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運命というのは、やはり理不尽だと思う。
手の中にある四つ折りの紙切れを開いてから前方のホワイトボードに目を移し、おれは強くそう思った。
「またいっしょだね」
朗らかで、耳触りの良い、低くも軽やかな声音。
おれの左隣で高宮祐一が微笑っている。
そう思うと腹の下あたりがざわざわとして、落ち着かなくなった。
「あ、うん」
ぎこちなく愛想笑いを浮かべて、それだけ答える。
六月。入学時の騒々しさがひと段落したころに訪れた席替えで、おれはまたしても高宮の席と隣同士になってしまったのだった。
――おれのこと、知ってるんだ。
高宮から声をかけられたことで、おれのオメガ性は舞い上がらんばかりに喜んでいる。
しかし一方の理性的な部分では、高宮から一個人として認識されていることに危機感を覚えた。
高宮とは最低限の接触しかしないと決めて早二ヶ月。おれはその誓いの通りに高宮には決して自分から近づくことはしなかった。
席が隣り合っている件についてはどうしようもないので、休み時間に入るとおれはすぐ図書室に逃げ込み、高宮の視界から、意識から外れることに努めていた。
大丈夫、と自分に言い聞かせる。
人懐こい高宮だから、おれに話しかけたことについて他意がないことは確実だ。
そう、そこに意図なんてこれっぽっちもありはしない。おれがアルファで高宮がオメガならともかく、現実は逆なのだから。
「高宮ー」
アルファ――と公表しているわけではないが彼は確実にアルファだろう――のクラスメイトが声をかけて来たことで、高宮の視線がおれから外れた。
それを切なく感じて、未練がましく高宮を見てしまっている自分に気づいて、あわててうつむく。
発情期もまだ来ていないのに、こんなにも強く高宮に惹かれてしまっている。これで発情期が始まってしまったらどうなってしまうんだろうか。
――発情期なんて、ずっと来なければいいのに。
そうしたら男であるおれは子供なんて産めないし、発情期がないならば普通に働くことだって出来るかもしれない。
そんなことは詮無い夢想だとはわかってはいるけれど、そう思わずにはいられなかった。
次に高宮と言葉を交わしたのは、六月も終わりに近づいたある日のこと。とうとう、五〇音順に割り振られた週番の役目が回って来た月曜日の朝。
なんで高宮は「タカミヤ」で、おれは「タチバナ」なんだろう――と、自分ではどうしようもないことについて頭を悩ませる。
出来るだけ接触したくないのに、クラスメイトかつ出席番号が前後しているという間柄は実に厄介だった。
考えた末におれは出来るだけ朝早くに登校するという行動に出た。
当たり前だが、週番の仕事はなにも朝のうちに終わらせられるものではない。その日一日のクラスの様子をまとめた日誌を書かなければならなかったし、他にも授業前の準備を手伝ったり、教師に提出するプリント類を集めるのも週番の役目であった。
それでも朝早くに教室へ入ろうと思ったのは、高宮との接触を出来る限り減らすため。
朝にすることと言えば日誌を受け取りに行くくらいのものであるが、それすら高宮といっしょに行くなんて事態は避けたかった。
どうしても、オメガのおれが、どうしようもなく高宮に惹かれてしまうから。だから彼と隣り合っているのはうれしくもあり――苦痛でもあった。
だというのに、おれは出鼻をくじかれるハメになる。
「おはよ、立花」
屈託のない笑顔を浮かべ、高宮はおれの肩を軽くたたいた。おれは思わずぎょっとした顔で高宮を見やる。
早朝。平素と違って静まり返った教室には、おれと高宮だけがいた。
「ん? どうかした?」
不思議そうに首をかしげた高宮を見て、おれは首を横に振る。
「いや、その……早いんだな、と思って」
これまで高宮と会話をするような事態は徹底的に避けて来たのだが、週番ともなれば言葉を交わさずにはいられない。
おれの心臓はどきどきと不穏に脈打って、手のひらはしっとりと湿っていた。窓越しのグラウンドからは、部活動に励む生徒たちの声が聞こえて来る。
「立花なら早く来るかなって思って」
おれは思わずわずかにそらしていた視線を、再び高宮へと向けてしまう。意志の強そうな黒目がちの瞳とかちあって、どきり、と心臓が鼓動を打つ。
「……え?」
上擦った、間抜けな声が出る。高宮は肩に掛けていた革鞄を、教室の後ろに設置されたロッカーにしまいながら、言葉を続けた。
「いや、立花ってマジメだからさ。だから早く登校してくるかな~って思って」
「……別に、そんな、早く来なくても」
「なんで?」
ロッカーの扉を閉める音が響いた。その音がいつもより大きく聞こえて、なんとなくおれは不安になる。
「いや、その……おれが勝手にやってることだし」
高宮が振り返って、おれを見る。
「俺も勝手にやってることだよ?」
「あ、うん……」
おれはそれ以上の言葉を持たなかった。
今、おれの顔は赤いかもしれない。そう思うと余計に焦燥感はつのって、どうしていいのかわからなくなる。
「日誌、取りに行こっか」
高宮はまたおれの肩を軽く叩いて、さっさと教室から出て行ってしまう。あわててそれを追いかけたが、そこからは特に会話はなかった。
そのことに安堵しながらも、おれはどこかで身勝手に傷ついていた。
職員室へ日誌を受け取りに行った帰りには、登校して来た高宮の取り巻きのひとりが彼に声をかけた。
「高宮おはよ~」
「はよ。今日来るの早くない?」
「高宮が今日は早く登校するって聞いたからさ」
そう答えたクラスメイトは、たぶんオメガだ。
背はおれと同じか、それよりも少し低いくらい。体の線は丸みを帯びていて、女性的なフォルムをしている。体育の授業でもおれと同じくらい運動が出来なかった記憶がある。
クラスメイトはちらり、とおれに視線をやった。なんだかその目に敵愾心が宿っているような気がして、おれは気まずい思いをする。
恐らく、おれがオメガであると彼は確信を持っているのだろう。
――おれは高宮を奪る気なんてないよ。
心の中でそうつぶやいたが、当然クラスメイトには通じなかった。
オメガの大学進学率が低いことは先に述べた通りで、ゆえに高校生活をつがいを得るための「腰かけ」と見ているオメガは、特に珍しくもない。
先ほどの彼もそういうタイプなのだろう。授業を受ける態度はあまり良いとは言えなくて、だからおれも印象に残っていた。
もちろん世間は平等を謳っているから、「オメガだから」なんて理由で成績が考慮されることはない。だから成績があまりにも振るわなければ、留年する可能性は十二分にある。
それでも現代において――単位制ならばともかく――学年制の高校で留年するなんて、よっぽどのことがない限りはありえない。
そういうわけで、「腰かけ」目的のオメガは補習や教師のお情けでどうにか進級している、というのが現実だった。
彼のことを記憶していたのは授業態度のこともあったが、本当は、あからさまに嘲笑されたことにある。
「無駄に頑張っちゃって」
そこから先に続く言葉は、「馬鹿みたい」とかなんだろう。
此の桜学園は、テスト後に成績上位者の氏名貼り出しがある。ぎりぎりではあったものの、そこに滑り込めたおれの名は、彼には滑稽に映ったのかもしれない。
いくら勉強したって、オメガがまともに就職することは出来ないのだ。彼からすれば、おれの努力は一から一〇まで無駄に見えるのだろう。
「立花ってさあ……ぜったいアレだよな」
昼休みの終わりに図書室から戻れば、数人のクラスメイトが集まって、そんな会話をしていた。
「アレなのによくやるよな」
「アレが勉強してなんの役に立つんだ?」
「知らね」
「あれじゃね? 勉強だけ出来るってやつでさ、頭悪いんじゃね?」
「あ~」
「アレってやっぱ頭悪いんだな~」
「ヤることしか考えてないからだよ」
どっと笑い声が上がって、おれは教室には入らず、トイレに逃げ込んだ。
みじめで、悔しくて。なのに逃げてしまった自分に一番いら立って、自己嫌悪で消えてしまいたかった。
入学から早二ヶ月。あからさまではないにしろ、おれはクラスで浮いていた。
おれ自身、明るい性格でないことは自覚していたし、積極的な性質でもなかったから、友達が作れないことについては仕方がないことだとあきらめている。
アルファからはまったく相手にされていないし、ベータからは「オメガのくせに」勉強が出来ることについて、あまり良くは思われていないようだった。
オメガからもそれは同じで、高宮に気のある彼のように聞こえる陰口を叩かれずとも、視線や空気が雄弁に物語っていた。
けれども、勉強をやめる気にはなれなかった。
いつか、役に立つかもしれないと思っていたこともある。
一方で、オメガであることを受け入れたくなくて勉強に励んでいることもまた、事実だった。
それが心の中でささくれのようになって、おれを苦しめる。
それでも、どうしても、おれは勉強することをやめられなかった。
手の中にある四つ折りの紙切れを開いてから前方のホワイトボードに目を移し、おれは強くそう思った。
「またいっしょだね」
朗らかで、耳触りの良い、低くも軽やかな声音。
おれの左隣で高宮祐一が微笑っている。
そう思うと腹の下あたりがざわざわとして、落ち着かなくなった。
「あ、うん」
ぎこちなく愛想笑いを浮かべて、それだけ答える。
六月。入学時の騒々しさがひと段落したころに訪れた席替えで、おれはまたしても高宮の席と隣同士になってしまったのだった。
――おれのこと、知ってるんだ。
高宮から声をかけられたことで、おれのオメガ性は舞い上がらんばかりに喜んでいる。
しかし一方の理性的な部分では、高宮から一個人として認識されていることに危機感を覚えた。
高宮とは最低限の接触しかしないと決めて早二ヶ月。おれはその誓いの通りに高宮には決して自分から近づくことはしなかった。
席が隣り合っている件についてはどうしようもないので、休み時間に入るとおれはすぐ図書室に逃げ込み、高宮の視界から、意識から外れることに努めていた。
大丈夫、と自分に言い聞かせる。
人懐こい高宮だから、おれに話しかけたことについて他意がないことは確実だ。
そう、そこに意図なんてこれっぽっちもありはしない。おれがアルファで高宮がオメガならともかく、現実は逆なのだから。
「高宮ー」
アルファ――と公表しているわけではないが彼は確実にアルファだろう――のクラスメイトが声をかけて来たことで、高宮の視線がおれから外れた。
それを切なく感じて、未練がましく高宮を見てしまっている自分に気づいて、あわててうつむく。
発情期もまだ来ていないのに、こんなにも強く高宮に惹かれてしまっている。これで発情期が始まってしまったらどうなってしまうんだろうか。
――発情期なんて、ずっと来なければいいのに。
そうしたら男であるおれは子供なんて産めないし、発情期がないならば普通に働くことだって出来るかもしれない。
そんなことは詮無い夢想だとはわかってはいるけれど、そう思わずにはいられなかった。
次に高宮と言葉を交わしたのは、六月も終わりに近づいたある日のこと。とうとう、五〇音順に割り振られた週番の役目が回って来た月曜日の朝。
なんで高宮は「タカミヤ」で、おれは「タチバナ」なんだろう――と、自分ではどうしようもないことについて頭を悩ませる。
出来るだけ接触したくないのに、クラスメイトかつ出席番号が前後しているという間柄は実に厄介だった。
考えた末におれは出来るだけ朝早くに登校するという行動に出た。
当たり前だが、週番の仕事はなにも朝のうちに終わらせられるものではない。その日一日のクラスの様子をまとめた日誌を書かなければならなかったし、他にも授業前の準備を手伝ったり、教師に提出するプリント類を集めるのも週番の役目であった。
それでも朝早くに教室へ入ろうと思ったのは、高宮との接触を出来る限り減らすため。
朝にすることと言えば日誌を受け取りに行くくらいのものであるが、それすら高宮といっしょに行くなんて事態は避けたかった。
どうしても、オメガのおれが、どうしようもなく高宮に惹かれてしまうから。だから彼と隣り合っているのはうれしくもあり――苦痛でもあった。
だというのに、おれは出鼻をくじかれるハメになる。
「おはよ、立花」
屈託のない笑顔を浮かべ、高宮はおれの肩を軽くたたいた。おれは思わずぎょっとした顔で高宮を見やる。
早朝。平素と違って静まり返った教室には、おれと高宮だけがいた。
「ん? どうかした?」
不思議そうに首をかしげた高宮を見て、おれは首を横に振る。
「いや、その……早いんだな、と思って」
これまで高宮と会話をするような事態は徹底的に避けて来たのだが、週番ともなれば言葉を交わさずにはいられない。
おれの心臓はどきどきと不穏に脈打って、手のひらはしっとりと湿っていた。窓越しのグラウンドからは、部活動に励む生徒たちの声が聞こえて来る。
「立花なら早く来るかなって思って」
おれは思わずわずかにそらしていた視線を、再び高宮へと向けてしまう。意志の強そうな黒目がちの瞳とかちあって、どきり、と心臓が鼓動を打つ。
「……え?」
上擦った、間抜けな声が出る。高宮は肩に掛けていた革鞄を、教室の後ろに設置されたロッカーにしまいながら、言葉を続けた。
「いや、立花ってマジメだからさ。だから早く登校してくるかな~って思って」
「……別に、そんな、早く来なくても」
「なんで?」
ロッカーの扉を閉める音が響いた。その音がいつもより大きく聞こえて、なんとなくおれは不安になる。
「いや、その……おれが勝手にやってることだし」
高宮が振り返って、おれを見る。
「俺も勝手にやってることだよ?」
「あ、うん……」
おれはそれ以上の言葉を持たなかった。
今、おれの顔は赤いかもしれない。そう思うと余計に焦燥感はつのって、どうしていいのかわからなくなる。
「日誌、取りに行こっか」
高宮はまたおれの肩を軽く叩いて、さっさと教室から出て行ってしまう。あわててそれを追いかけたが、そこからは特に会話はなかった。
そのことに安堵しながらも、おれはどこかで身勝手に傷ついていた。
職員室へ日誌を受け取りに行った帰りには、登校して来た高宮の取り巻きのひとりが彼に声をかけた。
「高宮おはよ~」
「はよ。今日来るの早くない?」
「高宮が今日は早く登校するって聞いたからさ」
そう答えたクラスメイトは、たぶんオメガだ。
背はおれと同じか、それよりも少し低いくらい。体の線は丸みを帯びていて、女性的なフォルムをしている。体育の授業でもおれと同じくらい運動が出来なかった記憶がある。
クラスメイトはちらり、とおれに視線をやった。なんだかその目に敵愾心が宿っているような気がして、おれは気まずい思いをする。
恐らく、おれがオメガであると彼は確信を持っているのだろう。
――おれは高宮を奪る気なんてないよ。
心の中でそうつぶやいたが、当然クラスメイトには通じなかった。
オメガの大学進学率が低いことは先に述べた通りで、ゆえに高校生活をつがいを得るための「腰かけ」と見ているオメガは、特に珍しくもない。
先ほどの彼もそういうタイプなのだろう。授業を受ける態度はあまり良いとは言えなくて、だからおれも印象に残っていた。
もちろん世間は平等を謳っているから、「オメガだから」なんて理由で成績が考慮されることはない。だから成績があまりにも振るわなければ、留年する可能性は十二分にある。
それでも現代において――単位制ならばともかく――学年制の高校で留年するなんて、よっぽどのことがない限りはありえない。
そういうわけで、「腰かけ」目的のオメガは補習や教師のお情けでどうにか進級している、というのが現実だった。
彼のことを記憶していたのは授業態度のこともあったが、本当は、あからさまに嘲笑されたことにある。
「無駄に頑張っちゃって」
そこから先に続く言葉は、「馬鹿みたい」とかなんだろう。
此の桜学園は、テスト後に成績上位者の氏名貼り出しがある。ぎりぎりではあったものの、そこに滑り込めたおれの名は、彼には滑稽に映ったのかもしれない。
いくら勉強したって、オメガがまともに就職することは出来ないのだ。彼からすれば、おれの努力は一から一〇まで無駄に見えるのだろう。
「立花ってさあ……ぜったいアレだよな」
昼休みの終わりに図書室から戻れば、数人のクラスメイトが集まって、そんな会話をしていた。
「アレなのによくやるよな」
「アレが勉強してなんの役に立つんだ?」
「知らね」
「あれじゃね? 勉強だけ出来るってやつでさ、頭悪いんじゃね?」
「あ~」
「アレってやっぱ頭悪いんだな~」
「ヤることしか考えてないからだよ」
どっと笑い声が上がって、おれは教室には入らず、トイレに逃げ込んだ。
みじめで、悔しくて。なのに逃げてしまった自分に一番いら立って、自己嫌悪で消えてしまいたかった。
入学から早二ヶ月。あからさまではないにしろ、おれはクラスで浮いていた。
おれ自身、明るい性格でないことは自覚していたし、積極的な性質でもなかったから、友達が作れないことについては仕方がないことだとあきらめている。
アルファからはまったく相手にされていないし、ベータからは「オメガのくせに」勉強が出来ることについて、あまり良くは思われていないようだった。
オメガからもそれは同じで、高宮に気のある彼のように聞こえる陰口を叩かれずとも、視線や空気が雄弁に物語っていた。
けれども、勉強をやめる気にはなれなかった。
いつか、役に立つかもしれないと思っていたこともある。
一方で、オメガであることを受け入れたくなくて勉強に励んでいることもまた、事実だった。
それが心の中でささくれのようになって、おれを苦しめる。
それでも、どうしても、おれは勉強することをやめられなかった。
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