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本編
〈閑話〉アラナの至福と愛を捧げる国王
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終わらない悪夢ともする場所から、婚約者の国王レナルドの手により、密かに助け出されたアラナ。
生死さえ定かではない愛しいアラナを諦らめる事なく、長年探し続けていた国王レナルド。
まさか異国の地で一貴族に囚われ、妾として囲われているとは思わず。
「必ず、必ず! 私は君を見つけ出す……!」
その誓いがようやく果たされ、積年の想いが報われた国王レナルドは、自然と涙が込み上げる。それはアラナも同じ。
感極まる国王レナルド以上に胸を詰まらせるアラナは、再び巡り逢う事ができた奇跡に咽びなく。
互いの背中へと腕を回し、一対の鴛鴦のように寄り添い合う二人。
「もう二度と離れない。命が尽きるその時まで共にいよう、アラナ。君だけを愛している」
「私も……私も貴方と共にいたい…… 愛しております、レナルド様……」
アラナの美しい琥珀色の瞳から零れる歓びの涙は尽きない。
固く固く誓い合う国王レナルドとアラナ。
二人だけの美しい世界が其処にはある。
国王レナルドの深い想いや情愛が、再び美しい婚約者アラナをその腕に取り戻す。
方や、初めて穏やかな刻を得たアラナは、これまでの辛い生の中で、初めて幸福の何たるかを知る。
* * * * * * * * * *
斯くして、アラナは自身を気遣う国王レナルドの優しい腕に抱かれ、ようやく安息の日を迎えるも、助け出された当初は、複雑な想いに包まれていたとも。
伯爵家当主ヘンリーに無垢な花を無惨にも散らされ、淫獄の檻に囚われていたアラナは、改めて自分の穢れた身に嘆く。
長年の時を経て、再会した国王レナルド。
アラナが知る幼い頃とは違い、今や壮年の雄々しさを纏う国王レナルドは、一国を治める国王としての風格たるやアラナを圧倒する。
(それに比べて……今の私は……)
穢れている……その想いが拭えない。
愛しい婚約者に捧げるはずの操すら奪われ、今の自分には捧げられる物が、「何一つとして無い」事に気付かされるアラナ。
「レナルド様、赦して下さい……穢れた私には貴方様を想う事すら許されない。私には貴方様に差し上げれるものが何もない……だから、どうか私を捨て置いてください…どうか……辛くて……」
溢れる涙を堪え、俯きがちに嘆くアラナ。それでも寝台の敷布の上には、ぽとり、ぽとりとアラナの涙が零れ落ちる。
そのアラナを抱き寄せる国王レナルドは、迷う事なくアラナへの想いを告げる。
「泣かないで……美しい私のアラナ。赦しを乞うべきは私だ。愛しい君を見失った私を赦して欲しい……だから、全身全霊をかけて誓う。この先の生涯の全てをかけてアラナを守り抜く。私の持てる情愛の全てをアラナだけに捧げる」
国王レナルドは抱き寄せるアラナから離れ、その華奢な手を取り、片膝を付きながら誓う。
「アラナ……己れを卑下してはいけない。どのような君でも君は君だ。あの頃とは何も変わる事なく君は美しい……それに私の愛は変わらない。ずっと……ずっと君を待っていたよ、アラナ。私が妃に望むのは愛しいアラナ唯一人。私は君しか要らない」
満面の笑みを湛える国王レナルドは、アラナの手の甲へと口付け落とす。
「どうか、愛しいアラナ……私の唯一の妃となって欲しい。私の願いを叶えて欲しい。私はこれ以上待てそうにない。アラナ、君からの応えは“はい”としか聞かない。愛しいアラナ……どれ程に逢いたかったことか……」
国王レナルドの揺るぎない想いが、アラナの心へと深く深く沁み渡る。溢れる涙は、次第に喜びの涙へと変わり、迷いを拭い去るアラナ。
