5 / 16
5*帰れる条件
しおりを挟む
宮野くんを起こさないようにして、今日の服をタブレットで選ぶ。動くのラクそうな、可愛い色の服にしようかな?
ちなみに選んで出した服やアイテムは、画面の中にしまえる仕組みになっている。
タブレットのカメラでしまいたい物を写して『しまう』を押すと一瞬で画面の中へ。
ドレスとか使わなそうなものをとりあえず先にしまってから選ぶことにした。
「お、早いな、おはよ」
「おはよう」
宮野くんは目を覚ました。
「服選んでるの?」
「うん」
「俺も選ぼ」
宮野くんはささっと決めて、出したのは紺色の浴衣。
「浴衣?」
「うん。小松、迷ってるの?」
「うーん。どうしようかな?」
「じゃあ、これは?」
タブレットの画面を見せてくれた。
見せてくれたのは、白くて可愛い浴衣。
「あ、可愛い!」
「でしょ? 今日は浴衣の日にしよ」
「靴は動きやすそうなサンダルにしようかな? 髪型どうしよう」
「俺、妹の髪の毛いつもやってるから上手いと思う。お団子する?」
そう言って宮野くんは私の髪の毛を結ってくれた。可愛い黄色の花の飾りもタブレットから出してつけてくれた。
手際の良さを見て、妹ちゃんの髪の毛をいじっている姿を想像する。
気持ちがほわほわした。
けれど距離が近くて、髪の毛に触れられて……ドキドキな気持ちの方が強い。
そして宮野くんも浴衣を着た。
浴衣姿も似合っていて、すっごくカッコイイ!
一緒にいるとどんどん好きになる。
宮野くんも私のこと、好きにならないかな?
でも、この恋は私の片思い――。
テントから出ると、朝の日差しが暖かくて気持ちが良い。
すぐに使わないものとテントをタブレットにしまった。
「なんか浴衣姿、お祭りに行くみたいだね」
「だな」
しばらく歩いていくと、本当にお祭り会場が見えてきた。
わたあめやヨーヨー、ポテト、トロピカルジュースとか、沢山の出店がある。
そしてみんな、私たちみたいに浴衣を着ている。
「えっ? こんな都合良くお祭り会場が現れるなんて……」
私は驚いた。
「みんな銀色の髪に、きつねの耳みたいなのが生えてるな」
宮野くんが耳に気がついてそう言った。
大人、子供、男女全員についていた。
「私、人間かな?って思っていたけれど、人間じゃないのかな?」
「ぽいな。昨日の夜に見たのも人間じゃなかったけど、人間っていないのかもしれないな……」
「宮野くん、昨日の夜、何か見たの?」
「真っ黒い影。そういえば、それにも同じような耳がついてたな……」
「真っ黒い、影?」
「うん。小松はあれ、絶対に見ないほうがいいと思う」
「テントにいた時、それの音が聞こえてきたってことかな?」
「そう。あの時は小松を怖がらせないように、言わないでおいたけど。多分、暗くなってから出てくるんだと思う」
「怖い……」
「夜、外に出なければ大丈夫だと思うし、何かあっても小松のことは俺が守るから」
「ありがとう」
頼りになる宮野くん。
「私も何かしたいな。何か私でも出来ることがあれば言ってね!」
「うん、分かった」
お祭り会場を眺めていたら、ボブヘアーの小さくて男の子が近くに来た。手にはわたあめを持っている。
「人間だ! 僕のわたあめあげる!」
「くれるの? ありがとう」
にっこりして手を振り、その子はすぐにお父さんらしき人?の場所に戻っていく。
「小松、会話できるんだね。あの子、なんて言ってた?」
「わたあめあげる!って言ってたよ!」
「小松にだけ言葉が分かるのか……そういえば鳥とも話してたよな」
もしかしてこれって、宮野くんに出来なくて、私にできること、かな?
宮野くんに頼ってばかりいたけれど、私も何か役に立てるかもしれない!
