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死に戻り、愛すれば
11.妖精の警告
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侯爵様がなにを考えているのか分からない。連日なにかと理由をつけては部屋に押し入ってこられたティルカはドアを手で押さえつけ、肩で息をする。
「侯爵様は趣味が変わったんですか!?」
どういうことですかと初日に侯爵様の所まで案内ししてくれた騎士―ーアイザックに迫る。こんなはずではなかったのだ。一度も部屋を訪れられることなく、冷遇される日々が過ごせると思っていたのに。
「趣味が変わったというのはどういう……侯爵様が興味を持たれた女性は奥様くらいですよ」
落ち着いてと言われるが、言わずにはおれない。あんなに可愛らしいアリエッサが好きだった人がこんな顔に興味を持つはずがないのに。
「珍しい品が手に入ったからって喜ぶ人ではなかったはずよ……こんなの予定になかったのに」
この顔はもう元に戻らないんですよと言うティルカに、後ろで立っているリリアがぷっと吹きだしたので睨み付ける。
彼女は咳ばらいをすると、「侯爵様はいい人だとご自分でおっしゃられていたではないですか」とわざとらしく明るい声を出した。
「パーティーどころか屋敷の外にも滅多に出られない妻なんてお荷物でしかないわよ……早く正妻を娶ってほしいところね」
「えっ!? いや、ティルカ様が正妻ですよ!」
「妾も必要とされていません」
「いいえ、今は珍しがっているだけよ」
寵愛される要素が自分などにあるとは思えませんと頭を抱える。アリエッサがいなくて、たまたま仕事が落ち着いているからに違いない。
「子どもなんて望めないのに」
そう呟くと、リリアとアイザックにええ!? と叫ばれた。両肩を掴まれ、それは本当ですかと顔を近づけられたティルカはたじろいだ。
「え、ええ……」
アリエッサなら別だが、ティルカ相手に子どもは望んでいないだろう。
--それに、実際子どもが産めるかどうか分からない。幼少期からほとんど絶食に近い状態が続いてきたので、月のものがくるのが遅かったのだ。量も少なく、周期も定まらない。
小さく頷くと、アイザックは舌を打った。彼のそんな様子を見たのは初めてで、ティルカは驚きに声も出せずに見上げる。
「まさか、そこまでの扱いを……」
忌々し気に眉を寄せるアイザックは、このことを侯爵様に報告してもいいかと訊ねてきた。
「それは……」
言えば、冷遇どころか屋敷から追い出される。子どもの産めない妻など、貴族には必要ないのだから。
「私から伝えますわ」
けれど、侯爵様に捨てられるのが怖かった。時間を稼ぎたくてそう言ってしまったが、アイザックは心配げに眉を寄せて納得していなさそうだった。
「お願い、アイザック」
怖いのと手を握ると、彼は渋々頷く。
「奥様、大丈夫ですよ。侯爵はそれくらいでは怒りませんから」
あの人たちに関しては別かもしれませんが! と拳を握るアイザックになんのことかは分からないが「そうかしら」と苦い笑みを浮かべる。彼の笑顔に末恐ろしいものを感じ取ったからだった。
(セントジョーンズ・ワートはこちらにあったはずね……)
侯爵様が鍛錬の時間を多くなさっていると騎士たちから聞いたティルカは、ハーブ園を訪れていた。セントジョーンズ・ワートで作ったオイルは打ち身や筋肉痛によく効くので、作って侯爵様に贈りたい。
すぐに戻るからと言伝て出てきたが、他のハーブもと欲を出していたら最初の目的地から随分と遠いところまで来てしまった。あれもこれも、気になっただけ採取していく。
前世では、自分の部屋に小さな薬草ポットを置いているだけだった。庭はアリエッサが手を引いてたくさん見て回るものだったのに、今は違う。
こんなにも、美しい情景が広がっている。青々とした芝生のライン、侯爵様や使用人たちの為のハーブ園。
「アリエッサが楽しそうにしていたのも分かりますわ」
『見てみて、ティルカ! こんなに綺麗なバラが咲いたんだよ。あなたの髪みたいだと思わないっ?』
白いドレスの裾が風にはためく。真っ直ぐに伸びた黒髪が陽の光を返して、美しく輝いていた。胸に白いバラを抱いてこちらに向けられる少女めいた可愛らしいお顔ーー
「アリエッサ……っ」
胸が詰まり、しゃがみ込んでしまう。日が暮れ始めて木の影が差してきて、無性に一人だということをまざまざと思い知らされる。
(ああ、私も早くアリエッサに会いたいわ)
彼女はまさしく、光だった。
私とアリエッサは、支え合って生きてきた。友だちであり、まるで姉妹であるかのように。
明るく聡明で、時には勇敢だけど心優しい彼女とそうあれた前世は誰がなんと言おうと幸せだった。今世でも侯爵様と彼女がいてくれるのなら、後はなにもいらないと思えるくらいに。
(お婆ちゃんになるまで見ていたいわ……)
だから死ぬわけにはいかないのよとため息を吐きながら立ち上がる。さあ早く残りの採取に取り掛かりましょうと歩き出そうとしたティルカだったが、ピタリと体の動きを止める。
(--……なにかしら)
風に髪が巻き取られる。ハーブが立てる音が妙に耳に残った。
耳の後ろに手を当て、目を閉じる。そうして神経を集中させて聞き取れた音に、ティルカは目をゆっくりと開いた。
(妖精の警告音だわ)
一体なにがいてこんな音を発しているのかと、ティルカは程近くにある森の方を見る。こんなに接近してしまっていたのかと危ぶみ、ごくりと唾を飲みこむ。
侯爵様に報告すべきだわ、と眉間に皺を寄せる。屋敷のある方向に体を向けようとした時、ティルカの目の端に映り込むものがあった。
遠く、遠く、小さな人影だった。警戒していなければ、およそ気付かない程の大きさのーーけれど、今のティルカの注意を惹き付けるには十分だった。
(イーサン……?)
イーサンは、いつも麦わら帽子を被っているみたいに可愛らしい髪色をしている。それが森の奥へと行くように見えたのだ。
「見間違えですわよね」
森には魔物が出ることがある。それでなくとも野生生物が出て危ないからと、子どもたちには近づかないように厳重に言っているはずだ。
見間違えだと断言できれば良かったが、もし違っていたらと鼓動が早鳴る。
幼い子どもが妖精が警戒している森に入っていったかもしれない。
ぐ、と手を握って額に押し当てる。ーーアリエッサならどうしていただろうかと考え、顔を上げて歩き出す。
(アリエッサなら、見過ごしたりしないわ)
後悔ならなにもなかったという方がいい、と入ったこともない森に足を踏み入れる。妖精のこの声が屋敷まで届くのもすぐだと信じて。
「侯爵様は趣味が変わったんですか!?」
どういうことですかと初日に侯爵様の所まで案内ししてくれた騎士―ーアイザックに迫る。こんなはずではなかったのだ。一度も部屋を訪れられることなく、冷遇される日々が過ごせると思っていたのに。
「趣味が変わったというのはどういう……侯爵様が興味を持たれた女性は奥様くらいですよ」
落ち着いてと言われるが、言わずにはおれない。あんなに可愛らしいアリエッサが好きだった人がこんな顔に興味を持つはずがないのに。
「珍しい品が手に入ったからって喜ぶ人ではなかったはずよ……こんなの予定になかったのに」
この顔はもう元に戻らないんですよと言うティルカに、後ろで立っているリリアがぷっと吹きだしたので睨み付ける。
彼女は咳ばらいをすると、「侯爵様はいい人だとご自分でおっしゃられていたではないですか」とわざとらしく明るい声を出した。
「パーティーどころか屋敷の外にも滅多に出られない妻なんてお荷物でしかないわよ……早く正妻を娶ってほしいところね」
「えっ!? いや、ティルカ様が正妻ですよ!」
「妾も必要とされていません」
「いいえ、今は珍しがっているだけよ」
寵愛される要素が自分などにあるとは思えませんと頭を抱える。アリエッサがいなくて、たまたま仕事が落ち着いているからに違いない。
「子どもなんて望めないのに」
そう呟くと、リリアとアイザックにええ!? と叫ばれた。両肩を掴まれ、それは本当ですかと顔を近づけられたティルカはたじろいだ。
「え、ええ……」
アリエッサなら別だが、ティルカ相手に子どもは望んでいないだろう。
--それに、実際子どもが産めるかどうか分からない。幼少期からほとんど絶食に近い状態が続いてきたので、月のものがくるのが遅かったのだ。量も少なく、周期も定まらない。
小さく頷くと、アイザックは舌を打った。彼のそんな様子を見たのは初めてで、ティルカは驚きに声も出せずに見上げる。
「まさか、そこまでの扱いを……」
