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しおりを挟む――― パタン
静かな音を立てて扉が閉まった瞬間、僕は寄り添うようにして立つイケメンを、恐る恐る見上げた。
「ブラッド様、あの……」
「こちらへ」
「っあ……!」
若干強いくらいの力で腕を掴まれて、そのまま隣の空き部屋にへと引きずり込まれる。
誰もいない小さな密室の中で、筋肉質な体躯から性急に抱きしめられる。直前まで与えられていたアドルフ様の愛撫によって、じんじんと疼くようにひくつく後孔。それを曝け出すかのように、服の上から尻をぐいっと割り拡げられる。硬い指先で、物欲しげに震える秘所をツンツンと突かれると、僕の口からは我慢出来ない嬌声が零れ落ちてしまう。
「ぁッ♡ ブラッド様っ、声が……っ♡」
「好きなだけ出していいんですよ。ああ、でも隣にいるアドルフに聞かれてしまうかもしれませんね?」
ニヤニヤと人の悪い笑みを浮かべながら、淫らな声を止められない僕を見下ろしているブラッド様は意地悪だ。甘えるようにその頬へ両手を添えて口づけを強請る。
「だめ……っ♡ おくち、キスでふさいでください……っ♡」
「っ、貴方は……!」
大きく求めるように「あ」と口を拡げた僕の、快感で潤みきっているであろう目は、漫画だったらハートマークすら浮かんでいたかもしれない。ちろちろと蠢く赤い舌で誘えば、唸るような声を上げたブラッド様が噛みつくようなキスを与えてくれた。
「んっ、アドルフとのキスは、気持ち良かったですか……?」
「ちゅぷ、ちゅっ……♡ ふぅ……っ♡ そ、んなこと、聞かないでください……っ♡」
「くく……。あれだけのことで、ここをこんなに勃たせているなんて、本当に淫らな身体だ」
足の間に差し込まれた逞しい太ももで擦り上げるように、既に勃ち上がった陰茎を刺激される。びくんっと総身を震わせた僕は、崩れ落ちそうになる膝を支えるために、目の前の大きな身体に縋りつく。
「あぁっ♡ だって、ブラッド様が僕のお尻を……」
「おや、ユーリはお尻が感じるのですか。隣にアドルフがいるというのに……貴方が私の手で喘いでいると知ったら、彼は一体どんな顔をするんでしょうね?」
「っひぁう……っ♡♡」
服の上から指を喰い込ませるように、グリリっと音がしそうなほど力強く、お尻の孔を押し込まれた。わずかに下着の生地と共にブラッド様の指が僕の後孔に侵入する。
そんな気まぐれに与えられた蜜口への悪戯に、甲高い声を上げた僕は、中途半端に与えられるそれにイヤイヤと首を振りながら、甘えた鳴き声で続きを強請る。
「ブラッドさまぁ……♡ もぉ、お尻の奥が切ないですぅ……♡」
「こら、そんなえっちな声を出して……まだ駄目ですよ。さすがにあなたの処女を、私が散らすわけにはいきません。アドルフに忠誠を誓っているのは本当なんですから」
「っ、じゃあどうして僕にこんなことをするんですか……?」
高めるだけ高められて、決定的な刺激は与えてもらないなんて酷すぎる。お尻の中はもっと強い快感を求めて蠕動を繰り返しているし、もう僕のちんちんは限界まで膨れ上がっていた。
恨みがましい目を向けて頬を膨らませる僕を見て、ブラッド様は悪辣な顔で金色の瞳を三日月みたいに細めた。
「ふふ、人の大切なものを奪うのって快感なんですよね。どうせアドルフには婚約者のご令嬢がいますから。いくら法律が同性婚を許していても、王家が決めた人間を差し置いて、貴方と結婚することを国王は許さないでしょう。そうなった時はじめて、彼の前で私が貴方を寝取ってさしあげます」
歌うように語るブラッド様は、この上なく愉しそうに完璧な造形をした顔を歪めている。
「あの完全無欠のアドルフが、なによりも大切な貴方を奪われ、絶望する時の顔を想像するだけでゾクゾクする。だからそれまでは、本当の意味で貴方に手を出すわけにはいかないのです」
「そ、そんな……っ」
仄暗い色を乗せたブラッド様の眼は、冗談を言っているようには思えなかった。
(こ、これはNTR癖があるってこと……? 本物の変態さんだ……!)
イケメンの思わぬ側面を知ってしまい、快感とは違う何かでゾクゾクと背筋を震わせていると、ふっと表情を和らげたブラッド様に頬を撫でられた。
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