34 / 35
後日譚
皇女は仮面舞踏会で奇跡を手にする・後
しおりを挟む
静寂が包み、厳かな空気の中。
豪華な大広間の踊り場では、皇女エレナの「婚姻の申し入れ」の真っ只中。
今宵、この場へと集う貴族達は思わず息を呑み、高鳴る胸を抑えつつ見守る。
ルーカニア帝国一の美姫エレナ皇女と名門ヴァレリア公爵家の嫡子エヴァン。
「これ以上の素晴らしい組み合わせがあろうかー……」
皆が皆、固唾を飲んで見守る。
* * * * * * * * * *
階上では、純潔を意味する「一輪の白百合」を差し出す皇女エレナの身姿。白く滑らかなその手先が、意外にも震えていた事を知るのは、近衛騎士エヴァンのみ。
そして皇女エレナからは、人を酔わせかねない程の甘く芳しい香りが漂い出す。
番う相手同士にしか分からない甘い芳香。
(まるで媚薬のようだー……)
一瞬、碧眼の瞳を閉じる近衛騎士エヴァンは思う。
「貴女という人はー……」
溜息のようなものを零す近衛騎士エヴァン。
「……エヴァン……」
皇女エレナの声音が震える。
いくら勝気な皇女でも、やはり恋情を抱く相手からの溜息や返答にはかなり堪える。
ーしかも、数多の貴族達が集う中での公開の「婚姻の申し入れ」。
今にして思えばー……と皇女エレナは憂う。
近衛騎士エヴァンが誰よりも敬愛する主君アレクシス。その愛娘ともする皇女エレナ。
皆が見守るこの場では皇女エレナの立場を守る為、或いは恥をかかせない為に、近衛騎士エヴァンは、已む無く承諾する可能性も考えられる。
恋情は、時として人を臆病にする。
その所為で表面上見る限りでは、気丈にも見える皇女エレナの鼓動は、今では早鐘を打ち、内心は穏やかとは言い難い。
ぐっ、と今にも溢れ出しそうな涙を堪える皇女エレナ。
その刹那、白百合の花を持つ皇女エレナの身体が引き寄せられ、涙を溢れさせる顔は、近衛騎士エヴァンの胸の中へと隠され、皆からは窺い知る事は出来ない。
「貴女という人はー……本当に困ったお方だ」
数多の貴族らが眼下に集うのも構わず、皇女エレナを胸へと抱き寄せる近衛騎士エヴァンは、まるで皆を牽制するかのように一瞥する。
私のものだー……とでも言いたげに不敵な笑みを浮かべては、皇女エレナの耳元へと囁く。
「愛らしい私のエレナ……貴女への想いを抑え込む私の心の熱情を外したのは貴女だー……だから、どうか覚悟してー……私の想いは貴女の想いよりずっと激しい事をー……」
そう、しかと告げる近衛騎士エヴァンは、次には皇女エレナの手元から一本の白百合を受け取り、百合の花弁へと口付けしてみせる。
何気ないその仕草にも優美さを漂わせる近衛騎士エヴァンに、数多の淑女からは感嘆の悲鳴が上がる。
方や。
皇女エレナの身前へと片膝を折る近衛騎士エヴァン。その手の甲への口付けを落とし、しかと告げる。
「美しい皇女エレナ様……私の方こそ貴女様に、私の持てる真心と誠意ー……そして限りない情愛を捧げますー……美しい貴女様を私の妻として迎える栄誉を頂き、このエヴァン、あり難き幸せでございます」
そして再び皇女エレナを包み込むように抱き寄せれば、その素顔を隠すように仮面を纏わせ、互いの顔を覆い隠す。
「愛らしい私のエレナ……今宵は無礼講の仮面舞踏会ー……だから、私達二人が何処へ消えようとも誰も気にしないー……おいでー」
もはや攫うように皇女エレナを腕に抱きかかえ、颯爽とこの場から消え去る近衛騎士エヴァン。
一瞬、水を打ったように静けさに包まれる豪華な大広間も、次には一斉に歓喜の声が上がり、多くの賛辞が飛び交う。
美しい皇女とその皇女を護る騎士の恋物語。
まるでお伽話のような甘い一幕に酔いしれる貴族の面々。