「私、この世界のこと聞いてみる!」
自分から話しかけるの苦手すぎるけれど。
「じゃあ、頼むな! ここはどこなのか、どうやったら元の場所に帰れるか……質問したいことはこんなところかな?」
「うん、分かった」
とりあえず、もらったわたあめを半分こにして一緒に食べた。それから賑わっている会場全体を見渡した。
誰に聞こうかな?
「すみません! ちょっと聞きたいのですが……」
勇気を出して話しかけたのは、ショートヘアの優しそうなお兄さん。
「あ、人間だ。久しぶりに見たかも。どうしたの?」
「人間、久しぶりに見たってことは、他にも人がいたりするんですか?」
「今はもう、元の世界に帰ったんじゃないかな?」
「元の世界……あの、ここはどこですか?」
「ここはね、君たちの夢の世界なの」
「夢の世界?」
「うん。架空の、想像の世界って感じかな」
「でも、痛さも熱さも感じるし……」
「夢の世界にもいくつかあるんだけど……」
お兄さんの説明によると、夢にはいくつか種類があるらしい。自分で「これは夢だな」って分かる夢や痛さも何も感じない夢……。
今いるのは現実のようで、痛さも熱さも感じる夢の世界……。
夢の世界にいる……全く実感がない。
だって、動きたいように動けるし、景色は変わったけれど、いつもと同じような感覚だし。
「どうしたら、元の世界に帰れるか、分かりますか?」
「条件はね、一緒に来た男の子に『好き』って告白されること。そして、あなたからも気持ちをきちんと伝えること」
「えっ? 難しい、ムリ!」
「あとね、焦らなくても大丈夫。戻れたら、元の世界にいた場所、時間に戻れるから。あなたたちから見れば、あっちの世界は時間が止まっているって考えれば分かりやすいかもね。応援してる! 頑張ってね!」
そう言ってお兄さんは微笑んだ。
頑張ってって言われても……。
わたしは宮野くんをチラッと見た。目が合う。
「なんて言ってた?」
「あのね、今私たちがいるところって、夢の世界なんだって」
「はっ? 夢の世界?」
「うん。ちなみに元いた世界は、場所も時間も止まってるみたい」
「じゃあ、家族が心配して探してるだとか、そういうのはないってことだな」
「そうだね、そしてね……」
元の世界に戻る条件、言いづらい。
だって、告白されるなんてありえないし、私から気持ちを伝える勇気なんてないし。
「そして、何?」
「……それだけかな」
「元の世界に戻る方法は?」
「お兄さんも分からないって」
なんとなく言えなかった。
宮野くんにウソついちゃった。
「……そうなんだ」
宮野くんはしばらく黙った。
「じゃあ、他の人にも聞いてみるか?」
「……うん、そうだね」
私が言わないせいで、手間が余計にかかる。
今からでも伝えた方がいいかな?
そう考えている時だった。
ちなみに選んで出した服やアイテムは、画面の中にしまえる仕組みになっている。
タブレットのカメラでしまいたい物を写して『しまう』を押すと一瞬で画面の中へ。
ドレスとか使わなそうなものをとりあえず先にしまってから選ぶことにした。
「お、早いな、おはよ」
「おはよう」
宮野くんは目を覚ました。
「服選んでるの?」
「うん」
「俺も選ぼ」
宮野くんはささっと決めて、出したのは紺色の浴衣。
「浴衣?」
「うん。小松、迷ってるの?」
「うーん。どうしようかな?」
「じゃあ、これは?」
タブレットの画面を見せてくれた。
見せてくれたのは、白くて可愛い浴衣。
「あ、可愛い!」
「でしょ? 今日は浴衣の日にしよ」
「靴は動きやすそうなサンダルにしようかな? 髪型どうしよう」
「俺、妹の髪の毛いつもやってるから上手いと思う。お団子する?」
そう言って宮野くんは私の髪の毛を結ってくれた。可愛い黄色の花の飾りもタブレットから出してつけてくれた。
手際の良さを見て、妹ちゃんの髪の毛をいじっている姿を想像する。
気持ちがほわほわした。
けれど距離が近くて、髪の毛に触れられて……ドキドキな気持ちの方が強い。
そして宮野くんも浴衣を着た。
浴衣姿も似合っていて、すっごくカッコイイ!
一緒にいるとどんどん好きになる。
宮野くんも私のこと、好きにならないかな?
でも、この恋は私の片思い――。
テントから出ると、朝の日差しが暖かくて気持ちが良い。
すぐに使わないものとテントをタブレットにしまった。
「なんか浴衣姿、お祭りに行くみたいだね」
「だな」
しばらく歩いていくと、本当にお祭り会場が見えてきた。
わたあめやヨーヨー、ポテト、トロピカルジュースとか、沢山の出店がある。
そしてみんな、私たちみたいに浴衣を着ている。
「えっ? こんな都合良くお祭り会場が現れるなんて……」
私は驚いた。
「みんな銀色の髪に、きつねの耳みたいなのが生えてるな」
宮野くんが耳に気がついてそう言った。
大人、子供、男女全員についていた。
「私、人間かな?って思っていたけれど、人間じゃないのかな?」
「ぽいな。昨日の夜に見たのも人間じゃなかったけど、人間っていないのかもしれないな……」
「宮野くん、昨日の夜、何か見たの?」
「真っ黒い影。そういえば、それにも同じような耳がついてたな……」
「真っ黒い、影?」
「うん。小松はあれ、絶対に見ないほうがいいと思う」
「テントにいた時、それの音が聞こえてきたってことかな?」
「そう。あの時は小松を怖がらせないように、言わないでおいたけど。多分、暗くなってから出てくるんだと思う」
「怖い……」
「夜、外に出なければ大丈夫だと思うし、何かあっても小松のことは俺が守るから」
「ありがとう」
頼りになる宮野くん。
「私も何かしたいな。何か私でも出来ることがあれば言ってね!」
「うん、分かった」
お祭り会場を眺めていたら、ボブヘアーの小さくて男の子が近くに来た。手にはわたあめを持っている。
「人間だ! 僕のわたあめあげる!」
「くれるの? ありがとう」
にっこりして手を振り、その子はすぐにお父さんらしき人?の場所に戻っていく。
「小松、会話できるんだね。あの子、なんて言ってた?」
「わたあめあげる!って言ってたよ!」
「小松にだけ言葉が分かるのか……そういえば鳥とも話してたよな」
もしかしてこれって、宮野くんに出来なくて、私にできること、かな?
宮野くんに頼ってばかりいたけれど、私も何か役に立てるかもしれない!
「私、この世界のこと聞いてみる!」
自分から話しかけるの苦手すぎるけれど。
「じゃあ、頼むな! ここはどこなのか、どうやったら元の場所に帰れるか……質問したいことはこんなところかな?」
「うん、分かった」
とりあえず、もらったわたあめを半分こにして一緒に食べた。それから賑わっている会場全体を見渡した。
誰に聞こうかな?
「すみません! ちょっと聞きたいのですが……」
勇気を出して話しかけたのは、ショートヘアの優しそうなお兄さん。
「あ、人間だ。久しぶりに見たかも。どうしたの?」
「人間、久しぶりに見たってことは、他にも人がいたりするんですか?」
「今はもう、元の世界に帰ったんじゃないかな?」
「元の世界……あの、ここはどこですか?」
「ここはね、君たちの夢の世界なの」
「夢の世界?」
「うん。架空の、想像の世界って感じかな」
「でも、痛さも熱さも感じるし……」
「夢の世界にもいくつかあるんだけど……」
お兄さんの説明によると、夢にはいくつか種類があるらしい。自分で「これは夢だな」って分かる夢や痛さも何も感じない夢……。
今いるのは現実のようで、痛さも熱さも感じる夢の世界……。
夢の世界にいる……全く実感がない。
だって、動きたいように動けるし、景色は変わったけれど、いつもと同じような感覚だし。
「どうしたら、元の世界に帰れるか、分かりますか?」
「条件はね、一緒に来た男の子に『好き』って告白されること。そして、あなたからも気持ちをきちんと伝えること」
「えっ? 難しい、ムリ!」
「あとね、焦らなくても大丈夫。戻れたら、元の世界にいた場所、時間に戻れるから。あなたたちから見れば、あっちの世界は時間が止まっているって考えれば分かりやすいかもね。応援してる! 頑張ってね!」
そう言ってお兄さんは微笑んだ。
頑張ってって言われても……。
わたしは宮野くんをチラッと見た。目が合う。
「なんて言ってた?」
「あのね、今私たちがいるところって、夢の世界なんだって」
「はっ? 夢の世界?」
「うん。ちなみに元いた世界は、場所も時間も止まってるみたい」
「じゃあ、家族が心配して探してるだとか、そういうのはないってことだな」
「そうだね、そしてね……」
元の世界に戻る条件、言いづらい。
だって、告白されるなんてありえないし、私から気持ちを伝える勇気なんてないし。
「そして、何?」
「……それだけかな」
「元の世界に戻る方法は?」
「お兄さんも分からないって」
なんとなく言えなかった。
宮野くんにウソついちゃった。
「……そうなんだ」
宮野くんはしばらく黙った。
「じゃあ、他の人にも聞いてみるか?」
「……うん、そうだね」
私が言わないせいで、手間が余計にかかる。
今からでも伝えた方がいいかな?
そう考えている時だった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
すべての世界で、キミのことが好き♥~告白相手を間違えた理由
立坂雪花
児童書・童話
✨.゚・*..☆.。.:*✨.☆.。.:.+*:゚+。✨.゚・*..☆.。.:*✨
結愛は陸のことが好きになり、告白しようとしたけれど、間違えて悠真に告白することになる。そうなった理由は、悠真の元に届いたあるメールが原因で――。
☆綾野結愛
ヒロイン。
ピンクが大好きな中学二年生!
うさぎに似ている。
×
☆瀬川悠真
結愛の幼なじみ。
こっそり結愛のことがずっと好き。
きりっとイケメン。猫タイプ
×
☆相川陸
結愛が好きになった人。
ふんわりイケメン。犬タイプ。
結愛ちゃんが告白相手を間違えた理由は?
悠真の元に、未来の自分からメール?
☆。.:*・゜
陸くんに告白するはずだったのに
間違えて悠真に。
告白してからすれ違いもあったけれど
溺愛される結愛
☆。.:*・゜
未来の自分に、過去の自分に
聞きたいことや話したい事はありますか?
☆。.:*・゜
――この丘と星空に、キミがいる。そんな景色が見たかった。
✩.*˚第15回絵本・児童書大賞エントリー
散りばめられたきずなたち✩.*˚
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。
がらくた屋 ふしぎ堂のヒミツ
三柴 ヲト
児童書・童話
『がらくた屋ふしぎ堂』
――それは、ちょっと変わった不思議なお店。
おもちゃ、駄菓子、古本、文房具、骨董品……。子どもが気になるものはなんでもそろっていて、店主であるミチばあちゃんが不在の時は、太った変な招き猫〝にゃすけ〟が代わりに商品を案内してくれる。
ミチばあちゃんの孫である小学6年生の風間吏斗(かざまりと)は、わくわく探しのため毎日のように『ふしぎ堂』へ通う。
お店に並んだ商品の中には、普通のがらくたに混じって『神商品(アイテム)』と呼ばれるレアなお宝もたくさん隠されていて、悪戯好きのリトはクラスメイトの男友達・ルカを巻き込んで、神商品を使ってはおかしな事件を起こしたり、逆にみんなの困りごとを解決したり、毎日を刺激的に楽しく過ごす。
そんなある日のこと、リトとルカのクラスメイトであるお金持ちのお嬢様アンが行方不明になるという騒ぎが起こる。
彼女の足取りを追うリトは、やがてふしぎ堂の裏庭にある『蔵』に隠された〝ヒミツの扉〟に辿り着くのだが、扉の向こう側には『異世界』や過去未来の『時空を超えた世界』が広がっていて――⁉︎
いたずら好きのリト、心優しい少年ルカ、いじっぱりなお嬢様アンの三人組が織りなす、事件、ふしぎ、夢、冒険、恋、わくわく、どきどきが全部詰まった、少年少女向けの現代和風ファンタジー。
児童絵本館のオオカミ
火隆丸
児童書・童話
閉鎖した児童絵本館に放置されたオオカミの着ぐるみが語る、数々の思い出。ボロボロの着ぐるみの中には、たくさんの人の想いが詰まっています。着ぐるみと人との間に生まれた、切なくも美しい物語です。
おなら、おもっきり出したいよね
魚口ホワホワ
児童書・童話
ぼくの名前は、出男(でるお)、おじいちゃんが、世界に出て行く男になるようにと、つけられたみたい。
でも、ぼくの場合は、違うもの出ちゃうのさ、それは『おなら』すぐしたくなっちゃんだ。
そんなある日、『おならの妖精ププ』に出会い、おならの意味や大切さを教えてもらったのさ。
やっぱり、おならは、おもっきり出したいよね。
少年騎士
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞参加作」ポーウィス王国という辺境の小国には、12歳になるとダンジョンか魔境で一定の強さになるまで自分を鍛えなければいけないと言う全国民に対する法律があった。周囲の小国群の中で生き残るため、小国を狙う大国から自国を守るために作られた法律、義務だった。領地持ち騎士家の嫡男ハリー・グリフィスも、その義務に従い1人王都にあるダンジョンに向かって村をでた。だが、両親祖父母の計らいで平民の幼馴染2人も一緒に12歳の義務に同行する事になった。将来救国の英雄となるハリーの物語が始まった。
忠犬ハジッコ
SoftCareer
児童書・童話
もうすぐ天寿を全うするはずだった老犬ハジッコでしたが、飼い主である高校生・澄子の魂が、偶然出会った付喪神(つくもがみ)の「夜桜」に抜き去られてしまいます。
「夜桜」と戦い力尽きたハジッコの魂は、犬の転生神によって、抜け殻になってしまった澄子の身体に転生し、奪われた澄子の魂を取り戻すべく、仲間達の力を借りながら奮闘努力する……というお話です。
※今まで、オトナ向けの小説ばかり書いておりましたが、
今回は中学生位を読者対象と想定してチャレンジしてみました。
お楽しみいただければうれしいです。
【完結】アシュリンと魔法の絵本
秋月一花
児童書・童話
田舎でくらしていたアシュリンは、家の掃除の手伝いをしている最中、なにかに呼ばれた気がして、使い魔の黒猫ノワールと一緒に地下へ向かう。
地下にはいろいろなものが置いてあり、アシュリンのもとにビュンっとなにかが飛んできた。
ぶつかることはなく、おそるおそる目を開けるとそこには本がぷかぷかと浮いていた。
「ほ、本がかってにうごいてるー!」
『ああ、やっと私のご主人さまにあえた! さぁあぁ、私とともに旅立とうではありませんか!』
と、アシュリンを旅に誘う。
どういうこと? とノワールに聞くと「説明するから、家族のもとにいこうか」と彼女をリビングにつれていった。
魔法の絵本を手に入れたアシュリンは、フォーサイス家の掟で旅立つことに。
アシュリンの夢と希望の冒険が、いま始まる!
※ほのぼの~ほんわかしたファンタジーです。
※この小説は7万字完結予定の中編です。
※表紙はあさぎ かな先生にいただいたファンアートです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる