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本編

両陛下の深い情愛と愛でられる伴侶(つがい)

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此処ここは、皇城こうじょうの奥に造られた皇帝アレクシスが住まうおごそかな〈帝宮ていぐう〉。幾つもの大扉でまもられ、侵入者を阻む。

帝宮ていぐう〉の中でも特に厳重にまもられているのが、皇帝アレクシスの豪華な寝所。


今時分いまじぶん

甘い蜜月みつげつを迎える初々ういういしい皇帝アレクシスと皇后セレーナ夫妻の甘やかな時間ときが訪れている。




* * * * * * * * * *


ブレイディ王国のレナルド夫妻との晩餐会ばんさんかいを終えた皇帝アレクシス夫妻。

すぐさまいとしい伴侶つがいセレーナを胸へと抱きかかえる所為せいで、恥ずかしげに顔を赤らめる皇后セレーナ。

「……アレク様、仕える皆様の手前ー……私……恥ずかしくてー……どうかご容赦をー……」

「ふふっ、私のきさきはいつまで経っても純で愛らしいー……セレーナ、恥ずかしいなら、私の胸に隠れておいでー……」

あまつさえ、皇后セレーナのひたいへと口付けまで落とす皇帝アレクシスに遠慮という言葉はない。

皇帝アレクシスには、唯一無二ゆいいつむにの美しい伴侶つがいでる事は何よりも優先される。そこに躊躇ためらいなどが、あるはずもない。

そして颯爽さっそうと〈帝宮ていぐう〉へと消える皇帝アレクシス。


ーしかし、此方こちらも負けてはいない御仁ごじんが一人。

まさに、皇帝アレクシス夫妻に追随ついずいするかの如く、ブレイディ王国の国王レナルドも愛してやまない王妃アラナをしかといだき、滞在する豪華な貴賓室きひんしつに設けられた寝所へと消える。

あんじょう

「アラナー……君を存分に愛させてー……」

「あっ……やぁ、レナルド様……あっ、あっ、あんっ……ああっ、ああんー……だめぇ、ああっ!」

艶声つやごえを上げる王妃アラナの蜜穴みつあなには、すでに国王レナルドのたぎ肉楔くさびし込まれ、ぬちゅりぬちゅりと抜き差しされている。

「あっ、はぁっ……ああっ……!」

いっそう艶声つやごえを上げる王妃アラナはがる。

成熟したおなご色香いろか漂うなまめかしい裸体を惜しげもなくさらし、国王レナルドの時を置かない愛撫あいびかされる王妃アラナ。

いとしい王妃アラナに有無うむを言わさず、すぐさま組み敷く国王レナルドの想いは重く激しい。

両陛下共に、いとしい伴侶きさき夜毎よごといだかずにはいられない程に寵愛ちょうあいし、くなき情愛じょうあい情欲じょうよくを注ぎ込む事に余念よねんがない。


国王レナルドに至っては、すでに三人の御子おこに恵まれる王妃アラナを幾らでもはらませたいのが本音。

懐妊かいにんすれば、いとしい王妃アラナの身体からだふくれ上がる腹の所為せいで、いやでも自由がままならなくなり、介助が必要とされる。

そうなれば、王妃アラナの身辺をみずからが世話を焼き、常に独占してはでたがる国王レナルドの情愛じょうあいには果てがない。

王妃アラナの側仕そばつかえともする侍女らは、仲睦なかむつまじい国王レナルドと王妃アラナ夫妻を微笑ほほえましくも見守りながらも、国王レナルドの独占欲強めな寵愛ちょうあいの深さには、わずかながら苦笑を覚える。

そうは言っても、両国共に君主夫妻が仲睦なかむつまじいのは喜ばしい事。やはり微笑ほほえましいのもまた事実。




* * * * * * * * * *


話は戻る。


帝宮ていぐう〉の豪華な寝所。

当然ながら寝所の扉前には、近衛騎士このえきしエヴァンが、静かに控えてはまもりついている。

天蓋てんがいおおわれる寝台の上に横たわる皇帝アレクシス夫妻。

美しい裸体をさらす皇后セレーナをでる皇帝アレクシスは、御子おこ身籠みごもり、更に艶肌つやはだと化す皇后セレーナの白磁器はくじきのような柔肌やわはだいとおしむ。

幾つも幾つもあか花弁はなびらを散らしていく皇帝アレクシスは薄っすらと笑みをたたえる。

「おまえは私のだ」

まるで、そう言わないばかりに「おのれのもの」とするあかしを刻み付ける。

そして、普段は美しい黄金の首飾りでおおわれる皇后セレーナの首筋へと、しかと刻まれた「伴侶つがい噛み跡あかし」を手で触れては、満足げに笑みをたたえ、そっと口付けを落とす皇帝アレクシス。

「セレーナー……たまらなくおまえがいとおしいー……それに、このはらに宿る私達の子も、殊更ことさらいとおしくてたまらない……」

皇后セレーナのはらへと指をすべらせ、そっとでては優しく口付けを落とす。

思わず皇后セレーナからは笑みがこぼれる。

「アレク様の御子おこを授かれた私は幸せ者です。アレク様……本当にありがとうございます。セレーナは言葉に言い表わせないほどの幸せに包まれていますー……」

その途端とたん

いとしい伴侶つがいセレーナからは、甘く秘めやかな微香びこうが放たれる。

皇帝アレクシスを酔わせる程のかぐわしい伴侶つがいの香りは、おのれだけが分かる特別な芳香ほうこうとも美酒びしゅとも。

皇帝アレクシスしかぎ分ける事は出来ない。

不意に、皇后セレーナがささやく。

「……アレク様、今でも夢を見ているみたいー……アレク様とこうして出逢えた事が、今だに信じられなくてー……夢ならどうか覚めないで欲しい……アレク様、セレーナは貴方あなた様を誰よりも愛しております……」

皇帝アレクシスの胸にいだかれる皇后セレーナは、美しい琥珀色こはくいろの瞳をうるませながら言葉をつむぐ。

優しく抱き寄せる皇帝アレクシス。

いとしい私のセレーナー……私もセレーナを誰よりも愛している。セレーナの美しいこの髪も瞳もー……おまえの持つ全てが、私にはいとおしくてたまらないー……全てが輝いて見える。美しいセレーナー……私は夢ではない。今もこうしてセレーナをでている私は、紛れもなくおまえの目の前にいる」

しかと告げる皇帝アレクシス。

そして交わされる甘く激しい接吻せっぷん。やがて離される唇。

恍惚こうこつとする皇后セレーナの瞳は、悩ましげに皇帝アレクシスを一心いっしんに見つめる。

「……アレク様、愛しております」

その言葉が、まるで合図とばかりに目合まぐわう二人。

皇后セレーナの蜜液みつえきしたたらせる淫靡いんび蜜穴みつあなには、すでに皇帝アレクシスの剛直な肉楔くさびがぬぷりっとさり、ぬちゅりぬちゅりっと卑猥ひわいな音をさせては、ゆっくり、ゆっくりとしたみつなる目合まぐわいが行われる。

全ては皇帝アレクシスの御子おこを宿す皇后セレーナの為。

こうしていたわるようにゆっくりゆっくりとした目合まぐわいが、今宵こよいいとなまれ、甘やかな声音こわねと共にがる皇后セレーナがいる。


出逢って以来、仲睦なかむつまじい皇帝アレクシスと皇后セレーナは、日々の寝食を共にし、常に寄り添い合い、愛し合う。


それ程に想い合う二人は、まさしく運命の伴侶つがい

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