黙裡に周知されている恥ずかしいところを見せている――その認識が、茉莉花の全身をかぁっと火照らせる。動悸が逸って、腋の下にじっとりとした汗が滲む。
だけど、足を開かされたことで自然と隙間が空いてしまった割れ目の内側からも体液が溢れ出してきていることには、茉莉花自身は気づいていなかった。下腹部から股間の辺りが熱を持っているのは分かっていたけれど、その一帯の皮膚に感じる湿り気は汗なのだろうとしか思っていなかった。でも、汗ではないのだとしたら……
「ふぇ、ふぁ……あ、ぁ、わたし、お漏らし……」
「違うよ、マリちゃん」
知らぬ間にお漏らししてしまっていたのかと顔色を失いかけた茉莉花に、小晴が笑って頭を振る。
「小晴ちゃん……?」
「それはおしっこじゃなくて、女の子が気持ち良くなったときに出てきちゃうお汁だよ。ほら、わたしのおまんこが濡れてるの、マリちゃん気にしてたけど……これも、そう。わたしが気持ち良くなってるから、おまんこからお汁が漏ってきちゃったんだよー♥」
「そうなんだ……じゃあ、おしっこじゃなくて汗みたいなもの、なの?」
「そうそう。おしっこっぽいけど、汗みたいなもん。いっぱい掻いたほうが健康に良いのも、汗と同じでー♥」
「汗と同じ……えっ、それじゃ、汗っかきだと嫌われちゃう!?」
「あー……そこは逆かな。究極、人それぞれだと思うけど、基本は濡れやすい子のほうがモテるっぽいよ」
「そうなんだ……?」
いまいちピンとこない様子の茉莉花に、小晴は背後を振り返って言う。
「ね、竜馬くん。マリちゃんの濡れ濡れまんこ、好き? 嫌い?」
「えっ、僕!?」
話を振られると思っていなかった竜馬は、びくっと顔を上げる。竜馬は二人が喋っている最中ずっと、首を俯かせて茉莉花の割れ目の内側を覗き込むのに集中していたのだった。
顔を上げた竜馬は、振り向いた肩越しに横目の視線を投げてくる小晴に、我を忘れて女子のお股に見入っていたことへの恥じらいやら、それを誤魔化そうとしてやらで目を泳がせる。
「え、あ、う、うん。そうだな、うん……嫌いということはないし、だから、好きか嫌いかで言ったら、す、好き、と答えるのが妥当なんじゃないかな」
「ん……うん?」
国会答弁みたいな返答に、茉莉花はぱちくりと瞬きをして小首を傾げた。
「分かりにくーいっ! 竜馬くん、そんなんじゃ受験に落ちるよ!」
「なっ……!」
小晴のツッコミは竜馬にクリーンヒットした。竜馬が私立校を受験するらしいというクラスでの噂は、本当のことだったようだ。「あいつ、勉強はできるけど、面接とかディスカッションで落とされそうだよな」という陰口めいた評価に、顔には出していなかったけれど気にしていたのかもしれない。
「あたしが聞いたのは、マリちゃんの何にも知らないくせに触る前から濡れ濡れになっちゃってる天然えちえちまんこは好きか嫌いか、ってゆー二択ですー。好きか嫌いか、どっちかひとつで答えてくださーいっ!」
「小晴ちゃん、その言い方はちょっと……」
茉莉花がむぅっと眉根を寄せて抗議するけど、小晴は無視して竜馬に流し目だ。
「ほら、早くー。答えてー」
「……好きだよ。そう答えれば満足なんだろ」
「後半は余計だけど、まー良し。合格ぅ」
竜馬のぶっきらぼうな言葉に、小晴は肩越しに笑顔で答えた。それから、小晴は茉莉花に向き直る。
「良かったね、マリちゃん。竜馬くん、マリちゃんのおまんこ好きだって」
「え、えと……それ、ありがとう、なの?」
「うんうん。褒められたんだから、適当にありがとーでオッケーよー」
「適当なお礼なんて要らないから」
竜馬が二人の会話に割り込む。ツッコミというより、照れ隠しだ。竜馬の顔が見えていない茉莉花には伝わらなかったけれど、小晴は横目でしっかり、竜馬の火照った目元を確認している。