改めて、仮面舞踏会の奇跡を目の当たりにする。
* * * * * * * * * *
遥か以前。
皇帝アレクシスが、唯一無二の伴侶皇后セレーナと出逢い「奇跡の一夜」を過ごしたように、今頃は皇女エレナも愛する近衛騎士エヴァンに抱かれ、めくるめく夢のような甘く快美な一夜を過ごしている。
奇しくもこの日、「皇家の宝」と謳われる美しい皇女エレナが、まさに「奇跡の一夜」を得る。
その後は、ヴァレリア公爵家へと降嫁する皇女エレナの腹にも、深い情愛の証しともする“小さな生命の煌めき”が宿る。
最愛の伴侶を得た皇女エレナ。
今やヴァレリア公爵家を継いだ夫君の公爵家当主エヴァンの愛妻として、屋敷を盛り立てる公爵夫人エレナ。その胸には、愛する我が子が眠る。
この時になって初めて、公爵家当主エヴァンも親心と云うものを知り、愛娘を溺愛しては、後に続々と現れる求婚者を全て蹴散らし、剣で捩じ伏せる事となる。
* * * * * * * * * *
余談だが。
愛娘皇女エレナと近衛騎士エヴァンとの「奇跡の一夜」を許したのは、勿論皇帝アレクシス夫妻。
皇女エレナが「運命の伴侶」となる近衛騎士エヴァンの側へと居たいが為に、「武闘を嗜みたいー」と自らも騎士団の鍛錬場へと通い詰める。
奇しくも、この件が近衛騎士エヴァンの奥底に眠る熱情を呼び起こす要因になったとも。
武闘を嗜み始めた皇女エレナ。男ばかりの鍛錬場に混じる紅一点の美しい華。
若い貴族らが近衛騎士エヴァンがいるにもかかわらず、武芸の為と平然と美しい皇女エレナの身体に触れる。ましてや、同性のように肩を抱く者が現れれば、容赦なく叩き潰す近衛騎士エヴァン。
ーだが、皇帝アレクシスの身辺に侍る事を許される近衛騎士達が、主君の愛娘ともする皇女エレナに、邪な気を抱くはずもなく、同じ武芸を磨く者同士としてのただの馴れ合い。
そうとは捉えない近衛騎士エヴァン。しまいには皇帝アレクシスへと声を荒げて願い出る。
「皇女エレナ様の鍛錬場への出入りを禁止して下さい。不埒な輩に触れられれば、皇女エレナ様の尊き御身が汚されます」
「ヴァン、おまえが感情を見せるとはー……」
これには苦笑する皇帝アレクシス。
(己れの想いに気付かないとはー……)
感情を表に出さない近衛騎士エヴァンが、皇女エレナが絡めば感情を露わにする。
それは即ちー……。
後に、皇帝アレクシスにその感情の持つ意味を指摘され、次第に気持ちの変化が現れるも、元が堅実な武人。
そう易々とはいかない。
それでも皇帝アレクシスには、己れの友とも云える近衛騎士エヴァンになら「皇女エレナを預けるに値する」との全幅の信頼を寄せる。その為、二人が番う場さえ設けた皇帝アレクシス。
溺愛する大切な娘だからこそ、皇女エレナの幸せを望む。
それこそが親心とも。
豪華な大広間の踊り場では、皇女エレナの「婚姻の申し入れ」の真っ只中。
今宵、この場へと集う貴族達は思わず息を呑み、高鳴る胸を抑えつつ見守る。
ルーカニア帝国一の美姫エレナ皇女と名門ヴァレリア公爵家の嫡子エヴァン。
「これ以上の素晴らしい組み合わせがあろうかー……」
皆が皆、固唾を飲んで見守る。
* * * * * * * * * *
階上では、純潔を意味する「一輪の白百合」を差し出す皇女エレナの身姿。白く滑らかなその手先が、意外にも震えていた事を知るのは、近衛騎士エヴァンのみ。
そして皇女エレナからは、人を酔わせかねない程の甘く芳しい香りが漂い出す。
番う相手同士にしか分からない甘い芳香。
(まるで媚薬のようだー……)
一瞬、碧眼の瞳を閉じる近衛騎士エヴァンは思う。
「貴女という人はー……」
溜息のようなものを零す近衛騎士エヴァン。
