乙ゲーヒロインの隣人って、普通はお助けキャラなんじゃないの?

つむぎみか

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7月

悪夢のような一日。あぶない快感 ※浅黄

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 あーー、やばい。イきそう。また男にちんこ弄られて、ケツに指入れられてイっちゃいそう。

(……あ、れ……? でも、待って……)

 今俺は浅黄と向かい合っているわけだけど、このまま俺が射精したら、出したナニが浅黄の制服にかかるのでは……?
 さすがにそれはヤバすぎるでしょ?!

 もしかして「我慢するな」って、出す前にちゃんと教えろよなってことだったりする?! 俺の制服汚すなよって牽制ってこと?!
 一気に現実へ引き戻された俺は、なんとかしてこの危機を浅黄に伝えねばと必死になった。正直もうかなりギリギリのところなんですよね……!

「あさぎく、んっ♡ 僕、出ちゃう……っ♡」
「えっ?」
「も、我慢できないよぉっ♡ っ、これ、きもち……っ♡♡」
「っ……!」

 男にイかされそうという情けない事実を、それこそ恥ずかしさを我慢して訴える俺に、ようやく浅黄も今の危険な状況に気付いてくれたようだ。驚いたように息をのむと、ピタリと指の動きを止めた。

「ふっ♡ ん、……っ♡」

 そう、たしかに動きは止まったんだけど……なんでまだ指を突っ込んだままなわけ?!
 快楽に貪欲な俺の身体は、「なんで動かしてくれないの~?」と言わんばかりに、俺の意思に反してきゅうきゅうと浅黄の指をしゃぶっている。そんなゆるい刺激による快感が地味にキツい。わけもわからず翻弄されるよりも、自分がこの行為の続きを望んでいるのだと、気付かされてしまうから。

「……優ちゃん、もうイっちゃうの?」
「ふぁ……っん♡♡」

 だからそうだって言ってんだろーーー!!!!
 耳元で囁かれる時に吹き込まれる吐息にすら感じてしまうくらい、ぎりぎりだった。もう声を出すことすらしんどくなって、コクコクと頷くことで肯定する。

「あは、みんな授業中だけど、おっきい声出したら誰か来ちゃうかもね」
「やだぁっ……!」

 いや、わかってるっつーの! だから必死で我慢してるんでしょうが!!
 だからそんな羞恥心を煽るような台詞、改めて言わないでくれますかねぇ!?

「あっ、あさぎくんっ♡ だめっ、ぁ! が、がまん、できない……っ♡ やぁ、んっ♡♡」
「ふふ、かーわい……」

 なんで?! 我慢できないって言ってんじゃん?!?! なんで追い討ちのように手早めちゃってるんですかっ。俺がこのまま出して一番困るのはお前なんだぞっ!!

「ひ、ぁんっ♡ いじわるっ、しないで……!」

 男友達相手にこんな事を願うのはなんとも情けないが、仕方がない。こうなったら自棄だ。一思いにイって、さっさと終わらせてしまおう。それが一番傷が浅くすむはず……!

「ね、あさぎくん……っあ♡ あぅっ♡ はやくぅ……っ♡♡」
「……優ちゃん、とってもおねだり上手になったね」
「ああぁんっ♡♡」

 ぐちゅぐちゅと大きな音を立てて、自分の先走りで濡れた浅黄の手が動くのを見ながら、ちんこに被されたタオルを認識してようやく解放される……そう思った。つーか、いつの間にタオルなんか出したわけ? そんなのあるなら最初から使えよな……。
 なんとかなりそうでホッとした、ぐいっと抱えるように片足を持ち上げられ、バランスを崩した俺は慌てて浅黄の肩に手を回す。

「っえ……?」
「よい、しょ……っと」
「ひぁあああんっ?!」

 ーーぐ、ちゅんっ!
 ものすごい衝撃と一緒に、目の前をチカチカと小さな星が散った。

 な、何してくれちゃってんだコイツはーー!!!
 さっさとイかせろとは思ったけど、ちんこ挿れろとは願ってねぇんだよーー!!!!

「あっ、あ! ひ、ぁ♡ ぁんっ♡ あっ♡♡」
「はぁっ♡ 優ちゃん、きもち……?」
「あぁんっ♡ あさ、ぎく……っ♡ んんっ♡」
「もう我慢しなくて良いからね。いっぱいイっていいよ……♡」
「やぁっ♡♡ あ、ぁ、ひっ……んーーっ♡」

 それから後のことは、正直あまりよく覚えていない。
 気付いたら保健室に連れて行かれて、ベッドに横になる俺の髪を撫でる浅黄が「あ、そういえば母さん達が、優ちゃんはいつ泊まりに来るのかって楽しみにしてたよ」なんて言っていたけど、何があっても絶対に行くもんか、と心に決めて目を閉じた。



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