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肩をいからせて歩く紗恵香をなだめながら、譲は困ったような笑みを浮かべていた。
案の定というかなんというか、冬司の予想は当たって、あの古風な告白の手紙は罰ゲームの産物だと言うことが判明したのだった。幼馴染であり、唯一譲が親しげに「さえちゃん」とあだ名で呼ぶ幼馴染の彼女は、そのことに大変お怒りなのであった。
そのことがバレた経緯もお粗末で、通話アプリのグループチャットにいわゆる誤爆をしたのが原因である。ここまで来るとなんだかコントの類のようでおかしくて、意外と譲はダメージを受けていない。
むしろこの怒れる幼馴染をどうなだめるかで頭を悩ます始末であった。
「あ、そうださえちゃん。今度のオープンキャンパスのことだけどさ……」
「――ああ。そういえばそんなこと話してたっけ」
譲が別の話題を振ったことで、さすがに彼女も当事者ではないのにいつまでも引きずるつもりはなかったのか、すぐに話に乗ってきてくれた。
「冬司さん、行ってもいいって?」
「あ……そういや話すの忘れてた」
「えー? 言わないとマズくない? 冬司さんすっごい過保護じゃん」
幼馴染であるから、紗恵香は冬司の譲に対する態度をよく知っている。そのことが少しだけ恥ずかしくて譲は誤魔化すように「別に、そうでもないよ」とほとんど嘘と同義の言葉を口にする。
しかし譲よりは多少しっかりとしている彼女には、そんなことはお見通しのようだ。
「そんなこと言って」
けれども譲の心情も理解はできるのか、それ以上はなにも言わない。それでも譲の口からは言い訳めいた言葉が飛び出してしまう。
「大丈夫だよ。冬司さん、写真集の撮影でしばらく家を空けるって言ってたから。ちょうどオープンキャンパスのある日にかかってるし、大丈夫だって」
「ええ~? ますます大丈夫じゃないような気がするけど……」
「大丈夫だよ!」
「……まあ、譲ももう来年には一八だもんね」
「そうそう」
紗恵香はそう言ったあと、なにかを思いついたような顔をして横を歩く譲を見た。
「じゃあわたしの家に泊まって行かない?」
「ええっ」
「なんでそんなにおどろくのよ」
「ええっと……」
年頃の女の子の家でお泊りなんて、というのが譲の言いたい事柄であったが、それはいささか親父くさすぎるとも感じていたので、結局はなにも言えない。
「別にいいじゃん。たまにはさ。これでも心配してんのよ」
「心配?」
紗恵香の言う「心配」がわからず、譲は軽く頭をひねった。
「譲って友達少ないじゃん」
「うわっ、痛いとこ突くのやめてよ」
わざとらしく制服の胸に手をやれば、隣の紗恵香から笑い声が上がる。
生来から内向的な性格の譲には友達、と呼べる人間はほとんどいない。かろうじている、くらいの人数と狭く、若干深く付き合っているというのが現状だった。けれどもそのことで劣等感を抱いたりしたことはなかったので、紗恵香の言葉も普通に流せたのである。
「だからさ~大学に行って万が一にでも彼女が出来たときにさ」
「万が一って」
「万が一でしょ。……で、そのときにお泊りとかあるかもしれないじゃん? だから先に練習させてあげようってハラなわけよ」
「……単にさえちゃんが夜遅くまで遊びたいだけでしょ?」
「バレたか」
まったく反省していない顔で紗恵香はにやっと笑う。譲も釣られて頬が持ち上がった。
こういったやり取りができるのは、互いにまったく恋愛感情を持っていないと確信しているからでもある。そうでなければ譲は紗恵香の申し出に胸を高鳴らせていただろう。が、現実は残念なことにまったく甘酸っぱい空気になどはならなかった。
「最近夜更かしするなってうるさいのよね。お母さんは譲のこと気に入ってるからさ~。甘くなるかと思って」
「夜更かしは良くないよ。おれも冬司さんによく言われるし」
「だからお肌スベスベなのねっ!」
おどけて言った紗恵香がぺちぺちと譲の頬を手の甲でたたく。
実際に譲の肌が年頃の少女が羨むほどすべらかなのは、毎日冬司が熱心にケアをしている成果だとはだれも思うまい。そして夜更かしがよくないと言われる場が、ふたりで使っている大きなベッドの上だとも。
紗恵香にならこの異様とも言える関係を相談できるかもしれない、と譲が思ったのは一度や二度ではない。けれども結局は思うだけで、実行に移せたことはなかった。
紗恵香からの軽蔑が怖かったからというわけではない。ただ、自分自身がその関係を一方で心地よく感じているという事実に、共犯者のような罪悪感を覚えたからだ。
この関係は墓場まで持って行くことになるのだろうか? いずれ自立したときに懐かしく思うようになるのだろうか? それは、まだだれにもわからないことである。
「ねえ、譲って大学に行ったらひとり暮らしするの?」
住宅街の手前にある小さな不動産屋の前を通りすぎながら紗恵香は言う。大学に進学したらひとり暮らしをするか否か――は、クラスでもホットな話題だった。
この年頃になると親兄弟の存在が鬱陶しくなってくるもので、比例してひとり暮らしへの憧れも強くなる。そうであるから紗恵香も例に漏れず、過保護な保護者を持つ譲の考えが気になったのだろう。
譲はといえば、突然の問いに思ったよりも動揺してしまっていた。そうやって自身が動揺したことを自覚し、さらに戸惑いを覚える。
けれどもそんな様子はおくびにも出さず、平静を装って「うーん」と時間稼ぎをするかのように唸った。
「電車で通えない距離でもないしね……」
譲が進学を希望している大学は、もっとも近い場所で電車で一時間以内、遠くて三時間以内といったところである。場所によっては電車で通えないこともない、というような距離であった。
「でも片道三時間とか疲れそう」
「まあそうだけど」
進学希望の大学が一部譲と被っている紗恵香は、長すぎる電車通学はあまり乗り気でないようだ。今も高校へは電車で通学しているが、乗り換えもなく乗車時間は二〇分ほどである。
「ねえねえ、オープンキャンパスの帰りに不動産屋見て行かない?」
「ええー……」
わくわくとした顔の紗恵香に対し、譲は露骨に乗り気でない表情を作った。
「おれみたいなタイプにはハードル高いよ」
「だからいっしょに行こうって言ってるんじゃん! 譲はひとり暮らししたくないの?」
「う……」
じっとこちらを見つめる紗恵香の瞳には、強い光が宿っている。紗恵香はいつだってまっすぐだ。うねうねと蛇行しがちな譲とは違う。それが羨ましくもあり、今は多少疎ましいような気にもなってしまう。
けれど、ひとり暮らしか、と譲はその言葉を頭の中で反芻する。
いずれは独り立ちすることは考えてはいたが、具体的に計画を練ったことはなかった。
紗恵香も乗り気なことだし、これは案外いいきっかけになるかもしれない。譲はそう思って、結局は紗恵香の計画に是と答えたのであった。
「やっぱり譲もひとり暮らししたいんだねー」
「おれってそういうタイプに見える?」
どちらかと言えば明らかに地味で内向的な自分は家に引きこもっていたいタイプに見えるだろう。そういう意味を込めて紗恵香を見れば、彼女はちょっと言いづらそうな顔をして答える。
「いや、そういうタイプっていうかさ……やっぱり冬司さんのこととか、譲、考えてるでしょ?」
「うん……まあね」
気の置けない間柄であるからか、そのことを指摘されても譲は不快には思わなかった。むしろ、普段の日常の中では吐露できない感情であるがゆえに、一種の開放感すら覚えて口を開いていた。
「冬司さんの家はいずれ出なきゃなーって思っていたし」
「ふーん、そっか」
「やっぱり大学に進学したら出たほうがいいのかなとか、いいきっかけかなとかは……まあ、悩んでるよ。いろいろ」
紗恵香はそれが良いことだとも悪いことだとも言わなかった。ただ静かに耳を傾けて「まあ相談したいことがあったらわたしに言いなよ」と、ちょっとお姉さん風を吹かすようなことをわざとおどけた調子で言った。
「考えとく」
「うん、そうして。でも譲が決めたことならわたし、なんだって応援するからさ」
「うん。ありがと、さえちゃん」
「どういたしまして~。もーっと感謝してもいいのよ?」
「あ、それは遠慮しとく」
「なんでよ!」
案の定というかなんというか、冬司の予想は当たって、あの古風な告白の手紙は罰ゲームの産物だと言うことが判明したのだった。幼馴染であり、唯一譲が親しげに「さえちゃん」とあだ名で呼ぶ幼馴染の彼女は、そのことに大変お怒りなのであった。
そのことがバレた経緯もお粗末で、通話アプリのグループチャットにいわゆる誤爆をしたのが原因である。ここまで来るとなんだかコントの類のようでおかしくて、意外と譲はダメージを受けていない。
むしろこの怒れる幼馴染をどうなだめるかで頭を悩ます始末であった。
「あ、そうださえちゃん。今度のオープンキャンパスのことだけどさ……」
「――ああ。そういえばそんなこと話してたっけ」
譲が別の話題を振ったことで、さすがに彼女も当事者ではないのにいつまでも引きずるつもりはなかったのか、すぐに話に乗ってきてくれた。
「冬司さん、行ってもいいって?」
「あ……そういや話すの忘れてた」
「えー? 言わないとマズくない? 冬司さんすっごい過保護じゃん」
幼馴染であるから、紗恵香は冬司の譲に対する態度をよく知っている。そのことが少しだけ恥ずかしくて譲は誤魔化すように「別に、そうでもないよ」とほとんど嘘と同義の言葉を口にする。
しかし譲よりは多少しっかりとしている彼女には、そんなことはお見通しのようだ。
「そんなこと言って」
けれども譲の心情も理解はできるのか、それ以上はなにも言わない。それでも譲の口からは言い訳めいた言葉が飛び出してしまう。
「大丈夫だよ。冬司さん、写真集の撮影でしばらく家を空けるって言ってたから。ちょうどオープンキャンパスのある日にかかってるし、大丈夫だって」
「ええ~? ますます大丈夫じゃないような気がするけど……」
「大丈夫だよ!」
「……まあ、譲ももう来年には一八だもんね」
「そうそう」
紗恵香はそう言ったあと、なにかを思いついたような顔をして横を歩く譲を見た。
「じゃあわたしの家に泊まって行かない?」
「ええっ」
「なんでそんなにおどろくのよ」
「ええっと……」
年頃の女の子の家でお泊りなんて、というのが譲の言いたい事柄であったが、それはいささか親父くさすぎるとも感じていたので、結局はなにも言えない。
「別にいいじゃん。たまにはさ。これでも心配してんのよ」
「心配?」
紗恵香の言う「心配」がわからず、譲は軽く頭をひねった。
「譲って友達少ないじゃん」
「うわっ、痛いとこ突くのやめてよ」
わざとらしく制服の胸に手をやれば、隣の紗恵香から笑い声が上がる。
生来から内向的な性格の譲には友達、と呼べる人間はほとんどいない。かろうじている、くらいの人数と狭く、若干深く付き合っているというのが現状だった。けれどもそのことで劣等感を抱いたりしたことはなかったので、紗恵香の言葉も普通に流せたのである。
「だからさ~大学に行って万が一にでも彼女が出来たときにさ」
「万が一って」
「万が一でしょ。……で、そのときにお泊りとかあるかもしれないじゃん? だから先に練習させてあげようってハラなわけよ」
「……単にさえちゃんが夜遅くまで遊びたいだけでしょ?」
「バレたか」
まったく反省していない顔で紗恵香はにやっと笑う。譲も釣られて頬が持ち上がった。
こういったやり取りができるのは、互いにまったく恋愛感情を持っていないと確信しているからでもある。そうでなければ譲は紗恵香の申し出に胸を高鳴らせていただろう。が、現実は残念なことにまったく甘酸っぱい空気になどはならなかった。
「最近夜更かしするなってうるさいのよね。お母さんは譲のこと気に入ってるからさ~。甘くなるかと思って」
「夜更かしは良くないよ。おれも冬司さんによく言われるし」
「だからお肌スベスベなのねっ!」
おどけて言った紗恵香がぺちぺちと譲の頬を手の甲でたたく。
実際に譲の肌が年頃の少女が羨むほどすべらかなのは、毎日冬司が熱心にケアをしている成果だとはだれも思うまい。そして夜更かしがよくないと言われる場が、ふたりで使っている大きなベッドの上だとも。
