いろんなシチュエーション短編集

Merle

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スキルを使うと性欲が溜まっていく設定の現代ダンジョン

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 誰もが気が付かないうちに、世の中はダンジョンがあって当然のものになっていた。誰もが「あれ? いつからこうだったんだっけ?」と疑問に思うものの、もうそういうことになっているのだから仕方がない、と現状を受け入れている。
 ダンジョンの魔物を倒して、魔石を得る。魔石から得た無公害エネルギーで発電している。魔物には銃火器がほとんど効かないけれど、ダンジョンに入ると誰でも得られるクラスとかスキルとかのゲーム的謎パワーでなら対抗できる。さらに、ダンジョン内では電子機器が動作しない。そのため、いまの世界で最も人的労働力が求められているのがダンジョン探索であり――それで世の中が回っている現状では、いつの間にやらダンジョン探索者をやっていることになってた人々の誰もが「まあいいか」「べつに前と大差ない」「ブラック企業で死ぬより、ダンジョンで死ぬほうがいいし」と現状を容認したのだった。
 なお、彼ら彼女らがダンジョンに潜った分の仕事は、機械とAIがやってくれているようになっていた。それで世の中、べつになんとも問題ないのだった。

「おーい、戻ったぞー」

 ダンジョン内部に点在している、魔物が湧いてこない安全地帯のひとつ。テニスコートが四面は余裕で収まるくらいの広さがあり、そこには大小いくつものプレハブ小屋が張られていた。
 安全地帯といっても魔物がその場に発生しない広間というだけで、通路から魔物が迷い込んでくることは珍しくない。そのため、安全地帯を維持するための戦力が、小屋内に常駐しているのだ。
 これまた、いつどのように成立した体制なのかを誰もが憶えていないのだけど、「ギルド」と呼ばれている(たぶん)非営利団体が、安全地帯の維持を担っている。防衛戦力を常駐させることの他、水や食料、矢などの消耗品、武具の修理用の物資……等々の運搬から、安全地帯を利用するパーティ間の揉め事の調停、地上との私的な書簡や荷物の遣り取り代行といった雑務までを、ギルドは一手に引き受けていた。
 いま戻ってきたパーティが帰還の挨拶をした相手も、広間へと続いている通路の前に立って門番役をしていたギルド所属の探索者だ。
 その門番役は「俺、どうしてギルド所属なんだっけ? まあいいか」と思いつつ、軽く左手を上げて挨拶を返した。

「はい、無事で何よりです。巫女は五級から二級まで使用中だと思いますが、皆さんは一級巫女も使えるのでしたよね?」
「おう、まあな」
「流石です」

 門番役の男は微笑んだ。ちなみに、探索者は男性のみだ。男性がダンジョンに入ると、探索者として活動するためのクラスが付与されるのだけど、女性の場合は【巫女】にしか成れないからだ。

「なあ、あんた。ちょっと確認したいんだが」

 下層から帰ってきた探索者パーティの中から、最初に挨拶したのとは別の男が、門番に尋ねかけた。

「はい、なんでしょう?」
「一級とか二級とかいいからさ、何人空いてるんだ? つまり、俺ら六人が待たずに使えるだけの人数が空いてるのかってことだ」

 その質問に、門番は少なからず驚いた。それから、質問してきた男の顔をしげしげ見つめて、それが新顔だということに気づくと、納得の色を顔に浮かべる。

「失礼ながら、貴方は今回から一級パーティに加わったのですね」
「そうだが?」
「では、これまでは二級までの巫女しか使ってこなかったのでしょう。それなら、いまの勘違いも納得です。つまり、一級巫女とは二級以下と一線を画した、すごい巫女なのです」
「……なんだ、そりゃ」

 質問した男は、門番の言葉に思いっきり眉根を寄せる。だが、これ以上の問答は、彼のパーティメンバーが許さなかった。

「おい、無駄話はいいから行くぞ。俺はもう、限界なんだ。いますぐヌかないと気が狂っちまう!」
「ああ……いや、でも……」
「おまえも行けば分かる。ほら、行くぞ。さあ、行くぞ!」

 やはり新入りだったらしい男は、他のメンバーに肩を掴まれて、連行されるように広間の中へと消えていった。

「ごゆっくり」

 彼らは門番の言葉にも、今度は振り返りもしなかった。でも、門番は気にしない。彼らが本当に切羽詰まっていて、挨拶の他にちょっとした受け答えまでしてくれたことのほうが驚きなのだと知っているからだった。
 そんな知識をいつ覚えたのか不思議ではあったけれど、物事がいつの間にかそうなっているのは世の中よくあることだと知っているから、とくに戸惑いも追求もしなかった。