今度はアラナの方から国王レナルドへと腕を回し、しかと抱き締める。
辛い日々を過ごすアラナに訪れた至福。
壊される事は、もう二度とない。
* * * * * * * * * *
幼い頃に、ただ一度出逢っただけの婚約者。たった一度の出逢いでも、恋に落ちるのは必然。
互いに通じ合う淡い想いに、出逢う回数は関係ない。
理屈ではなく惹かれ合う、王女アラナと嫡太子レナルド。
「紅い髪色」に、「瞳さえも紅玉」を湛える美しい王子レナルドは、ブレイディ王国の嫡太子。
両国の国王が見守る中、交わされた婚姻の約束。
アラナの小さな指には、ブレイディ王国の紋章が刻印された「婚姻誓約の指環」が嵌まるも、すぐさま失くさないようにと美しい黄金の鎖が通され、その首へと掛けられる。
何があってもアラナが手放さなかった指環は、まさにアラナの身分を示す物とも。そして今や「婚姻誓約の指環」は婚姻指環へと形を変え、アラナの華奢な指へと嵌る。
アラナの体調が戻る頃。
ブレイディ王国中が歓喜に包まれ、祝いの為に飾られた色取りの花々が国中を覆い尽くす。漸くにして国王レナルドが王妃を迎えるとあって、もはや国中は何処もかしこもお祭り騒ぎ。
王宮の壮麗な神殿で永劫の愛を捧げ、誓い合った国王レナルドと王妃アラナ。
盛大に〈花燭の典〉が執り行われ、国中の民へとお披露目された王妃アラナは、国王レナルドが待ちに待ち望んだ美しい伴侶。皆が祝福しては心より誉め讃える。
「アラナ、見てごらん。皆が私達の婚姻を待ち望み、心より讃えている。この国の民は殊更に情愛深い。アラナ、君は望まれている……だから堂々と胸を張り、私の隣りに居れば良い。私の唯一の妃として愛されていれば良いのだよ、愛しいアラナ。今宵こそ君を私のものに……」
はらはらと美しい涙を流す王妃アラナは、国王レナルドの言葉に幾度も頷いて見せる。
宵が深まれば、国王レナルドの寝所では甘やかな刻が訪れ、美しい王妃アラナを抱く国王レナルドがいる。
滑らかで白磁器のような艶肌を晒す王妃アラナを組み敷く国王レナルド。その熱く滾る肉楔は、王妃アラナの秘めやかな微香を放つ蜜穴へとぬぷりと挿し仕込まれ、ぬちゅりぬちゅりと穿たれ続ける。
ぴたりと重なり合う二人の秘部は、まるで互いを必要としているかのように離れない。
最初こそ、王妃アラナを労わるように抱く国王レナルド。優しく繰り返される目合いやその律動は、いつの間にか激しい目合いへと様変わりする。
静寂の中、国王レナルドの寝所に響くのは、甘く艶やかな喘ぎ声と雄の熱く烈しい情動。
「……レナルド様、こうして貴方様に愛されるアラナは幸せです……」
感極まる王妃アラナ。
愛おしむ国王レナルド。
二人の蜜月は、まさに濃密で優しさと情愛に溢れる。
* * * * * * * * * *
その後のブレイディ王国。
国王レナルドの揺るぎない寵愛を一身に受ける王妃アラナ。
国王レナルドの執務以外は、常に寄り添う二人。国王レナルドが片時も側から離さない程の溺愛振り。
王宮に仕える者達の眼差しも温かい。仲睦まじい様子の二人を微笑ましく見守る。
二人の情愛の証しともする美しい生命の煌めきにも恵まれ、まさに至福の刻を生きる国王夫妻。その所為もあってか、離れ離れとなっていた異国の地で暮らす愛娘セレーナとの再会が遅れる。
奇しくも、王妃アラナを深く深く情愛する国王レナルド。
一向に王妃アラナを離さず、深く執着するあまり、王妃アラナの胎へと幾度も子種を注いでは孕ませ、「愛しい……愛しい……」と常に側に留め置く。
それこそが国王レナルドの歓びとも。
三人の御子にも恵まれも、身重の王妃アラナが異国の地へと旅立てるはずもなく、国王レナルドの重過ぎる情愛が、皮肉にもアラナ母娘の再会を遅らせる。
だが、そうこうしているうちに、王妃アラナの愛娘セレーナにもようやく奇跡は訪れる。
不遇な刻を過ごしたアラナ母娘だからこそ、救いは必ず訪れ、至高の至福はもたらされる。
生死さえ定かではない愛しいアラナを諦らめる事なく、長年探し続けていた国王レナルド。
まさか異国の地で一貴族に囚われ、妾として囲われているとは思わず。
「必ず、必ず! 私は君を見つけ出す……!」
その誓いがようやく果たされ、積年の想いが報われた国王レナルドは、自然と涙が込み上げる。それはアラナも同じ。
感極まる国王レナルド以上に胸を詰まらせるアラナは、再び巡り逢う事ができた奇跡に咽びなく。
互いの背中へと腕を回し、一対の鴛鴦のように寄り添い合う二人。
「もう二度と離れない。命が尽きるその時まで共にいよう、アラナ。君だけを愛している」
「私も……私も貴方と共にいたい…… 愛しております、レナルド様……」
アラナの美しい琥珀色の瞳から零れる歓びの涙は尽きない。
固く固く誓い合う国王レナルドとアラナ。
二人だけの美しい世界が其処にはある。
国王レナルドの深い想いや情愛が、再び美しい婚約者アラナをその腕に取り戻す。
方や、初めて穏やかな刻を得たアラナは、これまでの辛い生の中で、初めて幸福の何たるかを知る。
* * * * * * * * * *
斯くして、アラナは自身を気遣う国王レナルドの優しい腕に抱かれ、ようやく安息の日を迎えるも、助け出された当初は、複雑な想いに包まれていたとも。
伯爵家当主ヘンリーに無垢な花を無惨にも散らされ、淫獄の檻に囚われていたアラナは、改めて自分の穢れた身に嘆く。
長年の時を経て、再会した国王レナルド。
アラナが知る幼い頃とは違い、今や壮年の雄々しさを纏う国王レナルドは、一国を治める国王としての風格たるやアラナを圧倒する。
(それに比べて……今の私は……)
穢れている……その想いが拭えない。
愛しい婚約者に捧げるはずの操すら奪われ、今の自分には捧げられる物が、「何一つとして無い」事に気付かされるアラナ。
「レナルド様、赦して下さい……穢れた私には貴方様を想う事すら許されない。私には貴方様に差し上げれるものが何もない……だから、どうか私を捨て置いてください…どうか……辛くて……」
溢れる涙を堪え、俯きがちに嘆くアラナ。それでも寝台の敷布の上には、ぽとり、ぽとりとアラナの涙が零れ落ちる。
そのアラナを抱き寄せる国王レナルドは、迷う事なくアラナへの想いを告げる。
「泣かないで……美しい私のアラナ。赦しを乞うべきは私だ。愛しい君を見失った私を赦して欲しい……だから、全身全霊をかけて誓う。この先の生涯の全てをかけてアラナを守り抜く。私の持てる情愛の全てをアラナだけに捧げる」
国王レナルドは抱き寄せるアラナから離れ、その華奢な手を取り、片膝を付きながら誓う。
「アラナ……己れを卑下してはいけない。どのような君でも君は君だ。あの頃とは何も変わる事なく君は美しい……それに私の愛は変わらない。ずっと……ずっと君を待っていたよ、アラナ。私が妃に望むのは愛しいアラナ唯一人。私は君しか要らない」
満面の笑みを湛える国王レナルドは、アラナの手の甲へと口付け落とす。
「どうか、愛しいアラナ……私の唯一の妃となって欲しい。私の願いを叶えて欲しい。私はこれ以上待てそうにない。アラナ、君からの応えは“はい”としか聞かない。愛しいアラナ……どれ程に逢いたかったことか……」
国王レナルドの揺るぎない想いが、アラナの心へと深く深く沁み渡る。溢れる涙は、次第に喜びの涙へと変わり、迷いを拭い去るアラナ。
今度はアラナの方から国王レナルドへと腕を回し、しかと抱き締める。
辛い日々を過ごすアラナに訪れた至福。
壊される事は、もう二度とない。
* * * * * * * * * *
幼い頃に、ただ一度出逢っただけの婚約者。たった一度の出逢いでも、恋に落ちるのは必然。