「……エヴァン……」
皇女エレナの声音が震える。
いくら勝気な皇女でも、やはり恋情を抱く相手からの溜息や返答にはかなり堪える。
ーしかも、数多の貴族達が集う中での公開の「婚姻の申し入れ」。
今にして思えばー……と皇女エレナは憂う。
近衛騎士エヴァンが誰よりも敬愛する主君アレクシス。その愛娘ともする皇女エレナ。
皆が見守るこの場では皇女エレナの立場を守る為、或いは恥をかかせない為に、近衛騎士エヴァンは、已む無く承諾する可能性も考えられる。
恋情は、時として人を臆病にする。
その所為で表面上見る限りでは、気丈にも見える皇女エレナの鼓動は、今では早鐘を打ち、内心は穏やかとは言い難い。
ぐっ、と今にも溢れ出しそうな涙を堪える皇女エレナ。
その刹那、白百合の花を持つ皇女エレナの身体が引き寄せられ、涙を溢れさせる顔は、近衛騎士エヴァンの胸の中へと隠され、皆からは窺い知る事は出来ない。
「貴女という人はー……本当に困ったお方だ」
数多の貴族らが眼下に集うのも構わず、皇女エレナを胸へと抱き寄せる近衛騎士エヴァンは、まるで皆を牽制するかのように一瞥する。
私のものだー……とでも言いたげに不敵な笑みを浮かべては、皇女エレナの耳元へと囁く。
「愛らしい私のエレナ……貴女への想いを抑え込む私の心の熱情を外したのは貴女だー……だから、どうか覚悟してー……私の想いは貴女の想いよりずっと激しい事をー……」
そう、しかと告げる近衛騎士エヴァンは、次には皇女エレナの手元から一本の白百合を受け取り、百合の花弁へと口付けしてみせる。
何気ないその仕草にも優美さを漂わせる近衛騎士エヴァンに、数多の淑女からは感嘆の悲鳴が上がる。
方や。
皇女エレナの身前へと片膝を折る近衛騎士エヴァン。その手の甲への口付けを落とし、しかと告げる。
「美しい皇女エレナ様……私の方こそ貴女様に、私の持てる真心と誠意ー……そして限りない情愛を捧げますー……美しい貴女様を私の妻として迎える栄誉を頂き、このエヴァン、あり難き幸せでございます」
そして再び皇女エレナを包み込むように抱き寄せれば、その素顔を隠すように仮面を纏わせ、互いの顔を覆い隠す。
「愛らしい私のエレナ……今宵は無礼講の仮面舞踏会ー……だから、私達二人が何処へ消えようとも誰も気にしないー……おいでー」
もはや攫うように皇女エレナを腕に抱きかかえ、颯爽とこの場から消え去る近衛騎士エヴァン。
一瞬、水を打ったように静けさに包まれる豪華な大広間も、次には一斉に歓喜の声が上がり、多くの賛辞が飛び交う。
美しい皇女とその皇女を護る騎士の恋物語。
まるでお伽話のような甘い一幕に酔いしれる貴族の面々。
改めて、仮面舞踏会の奇跡を目の当たりにする。
* * * * * * * * * *
遥か以前。
皇帝アレクシスが、唯一無二の伴侶皇后セレーナと出逢い「奇跡の一夜」を過ごしたように、今頃は皇女エレナも愛する近衛騎士エヴァンに抱かれ、めくるめく夢のような甘く快美な一夜を過ごしている。
奇しくもこの日、「皇家の宝」と謳われる美しい皇女エレナが、まさに「奇跡の一夜」を得る。
その後は、ヴァレリア公爵家へと降嫁する皇女エレナの腹にも、深い情愛の証しともする“小さな生命の煌めき”が宿る。
最愛の伴侶を得た皇女エレナ。
今やヴァレリア公爵家を継いだ夫君の公爵家当主エヴァンの愛妻として、屋敷を盛り立てる公爵夫人エレナ。その胸には、愛する我が子が眠る。
この時になって初めて、公爵家当主エヴァンも親心と云うものを知り、愛娘を溺愛しては、後に続々と現れる求婚者を全て蹴散らし、剣で捩じ伏せる事となる。
* * * * * * * * * *
余談だが。
