14 / 195
入隊編
5.薔薇風呂に入らないか、嫌です
しおりを挟む
「さむーっ!」
「早く開けろ、早く!」
鍵を鍵穴に差し込むだけのことのに、寒さで手がかじかんでいるのかシルベリアは手間取った。変われとシュウが肩で押しやってようやく鍵が開けられる。
「まったく、うるさい奴だ」
室内に男が連なって入っていく。「お前も」と部屋の中に招かれたエディスは一歩踏み入った。
「うわすっごいな……」
目を丸くして部屋を見渡すエディスに、二人は揃って苦笑した。
「悪いなー、俺ら昨日まで修羅場でよ」
「修羅場?」
「ああ。会議に提出する論文と、作品をそれぞれやってて」
右半分は紙、左半分は金属。それなりに広い部屋だというのに、よくもここまでと思うくらいにみっちり床が埋まってしまっている。
「二人は」
「あー、とにかく! 質問も難しい話も後。お前は先に風呂に入って来い!」
シルベリアに背を押され、脱衣所まで歩かされる。
「シルベリア、入浴剤どれにするー?」
「薔薇。服はどうする」
「却下だ! お前のシャツとズボンを貸してやってくれ。下着は……確か一番下に新品を入れてたはずだから、それ使えよ」
どれがいい? とどピンクの袋以外を見せられる。適当に一番端にあった黄色の袋を指差すと、それの封を切り、湯船に入れに行った。
「ほら、服と下着だ」
真っ白のシャツとズボン、それの下に下着を重ねて、シルベリアから手渡される。
「おい、なんだその格好は!」
「ん? 俺も一緒に入ろうかと」
着ていた紺色のシャツをすでに脱いだシルベリアは、エディスの軍服の紐を取ってベルトを外した。
「なんだ? お前も一緒に入りたいのか?」
「入るか馬鹿!!」
シャツを脱いでいるエディスの隣を、どかどかと足音を立てて通り過ぎて行った。
「早く来い。余計に体を冷やすぞ」
すでに真っ裸になり、バスルームに入っているシルベリアに手招きされたエディスは、急いでズボンと下着を脱いでバスルームに入った。すると湯気が直接体に当たってきて「あったかー……」と言うと、シルベリアはくすりと笑う。
「髪を洗ってやるから、ここに座れ」
素直に頷き、シルベリアの前に置いてあるイスに座る。すでに温度調節がしてあったのか、シャアッと音を立てて丁度いい温度の湯がエディスの肌を打った。お湯で濡らし、汚れを少し落とした髪にシャンプーをつける。
「あ……いい匂い」
髪は泡でくるむようにし、軽く指先に力を入れてこすり、頭皮の汚れを落とす。
「そうか?」
「うん、なんか……そう、爽やか、だ」
ハイデの家の風呂は、いつも鼻につくような作った香りだった。
「アイツが華美な匂いを嫌うからな。森や塩系統の物を買うようにしている」
お湯を出し、軽く泡を流す。優しく、労わるような手つきで、髪の根元以外にリンスをつけられる。
「なんか、不思議だ」
「なにがだ?」
「気持ち良い」
風呂に入る時には数人がかりで体を洗われた。その洗い方は丁寧すぎる程に丁寧で、まるで汚物として扱われているようだった。
「当たり前だ。お前が気持ち良く思うようにしているからな」
シルベリアは「上手いだろ」と微笑んだ。
「風呂は汚れを落とすために入るんじゃない。綺麗になるために入るんだ」
奴隷市でも、フィンティア家でも、ハイデの家でも……エディスは今まで人間として扱われることがなかった。
「うん」
スポンジを渡され、すでに洗ってくれた背中以外を洗う。洗い方を見られていたのか時折優しく擦れ、という注意を受けた。
「よし、いいぞ。湯に浸かれ」
リンスを流し、体から泡をどけると終わり。湯に向かった。
「湯、黄色いな」
白いバスタブの中に入った湯の色を見て、エディスがほうと息をもらした。
「ああ、多分黄色なら柚子だろう」
「ゆず?」
「ミカンに似た果物だ。焼き魚にかけたら美味しいやつ」