互いに通じ合う淡い想いに、出逢う回数は関係ない。
理屈ではなく惹かれ合う、王女アラナと嫡太子レナルド。
「紅い髪色」に、「瞳さえも紅玉」を湛える美しい王子レナルドは、ブレイディ王国の嫡太子。
両国の国王が見守る中、交わされた婚姻の約束。
アラナの小さな指には、ブレイディ王国の紋章が刻印された「婚姻誓約の指環」が嵌まるも、すぐさま失くさないようにと美しい黄金の鎖が通され、その首へと掛けられる。
何があってもアラナが手放さなかった指環は、まさにアラナの身分を示す物とも。そして今や「婚姻誓約の指環」は婚姻指環へと形を変え、アラナの華奢な指へと嵌る。
アラナの体調が戻る頃。
ブレイディ王国中が歓喜に包まれ、祝いの為に飾られた色取りの花々が国中を覆い尽くす。漸くにして国王レナルドが王妃を迎えるとあって、もはや国中は何処もかしこもお祭り騒ぎ。
王宮の壮麗な神殿で永劫の愛を捧げ、誓い合った国王レナルドと王妃アラナ。
盛大に〈花燭の典〉が執り行われ、国中の民へとお披露目された王妃アラナは、国王レナルドが待ちに待ち望んだ美しい伴侶。皆が祝福しては心より誉め讃える。
「アラナ、見てごらん。皆が私達の婚姻を待ち望み、心より讃えている。この国の民は殊更に情愛深い。アラナ、君は望まれている……だから堂々と胸を張り、私の隣りに居れば良い。私の唯一の妃として愛されていれば良いのだよ、愛しいアラナ。今宵こそ君を私のものに……」
はらはらと美しい涙を流す王妃アラナは、国王レナルドの言葉に幾度も頷いて見せる。
宵が深まれば、国王レナルドの寝所では甘やかな刻が訪れ、美しい王妃アラナを抱く国王レナルドがいる。
滑らかで白磁器のような艶肌を晒す王妃アラナを組み敷く国王レナルド。その熱く滾る肉楔は、王妃アラナの秘めやかな微香を放つ蜜穴へとぬぷりと挿し仕込まれ、ぬちゅりぬちゅりと穿たれ続ける。
ぴたりと重なり合う二人の秘部は、まるで互いを必要としているかのように離れない。
最初こそ、王妃アラナを労わるように抱く国王レナルド。優しく繰り返される目合いやその律動は、いつの間にか激しい目合いへと様変わりする。
静寂の中、国王レナルドの寝所に響くのは、甘く艶やかな喘ぎ声と雄の熱く烈しい情動。
「……レナルド様、こうして貴方様に愛されるアラナは幸せです……」
感極まる王妃アラナ。
愛おしむ国王レナルド。
二人の蜜月は、まさに濃密で優しさと情愛に溢れる。
* * * * * * * * * *
その後のブレイディ王国。
国王レナルドの揺るぎない寵愛を一身に受ける王妃アラナ。
国王レナルドの執務以外は、常に寄り添う二人。国王レナルドが片時も側から離さない程の溺愛振り。
王宮に仕える者達の眼差しも温かい。仲睦まじい様子の二人を微笑ましく見守る。
二人の情愛の証しともする美しい生命の煌めきにも恵まれ、まさに至福の刻を生きる国王夫妻。その所為もあってか、離れ離れとなっていた異国の地で暮らす愛娘セレーナとの再会が遅れる。
奇しくも、王妃アラナを深く深く情愛する国王レナルド。
一向に王妃アラナを離さず、深く執着するあまり、王妃アラナの胎へと幾度も子種を注いでは孕ませ、「愛しい……愛しい……」と常に側に留め置く。
それこそが国王レナルドの歓びとも。
三人の御子にも恵まれも、身重の王妃アラナが異国の地へと旅立てるはずもなく、国王レナルドの重過ぎる情愛が、皮肉にもアラナ母娘の再会を遅らせる。
だが、そうこうしているうちに、王妃アラナの愛娘セレーナにもようやく奇跡は訪れる。
不遇な刻を過ごしたアラナ母娘だからこそ、救いは必ず訪れ、至高の至福はもたらされる。
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