 門番との遣り取りを切り上げて、広間内のレハブ村に踏み入った一級探索者パーティ御一行の男性六名は、慣れた足取りでいつも・・・の道なりを歩き、いつもお世話になっているプレハブ小屋へと入る。
 このいつも・・・が一体いつから始まっているのかをはっきりと思い出すことは、六人の誰にも出来ていないのだけど、六人とも「いつからか思い出せなくとも、べつに現状が変わるわけでもないし」と思考放棄した。
 というより、いまの彼らには余計なことを思考できるほどの明確な理性が存在してなかった。
 門番と話していたときはまだ辛うじて残っていた理性が、目的の場所に辿り着いたという安堵感で急速に失われていき、それまでギリギリのところで抑え込んでいた欲望が脳内をたぷたぷに満たしていた。
 言うなれば、頭おちんぽ状態だ。いますぐ発射しないと溢れちゃうほど込み上げてきている精液よくぼうで、脳内ちんぽがパンパンに膨れ上がっている状態だった。
 うー、射精ちゃう、射精ちゃう――!
 そんな感じの内股小走りでよたよたと駆けていった六人は、一番大きなプレハブに飛び込む。もうプレハブというか、普通にビルディングだ。
 広間の天井は三十メートルほどあって、いわゆる高層マンションがぎりぎり収まらない程度には高くて、日々こつこつ建て増し改築されているプレハブ施設群は、普通に住める街並みレプリカになっているのだった。いつからそうなっているのか、誰も憶えていないのだけど。
 それはともかく――六人が駆け込んだ横長のホテルみたいな建物は、内部はホテルと旅館の間の子みたいな雰囲気になっていて、大きな玄関は三和土たたきと上がりかまちがある和風の造りになっていた。
 魔物は血を流さないし、死ぬと消滅して魔石を残すだけなので、探索者が返り血を浴びることはないけれど、土埃などの旅塵はこびりついてくる。その汚れを屋内に持ち込まないための造りだった。
 探索用のごついブーツを蹴り飛ばすように脱ぎ散らかしてスリッパに履き替えていると、玄関から上がってすぐのところにある受付カウンターからスタッフの男性がやってきて、慇懃に声をかけてきた。

「お帰りなさいませ。ご無事の帰還、お祝い申し上げます」

 スタッフの装いは黒スーツと白シャツ基調のしっかりしたもので、ホテルスタッフそのままの見た目だ。

「ありがとう。だが、すまん。緊急だ」

 パーティ六名のリーダーであるらしい男が、返礼もそこそこに右手を翳して、さっと窓拭きするようなジェスチャーをする。すると、仮想現実AR的というかゲーム的なインターフェースが手の平の前方にパッと表示される。そこには、クラスを始めとしたダンジョン内ルールを管理している謎システムによって保証されているパーティ名とパーティ等級が記載されていた。
 なお、パーティが六名なのも、この謎システムによるパーティメンバー登録の定員が六名だからだ。べつにパーティ登録は必須ではないけれど、していないと不都合なことも出てくるし、管理も面倒になるので、ギルドではパーティ単位での行動を推奨していた。パーティ等級の算定方法も色々あるっぽいのだけど、まあどうでもいい。

「――はい。一級パーティ、黒い海亀の皆さんですね。確認いたしました」

 受付スタッフはパーティ表記を一瞥して告げると、手振りでラウンジのほうを示す。

「すぐに巫女の支度をいたしますので、そちらのソファにお掛けになってお待ちください」
「ああ。だが、本当に急ぎで頼む」

 そう返事したリーダーのこめかみには、じっとりと脂汗が伝っている。

「了解いたしました」

 受付スタッフはそう答えただけでその場から動かないけれど、視線を彼らから外して宙を見つめ、口元をもごもごと動かしている。謎システムを介した遠隔会話をしているとき特有の顔だった。
 それから三分後。
 ラウンジ奥の階段から一人の女性が降りてくる。
 階段にはカーペットが段差にぴったり貼り付けるみたく敷かれていて、女性が履いている厚底ハイヒールサンダルの足音は少しもしなかったのだけど、ソファに浅く腰掛けて貧乏ゆすりしていた「黒い海亀」の男たちは一斉に階段のほうを仰ぎ見た。

「一級パーティ、黒い海亀のみなさま。大変お待たせいたしましたわ。お部屋の準備が整いましたので、どうぞこちらへ――わたしが階段を降りきるまで待つのも苦行でしょうから、不調法ながら、ここから声をかけさせていただきましたわ」

 よろしかったかしら、と婀娜っぽい所作で微笑む女。
 肩出し腋見せデタッチド・スリーブ白衣はくえは胸元がざっくり開いており、股下10cm丈マイクロミニの緋袴からは健康的な生足がしなやかに伸びている。足元は、ぽっくり下駄の代わりの厚底ハイヒールサンダルという装いで、どこからどう見ても巫女エロ衣装としか呼べないエロ衣装だ。
 髪は艷やかに黒くて長く、両サイドから緻密に編み込まれた髪の房をぐるりと一周させた環冠サークレットを被っているみたいなハーフアップの髪型に整えられている。
 年の頃はおそらく二十歳そこそこ。
 長い睫毛に縁取られたアーモンド型の瞳は、控え目な館内照明の下、ぬるりと妖艶な潤みを湛えていて、彼女を見上げている男たちの視線をずぶずぶと飲み込む底なし沼のよう。すっと伸びた鼻梁は高からず低からず、紅の刷かれた唇も薄からず厚からずで、美人の見本みたいな左右対称シンメトリィの黄金比。
 巫女服風の衣装から覗く肌は磨き抜かれた輝く白さで、見るだけでも極上な触り心地をしていることが確信できる。
 そして大事なことだが、腕も足も腰つきも華奢なのに胸と尻はしっかり張ってる。巨乳、くびれ、安産型の牝馬三冠トリプルティアラ体型だ。
 そんな彼女を端的に評するなら、むしゃぶりつきたくなるようなエロい美女、だった。

「いっ、行こう! 早く! 部屋へ!」

 黒海亀のリーダーはソファの座面から尻を跳ね上げるや、巫女風美女の立つところまで階段を駆け上がって、彼女の背中と両膝を掬い上げるように抱え上げた。お姫様抱っこだ。そしてそのまま、彼女の返答を聞きもしないで、階段の残りを蹴りつけるようにして上がっていく。