紗恵香にならこの異様とも言える関係を相談できるかもしれない、と譲が思ったのは一度や二度ではない。けれども結局は思うだけで、実行に移せたことはなかった。
紗恵香からの軽蔑が怖かったからというわけではない。ただ、自分自身がその関係を一方で心地よく感じているという事実に、共犯者のような罪悪感を覚えたからだ。
この関係は墓場まで持って行くことになるのだろうか? いずれ自立したときに懐かしく思うようになるのだろうか? それは、まだだれにもわからないことである。
「ねえ、譲って大学に行ったらひとり暮らしするの?」
住宅街の手前にある小さな不動産屋の前を通りすぎながら紗恵香は言う。大学に進学したらひとり暮らしをするか否か――は、クラスでもホットな話題だった。
この年頃になると親兄弟の存在が鬱陶しくなってくるもので、比例してひとり暮らしへの憧れも強くなる。そうであるから紗恵香も例に漏れず、過保護な保護者を持つ譲の考えが気になったのだろう。
譲はといえば、突然の問いに思ったよりも動揺してしまっていた。そうやって自身が動揺したことを自覚し、さらに戸惑いを覚える。
けれどもそんな様子はおくびにも出さず、平静を装って「うーん」と時間稼ぎをするかのように唸った。
「電車で通えない距離でもないしね……」
譲が進学を希望している大学は、もっとも近い場所で電車で一時間以内、遠くて三時間以内といったところである。場所によっては電車で通えないこともない、というような距離であった。
「でも片道三時間とか疲れそう」
「まあそうだけど」
進学希望の大学が一部譲と被っている紗恵香は、長すぎる電車通学はあまり乗り気でないようだ。今も高校へは電車で通学しているが、乗り換えもなく乗車時間は二〇分ほどである。
「ねえねえ、オープンキャンパスの帰りに不動産屋見て行かない?」
「ええー……」
わくわくとした顔の紗恵香に対し、譲は露骨に乗り気でない表情を作った。
「おれみたいなタイプにはハードル高いよ」
「だからいっしょに行こうって言ってるんじゃん! 譲はひとり暮らししたくないの?」
「う……」
じっとこちらを見つめる紗恵香の瞳には、強い光が宿っている。紗恵香はいつだってまっすぐだ。うねうねと蛇行しがちな譲とは違う。それが羨ましくもあり、今は多少疎ましいような気にもなってしまう。
けれど、ひとり暮らしか、と譲はその言葉を頭の中で反芻する。
いずれは独り立ちすることは考えてはいたが、具体的に計画を練ったことはなかった。
紗恵香も乗り気なことだし、これは案外いいきっかけになるかもしれない。譲はそう思って、結局は紗恵香の計画に是と答えたのであった。
「やっぱり譲もひとり暮らししたいんだねー」
「おれってそういうタイプに見える?」
どちらかと言えば明らかに地味で内向的な自分は家に引きこもっていたいタイプに見えるだろう。そういう意味を込めて紗恵香を見れば、彼女はちょっと言いづらそうな顔をして答える。
「いや、そういうタイプっていうかさ……やっぱり冬司さんのこととか、譲、考えてるでしょ?」
「うん……まあね」
気の置けない間柄であるからか、そのことを指摘されても譲は不快には思わなかった。むしろ、普段の日常の中では吐露できない感情であるがゆえに、一種の開放感すら覚えて口を開いていた。
「冬司さんの家はいずれ出なきゃなーって思っていたし」
「ふーん、そっか」
「やっぱり大学に進学したら出たほうがいいのかなとか、いいきっかけかなとかは……まあ、悩んでるよ。いろいろ」
紗恵香はそれが良いことだとも悪いことだとも言わなかった。ただ静かに耳を傾けて「まあ相談したいことがあったらわたしに言いなよ」と、ちょっとお姉さん風を吹かすようなことをわざとおどけた調子で言った。
「考えとく」
「うん、そうして。でも譲が決めたことならわたし、なんだって応援するからさ」
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