体を洗っているシルベリアから説明を受け、エディスはあれかと頷いた。そして、湯船に入る。じん、と体が芯から温まっていく。冷えていた足と手の先にピリピリと痺れるような感触が走る。
黄色い湯、白いバスタブ。白いタイルの壁、水色の天井。天井についた水滴。じっと見ていると、水が勢いよく出る音が左耳に入ってきた。見ると、白色のシャワーから水が出、長髪の青年にかかっている。
「よし、少し前に詰めろ」
長い髪を結ってから、エディスの後ろにシルベリアが入り込んでくる。
「あたたまったか?」
「う、うん」
背後から緩く抱きしめられるような形になったというのに、嫌な感じは全くしなかった。
「百数えてからしかあがっちゃ駄目なんだぞ」
「百ぅ!?」
「百だ」
驚いて後ろを見たが、シルベリアはご機嫌に鼻歌を歌っている。エディスは仕方なく、一から数え始めた。
「あがったぞー」
エディスが髪をタオルで拭いながら出てくると、一人残っていたシュウが椅子から立ち上がる。
「先に入らせてくれてありがとう。悪かった」
「別にいい。温まったか?」
シルベリアと同じことを訊いてくるのでエディスは目を丸くし、それから笑って「うん」と答えた。
「シュウ、ココアでいいよなー」
玄関から右手にある小さなキッチンに入っていったシルベリアが顔を出した。それを見、嬉しそうにシュウが笑う。
「ああ! ……ちゃんと甘くしといてくれよ」
「お前、絶対に糖尿病になるぞ」
呆れた様子でシルベリアが言うと、シュウは口を尖らせて「甘くないココアはココアじゃねえだろ」と呟く。
「お前は?」
にこにこと笑って訊かれたエディスは「俺は甘いのは得意じゃない」と眉間を寄せる。
「じゃあ、ミルクでいいか?」
片手鍋を手にしているシルベリアに首を傾げられる。
それで頼むと答えると、すぐに二つカップを持って戻ってきた。入浴中にシュウが片しておいてくれたのか、紙と金属だらけだった部屋も少しだけ整頓されていた。
クローゼットの中からクッションを二つ取り出してきたシルベリアに、その一つを勧められた。受け取って尻に敷くと、カップを手渡される。白い波がゆったりと揺れて見えるホットミルク。それを飲んでいたら、髪の毛を触られた。
「なに?」
後ろを振り返り見ると、前を向けと言われる。なんなんだと警戒心を露わにしていると、「髪くらい乾かせ」とドライヤーと櫛を見せられた。
「俺がやるから前向いてろ」
頭を掴んで正面を向かされたエディスは、仕方なくミルクをゆっくり飲む。その耳にはシュウがシャワーを浴びる音だけが聞こえてくる。
とても安らぐ心地良い空間だと、エディスは再度感じて息をまあるく吐き出す。だが、その瞬間に背中をぞわっとした感触が駆け上っていった。
「な、なんだよっ!」
シルベリアがあまりにも楽しそうにしていたので放っておいたら、なにか液体を髪に塗りつけられた。そんな習慣のなかったエディスがベタベタする! と苦情を漏らすと「ただの香油だ」と笑われる。
「俺は女じゃない!」
「男だってつける奴はいる。見ろ、俺の髪を!」
美しいだろう! と髪を後ろにはらうシルベリアに開いた口が塞がらない。不思議な男だ。
「綺麗な髪だな」
「あ、はあ……」
あっけにとられてしまったエディスは「そうかよ」としか言えなかった。
顔に化粧水を塗ってこようとした時は流石に腕を掴んで抵抗をした。が、結局は塗られてしまった。
どうしてか、その頃にはこの不思議な男に「美しい」「可愛い」などと口に出されるのが嫌ではなくなっていた。この男自身がとても美しく整えられているからだろうか。
エディスがふうふうと冷ましながらミルクを飲み、長髪の青年のケアが終わった頃に、やっと青年が上がってきた。
「おいっ、髪拭けって言ってんだろ! 風邪引くぞ馬鹿!」
シュウは対象的にガシガシと乱暴にタオルで髪を拭きながら、「後で」と横目でシルベリアを見やる。そして、「ココアココア」と口元に笑みを浮かべながらキッチンへと入っていった。
