乙ゲーヒロインの隣人って、普通はお助けキャラなんじゃないの?

つむぎみか

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7月

悪夢のような一日。とっても敏感♡ ※浅黄

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「んっ♡ ふ、ぁ……っ、んぅ……っ!」

 学校の、それもトイレの個室で。俺はなんで男とキスなんてしてるんだ?

「んちゅっ♡ ん、ん……は、ぁん……ッ♡♡」

  ちゅっ、ちゅく…っと響く水音と、微かな息遣いだけが異様に大きな音に聞こえて、それを耳にするだけで変な気分になってしまう。

「むぅっ♡ ま、ンッ♡ まって……っん♡」

 制止する隙を与えないかのように、まるで貪るように繰り返されるキスに息も絶え絶えだ。しかもこいつ、さりげなく制服の中に手を入れて……って、おい! 腹を撫でるな! 乳首を弄るな! ズボンを寛げるなぁぁぁーーー!!!

「……あ、さぎくん、ほんきっ? 本当にこんなところでするのっ、……?」
「んーーだって優ちゃん、もう我慢できないでしょ」
「それはっ! あ、浅黄くんが変なところ触るから……っ、ぁぅっ♡」

 ああ、俺の身体はどうしてこんなにも感じやすいのか。それは元来の乙成くんの身体が持つ資質なのか、それともイケメンたちの手腕によるものなのか。少しぼんやりしているだけで、あっという間に半裸にされているってどんな魔法なわけ?

「ごめんごめん、全部俺が悪いね~~♡」
「っ、思ってもない、くせにぃ……っ」
「そんなことないよ? 優ちゃんをえっちにしちゃったのは、俺にも責任あるからさ」
「ばかっ……!」

 本当に責任感じてるっていうなら、今すぐ手を止めろっつーの!
 どうしてくれるんだよっ。完全に勃起しちゃったじゃないか!

「優ちゃんっ、今の可愛い! もう一回!!」
「~~っもう! ほんとに知らないっ」

 まったく、いつもいつも……浅黄も、黒瀬も、赤塚も、好き勝手してくれちゃってさ。
 そりゃあ女の子とスムーズにむふふな展開を迎えるためには、経験値を上げるのは重要な事だと思うけど。そもそもこいつらとする時って、俺的にはそんなつもりなかったのに気付いたらこういう事になってるし、最後の方はわけわかんなくなっちゃってるしで、全然参考にならないんだよな。
 これまでのことも思い返しながらブスくれていると、不機嫌な俺に反して浅黄は楽しそうに声をあげて笑った。

「あは、ごめんね? 優ちゃんがいろんな顔してくれるの、なんか嬉しくてさ」

 そういや元々乙成くんは喜怒哀楽が少ない人だったらしいと聞いている。それを聞いてからは、お人形みたいな顔をした乙成くんが表情も変えずに黙って座っていたら、クラスから浮いても仕方ないよなぁとは思うようになったけど、やっぱり遠巻きに見られるのは寂しものだ。どうにかしてもっとクラスメイトと仲良くなりたいんだけどなぁ。

「想像以上に可愛いから困ってるけど。本当だよ」
「っあ……♡」

 あーーーっ! もう、ほらほらぁ!!
 こうやって別のこと考えてる内に、いつの間にか浅黄の指はねとねとした何かを纏っていて、パンツもスラックスも下ろされた俺の尻穴に侵入されてしまう。

 なに、なんなの? 俺が違う事考えているのがいけないわけ?
 なんでこんなに簡単に俺の隠された場所は暴かれてしまうというのだ!!!

「お、おしりっ、だめ……っ♡」
「うん、ゆっくりしようねぇ~。ほら、練習練習♡」

 いやいやいや!? ゆっくりとか、そういう問題じゃねぇんだよっ!!
 そもそも指を挿れんじゃねぇよって言いたいのだが、どうにも乙成くんの口調だと柔らかくなってしまう。しかも……なんていうか……悔しいけど、気持ちいい……っ(泣)

 ぐちゅぐちゅと音を立てながら抜き差しされる指は、俺が気持ちいいと感じるところを余すところなく擦りあげていく。ある一点をぐりっと抉られると、それだけで足の力が抜けてしまい、今の俺はほとんど浅黄に抱えられるようにしてかろうじて立っている状態だ。文句を言いたくても、飛び出しそうになる嬌声を噛み殺すので精一杯。

「はぁっ、ん♡ ふ、ぅ、う……っ、んンッ♡♡
(あーーもう、頭馬鹿になっちゃいそう……っ)

「ねぇ優ちゃん。優ちゃんが恥ずかしがり屋さんなのはわかってるんだけどさ、今度はちゃんと我慢できなくなっちゃう前に俺に言ってね」

 我慢できなくなっちゃう前に?
 えーっと、俺なにか我慢してたっけ……。あ、もしかしてあれか? 前にヤった時、イきたいって言ってんのに散々焦らされて、寸止めされまくったやつのこと? っていうかあれも我慢してたっていうか、もうやめてって頼んでるのに全力で無視してきたのお前だからな。

「今日みたいに俺がいるところならまだいいんだけど、一人の時にそんな顔されたら心配すぎて……」
「あぁっ♡ やっ、つよいぃ……っ♡♡」

 もっとちゃんと、浅黄が言ってることを考えたいのに、絶妙な力加減で握られているちんこと、ずちゅ、ぐちゅっ! と、水音を増して蹂躙されていく後ろからの快感に、俺の頭はどんどんとモヤがかかっていく。




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