愛娘皇女エレナと近衛騎士エヴァンとの「奇跡の一夜」を許したのは、勿論皇帝アレクシス夫妻。
皇女エレナが「運命の伴侶」となる近衛騎士エヴァンの側へと居たいが為に、「武闘を嗜みたいー」と自らも騎士団の鍛錬場へと通い詰める。
奇しくも、この件が近衛騎士エヴァンの奥底に眠る熱情を呼び起こす要因になったとも。
武闘を嗜み始めた皇女エレナ。男ばかりの鍛錬場に混じる紅一点の美しい華。
若い貴族らが近衛騎士エヴァンがいるにもかかわらず、武芸の為と平然と美しい皇女エレナの身体に触れる。ましてや、同性のように肩を抱く者が現れれば、容赦なく叩き潰す近衛騎士エヴァン。
ーだが、皇帝アレクシスの身辺に侍る事を許される近衛騎士達が、主君の愛娘ともする皇女エレナに、邪な気を抱くはずもなく、同じ武芸を磨く者同士としてのただの馴れ合い。
そうとは捉えない近衛騎士エヴァン。しまいには皇帝アレクシスへと声を荒げて願い出る。
「皇女エレナ様の鍛錬場への出入りを禁止して下さい。不埒な輩に触れられれば、皇女エレナ様の尊き御身が汚されます」
「ヴァン、おまえが感情を見せるとはー……」
これには苦笑する皇帝アレクシス。
(己れの想いに気付かないとはー……)
感情を表に出さない近衛騎士エヴァンが、皇女エレナが絡めば感情を露わにする。
それは即ちー……。
後に、皇帝アレクシスにその感情の持つ意味を指摘され、次第に気持ちの変化が現れるも、元が堅実な武人。
そう易々とはいかない。
それでも皇帝アレクシスには、己れの友とも云える近衛騎士エヴァンになら「皇女エレナを預けるに値する」との全幅の信頼を寄せる。その為、二人が番う場さえ設けた皇帝アレクシス。
溺愛する大切な娘だからこそ、皇女エレナの幸せを望む。
それこそが親心とも。
151
お気に入りに追加
869
あなたにおすすめの小説
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。
だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。
「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」
どう尋ねる兄の真意は……
【R18】愛され総受け女王は、20歳の誕生日に夫である美麗な年下国王に甘く淫らにお祝いされる
奏音 美都
恋愛
シャルール公国のプリンセス、アンジェリーナの公務の際に出会い、恋に落ちたソノワール公爵であったルノー。
両親を船の沈没事故で失い、突如女王として戴冠することになった間も、彼女を支え続けた。
それから幾つもの困難を乗り越え、ルノーはアンジェリーナと婚姻を結び、単なる女王の夫、王配ではなく、自らも執政に取り組む国王として戴冠した。
夫婦となって初めて迎えるアンジェリーナの誕生日。ルノーは彼女を喜ばせようと、画策する。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
婚約者が巨乳好きだと知ったので、お義兄様に胸を大きくしてもらいます。
鯖
恋愛
可憐な見た目とは裏腹に、突っ走りがちな令嬢のパトリシア。婚約者のフィリップが、巨乳じゃないと女として見れない、と話しているのを聞いてしまう。
パトリシアは、小さい頃に両親を亡くし、母の弟である伯爵家で、本当の娘の様に育てられた。お世話になった家族の為にも、幸せな結婚生活を送らねばならないと、兄の様に慕っているアレックスに、あるお願いをしに行く。
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる