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#20 イレギュラー・♂ ※BL
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※ボーイズラブ(男性同士の恋愛)要素のある話です。
***
ねえ、聞いてよ。
え~? なによその顔~。今日は別に愚痴りにきたんじゃないってば。
酔っ払い? わたし、酔っ払ってないわよ。ほろ酔いよ、ほ・ろ・酔・い!
たしかにお酒は入ってるけど、べろんべろんに酔っ払ってるわけじゃないから。
そうよ。別にイヤなことがあって飲んでたわけじゃないのよ。
今日は結婚式だったの。
え? もちろんわたしのじゃないわよ。
え? だれもそんなことみじんも考えてない?
いや、ちょっとくらいその可能性も考慮してもいいんじゃないの? ねえ?
……あー、結婚式の話。そうよ、その話がしたくてきたのよ。
幸せのおすそわけでもしてあげようって思ってね。
……余計なお世話って顔してるわね。
あなたはそういうの、興味なさそうだもの。
自分は自分、他人は他人。そう割り切れるのは、ちょっとうらやましいわ。
わたしはどうにもそうできなくってねえ~……。
話? 早くしろ?
ごめんごめん。お酒が入ってるとどうもね。話がそれちゃうのよね。
いつもそんな感じって言いたいの?
そんなことないわよ! ……たぶん。
……そう、結婚式の話ね。
身内だけの小さな結婚式だったけど、とってもよかったわ。
新郎の領内にある村はずれの小さな教会でしたのよ。
小さいころからお世話になっていたところらしいわ。
あ、新郎って言っても、相手も新郎だからこれじゃあどっちのことかわからないわよね。
……え?
あー……。そうね、言ってなかったかしら?
この結婚に新婦はいないのよ。両方新郎なの。
でも式は普通に指輪の交換して、あとは教会の外で歓談立食……みたいな感じ。
普通の、小さな身内だけのお式って感じだったわ。
ええ、もちろん、あなたの言いたいことはわかってるわ。
同性同士じゃこの国では結婚できない。
法的には夫婦……この場合は夫夫? にはなれないって言いたいんでしょ?
そうよ。あのふたりは残念ながらこの国では伴侶同士とは認められてないの。
公的にはあの子は愛妾って立場。
でも、王子は結婚しないと思うわ。
願望も入ってるけど、たぶんね。
そう、王子。本来なら国を挙げて盛大な式をするところなんでしょうね。
他でもない王子の伴侶が決まったんだから。
でも、今のこの国じゃそんなことはできないの。残念だけれどね。
王様? ……別に、どうでもいいって感じじゃないかしら?
王子が男とって言うのは、世間じゃじゅうぶんなスキャンダルなんでしょうけどね。
もうこれまでに色々と騒動起こしちゃってるし、国王としてはこれ以上のスキャンダルがなければいい、って感じなのかもね。
もともと、王子も七番目で王位継承とはほとんど関係ない位置にいる人間だし。
国王の中ではさほど重要な子ではないんでしょう。……イヤな言い方だけれど。
そうそう。騒動よ、騒動。
というか、あの子が最初にこちらにきたときから、騒動だらけだったわね。
あ、そういえば言ってなかったわね。
あの子は異世界人なの。
そう、本来は「聖女」って呼ばれる立場だったってわけ。
え? 男だろうって?
まあ、そうなんだけれどね……。
どういうわけか、男であるあの子が「聖女」として喚ばれちゃって。
それで、その場は大さわぎ。
でも女じゃなくても異世界人なら巡礼の旅はさせられるんじゃ? って話になって。
それで女装させたらしいわ。
なかなか、無茶よね? だれも止めなかったのかしら?
まあ、あの子は女装なんて! って感じでイヤだったみたいだけれど、衣食住の保障をチラつかされたら折れるしかないわよね。
それで女装して巡礼の旅。
旅は無事に終わって、請願もちゃんと届けられたそうよ。
巡礼の旅って、別に女じゃなくってもいいのね?
