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4章
57-1. 魔術と巫術と民間療法 ロイド
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「魔術を覚えたいんだ」
剣術訓練の休憩中に俺がそう言ったら、ラヴィニエは即答した。
「無理でしょう」
……即答だった。
「いや、否定するにしても、ちょっとくらいは検討してみてから……」
「と言われましても、魔術というのは才能です。五歳までに才能が発現しなかった者は、生涯使えるようにならないでしょう」
そう言い切られてしまっては、呻くことしかできない。
「ぬぅ……あっ、じゃあ、ええと……ラヴィニエが使うの、巫術だったか? それは覚えられないのか?」
魔術が駄目なら巫術とやらを、と問いかけたら、出来の悪い生徒を見る目で溜め息を零された。
「以前にもお話ししたことがあったかと存じますが、巫術とは血筋にて受け継がれる得意な魔術体系を呼び習わす言葉にございます。そうでありますので、才能云々の以前に、巫覡の血筋でなくば使えるようになることは――」
「はい、覚えております。何度も説明させて、ごめんなさい。ごめんなさい!」
俺は両手を見せて降参した。
物覚えの悪い生徒ですいません、剣の稽古でいいところなしだからって安易に魔術が使えたらなと思ってしまって、すいません。
……と首を竦めていたのだけど、妙な沈黙に気づいて顔を上げたら、ラヴィニエさんは神妙そうに眉根を寄せていた。
「……ラヴィニエ?」
「魔術が使えない、と決めつけるのは早計かもしれません」
「えっ?」
「巫女様と従者様は出自が特殊です。それに、従者様が神官と呼んでおられるゴブリンのこともあります。あれほどの手練れでありながら、幼少時から魔術の才があったわけではないという……正直、ここの皆様の有り様は、私の常識を遙かに逸脱しております。であるならば、決めつける前に試してみるべきかと思い直した次第です」
「……なるほど」
「そもそも、五歳までに素養が見られなければ云々というのは人間に限っての話です。ゴブリンはまた違うのかもしれませんし」
「なるほど」
なるほど、しか言えない俺。
「いい機会です。イニシエを全員で試してみましょう」
「なるほ……じゃなくて、イニシエ?」
「開門式とも呼ばれるもので、要は魔術の素養があるかのテスト、です」
「……あ、通過儀礼のことか」
この国の言葉が日本語だというのなら、イニシエーションがイニシエになったのだと考えてもおかしくはあるまい。
「テストというと、具体的にどんなことをするんだ?」
「流派や土地柄によって色々あるようですが、私がやったのは、香を焚いて上がった煙を己の魔術で吹いて動かす、というものでしたね」
「ほう……」
魔術で風を起こして煙を動かせたら魔術師の素質有り、ってことか。
「でも、ここにお香なんて上等なものはないぞ」
「煙を起こせれば良いので、草を燻せばいいでしょう」
「それもそうか。んじゃあ、ちょっとやってみるか」
「はい」
善は急げとばかりに、俺たちは素早く準備を調えて、みんなで開門式をやってみた。
火を点けた木炭に煙を出しやすい草と木の皮を載せて燻すと、煙が上がる。
「……思っていたよりキャンプファイヤー」
俺の素直な感想だ。
村から分けてもらっている炭は、備長炭とは程遠い。燃やせばわりと火が出るやつだ。そこに載っているのも、粉末にしたわけでもない生の草木だ。そうなれば当然、煙の上がり方は立ち上るではなく、噴き上がるだ。なんかもう、普通に焚き火だ。燃やす木の選択を間違えて、煙がもくもくになってしまった焚き火だ。