「ふふん♥ ……そんじゃまー、おさらいしよっか。竜馬くん、マリちゃんのおまんこ、触ってあげてー」
「あ、うん」
素直! まるで期待するように濡れ光っている粘膜に手を伸ばす少年は、カブトムシを捕まえようとする夏休みの少年みたいに瞳をまっすぐ輝かせていた。裸眼のくせに眼鏡キャラぶった少年は、どこかにいなくなっていた。
「あ……山本のここ、まだ濡れてくる……」
「あうぅ……!」
茉莉花はオムツを換えてもらう赤ん坊のように、仰向けで両足を拡げられている。竜馬はその股座に四つん這いで入り込んでいる格好だ。小晴の秘所を弄っていたときよりもずっと近くから茉莉花のそこを覗き込んでいる。そこを弄るための指も、人差し指ではなく親指になっている。
股間から下腹を掌で撫でるように置かれた右手の親指が、茉莉花の秘豆をすりっと転がす。
「んにゃっ……あ、あッ!? にゃっ、そこっ……ひっ、ん……ッ!!」
茉莉花からは小晴が邪魔で、自分の股間がどういうふうに弄られているのかが見えない。何をされているのか分からない――そのことが茉莉花の下半身をいっそう敏感にさせていた。
「へぇ……クリを擦ると、この下のほうの穴から、汗? 涎? そういうよう液体が出てくるんだ」
「あっ、あ、あ、あっ! やっ……ひぅ、ん、んぁ……あ、あっ……!」
「あはっ♥ マリちゃんの顔、やーらしー♥」
「ふぇ……や、やだぁ、小晴ちゃん、見ないでよぉ……おひゅっ!」
「あははっ、喋ってる途中で変顔って♥」
茉莉花が小晴と喋っていようとお構いなしに――というか二人が喋っている声も耳に入らないほどの集中力で、竜馬は茉莉花の秘所を弄っている。
最初は右手の親指でクリを擦っているだけだったのが、あっという間に両手を使うようになっている。四つん這いの上体を両肘で支えて、ほとんど犬猫が餌皿に顔を突っ込むような距離感で茉莉花まんこを見つめながら、両手で左右にくっぱり開かせた大陰唇内のピンク色を、両手の親指でぐにぐにと触診していく。
「うん……なんというか、真夏雨のときは緊張していてよく分からなかったけれど……女子のここって、思ったより……」
竜馬の指は大陰唇と小陰唇の間の粘膜を上下に撫で擦ってから、蝶番を動かすみたいに小陰唇をパタパタ捲る。むにむに引っ張る。
「あっ、あっ……ひ、ひぃ……ッ!」
「ってゆーか、思ったより何よー? 続き言えよーっ」
「えっ!? 僕、いまの声に出してたか?」
「出してたから聞いてんのー。ほら、言えーっ」
「……思ったより愛嬌あるな、と思っただけだ」
「へ……」
「あ、ん……んっ、んはっ……あぁ……ッ♥」
小晴はだんだん甘く蕩けていく茉莉花の嬌声をBGMにしながら竜馬を詰問していたけれど、予想外の返事に口をぽかんと半開きにさせた。
「へ、へぇ……竜馬くん、そういう感想なんだ。あたしのネット知識だと、男子は大抵、まんこってわりとグロいよなーって言うことになってるんだけど、どっちが多数派なんだろねー?」
「知らないし、関係ない。多数派だろうと少数意見だろうと、僕がどう思ったかは変わらない」
「あ、はい。そーですね」
「……なんだ、その言い方。言いたいことははっきり言えば?」
「べつにー。ただちょっと、うっわーなんか言い方ラノベっぽいにゃーって思っただけだしー」
なお、肩越しに振り返って横目で竜馬を見下ろす小晴と、茉莉花の股間に鼻面を突っ込むような体勢の竜馬が言葉のキャッチボールをしている間も、竜馬は茉莉花まんこを弄り捏ねくり引っ張り揉んで捲って撫で摩り転がすことを続けたままで、茉莉花も「あっあっ♥」と吃逆みたく喘ぎっぱなしだったりする。
「ふっ、ふじっ……富士田、くんっ、ん、んぁ! あっ、あ……ぁあッ!? そこ、やっ……ぁああッ♥」