そして、緑色のカップに甘い香りのただようココアを入れて戻ってきて、シルベリアの前に座り込んだ。
「はー疲れた」
後ろにいるシルベリアの膝にタオルを落とし、当然のように乾かしてもらうのを待っている。その尊大な様子を見たエディスは目を丸くして指を差す。怒るんじゃないかと思って視線を向けると、なんといえばいいのかーーそう、緩んだ顔をしていた。
仕方がないなぁコイツはとでも言いたげに、シルベリア目元を和ませて微笑んでいた。
「早く開けろ、早く!」
鍵を鍵穴に差し込むだけのことのに、寒さで手がかじかんでいるのかシルベリアは手間取った。変われとシュウが肩で押しやってようやく鍵が開けられる。
「まったく、うるさい奴だ」
室内に男が連なって入っていく。「お前も」と部屋の中に招かれたエディスは一歩踏み入った。
「うわすっごいな……」
目を丸くして部屋を見渡すエディスに、二人は揃って苦笑した。
「悪いなー、俺ら昨日まで修羅場でよ」
「修羅場?」
「ああ。会議に提出する論文と、作品をそれぞれやってて」
右半分は紙、左半分は金属。それなりに広い部屋だというのに、よくもここまでと思うくらいにみっちり床が埋まってしまっている。
「二人は」
「あー、とにかく! 質問も難しい話も後。お前は先に風呂に入って来い!」
シルベリアに背を押され、脱衣所まで歩かされる。
「シルベリア、入浴剤どれにするー?」
「薔薇。服はどうする」
「却下だ! お前のシャツとズボンを貸してやってくれ。下着は……確か一番下に新品を入れてたはずだから、それ使えよ」
どれがいい? とどピンクの袋以外を見せられる。適当に一番端にあった黄色の袋を指差すと、それの封を切り、湯船に入れに行った。
「ほら、服と下着だ」
真っ白のシャツとズボン、それの下に下着を重ねて、シルベリアから手渡される。
「おい、なんだその格好は!」
「ん? 俺も一緒に入ろうかと」
着ていた紺色のシャツをすでに脱いだシルベリアは、エディスの軍服の紐を取ってベルトを外した。
「なんだ? お前も一緒に入りたいのか?」
「入るか馬鹿!!」
シャツを脱いでいるエディスの隣を、どかどかと足音を立てて通り過ぎて行った。
「早く来い。余計に体を冷やすぞ」
すでに真っ裸になり、バスルームに入っているシルベリアに手招きされたエディスは、急いでズボンと下着を脱いでバスルームに入った。すると湯気が直接体に当たってきて「あったかー……」と言うと、シルベリアはくすりと笑う。
「髪を洗ってやるから、ここに座れ」
素直に頷き、シルベリアの前に置いてあるイスに座る。すでに温度調節がしてあったのか、シャアッと音を立てて丁度いい温度の湯がエディスの肌を打った。お湯で濡らし、汚れを少し落とした髪にシャンプーをつける。
「あ……いい匂い」
髪は泡でくるむようにし、軽く指先に力を入れてこすり、頭皮の汚れを落とす。
「そうか?」
「うん、なんか……そう、爽やか、だ」
ハイデの家の風呂は、いつも鼻につくような作った香りだった。
「アイツが華美な匂いを嫌うからな。森や塩系統の物を買うようにしている」
お湯を出し、軽く泡を流す。優しく、労わるような手つきで、髪の根元以外にリンスをつけられる。
「なんか、不思議だ」
「なにがだ?」
「気持ち良い」
風呂に入る時には数人がかりで体を洗われた。その洗い方は丁寧すぎる程に丁寧で、まるで汚物として扱われているようだった。
「当たり前だ。お前が気持ち良く思うようにしているからな」
シルベリアは「上手いだろ」と微笑んだ。
「風呂は汚れを落とすために入るんじゃない。綺麗になるために入るんだ」
奴隷市でも、フィンティア家でも、ハイデの家でも……エディスは今まで人間として扱われることがなかった。
「うん」
スポンジを渡され、すでに洗ってくれた背中以外を洗う。洗い方を見られていたのか時折優しく擦れ、という注意を受けた。
「よし、いいぞ。湯に浸かれ」
リンスを流し、体から泡をどけると終わり。湯に向かった。
「湯、黄色いな」
白いバスタブの中に入った湯の色を見て、エディスがほうと息をもらした。
「ああ、多分黄色なら柚子だろう」
「ゆず?」
「ミカンに似た果物だ。焼き魚にかけたら美味しいやつ」
体を洗っているシルベリアから説明を受け、エディスはあれかと頷いた。そして、湯船に入る。じん、と体が芯から温まっていく。冷えていた足と手の先にピリピリと痺れるような感触が走る。
黄色い湯、白いバスタブ。白いタイルの壁、水色の天井。天井についた水滴。じっと見ていると、水が勢いよく出る音が左耳に入ってきた。見ると、白色のシャワーから水が出、長髪の青年にかかっている。
「よし、少し前に詰めろ」
長い髪を結ってから、エディスの後ろにシルベリアが入り込んでくる。
「あたたまったか?」
「う、うん」
背後から緩く抱きしめられるような形になったというのに、嫌な感じは全くしなかった。
「百数えてからしかあがっちゃ駄目なんだぞ」
「百ぅ!?」
「百だ」
驚いて後ろを見たが、シルベリアはご機嫌に鼻歌を歌っている。エディスは仕方なく、一から数え始めた。
「あがったぞー」
エディスが髪をタオルで拭いながら出てくると、一人残っていたシュウが椅子から立ち上がる。
「先に入らせてくれてありがとう。悪かった」
「別にいい。温まったか?」
シルベリアと同じことを訊いてくるのでエディスは目を丸くし、それから笑って「うん」と答えた。
「シュウ、ココアでいいよなー」
玄関から右手にある小さなキッチンに入っていったシルベリアが顔を出した。それを見、嬉しそうにシュウが笑う。
「ああ! ……ちゃんと甘くしといてくれよ」
「お前、絶対に糖尿病になるぞ」
呆れた様子でシルベリアが言うと、シュウは口を尖らせて「甘くないココアはココアじゃねえだろ」と呟く。
「お前は?」
にこにこと笑って訊かれたエディスは「俺は甘いのは得意じゃない」と眉間を寄せる。
「じゃあ、ミルクでいいか?」
片手鍋を手にしているシルベリアに首を傾げられる。
それで頼むと答えると、すぐに二つカップを持って戻ってきた。入浴中にシュウが片しておいてくれたのか、紙と金属だらけだった部屋も少しだけ整頓されていた。
クローゼットの中からクッションを二つ取り出してきたシルベリアに、その一つを勧められた。受け取って尻に敷くと、カップを手渡される。白い波がゆったりと揺れて見えるホットミルク。それを飲んでいたら、髪の毛を触られた。
「なに?」
後ろを振り返り見ると、前を向けと言われる。なんなんだと警戒心を露わにしていると、「髪くらい乾かせ」とドライヤーと櫛を見せられた。
「俺がやるから前向いてろ」
頭を掴んで正面を向かされたエディスは、仕方なくミルクをゆっくり飲む。その耳にはシュウがシャワーを浴びる音だけが聞こえてくる。
とても安らぐ心地良い空間だと、エディスは再度感じて息をまあるく吐き出す。だが、その瞬間に背中をぞわっとした感触が駆け上っていった。
「な、なんだよっ!」
シルベリアがあまりにも楽しそうにしていたので放っておいたら、なにか液体を髪に塗りつけられた。そんな習慣のなかったエディスがベタベタする! と苦情を漏らすと「ただの香油だ」と笑われる。
「俺は女じゃない!」
「男だってつける奴はいる。見ろ、俺の髪を!」
美しいだろう! と髪を後ろにはらうシルベリアに開いた口が塞がらない。不思議な男だ。
「綺麗な髪だな」
「あ、はあ……」
あっけにとられてしまったエディスは「そうかよ」としか言えなかった。
顔に化粧水を塗ってこようとした時は流石に腕を掴んで抵抗をした。が、結局は塗られてしまった。
どうしてか、その頃にはこの不思議な男に「美しい」「可愛い」などと口に出されるのが嫌ではなくなっていた。この男自身がとても美しく整えられているからだろうか。
エディスがふうふうと冷ましながらミルクを飲み、長髪の青年のケアが終わった頃に、やっと青年が上がってきた。