「あっ、リーダー! 待って!」

 他の五人も、すぐさまリーダーの後を追って階段を駆け上がっていった。

 巫女を抱えたリーダーが飛び込んだのは、最上階の部屋だ。というか、最上階はペントハウスになっていて、その部屋しかない。
 ペントハウスの内装は、一級巫女の部屋に相応しい豪奢なもの――とはいかなかった。なにせ、ダンジョン内にあるプレハブ小屋の中だ。外からの運搬枠は日曜必需品を運び込むのに充てられるし、何よりもこんなところで贅沢をしたところで虚しいだけだからだ。
 なにせ、この部屋でやることと言ったら、ヤること・・・・だけなので。



「あらっ♡」

 部屋面積の三割は占めていそうな巨大ベッドに、ぽいっと荷物のように投げ出された黒髪ハーフアップの美女が、お尻と背中でポフっと着地する。

「うふふ♡ 手荒いのね……って、あらあら……今回は本当に余裕ないのね」

 シーツに寝そべったまま、口元に微笑を湛えて男を見上げた巫女だが、男が身につけていた鎧(といっても現代的なコンバットスーツと呼んだほうがイメージしやすそうなの)を両手で毟り取らんばかりの勢いで脱ぎ捨てているのを見て、心配そうに柳眉を顰めた。

「その通りなんだよ! その通りだから、前戯は無くていいよな!?」
「はいはい」
「うおおぉッ!!」

 全裸になったリーダーが競泳選手の勢いで巫女に飛びついていく。
 そこへ遅れて入ってきたメンバーたち五人。

「あっ、リーダーずるい!」
「俺も!」
「俺も俺も!」
「……!」

 五人も口々に喚きながら、あるいは歯を食いしばって鼻息だけを荒らげながら、着ていた鎧やローブを、肌着ごとバリバリと脱ぎ散らかしていく。そして、脱ぎ終わった者から、シーツの上でリーダーと組んず解れつ絡み合っている巫女へと吶喊していく。

「あらあら、やんちゃだこと♡」

 巫女はリーダーのものを正常位でまんこに受け入れて、ぬこぬこと腰を使われながらも、余裕の表情で群がってくる男たちに流し目を送る。
 リーダーの勃起ちんぽを前戯なしのまんこに打ち込まれているというのに、リーダーの腰使いに合わせて鳴る擦過音は、ぬっちょぬっちょと水飴を練っているかのようだ。
 これはべつに、巫女が事前にローションを膣内に仕込んでいたというわけではない。勃起ちんぽが出入りするたびに膣穴から泡立ちながら溢れてきているのは、紛れもなく天然のまんこ由来汁だ。
 といって、この巫女が男の匂いだけで挿入前からガチ濡れするような発情体質なわけでも、カラカラの乾いたまんこに勃起ちんぽで強引にガシガシ抉られて濡らすようなドマゾだというわけでもない。
 答えは――それが【巫女】クラスで修得できるスキルのひとつだから、だった。

 ダンジョンに入った男性は、魔物討伐やダンジョン探索に適したクラスを得る。
 魔物には銃火器がほとんど効かないけれど、クラスを得ることで修得できる各種スキルが適用された手段――各種の魔法スキルによる攻撃や、【剣の心得】のような武具系パッシブスキルによって振るわれる武器での攻撃などでなら、ダメージを与えることができた。
 けれども、スキルを利用すると例外なく副作用が発生する。その副作用というのが、「性欲が溜まっていくが、射精できなくなる」なのだった。
 ダンジョンを探索していれば必然的にスキルを使うことになり、性欲ムラムラが溜まっていく探索者の男たち。そのうちに、放出できない快感で頭がいっぱいになって、悶絶することしかできない身体になってしまう。それを救うのが、巫女の役目だ。
 ダンジョンに入った女性は例外なく、【巫女】クラスを得る。そして巫女クラスが最初から覚えているのが、「周囲の探索者が射精できるようになる」というスキルであり、「探索者の精液を摂取すると経験値が入る」というスキルなのだ。そして、経験値が入ってレベルアップしていくことで修得可能になるスキルも「まんこの具合が良くなる」とか「容姿が良くなる」とかの、性交が上手になったり、性欲の対象になりやすくなるものだけなのだ。
 つまり、探索者の性処理便器として設定されているのが【巫女】なのだ!

 ――というわけで、長期の探索アタックから知覚過敏状態のフル勃起しっぱなしちんぽを下着の中でブンブン振り回しながら帰ってきた一級パーティ「黒い海亀」の六人は、巫女たちの待つギルド施設に駆け込んだのだった。
 巫女は全員、ギルドに所属することが義務付けられている。それは巫女を探索者たちから保護するためでもあるが、巫女を掌握することが探索者を管理下に置くことにつながるからでもあった。まあ、いつからそういうことになっているのか、例によって誰も憶えていないのだけど。
「んあっ♡ んあっ、ああぁっ♡」
 男性六人の中で一番体格ががっしりしているリーダーの力強い腰使いで正常位まんこをぬこぬこ掘削されている巫女は、その腰使いに合わせて歌うように喘いでいる。


 ○スキル【溢れる愛蜜ミルクベッチ Lv3】
 発動タイプ: 条件自動発動オートマチック(最大Lv3)
 巫女クラスの初期搭載デフォルトスキル。
 まんこに異物挿入されると自動的に発情し、愛液を多量分泌させる。


 エロ改造された巫女服からは投げ出された長い手足は、シーツの海をくしゃりくしゃりと波立たせるかのように揺らめき、彼女の快感を周囲に見せつけている。
 白い肌はたちまちに火照りを帯びて、春爛漫の桜満開といった様子でピンクに色づき、甘酸っぱい芳香を匂い立たせている。とくに、服のデザイン上、ノースリーブ状態であらわになっている腋窩わきなどは、そのための腋見せデザイン白衣だったのかと納得してしまうほどに、雄なら嫌でも発情させられてしまうこと間違いなしな花の香を、むんむんと振りまいていた。


