乙ゲーヒロインの隣人って、普通はお助けキャラなんじゃないの?

つむぎみか

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6月

これはツッコミの練習です…よね?! ※浅黄

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「ひぅ……っ♡♡」

 対する俺は、今まで放置されていたペニスを握り込まれた快感で、大きな嬌声をあげてしまう。

 う、うわぁぁぁぁ!!! 突然触るのやめてくれよな?!?!
 ちゃんと触ります。触っていいですか。って許可取れよ! 俺のちんちんだぞ!!!!

「優ちゃんは乳首弄られると、ちんこ勃っちゃう変態さんだもんね」
「ん、んん……ぅ……っ♡」

 もう無理だ。例の不名誉な称号を撤回させるような反論も、今の俺には出来ない。
 そう……いま俺は、正直ろくな抵抗もする気が起きないほど、めちゃくちゃ破茶滅茶に気持ち良くなっていた。腰が抜けるってこういうことを言うんだろうな。イケメンはどうしてこう誰もかれも上手いんだ?! 経験の差か? ちくしょう!

「なんでっ、僕、ツッコミ……っ」

 ああ、なんでこんなことになったんだ。俺はただ、浅黄の家にツッコミの練習をしに来ただけだったはずなのに。
 そんなふうに考えていた心の声が思わず漏れてしまう。泣くような声色で俺が告げると、浅黄の動きがぴたりと止まる。

「っ、ん……♡」

 本来それは俺の望んでいたことのはず、なんだけど。

 これまで「待って」「触らないで」と言っていたくせに、動きが止まった瞬間、物足りないような声が出てしまうのはなんでなんでしょうねぇ……。
 いやもう、俺にも分からないです。はぁ。

「……え。もしかして優ちゃん、挿れる方がよかったの?」
「い、いれ……? な、に……」
「これ。この可愛いちんこ、俺に突っ込むつもりだったとか?」
「やぁんっ♡」

 入れるって何を? ツッコミ? 
 ただでさえ頭ん中がぐちゃぐちゃなのに、意味わかんない質問してくるな!

 恨みがましい思いを込めて、浅黄を見つめる。散々喘がされていた反動で、文句が途切れ途切れになってしまったのが情けないが、俺は精一杯の反抗を見せ……見せたんだけど、先走りに濡れたぺニスをぐちゅっ! と大きな音を立てながら抜かれてしまったら、再びただ喘ぐことしか出来なくなる。

「あぅっ♡ っあ、だめ、擦んないで……っ」
「んー……でも、おしりの準備はしてくれてたんだよなぁ……?」

 何やらぶつぶつ言いながら、浅黄が俺の尻の孔に触れる。最初はなぞるように、しかし遠慮などない様子で、ぬるっとした粘液を纏った指が一本ナカに挿入された。

 いや、もうね、何が驚きって……俺の尻ってば指一本くらいなら、なんなく飲み込めるようになっちゃってるんですよ。むしろ一本じゃ物足りないなぁなんて、恐ろしい考えすら浮かびそうになっちゃうんですね?
 誰のせいだよ! ってキレ散らかしたくなるんだけど、犯人の心当たりが複数人いることで、怒りが分散されてしまう。

 ああっ! そんなこと考えてたら二本目の指が挿入されてしまった!
 ほんと遠慮ないですねっ、浅黄さん?!

「ひゃぁ……っ♡ おしり、だめぇ……っ」
「なんでダメ?」
「んっ♡ そ、そこ……ぼく変になっちゃうからぁ……」

 本当にやばい思考に至ってしまうんで!
 お願いだから触らないでください!

「優ちゃん駄目だよ」
「っ、ぇ……?」

 はぁ、とため息と一緒に吐き出された言葉は、低く小さい。なんと言ったんだ? と後ろを振り返れば、浅黄がにっこりと笑ってみせた。


「そんなこと言ったら、やめてあげられなくなっちゃうじゃん」


 ――ずちゅんっ!

「やぁっ! なんでぇっ、あんっ♡」
「俺の前なら変になっても大丈夫だから」

 どういう理由で?!
 なにが大丈夫なのか、全く意味がわからないんですが!!!

 どちゅ! ぷちゅ、ぐちっ!
 突然のことではあっても、それまでに十分ほぐされた後孔は、束になった指すらもすんなりと受け入れてしまう。浅黄が激しく腕を動かすたびに、泡立ったローションと水音が響く。

「ぃあっ♡ は、はぁ……っ、あっン……♡♡」
「心はまごう事なき処女なのに、身体の反応はどすけべというか……そのアンバランスさがクるんだよな」

 ミーーーユーーーー!!!
 わかる。その気持ちわかるよ? 初々しい反応するのに、身体はモロ感ってやばいよな。俺も昔ちょっとえっちなゲームで、そんな女の子が出てきた時はたいそう捗りました。うん。でもそれが自分に向けられるとなると、話は変わってくるんだよね。
 認めたくはないが……残念ながら処女ではない俺ではある。しかし、そんな現実について心がついて行けてないのは確かで。

「ああっ♡ ぁ、ひっ……ん、んん、んっ♡♡」

 チグハグな心と身体に、リアルに泣いているわけだけど。俺のためにと設定された女神の呪い(俺命名)のおかげで、びっくりするくらい感度良好な俺の身体はもう射精寸前だ。
 意識せずともビクビクと痙攣し、甘い喘ぎ声が飛び出してしまうのをなんとか耐えようと、全身に力を入れながら手の甲を噛む。

「だめだよ、可愛い声聞かせて」
「っあ……っ♡ やだぁっ♡ あんっ♡」

 まるでセックスそのもののような激しさで、抽送を繰り返す指。黒瀬にも執拗に押された弱点を、何度も何度も抉られた。

「無理、イク、イっちゃう……!」




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