「有瓜、煙いときはすぐに離れろよ」
「はーい。でも風上にいれば大丈夫でしょ」
「それもそうか――で、ラヴィニエ。これからどうすればいいんだ?」
「では一度、実演いたしましょう」
俺が尋ねると、ラヴィニエはみんなの中から進み出てきて、焚き火の前に立つ。そして、片手を煙に翳すと――煙がぶわっと渦を巻いた。
「あっ……おぉ!」
竜巻のようになった煙に、俺たちは目を瞠った。
「――と、このように魔力を放つことで煙の動きを変化させることができれば、魔術の素質があるということですね」
ラヴィニエが得意げだ。鼻がひくひくしている。
「さあ、皆様もやってみてください」
「はいはい! わたし、やりますっ!」
有瓜が右手を高々と上げて進み出てきた。勿論、誰も止めたりしない。
みんなが見ている前で、有瓜が焚き火に向かって両手を突き出した。
「――ふんんッ!!」
特に何も起きなかった。
両手を真っ直ぐに突き出した姿勢で、たっぷり五秒。その後、くるりと振り返った有瓜はにっこり頬笑む。
「義兄さんもやってみましょう」
そして一緒に恥を掻きましょう、という本音が顔に書いてあった。
「まあ、いいけどな。最初から俺もやる気だったし」
俺は有瓜と場所を入れ替わって、立ち上る煙の前に立つ。
「さて……」
ラヴィニエを真似て、片手の掌を煙に翳す。
……で、これでどうしたらいいんだ? 掌から魔力を放つ? どうやって? というか魔力って? そんなのが俺の身体の中に流れているのか? それって自覚できるものなのか? 血の流れみたいなもの? いや、血の流れって自分で分かるものか? あ、でも自分の脈拍って何となく分かるか。あんな感じで魔力も分かるのか? ……分かるのか?
「いや、分かんねぇよ!」
煙はときどき微風に揺らぐ以上の動きを見せなかった。俺の掌から何かが放出されることもなかった。
「俺に魔術の才能はないようだ。いや、分かってたけどな……ッ」
言いながら回れ右したら、有瓜のにやにや笑っている顔が目に入って、思わず舌打ちが出た。
「義兄さん、べつに良かったんですよ。呪文の詠唱とか始めちゃっても」
「有瓜、それ以上言ったら泣くぞ」
「はいはい――えっと、じゃあ、次はアンちゃんとシャーリーさんですかね」
「えっ、あたいらもっすか?」
「わたしたちはいいですよ。これ、やったことありますし」
村人に限らず、どんな生まれの人間でも五歳になったら似たような開門式をやるものらしい。万が一にも子供が魔術師だったら儲けものだからだ。
「そうですか……じゃあ、ゴブさんたち、いってみましょうか」
有瓜は無理強いせずに、ゴブリンたちへとバトンを渡した。
「へぇ」
「へば、やんだすぁ」
ゴブリンたちは銘々に頷くと、一人ずつ焚き火の前に進み出ては手を翳して唸るけれど何も起きなくて次の仲間に場所を譲る――というのを繰り返した。
結局、ゴブリンたちの中で煙を動かすことができたのは、既に魔術師である神官だけだった。
神官が手を翳すと、煙はぶわぶわと伸び縮みして、人の形になった。幼児が落書きした棒人間のようだったけれど、手を振りながら足踏みする動き付きという芸の細かさには、みんなして感嘆した。これは巫女様でがす――という神官の言葉には、彼の絵心の無さに、みんなして苦笑いした。
「それにしても、煙で描いた絵を動かすとは驚嘆しかありません。これほど巧みな魔術、王都の魔術師でも伍する者は少ないでしょう」
ラヴィニエも手放しで賞賛した。
「へぇ、然様だすか」
神官は褒められても飄然としていたが……
「神官さん、すごいんですねぇ」
「へっ!? ああこりゃ勿体ねぇお言葉だはんでぇ!」
有瓜が褒めた途端、神官は身をくねらせて照れまくるのだった。
「あー」
「んんーっ!」
身悶える神官の姿に苦笑していたところに、甘えた声と唸り声がする。誰の声かと思えば、アンとシャーリーの胸にそれぞれ抱っこされていた赤ん坊、ミソラとダイチだった。
玩具を買ってと甘えた声で強請るミソラに、玩具を買ってくれるまで動かないぞと脅してくるダイチの荒い鼻息。
「ミソラもやりたいの?」
「ダイチ、おまえもか」
母親姉妹二人の言葉に、赤ん坊二人はまるでその言葉が通じているかのように目を輝かせて、きゃっきゃと笑った。
「いいんじゃないですか、やらせてあげましょうよ。ねえ、ラヴィニエさん」
「そうですね。三つぐらいの赤子が魔力を発現させた例もありますし」
有瓜に水を向けられたラヴィニエが頷くと、他に異論のある者はいなかった。
「じゃあ、お姉ちゃん。ダイチくんからどうぞ」
「悪ぃな」
まずはシャーリーがダイチを抱きかかえたまま、焚き火の前に進み出る。
「さ、ダイチ。やってみな」
「んっ」
鼻息で返事するダイチくん。みんながやっているのを見ていたからか、小さな手を戸惑うことなく煙に翳して、もう一度鼻息混じりに唸る。
……。
「何も起きないな」
数秒ほどして俺が呟いたら、シャーリーとダイチから揃って睨まれた。
失言でした、と目を逸らしていると、ミソラを抱いたアンが姉に催促をする。
「お姉ちゃん、代わって。次はこの子だよ」
「ああ」
「はい――じゃあ、ミソラ。お兄ちゃんたちの真似しようね」
「あー」
姉に代わって焚き火の前に立ったアンが、胸の中に抱いているミソラに笑いかけると、ミソラもにっこり笑い返してから煙を見て、お菓子ちょうだい、みたいな様子で小さな手を伸ばした。
だけど、煙に変化はなかった。
ただし、焚き火の炎が何倍にも膨れながら噴き上がった。
「ミソラ!?」
アンが咄嗟に飛び退こうとして、ミソラを抱き締めたまま尻餅をつく。そこへ、膨れ上がった炎は意思を持っているかのように襲いかかった。
剣術訓練の休憩中に俺がそう言ったら、ラヴィニエは即答した。
「無理でしょう」
……即答だった。
「いや、否定するにしても、ちょっとくらいは検討してみてから……」
「と言われましても、魔術というのは才能です。五歳までに才能が発現しなかった者は、生涯使えるようにならないでしょう」
そう言い切られてしまっては、呻くことしかできない。
「ぬぅ……あっ、じゃあ、ええと……ラヴィニエが使うの、巫術だったか? それは覚えられないのか?」
魔術が駄目なら巫術とやらを、と問いかけたら、出来の悪い生徒を見る目で溜め息を零された。
「以前にもお話ししたことがあったかと存じますが、巫術とは血筋にて受け継がれる得意な魔術体系を呼び習わす言葉にございます。そうでありますので、才能云々の以前に、巫覡の血筋でなくば使えるようになることは――」
「はい、覚えております。何度も説明させて、ごめんなさい。ごめんなさい!」
俺は両手を見せて降参した。
物覚えの悪い生徒ですいません、剣の稽古でいいところなしだからって安易に魔術が使えたらなと思ってしまって、すいません。
……と首を竦めていたのだけど、妙な沈黙に気づいて顔を上げたら、ラヴィニエさんは神妙そうに眉根を寄せていた。
「……ラヴィニエ?」
「魔術が使えない、と決めつけるのは早計かもしれません」
「えっ?」