竜馬の指は些かの遠慮もなしに茉莉花のクリを鞘から剥き出し、根元を穿り返して、左右の親指で挟んでむにむに磨り潰して――そこが快楽を味わうためだけに生まれた器官なのだと執拗に丹念に教え込んでいく。
「あっ♥ あっ♥ あ、あっ、っ、んにゅああぁ――ッ♥♥」
「あ……マリちゃん、イった?」
「ひゅあー……♥ にゅあぁー……♥」
竜馬の指でクリ絶頂を人生初体験させられた茉莉花の、とろっとろの崩れ顔。目尻からは涙が、口角からは涎が零れて、透明な筋を描いている。
その絶頂顔を見下ろして、小晴はご満悦だ。
「あはっ♥ マリちゃんのお顔とろっとろぉ♥ 可ぅ愛うぃーっ♥」
「イった? イった……って、なんだ?」
一方の竜馬は、聞き慣れない単語に首を傾げている。それに答えたのはもちろん、小晴だ。
「イった、イく……ってゆーのは、絶頂のこと。女子のキモチイイが溢れちゃうことだよ。男子の射精みたいなもんだよー」
「ぜっちょー……しゃせー……?」
「あー、そっからかー」
知らない単語の連続に混乱しきりの秀才クール男子くんに、小晴は首をぐりんとストレッチしながら苦笑いだ。
笑われれば当然、竜馬はムッとする。
「なんだよ、その顔。僕が知らないのが、そんなにおかしいか?」
「ごめんごめーん。そんなつもりじゃなく……」
頭を振っていた小晴はその途中でぴたりと止まると、にやぁっと笑って竜馬を振り返った。
「……竜馬くん、教えてあげる♥」
「え……う、うん……」
小晴の笑顔に不穏なものを感じた竜馬だが、股間の付け根を熱くする想いの正体を知りたいという欲求には勝てなかった。
こうして竜馬は、扉を開けちゃうのだった。
「あ……あ……」
「やーん、竜馬くん見すぎー♥」
「あっ、ごめん!」
「あはは、噓だよ。いーよ、見ても。っていうか、見て。そんで、触って……【触って】」
「あ、ぅ……」
竜馬は視線をちらちら泳がせながらも、おずおずと伸ばした右手の人差し指で小晴の薄桃色にちょんと触った。
「あんっ♥」
「……!」
粘膜に触れられた途端、これ見よがしに可愛らしく喘いだ小晴。その瞬間、身体ごと仰け反って指を離す竜馬。
「ふふっ……竜馬くん、驚きすぎー。」
「うっ……まっ、真夏雨が急に変な声を出すから!」
「えー、だって気持ち良かったら喘いじゃうよー」
「あえ……え?」
「喘ぐだよ、喘ぐ。知らない? 気持ちいいときに声が出ちゃうことだよー」
「……気持ちいいのか?」
「うん。だから、ほら……もっかい触って」
弦楽器の弦に指を滑らせたような蠱惑の声に、竜馬の喉がごくりと鳴る。
「う、うん――」
おずおずと伸ばされた人差し指が、瑞々しいパステルピンクの粘膜にもう一度、ちょんと触れた。
「あぅ♥」
小晴はまた小さく喘いだけれど、今度は竜馬も指を離さなかった。
「真夏雨、気持ちいいのか……」
「うん。だから、もっと触ってみていいよ」
「うん……」
竜馬は心ここに在らずといった様子で生返事すると、人差し指で割れ目の内側をなぞり始める。
最初は拡げられた大陰唇の内側を遠慮がちに触った指先が、その内側にちょこんと飾り付けられている小陰唇へと向かって粘膜をなぞり、進んでいく。
「んっ……ふぁ……♥」
小晴が喘ぎを漏らしても、竜馬はもういちいち身を竦めたりしない。むしろその逆に、小晴をもっと喘がせようとするかのように指先を細かく動かして、小晴がより喘ぐ箇所やタッチを模索していく。
「んぁ、あっ……ふっ、ぅ……んひゅッ♥」
左右の花弁を指先ですりすりと指圧された後、膣前庭をとんとんと叩くような手つきで跳ねて、小晴の喘ぎ声が変わるところを探そうというのだ。
だけど、小晴のほうが先に我慢できなくなった。
「竜馬くん、お願い! もうちょい上のほう、ぷくって顔を出してるお豆さん、つんつんしてっ!」