 ○スキル【酔わせる芳香イランイラン Lv4】
 発動タイプ: 任意発動アクティブ(最大Lv5)
 生理的に発散されるフェロモンを強化するスキル。
 自身の体液や体臭と混ざることで、さらに複雑かつ官能的な芳香へと変わる。


「あっ♡ あっ♡ ああっ……あ、あはっ♡ おちんぽ、追加オーダー来ましたぁッ♡」

 リーダーちんぽで心地よく喘いでいた巫女に、パーティメンバーたち五人分の勃起ちんぽが追加で押し付けられる。
 正常位で犯されている巫女の両手に一本ずつ、口元に左右から一本ずつ、そして最後の一本は……

「んっふー……っはあ! 女の髪の匂い、堪んねぇ! っすー……っはあぁッ!」

 巫女の頭頂部を見下ろす位置に座した男は、編み込みハーフアップにされた黒髪を手繰るよう掴んで、手皿で水を飲むようにして髪束に鼻を埋めてクンカクンカしながら、彼女の頭部に勃起ちんぽをズリズリ擦り付けていた。

「どうしておまえはそう、女の髪の匂いフェチなんだよ……」

 メンバーの一人が呆れ顔をする。でも、その顔もすぐに、巫女のしなやかな指に絡みつかれるような手コキによって、鼻の下をだらしなく伸ばしたデレ顔になる。長期の探索から帰還したばかりの、だらしない無精髭と皮脂に塗れたむさ苦しい男のデレ顔だ。そんなものに需要は――

「んおぉっ♡ しゅごっ♡ しゅごっ♡ しゅごおぉッ♡♡ おっ、おおぉッ♡♡」

 ――あった。
 巫女はまるで、その男の緩みきった笑顔にてられたかのように、どこか余裕を残していた艶笑をアヘらせていく。



 ○スキル【即落ちニコポ Lv10】
 発動タイプ: 条件自動発動(最大Lv10)
 探索者から笑顔を向けられると、副交感神経が刺激されて、性的な興奮を覚えたり、身体が敏感になったりする。
 二次作用として、笑顔を向けてくる相手に好意を持ちやすくなる。
 最大レベルだと、微笑まれただけで一目惚れすることもあるとか。


「んあっ♡ はあっ♡ だめっ♡ らめっ♡ ……んぉおおッ♡ んほっ、ぉおおおッ♡♡」

 男たちが快感に酔いしれて表情を緩ませるほど、巫女の美しい面差しは無様に崩れていき、甘やかな喘ぎ声は、発情期の犬猫でも出さないような下品オホ声になっていく。
 そんなアヘオホ美女の顔に汗べとちんぽを擦り付けていたり、手コキされている男たちもまた、口々に歯軋りのような唸り声を上げて限界を告げる。

「うおぉ! 出すぞぉッ!!」
「あぁッ! 出る出るぅッ!!」
「あっ、あっ、あっ、あぁッ!!」
「ぐっ……んうぅ――ッ!!」

 最初から、普通だったらとっくに溢れていただけ溜まっていた勃起ちんぽの群れは、我先にと競うようにして盛大な射精を披露した。

 ぶりゅりゅりゅりゅッ♡
 どびゅるるるッ♡
 ぶびゅッ♡ ぶびゅううッ♡ どびゅびゅびゅるうぅッ♡♡

 コンデンスミルクの未開封チューブを思いっきり踏みつけたかのような勢いでぶちまけられた五人分の精液が、アヘ顔を晒す巫女の顔面と、一本一本が鏡面仕上げされたかのような輝くキューティクルの黒髪と、改造巫女服のはだけられた衿からまろび出ている巨乳とに、どばどばと、じょぼじょぼと、ぶっかけられていく。

「んっふぉ♡ せーえきあっつうぅ♡ ザー臭ヤッゔぁ……あっ、ぁおっ♡ ぉおっ♡ ぉおっほぉおおっ♡」

 巫女の、艷やかなのに野太い嬌声。びっくん、ばっくん、と跳ねる背筋。ぶるん、たぷんっと躍る巨乳。荒ぶる黒髪。ぴんっと突っ張り、わななく手足――。
 彼女が五人分の濃縮オナ禁ギトギト精液を浴びて絶頂アクメったのは、疑いようもなかった。


 ○スキル【精液嗜好カスタネア Lv7】
 発動タイプ: 条件自動発動(最大Lv10)
 精液の感触、温度、匂い等で性的興奮を覚えるようになる。



 なお、仲間の五人に先んじて勃起ちんぽが気持ちよくなっていたリーダーだが、じつは五人が遅れて部屋に入ってきたとき既に、一度目の腟内射精なかだしを終えていたりする。だが、射精しながらも腰振りピストンを止めずに、射精したそばから一秒未満のうちに再勃起を果たして、「俺はまだ射精してないから。勃起しっぱなしだから。だから、俺の番はまだ終わってないから」と澄ました仲間を騙して、セックス継続しているのだった。
 これは業界用語で「陰腹を切る」とか「サイレント中出し」などと呼ばれている、後で仲間にバレると袋叩きにされるマナー違反行為である。これは探索者なら誰でも知っていることなのに、それでもやってしまう者が後を絶たないという、業の深い行為であった。
 さすがに挿入ハメられている巫女は、リーダーが一度中出ししていることに気づいていたけれど、仲間たちは意外と気づいていなかった。彼らのほうも、オナ禁状態からの解放というカタルシスを目前にして、そのことだけで頭がいっぱいだったから。
 ――というわけで、リーダーは意気揚々と腰を振り続け、二発目になる連続中出しをぶりゅぶりゅと決めた。

「んッ! んッ! んううぅッ!!」

 歯を食いしばったまま喉を震わせるような唸り声と共に、二発目とは思えない量と粘度の精液を巫女の子宮おなかに注ぎ込む。

「んっ♡ んんっにゃああぁっ♡♡」

 巫女は盛の付いた牝猫の鳴き声で喘いで、膣肉をギュンギュンとうねらせ、脈打つリーダーちんぽから精液を根こそぎ搾り取っていく。


 ○スキル【膣キュンプルプレア Lv6】
 発動タイプ: 条件自動発動(最大Lv10)
 膣内射精されると一定確率で膣肉がイイ感じに蠕動する。
 短時間のうちに連続して膣内射精されるほど、またスキルレベルが高いほど、発動率と発動時の強度が高まっていく。



「うっぬおぉッ……搾られてッ……っうおぉ……ッ!!」
「リーダー! 出したんなら次、交代! 余韻に浸るのはそれから!」

 我慢に我慢を重ねた後の放尿をしたときのように、ブルルッと震えながら表情を弛緩させていたリーダー。その肩を、巫女の口元にちんぽを擦り付けていたメンバーがいつの間にか隣にやってきて、ぐいぐいと押していた。その彼だって今しがた顔射をたっぷりと決めたばかりだというのに、そのちんぽは勃起したままだ。

「おっと、悪い。いま退くから押すなって。わりと痛いから」

 リーダーは少し気怠げに言いながら、巫女の膣から半萎えのちんぽを引き抜く。
 にゅぽっと小気味良い音をさせて抜けたちんぽに続いて、でろぉ、と黄ばんだ白濁汁が溢れ出てくる。半熟ふわとろオムレツに、すっとナイフが入ってときに溢れてくる、中身の半熟とろとろ卵液みたいだ。
 他人の中出し精液がどろっどろに詰まっている膣だが、いまのオナ禁解禁野郎どもに関係ない。むしろ、他人の精液なんて俺のちんぽで掻き出してやるぜっ、とばかりの勇ましさでズブっと挿入したと同時に、ガッコガッコと蒸気機関車ごっこでも始めるみたいに激しく腰を前後に震わせ始める。

「うおぉッ……! まんこ、すげぇ……! 一級まんこ、ヤベぇ……ッ!!」
「おあっ♡ はあっ♡ ああっ♡ あっはあぁッ♡♡」

 腰を打ち付ける男の濁声と、腰を打ち付けられる巫女の甲高い嬌声とのデュエットだ。他五人はと言えば、巫女の両手や口や頬を使いながら雑談モードだ。

「うぅ……順番待ちがキツい……!」
「なあ、今度から順番決めの方法、変えようぜ。ジャンケンじゃなく、くじ引きにしよう!」
「最初くじ引きでやってて、おまえがイカサマやったらジャンケンにしたんだろうが!」
「イカサマしてたの全員だったろうが!」
「なんでもいいから、てめぇら早く出せ。俺は頬ズリとかでこズリとかってマニアックなのより、手コキかイラマがいいんだよ!」
「あ、なら俺が代わってやるよ。おまえには今回、助けられたからな」
「え、マジか!? おまえ、良い奴かよ……!」

 一級まで上り詰めたパーティなのは伊達じゃない。仲間の結束は固かった。
 二番目の男が中出しを終えたところで、順番を譲ってもらった頬ズリの男がいそいそと巫女の股ぐらに位置を移す。

「あ、俺、バックがいい」
「はいはい、どうぞ」

 仲間たちの苦笑に見守れながら、男はぐったりアヘっている巫女の身体をぐるっと裏返す。

「んっほッ♡ ……おおっ♡ うぅー……♡」

 短時間のうちに六発分も七発分も中出しから顔射から乳射からされている巫女の身体はすっかり発情しきっていて、いまは挿入されていないというのに、火照った肌にシーツが擦れる感触だけで甘イきするほどだった。

「よし――んじゃ、入れるぜ……っと」

 うつ伏せになった巫女の腰を、男が背後からぐいっと抱え上げて、亀頭を割れ目に宛がう。

「あっ、待って! 心の準備ををっほおおぉーッ♡♡」

 ちんぽをパンパンに勃起させている男が、女のつまらない言葉を最後まで聞くはずがなかった。

「おっ♡ んおっ♡ おおっ♡ ぉ、おほっ♡ んぉッ♡ ほっおぉッ♡♡」

 牝犬スタイルで背後からぶちこまれた勃起ちんぽの硬さと太さを、まんこの入り口から最奥までの全てで味わわされて、巫女は身も世もない嬌態を晒して善がり鳴く。

「おいおい、俺らのことも忘れないでくれよ」
「んっ……はごおおぉッ!?」

 正面から口腔に押し込まれた勃起ちんぽが、巫女の喉まんこを無遠慮に抉って拡げにかかる。

「って、おーい。それやられると、俺らがやりにくくなるんだがぁ?」

 残りの四人は、四つん這いの巫女を前後から貫いて思いのままに腰を振りたくっている仲間二人を、不満げな目で見ている。
 むりやり腋コキさせることなども出来なくはないけれど、そうすると対面の相手と至近距離で見つめ合うことになってしまうのが非常にやるせないのだ。
 だが、やり場のない性欲を持て余している男たちの救世主が、遅れてやってきた!

「えーと、お邪魔いたします。支配人から、手が空いてたらこちらのヘルプに行くようにって言われてきたんですけど……」

 防犯上の都合から鍵が付いていない扉をそっと押し開けて入ってきたのは、いま絶賛3P中の巫女よりも幼い容姿の巫女だった。巫女だと断定できるのは、彼女の装いが一級巫女と同じエロ改造されたミニスカ腋見せ巫女服だからだというのもあるが、そもそもの大前提として、ダンジョン内にいる男性は全員が探索者であり、女性は全員、巫女だからだ。

「……あっ、なるほど。これはヘルプが必要ですね」

 ヘルプでやってきた少女巫女は、瞬間的に向けられた男たち四人のギラついた視線に、全てを了解した。
 少女巫女は部屋に入ると、男たちの視線へ見せつけるかのように腰をくねらせながらカーペットを歩いて、ベッドの前までくる。
 一級巫女より幼く見えるとはいえ、整った容姿とメリハリの効いた肢体からすると、それなりに高レベルの巫女なのだろう。
 黒髪に亜麻色のメッシュが入った、まっすぐなロングヘア。身長は低めだが、胸はしっかり大きく、腰は括れて、尻はまん丸。膝上丈ニーハイソックス着用なのは、ただでさえすらりとした脚をいっそう長く見せることで低身長を誤魔化そうという計算なのかもしれない。


 ○スキル【肉便器の品格ピオニア Lv10】
 発動タイプ: 常時発動パッシブ(最大Lv10)
 レベルに応じて容姿が磨かれ、男好きのする顔と体になる。


「えっと、服は脱ぎま……あっ、このままでいいっていうか、脱ぐの待てない感じですね」

 ヒール付きサンダルを脱いでベッドに上がった巫女が白衣を脱ぐかどうか尋ねるも、四人の男たちはそんなの聞かずに、我先にと手を伸ばして、この巫女を犯しにかかった。巫女のほうも慣れている様子で、されるがままに押し倒されて仰向けとなり、ミニスカ緋袴から伸びる両脚をV字に持ち上げると、男の手で極細ブーメランみたいな下着をずらされたのと同時に勃起ちんぽをズドンっと挿入された。

「にゃっはあぁッ♡♡」

 少女巫女は瞳を歓喜に濡らして、甘くいななく。
 愛撫皆無の即挿入だったのに、一ミリも痛がる様子がないどころか、ぷっくり膨れた亀頭が膣口に接吻キスした瞬間から愛液をどばどばと溢れさせ始めて、押し込まれた亀頭の一番太いカリ鰓のところが膣口をぐぽっと拡げたときにはもう、押し込まれるカリ首とまん肉との隙間から、じゅぶじゅぶっ♡ じょばじょばっ♡と水鉄砲みたいな愛液をシーツにたっぷりとぶちまけてみせた。
 即濡れスキルが相当に――それこそ一級と呼んで差し支えないほど高くなければできない、完璧な即ハメ即アヘ芸だ。
 しかも、これはただの即濡れではなかった。

「ぬおぉッ!? なんだっ、この、まん……んッ!? んっ、んっんううあぁッ!!」

 少女巫女のまんこに挿入した男は、亀頭を最奥にぐにっと食い込ませたところで、一度も腰を振ることすら出来ずに射精した。
 ――いや、違う。
 この男はそもそも、自分の意志で彼女の穴に挿入したのではない。尿道口すずくちが膣口に触れた瞬間、彼のちんぽは彼の意思とは関係なしに、彼女のまんこに飲み込まれていたのだ。


 ○スキル【女子力(筋)サイコトリア Lv12】
 発動タイプ: 常時発動(最高Lv100)
 腰回りの内筋が鍛えやすくなる。



 それはフラフープやヨガを始めとした弛まぬトレーニングで作り上げられた、口のように啜ったり噛んだりできる膣、だった。
 無論、女体を男好きするものに変造させるスキル【ピオニア】の効果は体内にもしっかりと及んでいるから、膣穴にみっちり詰まった突起や襞だって、巫女になるのを嫌ってダンジョンを忌避する女性らの穴とは比べ物にならない。
 その上さらに、毛穴から滲み出る汗や愛液だって、【ピオニア】の効果でどんな香水よりも雄の性欲を刺激するものになっているから、巫女を犯せば犯した分だけ、雄はいっそうの熱気を伴って撒き散らされる体液と体臭とで、無限に善がることになる。

「おっ、おぉッ! おっ……おあぁ……ッ!! ああぁ……ッ!!」

 バキュームフェラの要領できつく窄まった膣口と、うねうね蠕動しながら吸い付いてくる膣肉とで、膣内に囚われている勃起ちんぽからは馬鹿みたいな量の精液が溢れっぱなしになっている。
 男は腰を一度打ち込んだきり動いてもいないのに、まるで二発も三発も射精したかのように気分にさせられて――いや、そうではない。

「……あっ、これマジか! マジで、二発目……いや、三発目も、かっ……ああぁッ!!」

 男は一度目の射精が終わらないうちに二度目の射精に追い込まれて、ノータイムで二連射していたことに気づいたのと同時に、二射目から継ぎ目なしに迎えた三発目の射精が陰茎を脈打たせる快感に、ガクガクと腰を震わせ、ビクンッビクンッと肩を跳ねさせた。
 本来なら、射精とは一回毎にクールタイムを置かなくてはいけない行為だ。男の身体とは、そういうふうに出来ているのだ。それなのに、一瞬のうちに三連射という想定外の行為をさせられた男の身体は、簡単に壊れてしまう。