「巫女様と従者様は出自が特殊です。それに、従者様が神官と呼んでおられるゴブリンのこともあります。あれほどの手練れでありながら、幼少時から魔術の才があったわけではないという……正直、ここの皆様の有り様は、私の常識を遙かに逸脱しております。であるならば、決めつける前に試してみるべきかと思い直した次第です」
「……なるほど」
「そもそも、五歳までに素養が見られなければ云々というのは人間に限っての話です。ゴブリンはまた違うのかもしれませんし」
「なるほど」
なるほど、しか言えない俺。
「いい機会です。イニシエを全員で試してみましょう」
「なるほ……じゃなくて、イニシエ?」
「開門式とも呼ばれるもので、要は魔術の素養があるかのテスト、です」
「……あ、通過儀礼のことか」
この国の言葉が日本語だというのなら、イニシエーションがイニシエになったのだと考えてもおかしくはあるまい。
「テストというと、具体的にどんなことをするんだ?」
「流派や土地柄によって色々あるようですが、私がやったのは、香を焚いて上がった煙を己の魔術で吹いて動かす、というものでしたね」
「ほう……」
魔術で風を起こして煙を動かせたら魔術師の素質有り、ってことか。
「でも、ここにお香なんて上等なものはないぞ」
「煙を起こせれば良いので、草を燻せばいいでしょう」
「それもそうか。んじゃあ、ちょっとやってみるか」
「はい」
善は急げとばかりに、俺たちは素早く準備を調えて、みんなで開門式をやってみた。
火を点けた木炭に煙を出しやすい草と木の皮を載せて燻すと、煙が上がる。
「……思っていたよりキャンプファイヤー」
俺の素直な感想だ。
村から分けてもらっている炭は、備長炭とは程遠い。燃やせばわりと火が出るやつだ。そこに載っているのも、粉末にしたわけでもない生の草木だ。そうなれば当然、煙の上がり方は立ち上るではなく、噴き上がるだ。なんかもう、普通に焚き火だ。燃やす木の選択を間違えて、煙がもくもくになってしまった焚き火だ。
「有瓜、煙いときはすぐに離れろよ」
「はーい。でも風上にいれば大丈夫でしょ」
「それもそうか――で、ラヴィニエ。これからどうすればいいんだ?」
「では一度、実演いたしましょう」
俺が尋ねると、ラヴィニエはみんなの中から進み出てきて、焚き火の前に立つ。そして、片手を煙に翳すと――煙がぶわっと渦を巻いた。
「あっ……おぉ!」
竜巻のようになった煙に、俺たちは目を瞠った。
「――と、このように魔力を放つことで煙の動きを変化させることができれば、魔術の素質があるということですね」
ラヴィニエが得意げだ。鼻がひくひくしている。
「さあ、皆様もやってみてください」
「はいはい! わたし、やりますっ!」
有瓜が右手を高々と上げて進み出てきた。勿論、誰も止めたりしない。
みんなが見ている前で、有瓜が焚き火に向かって両手を突き出した。
「――ふんんッ!!」
特に何も起きなかった。
両手を真っ直ぐに突き出した姿勢で、たっぷり五秒。その後、くるりと振り返った有瓜はにっこり頬笑む。
「義兄さんもやってみましょう」
そして一緒に恥を掻きましょう、という本音が顔に書いてあった。
「まあ、いいけどな。最初から俺もやる気だったし」
俺は有瓜と場所を入れ替わって、立ち上る煙の前に立つ。
「さて……」
ラヴィニエを真似て、片手の掌を煙に翳す。
……で、これでどうしたらいいんだ? 掌から魔力を放つ? どうやって? というか魔力って? そんなのが俺の身体の中に流れているのか? それって自覚できるものなのか? 血の流れみたいなもの? いや、血の流れって自分で分かるものか? あ、でも自分の脈拍って何となく分かるか。あんな感じで魔力も分かるのか? ……分かるのか?
