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4 最終話. もも太郎とケッコン
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「ひかるくん、俺と結婚してくれるかな?」
あの公園で何度か一緒に遊んでいるうちに、俺はとうとうプロポーズをしてしまった。ひかるくんはポカンとした様子で、「ケッコン…?ぼく、男だよ」と口にする。
「そうだね。さぁ、一緒にお家に帰ろう。ゆうたくんもいるから安心だ」
俺が手を差し伸べると、ひかるくんはそろそろと後退りをして、「桃太郎…ぼ、ぼく、その」と口ごもる。構わずお姫様抱っこをしてあげたら、「パパッ ママァッ!!」と動き回り、なかなか綺麗に収まってくれない。俺はちょっと困ってしまった。
「ひかるくん、ジッとしてくれないとパパやママ、それにゆうたくんには会えないよ?」
俺がそう言うと、ひかるくんはピタッと大人しくなった。流石だ、俺の嫁さんはなんてお利口さんだろう。すっかり満足し、俺達は屋敷へと戻って行った。
・
・
・
「うわぁ…こいつ、ガチでやりおったわ」
玄関に入るなり、おやっさんと坊ちゃんが待ち構えていた。
「桃太郎、なんでよりにもよって…ひかるなんだよ」とぼやく坊ちゃん。「ゆうたっ!?たっ、助けて!」と、ひかるくんはまたジタバタし始める。坊ちゃんが慌てて駆け寄ろうとしてきたが、おやっさんがそれをひょいと抱き抱えてしまった。
「じっ、じいちゃん、降ろしてくれ…ッ…やっぱりオレ、納得いかねぇ!
おいっ 桃太郎!ひかるを泣かせたら、ただじゃおかないぞ!」
小生意気な猫がフシャーッと、威嚇してくるかのようだった。坊ちゃんは、俺とひかるくんの結婚を反対しているらしい。なんでだ。
もしや、ひかるくんに気があるのか…などとおやっさんに相談していたら、庭の池に蹴落とされた。「ゆうたをお前ぇと一緒にすんな」とのこと。
俺は知っている……おやっさんは、坊ちゃんを婿に出すつもりなんて毛頭もない。『一緒の棺桶に入るんだ、わっはっはっ』と、陽気に笑うその目は据わっていた。なかなかイかれている。
・
・
・
「ひかるくん、野球拳をしよう。ねっ」
ふかふかのお布団の上で、俺とひかるくんは正座をして向かい合っていた。いよいよか。今宵…俺は再び、愛のもちもち檻に閉じ込められるのだ…!
けれど、「も、桃太郎…ぼくが野球拳に勝ったら、お家に帰してくれる…?」と、ひかるくんはもじもじし始めた。お家…?ここがひかるくんのお家なんだが…まぁ、いいか。
ジャンケンポンっ
ジャンケンポン!
ジャンケンポンッッ!
・
・
・
「桃太郎…ジャンケン、弱いんだね」
ハックションッッ!連戦連敗、素っ裸。背中には大きな" 輝 愛 "の刺青……ちなみに、おやっさんは" 悠宴 命 "。俺がまさか、そんな…!
「じゃあ、帰るね」
「まっ、待って!ひかるくんッッ」
その小さな背中を、俺は慌てて追いかける。すると、廊下で坊ちゃんと遭遇してしまった。「ギャアッ!!ヘンタイっっ」
駆け付けたおやっさんに首を絞められている間に、ひかるくんはとうとう里帰りをしてしまった。俺は諦めないぞ…ひかるくん。必ず迎えに行くから、その時はまた、俺のことを逮捕してね…!
ーーーーーーーーーー
ありがとうございました( ◜灬◝ )♡
あの公園で何度か一緒に遊んでいるうちに、俺はとうとうプロポーズをしてしまった。ひかるくんはポカンとした様子で、「ケッコン…?ぼく、男だよ」と口にする。
「そうだね。さぁ、一緒にお家に帰ろう。ゆうたくんもいるから安心だ」
俺が手を差し伸べると、ひかるくんはそろそろと後退りをして、「桃太郎…ぼ、ぼく、その」と口ごもる。構わずお姫様抱っこをしてあげたら、「パパッ ママァッ!!」と動き回り、なかなか綺麗に収まってくれない。俺はちょっと困ってしまった。
「ひかるくん、ジッとしてくれないとパパやママ、それにゆうたくんには会えないよ?」
俺がそう言うと、ひかるくんはピタッと大人しくなった。流石だ、俺の嫁さんはなんてお利口さんだろう。すっかり満足し、俺達は屋敷へと戻って行った。
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「うわぁ…こいつ、ガチでやりおったわ」
玄関に入るなり、おやっさんと坊ちゃんが待ち構えていた。
「桃太郎、なんでよりにもよって…ひかるなんだよ」とぼやく坊ちゃん。「ゆうたっ!?たっ、助けて!」と、ひかるくんはまたジタバタし始める。坊ちゃんが慌てて駆け寄ろうとしてきたが、おやっさんがそれをひょいと抱き抱えてしまった。
「じっ、じいちゃん、降ろしてくれ…ッ…やっぱりオレ、納得いかねぇ!
おいっ 桃太郎!ひかるを泣かせたら、ただじゃおかないぞ!」
小生意気な猫がフシャーッと、威嚇してくるかのようだった。坊ちゃんは、俺とひかるくんの結婚を反対しているらしい。なんでだ。
もしや、ひかるくんに気があるのか…などとおやっさんに相談していたら、庭の池に蹴落とされた。「ゆうたをお前ぇと一緒にすんな」とのこと。
俺は知っている……おやっさんは、坊ちゃんを婿に出すつもりなんて毛頭もない。『一緒の棺桶に入るんだ、わっはっはっ』と、陽気に笑うその目は据わっていた。なかなかイかれている。
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「ひかるくん、野球拳をしよう。ねっ」
ふかふかのお布団の上で、俺とひかるくんは正座をして向かい合っていた。いよいよか。今宵…俺は再び、愛のもちもち檻に閉じ込められるのだ…!
けれど、「も、桃太郎…ぼくが野球拳に勝ったら、お家に帰してくれる…?」と、ひかるくんはもじもじし始めた。お家…?ここがひかるくんのお家なんだが…まぁ、いいか。
ジャンケンポンっ
ジャンケンポン!
ジャンケンポンッッ!
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「桃太郎…ジャンケン、弱いんだね」
ハックションッッ!連戦連敗、素っ裸。背中には大きな" 輝 愛 "の刺青……ちなみに、おやっさんは" 悠宴 命 "。俺がまさか、そんな…!
「じゃあ、帰るね」
「まっ、待って!ひかるくんッッ」
その小さな背中を、俺は慌てて追いかける。すると、廊下で坊ちゃんと遭遇してしまった。「ギャアッ!!ヘンタイっっ」
駆け付けたおやっさんに首を絞められている間に、ひかるくんはとうとう里帰りをしてしまった。俺は諦めないぞ…ひかるくん。必ず迎えに行くから、その時はまた、俺のことを逮捕してね…!
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ありがとうございました( ◜灬◝ )♡
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