ちょっと、びっくりだわ。
じゃあどうしていつもは女ばかり喚び出されるのかしらね? 謎よね。
まあそんな謎は置いておいて。
で、巡礼の旅が終わっても建前上は「聖女」だから女装は継続。
それでそのときのあの子を見て王子はひと目惚れしてしまったらしいわ。
王子って、騎士団の団長の中でもオカタイ印象だったから、これはちょっと意外ね。
今まで恋愛してきてなかったんだろうって?
鋭いわね。そうなのよ。初恋、だったらしいわ。
ずいぶんと遅い初恋だけれども、ちょっと微笑ましいわよね。
それでまあ色々あったらしいわよ。
あの子はまさか女装してるなんて本人としては恥ずかしいから言えない。
で、王子のほうは女装だって気づかない。
……え? あの子の女装姿?
……ここだけの話、けっこう堂に入っていたわよ。
これ言ったら怒られるから、ひみつね?
うん、まあ、色々あったわ。
王子は必死にあの子の気を引こうとしてた。
脳みそまで筋肉でできてるような御仁かと思いきや、舟遊びに誘ったりね。
まあ、これはだれかが入れ知恵したものらしいんだけれども……。
それ以外はスタンダードに花を贈ったり、馬で遠乗りしたりとかね。
そういうわけで、結局、あの子は王子の必死さにほだされちゃったみたい。
でも女装しているわけだから、その秘密をいつ明かせばいいのか機を逸してしまって……。
ずいぶんと悩んだらしいけど、最終的に……脱いだらしいわよ。
王子の目の前で。
……豪気よねえ。
王子はそれで仰天して……で、倒れちゃった。
熱を出したのね。見た目に反して意外と繊細よね。
まあ、でも、思い人が女だと思ってたら男だったって知ったら、熱のひとつは出るかしら?
でも、王子も王子で豪気だったわけ。
男でも女でもあの子のことが好きだって結論になって、それでまあ色々あったけど、今日結婚式を挙げたのよ。
……色々って言うのは色々よ。
駆け落ち未遂とか、性別を変える薬はないかと相談されたりとかね。
そのたびに小さくても騒動になったから、まあ周囲は大変だったでしょうね。
反対するひとも、もちろんいたわ。
そのたびにふたりとも悩んでたし、これからも悩むことがあるんでしょうね。
でも、ふたりいっしょに悩んで悩んで、それでもいっしょにいる。いっしょにいたいって決めたんだもの。
ぜひともそれをつらぬいて欲しいわ。周囲の無責任な言葉なんて気にせず、ね。
え? 性別を変える薬?
……作ったことはないけれど、まあ作ろうと思えば作れるわよ。
でもすっごく時間がかかると思うわ。
魔女は万能じゃないもの。
まあ、そういう色々を乗り越えて、ふたりは晴れて結婚したってわけ。
わたしも微力ながら祝福を与えてきたわけよ。
ほんとにちょっとしたものだけれどね。
ふたりがいつまでも幸せでいられますように、って。
そういうわけでちょーっとお酒が入ってるってわけよ。
別に、イヤなことがあったわけじゃないの。
その逆。
たしかに小さな式で、列席者も少なかったけれど、でもいい式だったのよ。
みんな、お義理とかじゃなくてあのふたりを祝福してたもの。
ああいうの、いいわよね。
世の中は理不尽で溢れてるけれど、たまにはこういうことがあってもいいわよね。
でもああいうのを見るとうらやましくなっちゃうわあ。
死がふたりをわかつまで……いっしょにいる相手。うらやましいわよ。
だからここで飲み直そうと思ってきたってわけ。
え? 超迷惑だから帰れ?
まあまあそんなこと言わずに、ね?
魔女は苦労が多いの。
今日くらいは幸せな気分にひたらせてちょうだいよ。
え?
まあ、あなたには微塵も関係ないんでしょうけれども……。
でもいいじゃない。友人の幸せな気持ちを喜ぶくらいの感性は、あなたにだってあるでしょ?
ずうずうしい?
ずうずうしくなきゃ、魔女なんてやってられないわよ!
まあいいわ。いつまでだってクダ巻いて……。
…………。
うーん……ちょっと……気持ち悪いかも。
吐きそうなようなそうでもないような、でも吐きそうな……。
うーん……。
――う゛っ。
***
ねえ、聞いてよ。
え~? なによその顔~。今日は別に愚痴りにきたんじゃないってば。
酔っ払い? わたし、酔っ払ってないわよ。ほろ酔いよ、ほ・ろ・酔・い!
たしかにお酒は入ってるけど、べろんべろんに酔っ払ってるわけじゃないから。
そうよ。別にイヤなことがあって飲んでたわけじゃないのよ。
今日は結婚式だったの。
え? もちろんわたしのじゃないわよ。
え? だれもそんなことみじんも考えてない?
いや、ちょっとくらいその可能性も考慮してもいいんじゃないの? ねえ?
……あー、結婚式の話。そうよ、その話がしたくてきたのよ。
幸せのおすそわけでもしてあげようって思ってね。
……余計なお世話って顔してるわね。
あなたはそういうの、興味なさそうだもの。
自分は自分、他人は他人。そう割り切れるのは、ちょっとうらやましいわ。
わたしはどうにもそうできなくってねえ~……。
話? 早くしろ?
ごめんごめん。お酒が入ってるとどうもね。話がそれちゃうのよね。
いつもそんな感じって言いたいの?
そんなことないわよ! ……たぶん。
……そう、結婚式の話ね。
身内だけの小さな結婚式だったけど、とってもよかったわ。
新郎の領内にある村はずれの小さな教会でしたのよ。
小さいころからお世話になっていたところらしいわ。
あ、新郎って言っても、相手も新郎だからこれじゃあどっちのことかわからないわよね。
……え?
あー……。そうね、言ってなかったかしら?
この結婚に新婦はいないのよ。両方新郎なの。
でも式は普通に指輪の交換して、あとは教会の外で歓談立食……みたいな感じ。
普通の、小さな身内だけのお式って感じだったわ。
ええ、もちろん、あなたの言いたいことはわかってるわ。
同性同士じゃこの国では結婚できない。
法的には夫婦……この場合は夫夫? にはなれないって言いたいんでしょ?
そうよ。あのふたりは残念ながらこの国では伴侶同士とは認められてないの。
公的にはあの子は愛妾って立場。
でも、王子は結婚しないと思うわ。
願望も入ってるけど、たぶんね。
そう、王子。本来なら国を挙げて盛大な式をするところなんでしょうね。
他でもない王子の伴侶が決まったんだから。
でも、今のこの国じゃそんなことはできないの。残念だけれどね。
王様? ……別に、どうでもいいって感じじゃないかしら?
王子が男とって言うのは、世間じゃじゅうぶんなスキャンダルなんでしょうけどね。
もうこれまでに色々と騒動起こしちゃってるし、国王としてはこれ以上のスキャンダルがなければいい、って感じなのかもね。
もともと、王子も七番目で王位継承とはほとんど関係ない位置にいる人間だし。
国王の中ではさほど重要な子ではないんでしょう。……イヤな言い方だけれど。
そうそう。騒動よ、騒動。
というか、あの子が最初にこちらにきたときから、騒動だらけだったわね。
あ、そういえば言ってなかったわね。
あの子は異世界人なの。
そう、本来は「聖女」って呼ばれる立場だったってわけ。
え? 男だろうって?
まあ、そうなんだけれどね……。
どういうわけか、男であるあの子が「聖女」として喚ばれちゃって。
それで、その場は大さわぎ。
でも女じゃなくても異世界人なら巡礼の旅はさせられるんじゃ? って話になって。
それで女装させたらしいわ。
なかなか、無茶よね? だれも止めなかったのかしら?
まあ、あの子は女装なんて! って感じでイヤだったみたいだけれど、衣食住の保障をチラつかされたら折れるしかないわよね。
それで女装して巡礼の旅。
旅は無事に終わって、請願もちゃんと届けられたそうよ。
巡礼の旅って、別に女じゃなくってもいいのね?