忌々し気に眉を寄せるアイザックは、このことを侯爵様に報告してもいいかと訊ねてきた。
「それは……」
言えば、冷遇どころか屋敷から追い出される。子どもの産めない妻など、貴族には必要ないのだから。
「私から伝えますわ」
けれど、侯爵様に捨てられるのが怖かった。時間を稼ぎたくてそう言ってしまったが、アイザックは心配げに眉を寄せて納得していなさそうだった。
「お願い、アイザック」
怖いのと手を握ると、彼は渋々頷く。
「奥様、大丈夫ですよ。侯爵はそれくらいでは怒りませんから」
あの人たちに関しては別かもしれませんが! と拳を握るアイザックになんのことかは分からないが「そうかしら」と苦い笑みを浮かべる。彼の笑顔に末恐ろしいものを感じ取ったからだった。
(セントジョーンズ・ワートはこちらにあったはずね……)
侯爵様が鍛錬の時間を多くなさっていると騎士たちから聞いたティルカは、ハーブ園を訪れていた。セントジョーンズ・ワートで作ったオイルは打ち身や筋肉痛によく効くので、作って侯爵様に贈りたい。
すぐに戻るからと言伝て出てきたが、他のハーブもと欲を出していたら最初の目的地から随分と遠いところまで来てしまった。あれもこれも、気になっただけ採取していく。
前世では、自分の部屋に小さな薬草ポットを置いているだけだった。庭はアリエッサが手を引いてたくさん見て回るものだったのに、今は違う。
こんなにも、美しい情景が広がっている。青々とした芝生のライン、侯爵様や使用人たちの為のハーブ園。
「アリエッサが楽しそうにしていたのも分かりますわ」
『見てみて、ティルカ! こんなに綺麗なバラが咲いたんだよ。あなたの髪みたいだと思わないっ?』
白いドレスの裾が風にはためく。真っ直ぐに伸びた黒髪が陽の光を返して、美しく輝いていた。胸に白いバラを抱いてこちらに向けられる少女めいた可愛らしいお顔ーー
「アリエッサ……っ」
胸が詰まり、しゃがみ込んでしまう。日が暮れ始めて木の影が差してきて、無性に一人だということをまざまざと思い知らされる。
(ああ、私も早くアリエッサに会いたいわ)
彼女はまさしく、光だった。
私とアリエッサは、支え合って生きてきた。友だちであり、まるで姉妹であるかのように。
明るく聡明で、時には勇敢だけど心優しい彼女とそうあれた前世は誰がなんと言おうと幸せだった。今世でも侯爵様と彼女がいてくれるのなら、後はなにもいらないと思えるくらいに。
(お婆ちゃんになるまで見ていたいわ……)
だから死ぬわけにはいかないのよとため息を吐きながら立ち上がる。さあ早く残りの採取に取り掛かりましょうと歩き出そうとしたティルカだったが、ピタリと体の動きを止める。
(--……なにかしら)
風に髪が巻き取られる。ハーブが立てる音が妙に耳に残った。
耳の後ろに手を当て、目を閉じる。そうして神経を集中させて聞き取れた音に、ティルカは目をゆっくりと開いた。
(妖精の警告音だわ)
一体なにがいてこんな音を発しているのかと、ティルカは程近くにある森の方を見る。こんなに接近してしまっていたのかと危ぶみ、ごくりと唾を飲みこむ。
侯爵様に報告すべきだわ、と眉間に皺を寄せる。屋敷のある方向に体を向けようとした時、ティルカの目の端に映り込むものがあった。
遠く、遠く、小さな人影だった。警戒していなければ、およそ気付かない程の大きさのーーけれど、今のティルカの注意を惹き付けるには十分だった。
(イーサン……?)
イーサンは、いつも麦わら帽子を被っているみたいに可愛らしい髪色をしている。それが森の奥へと行くように見えたのだ。
「見間違えですわよね」
森には魔物が出ることがある。それでなくとも野生生物が出て危ないからと、子どもたちには近づかないように厳重に言っているはずだ。
見間違えだと断言できれば良かったが、もし違っていたらと鼓動が早鳴る。
幼い子どもが妖精が警戒している森に入っていったかもしれない。
ぐ、と手を握って額に押し当てる。ーーアリエッサならどうしていただろうかと考え、顔を上げて歩き出す。
(アリエッサなら、見過ごしたりしないわ)
後悔ならなにもなかったという方がいい、と入ったこともない森に足を踏み入れる。妖精のこの声が屋敷まで届くのもすぐだと信じて。
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