「いや、分かんねぇよ!」
煙はときどき微風に揺らぐ以上の動きを見せなかった。俺の掌から何かが放出されることもなかった。
「俺に魔術の才能はないようだ。いや、分かってたけどな……ッ」
言いながら回れ右したら、有瓜のにやにや笑っている顔が目に入って、思わず舌打ちが出た。
「義兄さん、べつに良かったんですよ。呪文の詠唱とか始めちゃっても」
「有瓜、それ以上言ったら泣くぞ」
「はいはい――えっと、じゃあ、次はアンちゃんとシャーリーさんですかね」
「えっ、あたいらもっすか?」
「わたしたちはいいですよ。これ、やったことありますし」
村人に限らず、どんな生まれの人間でも五歳になったら似たような開門式をやるものらしい。万が一にも子供が魔術師だったら儲けものだからだ。
「そうですか……じゃあ、ゴブさんたち、いってみましょうか」
有瓜は無理強いせずに、ゴブリンたちへとバトンを渡した。
「へぇ」
「へば、やんだすぁ」
ゴブリンたちは銘々に頷くと、一人ずつ焚き火の前に進み出ては手を翳して唸るけれど何も起きなくて次の仲間に場所を譲る――というのを繰り返した。
結局、ゴブリンたちの中で煙を動かすことができたのは、既に魔術師である神官だけだった。
神官が手を翳すと、煙はぶわぶわと伸び縮みして、人の形になった。幼児が落書きした棒人間のようだったけれど、手を振りながら足踏みする動き付きという芸の細かさには、みんなして感嘆した。これは巫女様でがす――という神官の言葉には、彼の絵心の無さに、みんなして苦笑いした。
「それにしても、煙で描いた絵を動かすとは驚嘆しかありません。これほど巧みな魔術、王都の魔術師でも伍する者は少ないでしょう」
ラヴィニエも手放しで賞賛した。
「へぇ、然様だすか」
神官は褒められても飄然としていたが……
「神官さん、すごいんですねぇ」
「へっ!? ああこりゃ勿体ねぇお言葉だはんでぇ!」
有瓜が褒めた途端、神官は身をくねらせて照れまくるのだった。
「あー」
「んんーっ!」
身悶える神官の姿に苦笑していたところに、甘えた声と唸り声がする。誰の声かと思えば、アンとシャーリーの胸にそれぞれ抱っこされていた赤ん坊、ミソラとダイチだった。
玩具を買ってと甘えた声で強請るミソラに、玩具を買ってくれるまで動かないぞと脅してくるダイチの荒い鼻息。
「ミソラもやりたいの?」
「ダイチ、おまえもか」
母親姉妹二人の言葉に、赤ん坊二人はまるでその言葉が通じているかのように目を輝かせて、きゃっきゃと笑った。
「いいんじゃないですか、やらせてあげましょうよ。ねえ、ラヴィニエさん」
「そうですね。三つぐらいの赤子が魔力を発現させた例もありますし」
有瓜に水を向けられたラヴィニエが頷くと、他に異論のある者はいなかった。
「じゃあ、お姉ちゃん。ダイチくんからどうぞ」
「悪ぃな」
まずはシャーリーがダイチを抱きかかえたまま、焚き火の前に進み出る。
「さ、ダイチ。やってみな」
「んっ」
鼻息で返事するダイチくん。みんながやっているのを見ていたからか、小さな手を戸惑うことなく煙に翳して、もう一度鼻息混じりに唸る。
……。
「何も起きないな」
数秒ほどして俺が呟いたら、シャーリーとダイチから揃って睨まれた。
失言でした、と目を逸らしていると、ミソラを抱いたアンが姉に催促をする。
「お姉ちゃん、代わって。次はこの子だよ」
「ああ」
「はい――じゃあ、ミソラ。お兄ちゃんたちの真似しようね」
「あー」
姉に代わって焚き火の前に立ったアンが、胸の中に抱いているミソラに笑いかけると、ミソラもにっこり笑い返してから煙を見て、お菓子ちょうだい、みたいな様子で小さな手を伸ばした。
だけど、煙に変化はなかった。
ただし、焚き火の炎が何倍にも膨れながら噴き上がった。
「ミソラ!?」
アンが咄嗟に飛び退こうとして、ミソラを抱き締めたまま尻餅をつく。そこへ、膨れ上がった炎は意思を持っているかのように襲いかかった。
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