ちょっと、びっくりだわ。
じゃあどうしていつもは女ばかり喚び出されるのかしらね? 謎よね。
まあそんな謎は置いておいて。
で、巡礼の旅が終わっても建前上は「聖女」だから女装は継続。
それでそのときのあの子を見て王子はひと目惚れしてしまったらしいわ。
王子って、騎士団の団長の中でもオカタイ印象だったから、これはちょっと意外ね。
今まで恋愛してきてなかったんだろうって?
鋭いわね。そうなのよ。初恋、だったらしいわ。
ずいぶんと遅い初恋だけれども、ちょっと微笑ましいわよね。
それでまあ色々あったらしいわよ。
あの子はまさか女装してるなんて本人としては恥ずかしいから言えない。
で、王子のほうは女装だって気づかない。
……え? あの子の女装姿?
……ここだけの話、けっこう堂に入っていたわよ。
これ言ったら怒られるから、ひみつね?
うん、まあ、色々あったわ。
王子は必死にあの子の気を引こうとしてた。
脳みそまで筋肉でできてるような御仁かと思いきや、舟遊びに誘ったりね。
まあ、これはだれかが入れ知恵したものらしいんだけれども……。
それ以外はスタンダードに花を贈ったり、馬で遠乗りしたりとかね。
そういうわけで、結局、あの子は王子の必死さにほだされちゃったみたい。
でも女装しているわけだから、その秘密をいつ明かせばいいのか機を逸してしまって……。
ずいぶんと悩んだらしいけど、最終的に……脱いだらしいわよ。
王子の目の前で。
……豪気よねえ。
王子はそれで仰天して……で、倒れちゃった。
熱を出したのね。見た目に反して意外と繊細よね。
まあ、でも、思い人が女だと思ってたら男だったって知ったら、熱のひとつは出るかしら?
でも、王子も王子で豪気だったわけ。
男でも女でもあの子のことが好きだって結論になって、それでまあ色々あったけど、今日結婚式を挙げたのよ。
……色々って言うのは色々よ。
駆け落ち未遂とか、性別を変える薬はないかと相談されたりとかね。
そのたびに小さくても騒動になったから、まあ周囲は大変だったでしょうね。
反対するひとも、もちろんいたわ。
そのたびにふたりとも悩んでたし、これからも悩むことがあるんでしょうね。
でも、ふたりいっしょに悩んで悩んで、それでもいっしょにいる。いっしょにいたいって決めたんだもの。
ぜひともそれをつらぬいて欲しいわ。周囲の無責任な言葉なんて気にせず、ね。
え? 性別を変える薬?
……作ったことはないけれど、まあ作ろうと思えば作れるわよ。
でもすっごく時間がかかると思うわ。
魔女は万能じゃないもの。
まあ、そういう色々を乗り越えて、ふたりは晴れて結婚したってわけ。
わたしも微力ながら祝福を与えてきたわけよ。
ほんとにちょっとしたものだけれどね。
ふたりがいつまでも幸せでいられますように、って。
そういうわけでちょーっとお酒が入ってるってわけよ。
別に、イヤなことがあったわけじゃないの。
その逆。
たしかに小さな式で、列席者も少なかったけれど、でもいい式だったのよ。
みんな、お義理とかじゃなくてあのふたりを祝福してたもの。
ああいうの、いいわよね。
世の中は理不尽で溢れてるけれど、たまにはこういうことがあってもいいわよね。
でもああいうのを見るとうらやましくなっちゃうわあ。
死がふたりをわかつまで……いっしょにいる相手。うらやましいわよ。
だからここで飲み直そうと思ってきたってわけ。
え? 超迷惑だから帰れ?
まあまあそんなこと言わずに、ね?
魔女は苦労が多いの。
今日くらいは幸せな気分にひたらせてちょうだいよ。
え?
まあ、あなたには微塵も関係ないんでしょうけれども……。
でもいいじゃない。友人の幸せな気持ちを喜ぶくらいの感性は、あなたにだってあるでしょ?
ずうずうしい?
ずうずうしくなきゃ、魔女なんてやってられないわよ!
まあいいわ。いつまでだってクダ巻いて……。
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