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*1ヶ月後

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 あの日からちょうど1ヶ月がたった。
 今日は風があんまりなくて暑い日。

 今、私は宮野くんと手を繋ぎながら住宅街を歩いている。

 これから私と宮野くんは、新井くんの家に行く。そして葵ちゃんも一緒に、4人でゲームをして遊ぶ予定。

「宮野くんは夢の世界で私と過ごして、どうだった? 私は一緒に過ごせてよかったって、心から思ってるよ」

「俺も、結芽と一緒に過ごせてよかった」

 ふいに名前で呼ばれて私はドキッとした。

 私のドキッとした時のなんともいえない表情を見て、宮野くんは優しく微笑んだ。

 その優しい微笑みも好き。
 その手のあたたかさも好き。
 宮野くんの全てが好き。 

 ずっとずっと、宮野くんと一緒にいられますように。
 もっと宮野くんに『好き』って、伝えられますように――。

 そんなことを考えていると、強い風が一瞬吹いてきた。着ている黄色いワンピースのスカート部分が揺れた。

 風が背中を押してくれているみたい。

「宮野くん!」
「どうした?」
「あのね、大好きです」

 私たちは一緒に微笑んだ。
 
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