「え、うん……あ、これを、こう?」
竜馬が言われたとおりに、包皮から先っちょをちらっと顔見世しているクリ豆をわりと無遠慮に突いた途端、
「――ひゅうぁッ♥」
小晴は腰をがくびくっと前後に痙攣させた。そこまで大きく反応すると思っていなかった竜馬は、びくっと指を引いて抗議する。
「うわっ、びっくりした……真夏雨、急に動くなよ」
「これは仕方ないのーっ! 女子はみんな、ここ触られたらそうなっちゃうんだから、竜馬くんが雑に触ったのが悪いんですーっ!」
「それならそうと、先に言って――」
「ね、ねえ!」
小晴と竜馬の言い合いに、茉莉花が割り込んだ。学校では聞いたことのない強い語調に、二人とも驚いて茉莉花を見やる。その視線に一瞬たじろいだ茉莉花だったけれど、胸の前で両手をぎゅっと握ってグーにすると、興奮と緊張で赤らんだ顔で言い放った。
「わっ……わたしも見たい! 小晴ちゃん、わたしに見せてくれるって言ったもん!」
「あ……そだったね、ごめーん」
「じゃあ、山本もこっちに来るか」
竜馬は身体をずらして茉莉花にもっとくっついてくるように言うが、小晴はそれを遮って提案した。
「それだと二人とも見づらくなっちゃうでしょ。だから、こうしよう。マリちゃん、ベッドに寝て。あ、仰向けね。それと枕も使って」
「え……う、うん。わかった」
命令されたわけではなかったけれど、友達が言うのだから、と茉莉花は素直に従う。
「そしたら、あたしが……こうっ」
小晴は下半身丸出しのままベッドに上がって、寝そべった茉莉花の胸元と二の腕を膝で跨いだ。つまり、茉莉花の胸部に馬乗りになったわけだ。身体は正面向きで、つまり、枕のおかげで良い感じの角度がついている茉莉花の顔の前に自分の股間をずいっと差し出した形だ。
「マリちゃん……これならよく見えるでしょ」
小晴は両手で、秘所をくぱと開いてみせた。
「わぁ……!」
茉莉花が息を呑む。視線は鼻先数センチのところで御開帳された桃色まんこに釘付けだ。
「す、すごい……小晴ちゃんの、綺麗……」
「……山本の股間も、真夏雨のと同じなんじゃないのか?」
眼前の桃色に感動している茉莉花に、竜馬からの素朴な疑問だ。
それに答えたのは、小晴だった。
「男子のおちんちんと一緒だよ。女子のおまんこも人それぞれ、ちょっとずつ違うものなの」
「なるほど。それもそうか……」
「ってゆーかさ、竜馬くんもベッドに上がって。そんで、さっきみたいに、あたしのおまんこ触ってあげてー」
「うっ……うん」
何か言い返そうとした竜馬だったが、逸る気持ちで喉が支えたようだ。短く頷いただけでベッドに上がると、茉莉花の頭部を挟んで小晴と対面する位置に座って、小晴の秘所へと右手を伸ばしていく。
「あっ♥」
小晴が鼻にかかった吐息を漏らしたけれど、竜馬はもう止まらない。小陰唇の上端で待ち惚けしていた真ん丸クリトリスを、人差し指の腹でぷにぷにと押す。ぐりぐりと揉み、ころころと撫で捏ねる。
「あっ、あ、あっふぁッ♥ りょーまくっ、っ、うぅっ♥ 触り方、しょれ、しゅごい上手あいぃッ♥」
小晴の腰はびっくんびっくん、竜馬の指から逃げるように、だけど逃げると切なくなって逆に摺り寄るように、跳ね踊る。
小晴と竜馬はクラスメイトだし、互いに顔も名前は知っているし、用事が話しかけて、話しかけられれば普通に答える――要するに「ただのクラスメイト」でしかなかった間柄だ。
そのただのクラスメイトを自分の部屋に連れ込んで、親友と呼んでいい茉莉花ちゃんに見せつけている一番大事なところを、いつものクールぶったキャラをかなぐり捨てた目つきも鼻息も荒い牡丸出しなただのクラスメイトに弄らせている――。
やっちゃいけないことを軽率にコンプしている実感に、小晴の官能は想像していた以上に燃え盛りまくっていた。
たどたどしいくせに無遠慮なクリ愛撫の刺激も思いの外イイけれど、親友にまんこを見せつけている、ただのクラスメイトにクリを触らせているという状況それ自体への興奮がヤバい。小晴のまんこは勝手にきゅんきゅん穴を疼かせ、涎のような粘液を奥からしとしと滲ませていく。
「ん、んんぁ、あ、あぁッ♥ そ、そぉ、そこっ! そこっ、ぐにぐにっ、いぃ♥ いっ、っ、ひうぅッ♥」
「そうか。ここを、こういうふうに触られるのが気持ちいいんだな」
「ひゅッ♥ ひゅぬうぅッ♥」
竜馬の指は人差し指一本から、中指、薬指、親指の三本に変わっていて、その三本の指が艶々に火照った淫芽をしっかり挟んで、ぐにぐに揉み込み、すりすり捏ねくりまわして、敏感なクリを休みなく責め立てていく。
竜馬もまた小晴と同様、初めて触るクリの感触、香ってくる甘酸っぱい汗やら汁やらの匂い、そして支配欲を満たしてくれる喘ぎ声に興奮が止まらなくなっていた。ただのクラスメイトでしかなかった女子が自分の指であれもない痴態を晒しているのだという事実は、少年の顔からクールの仮面を吹き飛ばすには十分過ぎるものだった。
「は、ははっ……なんだこれ、すごく面白い。この丸いのを摘まんで捻ると、真夏雨がお漏らしする。水道の蛇口みたいだ、ははっ」
「おっ、お漏らしじゃにゃあっはッ♥ はひいぃッ♥ ダメダメッ、そんなぎゅーってしちゃああぁあッ♥♥」
三本の指で根元から引っ張り出すような感じで強く摘ままれたクリをずりずりと磨り潰された小晴は、腰を素早く単前後らせて竜馬の指からクリを逃がそうとしたけれど、それは自らクリに止めを刺すことにしかならず……小晴は引き絞った弓弦を弾くように腰をガクンッと突き出した後、強引にクリ絶頂させられた余韻を発散させるように、腰をふるふると小刻みに震わせるのだった。
「ふっ……ふ、はっ……は……ぁ……ッ♥」
小晴は開脚膝立ちで茉莉花の胸元を跨いだポーズから、ぐらっと背中のほうに倒れかけて、茉莉花の腰の辺りに後ろ手をつく。息苦しそうに喘いでいる唇はもうずっと、真夏日の犬みたいに開きっぱなしだ。
「小晴ちゃん……これ、お漏らしじゃないの?」
親友のまんこに砂被り席で瞬きも忘れて見入っていた茉莉花は、おしっこの穴よりも下のほうに開いている用途不明の窄まリから溢れる缶詰のシロップみたいな粘っこい汁に興味津々だ。
「あそこの形、わたしとそんなに違わないのに……わたし、こんなお漏らしみたいの、漏れたことないよ?」
なんで、どうして? ――そんな疑問符だらけの視線で小晴を見上げるが、小晴はまだ肩で息をしている最中だ。
「……山本も試してみれば分かるんじゃないか?」
茉莉花の疑問に答えたのは、まだまだ弄り足りない竜馬だ。性の楽しみに目覚めた少年の好奇心は無限大なのだ。
「ふぇ? 試す? わたしも?」
茉莉花は言われた言葉の意味が分からずに、仰向けで枕に預けている首をこてりと傾げた。だけど、せっかくの可愛らしい仕草に目もくれずに、竜馬は茉莉花の頭側から足元のほうへと移動していた。
「富士田くん? ……ふえぇッ!?」
茉莉花があざとい悲鳴を上げたのは、竜馬――富士田竜馬が彼女の股間へ無造作に両手を差し入れたからだ。
茉莉花の顔の位置からだと、胸に跨っている小晴の身体が衝立になっていて自分の下半身を見ることができないけれど、何をされているのかはすぐに分かった。
「富士田くん、やっ……やだっ……パ、パンツ脱がせちゃ駄目だよぉ!」
至極当たり前なことを言ったという自負があるのに、竜馬は平然と反論をする。
「いや、脱がないほうが駄目だろ。それとも山本は、友人――いや親友の真夏雨にだけ股間を見せさせて、自分はパンツを脱ぎもしないつもりなのか? それで今後も親友だと胸を張って言えるつもりなのか?」
