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しおりを挟む大きな手を両手で優しく包み込み、導くように僕の胸に這わせていく。下から寄せ上げるみたいにしたり、ツンと尖った乳首に擦り付けたり……触って良いんだよと教え込むように、何度も、何度も。
「僕、変じゃないですか……?」
はぁ…、と熱い息を吐きながら僕が問えば、先生は僅かに指先を震わせて、自分の意思で手のひらを動かし始めた。
「……うん……。まだ、確かめないと、分からないな……」
「あぁんっ♡」
二本の指で捏ねるように乳首を摘まれた。優しいけれど少しだけ強く、ピリリとした刺激が胸の先から広がっていく。僕の腰が逃げそうになると、先生は一歩前に進んでもう片方の手で背中を支えてくる。
無言のまま左右の乳首を交互に弄られ続け、薄いピンク色だった僕の乳首が、少しだけ濃くなった気がするのは気のせいだろうか。爪の先でかりかりと引っ掻かれて、一際大きな嬌声が溢れてしまう。
「んんん……っ♡ っ、先生……僕、先生の指で、きゅってされると、先っぽがじんじんするんです……」
肩を喘がせながらそんなことを言えば、劣情がどろりと煮詰まったような瞳をした先生が僕の顔を見下ろしていた。
「ねぇ先生……ここ、怪我しちゃったのかな。おっぱい舐めて、消毒して……?」
「……」
一言も発さずに、クレイグ先生は吸い寄せられるように僕の乳首に唇を寄せていく。
熱くて厚い舌がべろりと尖り切った乳首を舐め上げた。
「ふぁっ、先生……♡ 気持ちい……っ♡」
優しく舐るようにされたかと思えば、次の瞬間にはぢゅううっと吸い付くように乳輪ごと口の中へ含まされ、舌先でチロチロと擽られる。強い刺激と弱い刺激を交互に与えられて、僕の頭は強過ぎる快感について行くことが出来なかった。
「ンっ、ぺろぺろ、すき……♡ あっ…んぅ♡ は……っ♡ あんっ♡」
ぴちゃっ、ちゅっちゅっじゅるるっ
遠慮を忘れた様子の先生は、今やもう本能のままに目の前にある禁断の果実にむしゃぶりついている。僕はただひたすらに背中を反らせ、先生に自分のおっぱいを差し出すように突き出す。乳首に吸い付く先生の頭を抱きしめながら、もっともっとと声を上げていた。
「……っ、あっぁっ、あぁんっ♡ せんせ……、僕、なんか変ですっ♡」
「……はぁ…っ、どんな風に……?」
「あっ♡ あのね、先生に触られたり、ぺろぺろしてもらうと……えっちな気分になっちゃうんです。僕は悪い子ですか……?」
「っ、グレンジャー……」
「あァっ♡ せんせ……♡」
備え付けのソファへと崩れるように押し倒され、大きな身体が覆いかぶさってくる。欲望を隠しもしないギラギラとした眼で射竦められれば、触られてもいない僕のペニスに熱が集まるのを感じた。
ゆっくりと先生の顔が僕の顔に影を落とす。
あと少しで二人の唇が重なろうとした、その時……壁に取り付けられたスピーカーから、校内放送の合図が鳴り響く。
『―――……クレイグ先生、クレイグ先生。至急職員室へお願いします』
その音声を聞いた瞬間、先生の動きがピタリと止まってしまった。
はぁぁぁぁっ?????
今?このタイミングで??????
まさにこれからセックス本番♡って雰囲気だったのに、なに先生のこと呼び出してくれちゃってんだよ!今の放送したやつ、一体誰だーーっ!
僕が胸中で怒りの嵐を吹き荒らしている最中、先生も現実に引きずり戻されてしまったようで。気付いた時には既に身体を起こし、着衣の乱れを直しているところだった。すっかり真面目な先生に逆戻りである。
「す、すまん、グレンジャー。行かなければ」
「……大丈夫です」
本当はめちゃくちゃ嫌だけど。あんな放送無視して、僕のお尻を先生のおっきいおちんちんでぐちゅぐちゅにして欲しいけど。そんなことは口が裂けても言えないので、僕は仕方なく寂しそうな笑顔を浮かべて「いい子」の返事をする。
すると、少しだけ視線を彷徨わせた先生は、ふぅ…と小さくため息を吐いて、僕の頭をポンポンと撫でた。
「その、さっきの話は……また、放課後にでもゆっくり聞こう」
「っ! はいっ、ありがとうございます!」
「ふっ。では、また後でな」
「はい……っ♡」
放課後……。放課後まで待てば、さっきの続きをしてくれるんですね!先生!
底辺まで落ち込んでいた僕の機嫌は、その一言で一気に急上昇。分かり易すぎた僕の反応に若干苦笑しつつも、先生は柔らかい笑みを浮かべて職員室へ向かうため、僕に背を向けて歩き始めるのだった。
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