「おいっ、髪拭けって言ってんだろ! 風邪引くぞ馬鹿!」
シュウは対象的にガシガシと乱暴にタオルで髪を拭きながら、「後で」と横目でシルベリアを見やる。そして、「ココアココア」と口元に笑みを浮かべながらキッチンへと入っていった。
そして、緑色のカップに甘い香りのただようココアを入れて戻ってきて、シルベリアの前に座り込んだ。
「はー疲れた」
後ろにいるシルベリアの膝にタオルを落とし、当然のように乾かしてもらうのを待っている。その尊大な様子を見たエディスは目を丸くして指を差す。怒るんじゃないかと思って視線を向けると、なんといえばいいのかーーそう、緩んだ顔をしていた。
仕方がないなぁコイツはとでも言いたげに、シルベリア目元を和ませて微笑んでいた。
21
お気に入りに追加
119
あなたにおすすめの小説
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
とある金持ち学園に通う脇役の日常~フラグより飯をくれ~
無月陸兎
BL
山奥にある全寮制男子校、桜白峰学園。食べ物目当てで入学した主人公は、学園の権力者『REGAL4』の一人、一条貴春の不興を買い、学園中からハブられることに。美味しい食事さえ楽しめれば問題ないと気にせず過ごしてたが、転入生の扇谷時雨がやってきたことで、彼の日常は波乱に満ちたものとなる──。
自分の親友となった時雨が学園の人気者たちに迫られるのを横目で見つつ、主人公は巻き込まれて恋人のフリをしたり、ゆるく立ちそうな恋愛フラグを避けようと奮闘する物語です。
【完結】婚約破棄したのに幼馴染の執着がちょっと尋常じゃなかった。
天城
BL
子供の頃、天使のように可愛かった第三王子のハロルド。しかし今は令嬢達に熱い視線を向けられる美青年に成長していた。
成績優秀、眉目秀麗、騎士団の演習では負けなしの完璧な王子の姿が今のハロルドの現実だった。
まだ少女のように可愛かったころに求婚され、婚約した幼馴染のギルバートに申し訳なくなったハロルドは、婚約破棄を決意する。
黒髪黒目の無口な幼馴染(攻め)×金髪青瞳美形第三王子(受け)。前後編の2話完結。番外編を不定期更新中。
君なんか求めてない。
ビーバー父さん
BL
異世界ものです。
異世界に召喚されて見知らぬ獣人の国にいた、佐野山来夏。
何かチートがありそうで無かった来夏の前に、本当の召喚者が現われた。
ユア・シノハラはまだ高校生の男の子だった。
人が救世主として召喚したユアと、精霊たちが召喚したライカの物語。
愛玩人形
誠奈
BL
そろそろ季節も春を迎えようとしていたある夜、僕の前に突然天使が現れた。
父様はその子を僕の妹だと言った。
僕は妹を……智子をとても可愛がり、智子も僕に懐いてくれた。
僕は智子に「兄ちゃま」と呼ばれることが、むず痒くもあり、また嬉しくもあった。
智子は僕の宝物だった。
でも思春期を迎える頃、智子に対する僕の感情は変化を始め……
やがて智子の身体と、そして両親の秘密を知ることになる。
※この作品は、過去に他サイトにて公開したものを、加筆修正及び、作者名を変更して公開しております。
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。
ヒロイン不在の異世界ハーレム
藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。
神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。
飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。
ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる