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暁の舞台編
6.むかし、お前がくれた花束
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忽然と人が消えた庭に、エディスは突っ立っていた。魔法で移動してきたフィンティア家に残っているはずだった騎士たちがいないのだ。
「レウたちは……?」
「さあ。人の気配はしないよ」
荒れた廃屋、萎れたり枯れている草木や花壇。かつて主と慕った少年と過ごした屋敷は今や見る影もない有様だ。そこかしこに遺骨も残っていて、まるで墓場のようだった。
狼狽え、戸迷いながらも屋敷内を走って騎士たちの名前を呼ぶ。だが、誰の反応も返ってこず、エディスはこめかみに両手を当てた。
アイツらが、そんなまさかーー悪い予感に胸が支配されかける。こんな気持ちのままではいけないと分かりつつも考えるのを止められない。
ぺたりと地面にへたり込んでしまったエディスは、嫌だと首を振った。
奴隷市の狭い部屋に置いて行かれた日、ドゥルースの背中が小さくなっていった光景、なにより夥しい量の血を地面に吸わせて横たわっていたシルクの姿が思い起こされる。
どこに行ったんだと、また俺は知らない内に失ったのかと絶望に駆られたエディスは首を項垂れた。目頭が熱くなってきて、泣いているのだと悟ったが止めようがない。涙が落ちた地面が黒ずんでいき、それがまた彼女の死に際を彷彿とさせた。
「……おい、どうした」
だが、遠くから掛けられた声にはたと我に返り、ゆったりとした動作で顔を上げる。すると、そこにはドラゴンの手綱を引いて歩いてくる騎士たちの姿があった。
「レウ」と先頭を歩く男の名前が口から零れ落ちていく。
「なっ、なんで泣いてんだよ!」
瞬いた目の縁から零れ落ちた涙を見たレウが口端を引き攣らせ、一歩退く。朝に見た時と変わりがない様相に、エディスは軽く握った手を目に押し当てた。
「全員無事だ」
フェリオネルにドラゴンの手綱を預けたレウが駆け寄ってくる。片膝を立てて座り、こちらを覗き込んできた彼の首にしがみついた。
呆気にとられてながらも片腕に抱き、背を軽く叩きながらもレウは背後にいる同輩を振り向く。なにごとかと聞きたげな様子でこちらを見ていた彼らに、下唇を突き出してむっとした顔をする。追い払うように手で追い払う仕草をすると、手を腰に当てたり、振り上げたりして無言で抗議を示された。
だが、なら勝手にしろとレウはエディスの方に向き直る。エディスの顔の輪郭に手を当てて上向かせ、瞼に唇を押し当てたのを見た騎士たちは呆れたとため息を吐く。
頬を膨らませるアイザックと恨めしそうに見ているフェリオネルの背を、リスティーが行きましょうと言って押す。
胡坐を掻いて座り直したレウは、汚れるからとエディスを膝の上に座らせる。しゃくり上げるエディスのこめかみや頭頂部に口付けながら撫でさすった。
落ち着いてからこの衣装どこで調達したんですかと訊ねるレウに、「リキッドに用意してもらった」と返すと、眉間に皺が寄る。
「これも似合ってるが、今度からは俺に任せろ」
他の男が選んだ物で着飾るなと言われ、エディスはそれは難しいだろと首を竦めた。
「よく帰ってきたな、エディス様」
どちらが主人だ? と疑問を口にしようとした瞬間に柔いもので塞がれ、目を丸くした。触れ合ったものはすぐに離れ、だが息を継ぐ間もなくまた唇が合わさる。息を奪い取られ、次第に体が弛緩してきてしまう。
誤魔化すようなそれに、エディスはおいと言って肩を押す。へにゃへにゃと緩んだ口では満足に言葉も繋げられない。
「れう、おまぇ……っ、なまえ!」
「はあ? なにが言いたいのか分からないんですけど」
「誤魔化すなっ。今、名前呼んだろ!?」
指を差すとレウはぐっと唇に力を入れて押し黙る。そんなこと気付かなくていいのにと言いたげな顔に、聞こえてたからと追撃を食らわせると抱き締められる。首の後ろに鼻頭を押し付けて、擦り寄ってきたレウは声を絞り出した。
「……だから言っただろ、俺なりに考えてることがあるって」
「お前、俺がどっちの名前で呼んでほしいと思ってるか分からないから悩んでたのかよ」
そんなの聞けよと額に手を当てたエディスに対し、レウは聞けるかと呟く。
「それより、なんで泣いてたんだよ」
感極まったとかじゃねえだろと目の下を親指でなぞられ、エディスはそれはと目をさ迷わせる。
「お前らがいな、んむ……その、いな。……おい、話聞く気ないだろ」
恥ずかしいながらも答えようとしているのに、レウが何度も口づけてくるので言葉にならない。睨み付けても妙に機嫌がいいレウに顎を掬って頬に口づけてくるので、エディスは呆れそうになった。
「お前らがいなかったからだろ……どこ行ってたんだよ」
捜したんだぞと言うと、レウは「王宮」だと平然と言ってきたので、なんで!? と掴みかかる。その手を掴まれ、「最後まで付き合うって約束しただろ」と顔を覗きこまれ、口を開く。
「立派だったよ、アンタ」
初めて人前に立つのになと、こめかみに唇を触れさせながらレウが静かに語る。
「王の素質があると思った。少なくとも、アンタなら俺たちは飢えさせないだろうな」
「……あんなの、取り繕っただけだ」
口先だけなんだよと丸まったエディスに、レウは小さく声を出して笑った。
「お慕いしていますよ、エディス様」
俺も共に行きますと手の甲に口づけられたエディスは唇を尖らせる。
「なんか、そのエディス様ってのやだ。レウらしくない」
「らしくないって。あのなあ、呼び捨てになんかできるかよ。アンタは王太子候補に認められたんだぞ」
雲の上の人だろと言うレウに、エディスは恥ずかしさから顔を赤らめながらも「お前は俺の愛妾なんだろ」と言ってみる。それを聞いたレウは目を丸くし――にやりと人の悪い笑みを浮かべた。
「え、あの。」
上半身を倒して顔を近づけてくるレウの肩に手を当てたが、着ているシャツのボタンを開けられると驚いて手で押さえて背を丸める。首の後ろを吸われ、舐められたエディスはぎゃあと悲鳴を上げた。それを聞いたレウはガキ臭えと笑う。
「もっと大人になってから煽れよ。ノってやるから」
笑われたエディスは野外だぞと言い返した。レウはふっと息を吐くと、後ろに手を当てて背を倒す。
「アンタには教えることいっぱいありそうだな」と呆れた素振りのレウに、ボタンを留めながら「ねえよ!」と言い返した。
「レウたちは……?」
「さあ。人の気配はしないよ」
荒れた廃屋、萎れたり枯れている草木や花壇。かつて主と慕った少年と過ごした屋敷は今や見る影もない有様だ。そこかしこに遺骨も残っていて、まるで墓場のようだった。
狼狽え、戸迷いながらも屋敷内を走って騎士たちの名前を呼ぶ。だが、誰の反応も返ってこず、エディスはこめかみに両手を当てた。
アイツらが、そんなまさかーー悪い予感に胸が支配されかける。こんな気持ちのままではいけないと分かりつつも考えるのを止められない。
ぺたりと地面にへたり込んでしまったエディスは、嫌だと首を振った。
奴隷市の狭い部屋に置いて行かれた日、ドゥルースの背中が小さくなっていった光景、なにより夥しい量の血を地面に吸わせて横たわっていたシルクの姿が思い起こされる。
どこに行ったんだと、また俺は知らない内に失ったのかと絶望に駆られたエディスは首を項垂れた。目頭が熱くなってきて、泣いているのだと悟ったが止めようがない。涙が落ちた地面が黒ずんでいき、それがまた彼女の死に際を彷彿とさせた。
「……おい、どうした」
だが、遠くから掛けられた声にはたと我に返り、ゆったりとした動作で顔を上げる。すると、そこにはドラゴンの手綱を引いて歩いてくる騎士たちの姿があった。
「レウ」と先頭を歩く男の名前が口から零れ落ちていく。
「なっ、なんで泣いてんだよ!」
瞬いた目の縁から零れ落ちた涙を見たレウが口端を引き攣らせ、一歩退く。朝に見た時と変わりがない様相に、エディスは軽く握った手を目に押し当てた。
「全員無事だ」
フェリオネルにドラゴンの手綱を預けたレウが駆け寄ってくる。片膝を立てて座り、こちらを覗き込んできた彼の首にしがみついた。
呆気にとられてながらも片腕に抱き、背を軽く叩きながらもレウは背後にいる同輩を振り向く。なにごとかと聞きたげな様子でこちらを見ていた彼らに、下唇を突き出してむっとした顔をする。追い払うように手で追い払う仕草をすると、手を腰に当てたり、振り上げたりして無言で抗議を示された。
だが、なら勝手にしろとレウはエディスの方に向き直る。エディスの顔の輪郭に手を当てて上向かせ、瞼に唇を押し当てたのを見た騎士たちは呆れたとため息を吐く。
頬を膨らませるアイザックと恨めしそうに見ているフェリオネルの背を、リスティーが行きましょうと言って押す。
胡坐を掻いて座り直したレウは、汚れるからとエディスを膝の上に座らせる。しゃくり上げるエディスのこめかみや頭頂部に口付けながら撫でさすった。
落ち着いてからこの衣装どこで調達したんですかと訊ねるレウに、「リキッドに用意してもらった」と返すと、眉間に皺が寄る。
「これも似合ってるが、今度からは俺に任せろ」
他の男が選んだ物で着飾るなと言われ、エディスはそれは難しいだろと首を竦めた。
「よく帰ってきたな、エディス様」
どちらが主人だ? と疑問を口にしようとした瞬間に柔いもので塞がれ、目を丸くした。触れ合ったものはすぐに離れ、だが息を継ぐ間もなくまた唇が合わさる。息を奪い取られ、次第に体が弛緩してきてしまう。
誤魔化すようなそれに、エディスはおいと言って肩を押す。へにゃへにゃと緩んだ口では満足に言葉も繋げられない。
「れう、おまぇ……っ、なまえ!」
「はあ? なにが言いたいのか分からないんですけど」
「誤魔化すなっ。今、名前呼んだろ!?」
指を差すとレウはぐっと唇に力を入れて押し黙る。そんなこと気付かなくていいのにと言いたげな顔に、聞こえてたからと追撃を食らわせると抱き締められる。首の後ろに鼻頭を押し付けて、擦り寄ってきたレウは声を絞り出した。
「……だから言っただろ、俺なりに考えてることがあるって」
「お前、俺がどっちの名前で呼んでほしいと思ってるか分からないから悩んでたのかよ」
そんなの聞けよと額に手を当てたエディスに対し、レウは聞けるかと呟く。
「それより、なんで泣いてたんだよ」
感極まったとかじゃねえだろと目の下を親指でなぞられ、エディスはそれはと目をさ迷わせる。
「お前らがいな、んむ……その、いな。……おい、話聞く気ないだろ」
恥ずかしいながらも答えようとしているのに、レウが何度も口づけてくるので言葉にならない。睨み付けても妙に機嫌がいいレウに顎を掬って頬に口づけてくるので、エディスは呆れそうになった。
「お前らがいなかったからだろ……どこ行ってたんだよ」
捜したんだぞと言うと、レウは「王宮」だと平然と言ってきたので、なんで!? と掴みかかる。その手を掴まれ、「最後まで付き合うって約束しただろ」と顔を覗きこまれ、口を開く。
「立派だったよ、アンタ」
初めて人前に立つのになと、こめかみに唇を触れさせながらレウが静かに語る。
「王の素質があると思った。少なくとも、アンタなら俺たちは飢えさせないだろうな」
「……あんなの、取り繕っただけだ」
口先だけなんだよと丸まったエディスに、レウは小さく声を出して笑った。
「お慕いしていますよ、エディス様」
俺も共に行きますと手の甲に口づけられたエディスは唇を尖らせる。
「なんか、そのエディス様ってのやだ。レウらしくない」
「らしくないって。あのなあ、呼び捨てになんかできるかよ。アンタは王太子候補に認められたんだぞ」
雲の上の人だろと言うレウに、エディスは恥ずかしさから顔を赤らめながらも「お前は俺の愛妾なんだろ」と言ってみる。それを聞いたレウは目を丸くし――にやりと人の悪い笑みを浮かべた。
「え、あの。」
上半身を倒して顔を近づけてくるレウの肩に手を当てたが、着ているシャツのボタンを開けられると驚いて手で押さえて背を丸める。首の後ろを吸われ、舐められたエディスはぎゃあと悲鳴を上げた。それを聞いたレウはガキ臭えと笑う。
「もっと大人になってから煽れよ。ノってやるから」
笑われたエディスは野外だぞと言い返した。レウはふっと息を吐くと、後ろに手を当てて背を倒す。
「アンタには教えることいっぱいありそうだな」と呆れた素振りのレウに、ボタンを留めながら「ねえよ!」と言い返した。
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