「あ……あ、あっ、あっ……あへぇ♡」

 誰得のアヘ顔を晒した男は、そのままぐるっと白目を向いて、背後にぶっ倒れてしまった。
 ぎゅぽっ♡と濁った音をさせて抜け落ちた甘勃起ちんぽからは、それでも尚、精液をじょろじょろと放尿ならぬ放精していた。とある国では蛇口からみかんジュースが出るというが、いまの男のちんぽは、飲むヨーグルトの出る蛇口だった。しかも、捻るところハンドルの壊れた蛇口だった。

「お、おぉ……!?」
「だ……大丈夫か……?」
「気絶……イき落ち、だと……!」

 少女巫女のまんこ争奪競走に負けて、仕方なしに少女の両手と口を使ってちんぽを慰めようとしていた男三人は、あまりのことに息を呑んだ。
 強制オナ禁サバイバルとも言える長期探索から戻ってきて使う巫女まんこが死ぬほど気持ちいいのは、もう何度も身をもって経験しているけれど、たったひと突きも出来ずにイき果てたことなどなかった。
 いま、向こうで仲間二人に前後から貫かれて悶え喘いでいる一級巫女よりも若そうに見える少女巫女。だが、もしかしたら、この少女は一級巫女よりもずっと危険な存在なのでは――?
 男たち三人はちんぽを勃起させたまま、背筋を伝う汗の冷たさにゾクリと震えた。そして、腰が引ける、という慣用句を今まさに実演しようとして――

「……なッ!?」
「うおっ……ぉおおおッ!!」
「おっほあぁああッ♡♡」

 男たちの野太いオホ声が唱和した。
 彼らが腰を引くよりも早く、少女巫女の両手が、口が、三本の勃起ちんぽを掌握し、吸引していた。


 ○スキル【吸い込みドロセラ Lv7】
 発動タイプ: 任意発動(最大Lv100)
 至近距離に存在する勃起ちんぽを、身体の任意の部位に吸い寄せる。
 また、身体の任意の部位に、勃起ちんぽに対する吸着力を付与する。
 勃起度が一定未満のちんぽに対しては、吸い寄せも吸着も効果を発揮しない。


「なっ、なんだこりゃあッ!?」
「まるで、ちんぽが自分から吸い付いて……うっおおぉッ!!」
「あっ♡ ダメぇ! 俺っ、おっ、おぉっほああぁッ!!♡」

 少女巫女は仰向けの体勢で左右に両手を伸ばし、横向きに唇を突き出している不自然な体勢だというのに、少女はまるで引き合う磁石のように吸い寄せたちんぽを、手淫と口淫で秒殺していた。
 ちんぽの弱いところへ的確に絡みついて磨り上げていく指使い、強からず弱からずの絶妙な力加減で裏筋からカリ溝から鈴口までを舐めしゃぶる舌使い――まるで指先と舌先にも目があるかのような、神技的手コキ、神技的フェラだった。


 ○スキル【女子力(感)ギンリョウ Lv47】
 発動タイプ: 条件自動発動(最大Lv100)
 五感の何れかで知覚したちんぽの弱点(敏感なところ、好きなところ)を察知する。


 ――どぴゅっ♡ どぅぷっ♡ どぅぶどぅぶどぅぶぶぶぅッ♡♡

 両手に掴んだ勃起ちんぽ二本が激しく縦振れしながら迸らせる濃厚かつ大量な白濁汁ザーじるが、三本目の勃起ちんぽを咥えて勝ち誇った微笑かおをしている少女の顔面に、左右から降り注ぐ。虹のような孤を描いて着弾する精液を頬や鼻梁で受け止めながら、まだ頬張っているままの勃起ちんぽからも、太いストローでタピオカを吸い上げるときの顔で、ずぞぞぞぞぉッ♡と射精汁を啜り上げている。

「んっ♡ んぐっ♡ むぐっ、んぐっ……んっ、んっふうぅ♡♡」

 喉をごっきゅごっきゅ鳴らし、頬をべっこべっこと窄ませては膨らませて、少女巫女は馬鹿みたいに口内射精される雄汁を軽快に嚥下ごくごくしている。陰茎をぴっちり隙間なく咥えている唇からは一滴たりとて溢れはしない。
 それにしても、長い。
 長い長い射精だ。
 ちんぽ三本とも、いくらオナ禁直後で溜まっていたとしても長すぎるほどの射精が続いている。

「うあ、あ、ああぁ……ッ」
「ヤベぇ……ちんこ、止まんね……」
「は……っへえぇ……♡」

 呻いている男たちの顔を見れば、彼らだって好き好んで長尺の射精をしているわけではないのが分かる。
 そう――この射精は彼らの意思ではない。少女巫女の指が、舌が、彼らのちんぽに無限の射精を強いているのだ。
 卓越した女子力スキルによって、少女の肌や粘膜に触れてしまったちんぽは、射精と射精の隙間がなくなるほどの激しい快感に苛まれて、まるでただ一回の長い長い射精をするかのような状態にさせられてしまうのだった。
 ちんぽの弱点を見抜くのはスキルによるものだが、その弱点を絶妙な強さで刺激し続けられるのは、純粋に彼女の技巧によるものだ。
 ちんぽという自分には無い器官を愛撫する才能と、食事を抜く日はあってもちんぽをヌかない日はないという不断の努力によって確立されたシステム外スキル・・・・・・・・だ。彼女のちんぽにしか媚びない生き様ノーチンポ・ノーライフを体現したその技は、敬意をもって心意ユニークスキル【示現流ニノタチイラズ】と呼ばれている。

「……あっ」

 最後の男が、その一声を零すや否や、ばったりとシーツに倒れ伏した。他の三人は少し前に、相次いで同じように倒れたきりだ。
 男たちは全員、受け身も取らずに顔面から倒れて、ぴくりとも動かない。だが、背中が僅かに上下しているから命に別条はなかろう。というか、伊達に探索者をやっていないのだから、そのうちケロッと起き上がるだろう。

「はぁ……また不完全燃焼。わたしは強くなりすぎてしまった……なんつて」

 少女巫女が両手に付いた精液をぺろぺろ舐めながら起き上がって、冗談めかしてそんなことを言う。

「あ、でもまだ二人残って……なかったね、うん」

 少女が目を向けた先では、一級巫女の膣腔まんこ口腔おくちを睾丸が萎んでスカスカになるまで犯し倒した男が二人、シーツの上で大の字にぶっ倒れていた。
 どちらも満足しきったと言わんばかりの安らかな顔で、すやすやと寝息を立てている。
 そして、そんな寝こける男二人に挟まれるようにして、一級巫女もうつ伏せでぶっ倒れていた。ミニスカートがすっかり捲れていて、開き気味のまま投げ出されている太ももの間がよく見えている。
 そこには牛乳パックを丸ごと一本分ぶちまけたかのような乳白色の水溜りが、シーツに大きな染みを作っていた。
 うつ伏せなので顔は見えないけれど、きっとその口元にもミルク色の大きな染みが出来ていることだろう。

「一級パーティの探索者を相手にダブルノックアウトか。この子も、やるようになったじゃん」

 死屍累々たるベッドの上で一人のんびり座り直した少女は、同僚の成長を認めて、嬉しげに目尻を下げた。
 外見だけで見れば一級巫女の女性よりずっと幼く見える彼女だが、その実態は【巫女】という枠を超え、淫魔とも呼ばれる人外の領域に片足を突っ込んでいる存在だった。


 ○スキル【淫紋フロース・サイン Lv--】
 発動タイプ: 常時発動(Lv無し)
 【肉便器】系統のクラスに共通するスキル。
 全ての探索者クラスに内包されている「射精禁止」の呪いを一時的に解消できるフェロモンを発するようになる。
 また、同フェロモンの効果で探索者が射精した場合、経験値を得る。

 ○シンボル【淫紋開花エフロレッセンス
 人間を辞めた証。
 【巫女ナデシコ】クラスの全スキルを最高レベルまで上げると自動的に修得される。
 修得すると自動的に【便女】クラスへと進化する。



 一級巫女とは所詮、下位クラスでしかない【巫女】の中では上等という程度の存在。言うなれば現場監督だ、曹長だ。だからこそ、ダンジョン内部のギルド出張所というちょっと豪華なプレハブ小屋・・・・・・・・・・・・・に派遣されているのだ。上位クラス【姫巫女ダイアナ】になった者は、地上のもっと豪華で便利な部屋を与えられて、優雅なセレブ暮らしを満喫している。

「あなたももうちょっとで上がり・・・なんだから、頑張りなさいよ」

 少女巫女は突っ伏して眠る一級巫女を、母の顔で見つめて微笑む。
 ――いや、少女巫女ではないか。
 彼女は、熟女ベテランの域になっても昇格を拒んで下積みを続けて、とうとう進化へと至った、数少ない【便女】の一人だ。少女の容姿をしているのも、進化のときに若返ったからであって、実年齢で言えば、まだ熟女と呼んでいいのか迷ってしまうくらいのお歳だったりする。


○クラス【便女ネペンテス
 【肉便器リリウム】系統に属し、【巫女】の上位に位置するクラス。
 生態的に人間ではなくなり、食事の代わりに精液を摂取する必要のある身体になる。
 また、肉体が思春期の頃まで若返る。
 また、排泄物が錬金素材となる。


「でも……もし、あなたが本気でセックスを好きになって、生きるためにセックスするんじゃなく、セックスのための生き物になりたいと思ってくれるのなら……どうか、最後まで諦めないで」

 少女便女がその言葉を、この後輩巫女が起きているときに言うことはない。その言葉は、後輩に贈るには過酷過ぎるものだったから。
 この道を選ぶのは、最初から最後まで自分ただ一人の意思でなければならない。そうでなければ間違いなく挫折する――と、少女は身を持って知っていた。


 ○補足: クラスの【昇格ランクアップ】と【進化アセンション
 基本的に、クラスに内包されている全スキルのレベルの合計が一定値以上になると、任意で上位クラスに【昇格】できる。
 クラスに内包されている全スキルを上限レベルまで上げると、その事実を示すシンボルが自動で取得され、自動で進化クラスに【進化】する。
 基本的に、上位クラスは下位クラスの上位互換となる。進化クラスは、上位クラスのさらに上位互換となり得るが、リスクや代償、副作用といった取り返しのつかない要素・・・・・・・・・・・が付帯していることが多い。
 また原則、上位クラスから下位クラスに戻ることはできない。
 スキルのレベルを上げるのに必要な経験値の量は1レベル毎に等比級数的に加算されていくので、全レベルを上限まで上げようとすると、後半は苦行でしかなくなる。


「……さてと」

 少女は大きく伸びをすると、ばたんと背中からシーツに寝転んで、そのままごろごろと寝返りをうつようにしてベッドから降りる。
 床に両足をつけたところでもう一度大きく伸びをすると、軽く首を捻ってストレッチしながら独り言つ。

「大部屋のほうにも行ってみるかな」

 ギルド娼館ホテルの二階は宴会場になっていて、そこが三級以下の探索者と巫女たちの乱交部屋になっているのだった。
 ヒールサンダルを履き直し、軽やかな足取りでペントハウスを出ていく少女の足元には、よく締まるまんこから今更ながら漏れ落ちてくる精液の雫が、ぽちゃり、ぽちゃり、と等間隔の跡を残すのだった。
 まるで、自分へと続く道を示すかのように――。
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