「え……え、え……? あ、あれ……?」
苦し紛れのボレーをスマッシュで瞬殺されたときのような心理的空白が、茉莉花を混乱させる。そこへぬるりと差し込まれる、竜馬の優しい声音。
「なあ、山本。おまえ、真夏雨の親友なんだよな?」
「え? え、と……うん。その、親友って改めて言ったことはないんだけど、友達だとは思っているし、その……小晴ちゃんもわたしのこと、親友だって思ってくれてたらいいなぁ、とは……思ってる、よ」
改まって問われると気恥ずかしいことも、この特異な状況がそうさせたのか、天突きから押し出される心太のように、にゅるっと口を突いた。
「そうか。なら、問題ないな」
竜馬の返事は素っ気ないほどシンプルだった。そして、茉莉花が気がつくと、彼女の下着は足首まで脱がされていた。
「……ふえぇッ!?」
茉莉花がいまさら天然あざとい悲鳴を上げているうちに、竜馬は彼女の右足首からしゅるっと下着を抜き取ってしまった。左足首に残されたオフホワイトの綿下着は、まるで白旗だ。
「マリちゃん、大丈夫だよ」
絶頂の余韻から立ち直った小晴が、茉莉花の不安げな顔を見下ろす。上気した頬、汗ばんだ額、潤んだ瞳――茉莉花の知らない、親友の顔。それは無条件で信じてしまいたくなるほど艶めかしく微笑んでいた。
「大丈夫だから……マリちゃん、【素直になって】。【期待と好奇心に身を任せて】」
「……うん。小晴ちゃんが言うなら、そうする」
茉莉花が小晴を見上げながら頷くと、緊張に強張っていた四肢が弛緩する。それを待っていたかのように、竜馬は茉莉花の両足をぐいっとM字に開かせた。
「あ……濡れてる?」
「ふぇ……?」
シャツワンピの裾が捲れて露わになった茉莉花まんこは、そのときからもう汁気でしっとりと保湿されていた。
家族でもない相手に、しかも男子に、濫りに見せてはいけないと暗黙裡に周知されている恥ずかしいところを見せている――その認識が、茉莉花の全身をかぁっと火照らせる。動悸が逸って、腋の下にじっとりとした汗が滲む。
だけど、足を開かされたことで自然と隙間が空いてしまった割れ目の内側からも体液が溢れ出してきていることには、茉莉花自身は気づいていなかった。下腹部から股間の辺りが熱を持っているのは分かっていたけれど、その一帯の皮膚に感じる湿り気は汗なのだろうとしか思っていなかった。でも、汗ではないのだとしたら……
「ふぇ、ふぁ……あ、ぁ、わたし、お漏らし……」
「違うよ、マリちゃん」
知らぬ間にお漏らししてしまっていたのかと顔色を失いかけた茉莉花に、小晴が笑って頭を振る。
「小晴ちゃん……?」
「それはおしっこじゃなくて、女の子が気持ち良くなったときに出てきちゃうお汁だよ。ほら、わたしのおまんこが濡れてるの、マリちゃん気にしてたけど……これも、そう。わたしが気持ち良くなってるから、おまんこからお汁が漏ってきちゃったんだよー♥」
「そうなんだ……じゃあ、おしっこじゃなくて汗みたいなもの、なの?」
「そうそう。おしっこっぽいけど、汗みたいなもん。いっぱい掻いたほうが健康に良いのも、汗と同じでー♥」
「汗と同じ……えっ、それじゃ、汗っかきだと嫌われちゃう!?」
「あー……そこは逆かな。究極、人それぞれだと思うけど、基本は濡れやすい子のほうがモテるっぽいよ」
「そうなんだ……?」
いまいちピンとこない様子の茉莉花に、小晴は背後を振り返って言う。
「ね、竜馬くん。マリちゃんの濡れ濡れまんこ、好き? 嫌い?」
「えっ、僕!?」
話を振られると思っていなかった竜馬は、びくっと顔を上げる。竜馬は二人が喋っている最中ずっと、首を俯かせて茉莉花の割れ目の内側を覗き込むのに集中していたのだった。
顔を上げた竜馬は、振り向いた肩越しに横目の視線を投げてくる小晴に、我を忘れて女子のお股に見入っていたことへの恥じらいやら、それを誤魔化そうとしてやらで目を泳がせる。
「え、あ、う、うん。そうだな、うん……嫌いということはないし、だから、好きか嫌いかで言ったら、す、好き、と答えるのが妥当なんじゃないかな」
「ん……うん?」
国会答弁みたいな返答に、茉莉花はぱちくりと瞬きをして小首を傾げた。
「分かりにくーいっ! 竜馬くん、そんなんじゃ受験に落ちるよ!」
「なっ……!」
小晴のツッコミは竜馬にクリーンヒットした。竜馬が私立校を受験するらしいというクラスでの噂は、本当のことだったようだ。「あいつ、勉強はできるけど、面接とかディスカッションで落とされそうだよな」という陰口めいた評価に、顔には出していなかったけれど気にしていたのかもしれない。
「あたしが聞いたのは、マリちゃんの何にも知らないくせに触る前から濡れ濡れになっちゃってる天然えちえちまんこは好きか嫌いか、ってゆー二択ですー。好きか嫌いか、どっちかひとつで答えてくださーいっ!」
「小晴ちゃん、その言い方はちょっと……」
茉莉花がむぅっと眉根を寄せて抗議するけど、小晴は無視して竜馬に流し目だ。
「ほら、早くー。答えてー」
「……好きだよ。そう答えれば満足なんだろ」
「後半は余計だけど、まー良し。合格ぅ」
竜馬のぶっきらぼうな言葉に、小晴は肩越しに笑顔で答えた。それから、小晴は茉莉花に向き直る。
「良かったね、マリちゃん。竜馬くん、マリちゃんのおまんこ好きだって」
「え、えと……それ、ありがとう、なの?」
「うんうん。褒められたんだから、適当にありがとーでオッケーよー」
「適当なお礼なんて要らないから」
竜馬が二人の会話に割り込む。ツッコミというより、照れ隠しだ。竜馬の顔が見えていない茉莉花には伝わらなかったけれど、小晴は横目でしっかり、竜馬の火照った目元を確認している。
「ふふん♥ ……そんじゃまー、おさらいしよっか。竜馬くん、マリちゃんのおまんこ、触ってあげてー」
「あ、うん」
素直! まるで期待するように濡れ光っている粘膜に手を伸ばす少年は、カブトムシを捕まえようとする夏休みの少年みたいに瞳をまっすぐ輝かせていた。裸眼のくせに眼鏡キャラぶった少年は、どこかにいなくなっていた。
「あ……山本のここ、まだ濡れてくる……」
「あうぅ……!」
茉莉花はオムツを換えてもらう赤ん坊のように、仰向けで両足を拡げられている。竜馬はその股座に四つん這いで入り込んでいる格好だ。小晴の秘所を弄っていたときよりもずっと近くから茉莉花のそこを覗き込んでいる。そこを弄るための指も、人差し指ではなく親指になっている。
股間から下腹を掌で撫でるように置かれた右手の親指が、茉莉花の秘豆をすりっと転がす。
「んにゃっ……あ、あッ!? にゃっ、そこっ……ひっ、ん……ッ!!」
茉莉花からは小晴が邪魔で、自分の股間がどういうふうに弄られているのかが見えない。何をされているのか分からない――そのことが茉莉花の下半身をいっそう敏感にさせていた。
「へぇ……クリを擦ると、この下のほうの穴から、汗? 涎? そういうよう液体が出てくるんだ」
「あっ、あ、あ、あっ! やっ……ひぅ、ん、んぁ……あ、あっ……!」
「あはっ♥ マリちゃんの顔、やーらしー♥」
「ふぇ……や、やだぁ、小晴ちゃん、見ないでよぉ……おひゅっ!」
「あははっ、喋ってる途中で変顔って♥」
茉莉花が小晴と喋っていようとお構いなしに――というか二人が喋っている声も耳に入らないほどの集中力で、竜馬は茉莉花の秘所を弄っている。
最初は右手の親指でクリを擦っているだけだったのが、あっという間に両手を使うようになっている。四つん這いの上体を両肘で支えて、ほとんど犬猫が餌皿に顔を突っ込むような距離感で茉莉花まんこを見つめながら、両手で左右にくっぱり開かせた大陰唇内のピンク色を、両手の親指でぐにぐにと触診していく。
「うん……なんというか、真夏雨のときは緊張していてよく分からなかったけれど……女子のここって、思ったより……」
竜馬の指は大陰唇と小陰唇の間の粘膜を上下に撫で擦ってから、蝶番を動かすみたいに小陰唇をパタパタ捲る。むにむに引っ張る。
「あっ、あっ……ひ、ひぃ……ッ!」
「ってゆーか、思ったより何よー? 続き言えよーっ」
「えっ!? 僕、いまの声に出してたか?」
「出してたから聞いてんのー。ほら、言えーっ」
「……思ったより愛嬌あるな、と思っただけだ」
「へ……」
「あ、ん……んっ、んはっ……あぁ……ッ♥」
小晴はだんだん甘く蕩けていく茉莉花の嬌声をBGMにしながら竜馬を詰問していたけれど、予想外の返事に口をぽかんと半開きにさせた。
「へ、へぇ……竜馬くん、そういう感想なんだ。あたしのネット知識だと、男子は大抵、まんこってわりとグロいよなーって言うことになってるんだけど、どっちが多数派なんだろねー?」
「知らないし、関係ない。多数派だろうと少数意見だろうと、僕がどう思ったかは変わらない」
「あ、はい。そーですね」
「……なんだ、その言い方。言いたいことははっきり言えば?」
「べつにー。ただちょっと、うっわーなんか言い方ラノベっぽいにゃーって思っただけだしー」
なお、肩越しに振り返って横目で竜馬を見下ろす小晴と、茉莉花の股間に鼻面を突っ込むような体勢の竜馬が言葉のキャッチボールをしている間も、竜馬は茉莉花まんこを弄り捏ねくり引っ張り揉んで捲って撫で摩り転がすことを続けたままで、茉莉花も「あっあっ♥」と吃逆みたく喘ぎっぱなしだったりする。
「ふっ、ふじっ……富士田、くんっ、ん、んぁ! あっ、あ……ぁあッ!? そこ、やっ……ぁああッ♥」
竜馬の指は些かの遠慮もなしに茉莉花のクリを鞘から剥き出し、根元を穿り返して、左右の親指で挟んでむにむに磨り潰して――そこが快楽を味わうためだけに生まれた器官なのだと執拗に丹念に教え込んでいく。
「あっ♥ あっ♥ あ、あっ、っ、んにゅああぁ――ッ♥♥」
「あ……マリちゃん、イった?」
「ひゅあー……♥ にゅあぁー……♥」
竜馬の指でクリ絶頂を人生初体験させられた茉莉花の、とろっとろの崩れ顔。目尻からは涙が、口角からは涎が零れて、透明な筋を描いている。
その絶頂顔を見下ろして、小晴はご満悦だ。
「あはっ♥ マリちゃんのお顔とろっとろぉ♥ 可ぅ愛うぃーっ♥」
「イった? イった……って、なんだ?」
一方の竜馬は、聞き慣れない単語に首を傾げている。それに答えたのはもちろん、小晴だ。
「イった、イく……ってゆーのは、絶頂のこと。女子のキモチイイが溢れちゃうことだよ。男子の射精みたいなもんだよー」
「ぜっちょー……しゃせー……?」
「あー、そっからかー」
知らない単語の連続に混乱しきりの秀才クール男子くんに、小晴は首をぐりんとストレッチしながら苦笑いだ。
笑われれば当然、竜馬はムッとする。
「なんだよ、その顔。僕が知らないのが、そんなにおかしいか?」
「ごめんごめーん。そんなつもりじゃなく……」
頭を振っていた小晴はその途中でぴたりと止まると、にやぁっと笑って竜馬を振り返った。
「……竜馬くん、教えてあげる♥」
「え……う、うん……」
小晴の笑顔に不穏なものを感じた竜馬だが、股間の付け根を熱くする想いの正体を知りたいという欲求には勝てなかった。
こうして竜馬は、扉を開けちゃうのだった。
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