乙ゲーヒロインの隣人って、普通はお助けキャラなんじゃないの?

つむぎみか

文字の大きさ
上 下
111 / 162
6月

これはツッコミの練習、だと言って… ※浅黄

しおりを挟む


 もう我慢できない……!
 限界の近い俺は、解放の瞬間に備える。

「まだだぁめ♡」
「っ、あぅっ?!」

 あと少しでイケそうだと腰を震わせていたら、浅黄にペニスの根元を強く握られ、射精を堰き止められてしまった。

「優ちゃん、今一人でイクくつもりだったでしょ。駄目だよ、挿れる前にイっちゃったら、辛いのは優ちゃんだからね」
「んんっ♡ やっ、もうイきたい……っ♡」

 ほんとにほんとに、あとちょっとだったのに。なんでこんな意地の悪いをするんだよぉ!?
 俺は自分のペニスを握り込み、射精の邪魔をしている手に震える両手を重ねる。そうして、狙わずとも出てしまう甘えた声で、浅黄に許しを乞うのだ。

「おねがい、いじわるしないで……っ」
「……っ、あーーもう可愛い……」

 悶えるように俺を抱きしめた浅黄が、思わず呟いたという感じで感嘆の言葉を漏らす。

「甘やかしたい俺と、めちゃくちゃに虐めてやりたい俺が戦っている~~」

 そこはぜひ甘やかしていただければ!
 優しさ満点でお願いします!

「でも今日は甘やかす日って決めたからなぁ……我慢我慢……」

 ありがとうございます!
 ってことで、まず手始めに今すぐその手を離して、スッキリさせてはくれませんかねぇ?!

 俺の身体は荒い呼吸をするので精一杯だから、脳内の俺がとても元気である。
 浅黄に届けこの思い……!

 こちらを見て、にこり。と笑う浅黄に釣られるように、俺もへにゃ。と力のない笑顔を返す。
 つ、伝わったのか……?

「だから、いっぱい気持ちよくしてあげるね♡」

 全っっっ然、届いてねーーー!!!!
 気持ちいいのはもうお腹いっぱいだから、早く射精させてくれーーー!!!!

「い、いい……っも、いらない……!」
「遠慮しないで、ほら」

 逃げようとする腰を両手で掴み、ぬるりと熱いものを擦り付けた次の瞬間。強い衝撃とともに、ずぷんっ、と浅黄のペニスが挿入された。

「ふぁ!? ぅ、んん~~~~~っ♡♡」

 乙成くん人生で二本目のちんちん。
 黒瀬とは形も、長さも、腰遣いも違う。そんなこと知りたくなかったし、尻の孔でそう分かってしまう自分に絶望感しかない。

「やば……お尻ってこんな気持ちいの? それとも優ちゃんが特別?」
「わ、わかんな……っ、もう、ぬいて……っ」
「無理。超気持ちいもん。一生このまま挿れていたいくらい」
「そんなの、むり……っ、あ!」

 強引だけど基本的には俺の願いを聞きながら、ゆっくり進めてくれる優しさを持っていた黒瀬。それと違って浅黄は身体の反応を見ながら、進めて大丈夫かの判断をしているようだから、スピードが早くてついて行けない。

「すご、初めてなのに奥まで入っちゃいそ……」

 先日の黒瀬は入ってくることのなかった、さらに深いところまで浅黄のペニスが差し込まれていく。身体の奥を無理やり拡げ暴かれる感覚に背筋がゾクゾクとした。

「ああぁあぁっ♡ 」

 いつの間にか浅黄の手から解放されていた俺のペニスは、そのすごすぎる快感にとうとう欲望を解放する。しかし、しばらく堰き止められていた精液は、勢いよく噴き出すことはなく、一度どぷりと震えた後は静かにゆっくりと白濁を漏らし続けるのだった。
 俺が射精した瞬間こそ、小さな呻き声をあげて浅黄の動きが止まったが、後孔の締めつけが落ち着くや否や、激しい抽送は再開された。

「これも、優ちゃんが、練習を、頑張ってくれた、おかげかなっ?」
「っ、やっ♡ あっ♡ して、ない……っ、してないっ♡」

 ぱんっぱんっぱんっ、と腰を打ち付けられる音に混じって、浅黄の笑いを含んだ声が聞こえた。

 こんな状況になってようやく俺は、自分と浅黄の思っていた練習の内容が違ったんじゃないかということに気付きだす。
 ねえっ! 練習って一体なんのこと言ってたの?!
 しかし、ここで詳しく聞いたところで藪蛇になりそうだし。否定したって聞く耳持たずにガンガン掘ってくるし。そしてなにより、俺にそんな質問をしている余裕はない。
 ゆるくいつまでも続く射精感は、俺の脳内を快感で麻痺させる。

「でももうやらなくていいからね。あとは俺が全部教えてあげる」
「あぁっ! もぉっ、や、だ……っ♡ あ、あ、あっ♡」

 ぐうっと身体を倒され、さらに深いところで浅黄の熱を感じた。

「乳首ももっと開発したいし、あ、そうそう。男でもお尻でイクこと出来るって知ってた?」
「あっ♡ ひ、んっ♡ ん、んぅ……っぁ!」

 別に浅黄は、俺の返事など求めていないのだろう。答えにならない嬌声ばかり紡ぐ俺に、それはそれは楽しそうに語り続ける。


「これからは二人でセックス練習していこうね♡」


 な、なるほど?!
 二人でセックスの練習……って、これどんなエロゲーですか?!



しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

弟の可愛さに気づくまで

Sara
BL
弟に夜這いされて戸惑いながらも何だかんだ受け入れていくお兄ちゃん❤︎が描きたくて…

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

パパの雄っぱいが大好き過ぎて23歳息子は未だに乳離れできません!父だけに!

ミクリ21
BL
乳と父をかけてます。

美しき父親の誘惑に、今宵も息子は抗えない

すいかちゃん
BL
大学生の数馬には、人には言えない秘密があった。それは、実の父親から身体の関係を強いられている事だ。次第に心まで父親に取り込まれそうになった数馬は、彼女を作り父親との関係にピリオドを打とうとする。だが、父の誘惑は止まる事はなかった。 実の親子による禁断の関係です。

冴えないおじさんが雌になっちゃうお話。

丸井まー(旧:まー)
BL
馴染みの居酒屋で冴えないおじさんが雌オチしちゃうお話。 イケメン青年×オッサン。 リクエストをくださった棗様に捧げます! 【リクエスト】冴えないおじさんリーマンの雌オチ。 楽しいリクエストをありがとうございました! ※ムーンライトノベルズさんでも公開しております。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

処理中です...